時差の都合もあってたぶん半日遅れで見たのですが、北京冬季五輪の女子フィギュアスケートの結末がカオス。どこにも救いがなくて、これが創作作品なら救いがなさ過ぎて絶対に脚本ダメ出しされてしまうでしょう。
演技がぼろぼろになって泣き崩れたドーピング疑惑の中心の大本命。テクニック面でベストの選手は自身納得の演技だったのに銀となりブチ切れ狂乱、こっちも泣きまくり。その二人をなだめるのにロシア陣営が総出となったため金メダルを獲得した選手は放置され、獲った本人も何を感じていいのかわからない空白の表情でポツンとトップのソファに座ってる。
さらには横にドーピング疑惑から無縁の日本選手が感涙。スポーツ番組でこれほどの混沌を露出した番組が過去あったでしょうか。
米国で五輪独占放送をするNBCもこの顛末はエグいと思ったのでしょう、米国人選手は全然絡んでいないのにプライムタイムに最終組の演技前後、そして上記の混乱も長尺で含めて放送する力の入れようでした。それにしても若い選手たちのメンタルがぼろぼろになりそうで、マジで救いがない。
ただでさえ今の時代、ストレスが多くて大人も子供も病んでるのに、さらに病む人間を量産してどうするよ、という。
米NBCのフィギュアスケートの解説は長年ずっとTara LipinskiとJohnny Weirの名コンビが務めてるんですが、これが今回の混乱ではドンピシャの人選となってます。Lipinskiは15歳のときに長野五輪で金メダルを獲得。今回の混乱の渦中となったミドルティーンのロシア人スケーターたちがどれほどの重圧と緊張にさいなまれているのか、どれほど人生の全てがスケートだったかを自身の経験も元に熱く代弁し、Johnnyの方は試合後に大荒れとなった選手やコーチたちのロシア語の発言をそのままライブで英訳。Johnnyはゲイ婚をしている相手がロシア人男性なのでロシア語がわかるんですね。その実況ライブ感がすごかった。作り物ではない悲劇をライブで配信できてしまった状態ですねー。アメリカで人気のリアリティ番組をライブでやってるみたいなもんです。
またTaraは「私の場合は周りの立派な大人が皆助けてくれて幸運にもあのときに金が獲れた。今回の悲劇は選手の周りの大人が責められるべき」と悲痛な訴え。
ショートプログラムの時点からNBCの解説陣は一貫してドーピング違反発覚選手の暫定出場を許したIOCの措置を批判。彼女にとっては酷でも、彼女はここで演技していてはいけない存在なんだと主張。そこはずっとブレなかったのは良かったわけです。ただショートプログラムでの圧倒的な演技でのトップ。批判はすれども金はとりそうだなと諦めも感じてる面もあったと感じていました。
そういう前振りがあってのこの予想外の結末。彼女が最終演技者の順になったのも偶然ですよね。それが衝撃と混沌の結末へ。
五輪で過去に米国が強かった花形種目でアメリカ人アスリートが勝てなくなっている種目には陸上競技があります。特に短距離走でジャマイカをはじめとするカリブの小国にアメリカが勝てなくなってもう長くなりました。たぶん関係者の中には、証拠は掴めないけどあの辺の国の連中は絶対違反薬物使ってるだろ、アメリカでは使えないから勝てない、悔しいと思っている人もいると想像してます。陸上で小国に歯が立たない米国という番組は、米国内向けカタルシスの面で五輪放送の価値を落としています。
今日のフィギュアスケート放送の最後に、今回も米国選手がメダルを獲得できませんでした。米国人選手がフィギュアスケートでメダルを連続して獲得できなかったのは1920年代にフィギュアスケートが五輪競技になった当初以来です、とのコメントでそのセグメントを終えていました。
うーん、フィギュアスケート界でも陸上短距離みたいに組織的ドーピング疑惑国への強い(でも表立っては言えない)鬱憤が溜まってるってことかな、という締めのコメントにも聞こえました。
演技がぼろぼろになって泣き崩れたドーピング疑惑の中心の大本命。テクニック面でベストの選手は自身納得の演技だったのに銀となりブチ切れ狂乱、こっちも泣きまくり。その二人をなだめるのにロシア陣営が総出となったため金メダルを獲得した選手は放置され、獲った本人も何を感じていいのかわからない空白の表情でポツンとトップのソファに座ってる。
さらには横にドーピング疑惑から無縁の日本選手が感涙。スポーツ番組でこれほどの混沌を露出した番組が過去あったでしょうか。
米国で五輪独占放送をするNBCもこの顛末はエグいと思ったのでしょう、米国人選手は全然絡んでいないのにプライムタイムに最終組の演技前後、そして上記の混乱も長尺で含めて放送する力の入れようでした。それにしても若い選手たちのメンタルがぼろぼろになりそうで、マジで救いがない。
ただでさえ今の時代、ストレスが多くて大人も子供も病んでるのに、さらに病む人間を量産してどうするよ、という。
米NBCのフィギュアスケートの解説は長年ずっとTara LipinskiとJohnny Weirの名コンビが務めてるんですが、これが今回の混乱ではドンピシャの人選となってます。Lipinskiは15歳のときに長野五輪で金メダルを獲得。今回の混乱の渦中となったミドルティーンのロシア人スケーターたちがどれほどの重圧と緊張にさいなまれているのか、どれほど人生の全てがスケートだったかを自身の経験も元に熱く代弁し、Johnnyの方は試合後に大荒れとなった選手やコーチたちのロシア語の発言をそのままライブで英訳。Johnnyはゲイ婚をしている相手がロシア人男性なのでロシア語がわかるんですね。その実況ライブ感がすごかった。作り物ではない悲劇をライブで配信できてしまった状態ですねー。アメリカで人気のリアリティ番組をライブでやってるみたいなもんです。
またTaraは「私の場合は周りの立派な大人が皆助けてくれて幸運にもあのときに金が獲れた。今回の悲劇は選手の周りの大人が責められるべき」と悲痛な訴え。
ショートプログラムの時点からNBCの解説陣は一貫してドーピング違反発覚選手の暫定出場を許したIOCの措置を批判。彼女にとっては酷でも、彼女はここで演技していてはいけない存在なんだと主張。そこはずっとブレなかったのは良かったわけです。ただショートプログラムでの圧倒的な演技でのトップ。批判はすれども金はとりそうだなと諦めも感じてる面もあったと感じていました。
そういう前振りがあってのこの予想外の結末。彼女が最終演技者の順になったのも偶然ですよね。それが衝撃と混沌の結末へ。
五輪で過去に米国が強かった花形種目でアメリカ人アスリートが勝てなくなっている種目には陸上競技があります。特に短距離走でジャマイカをはじめとするカリブの小国にアメリカが勝てなくなってもう長くなりました。たぶん関係者の中には、証拠は掴めないけどあの辺の国の連中は絶対違反薬物使ってるだろ、アメリカでは使えないから勝てない、悔しいと思っている人もいると想像してます。陸上で小国に歯が立たない米国という番組は、米国内向けカタルシスの面で五輪放送の価値を落としています。
今日のフィギュアスケート放送の最後に、今回も米国選手がメダルを獲得できませんでした。米国人選手がフィギュアスケートでメダルを連続して獲得できなかったのは1920年代にフィギュアスケートが五輪競技になった当初以来です、とのコメントでそのセグメントを終えていました。
うーん、フィギュアスケート界でも陸上短距離みたいに組織的ドーピング疑惑国への強い(でも表立っては言えない)鬱憤が溜まってるってことかな、という締めのコメントにも聞こえました。