アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

Sports Business/ジャンル比較

Uniqlo Field at Dodger Stadiumは目立つ

MLBも開幕。日本は実質Los Angeles Dodgersのテリトリと言ってよいので日本のファンはご承知の通り今季から本拠地がUniqlo Field at Dodger Stadiumとなってます。

スタジアム名とフィールド名を別名称にするという手法は各地で行われていてそれ自体は珍しくない。
例えばカレッジバスケットボールの名門DukeのホームアリーナはCameron Indoor Stadiumの名称で長年親しまれてますが、バスケットボールコート自体はCoach K Courtと呼ばれる。Florida StateのフットボールスタジアムはBobby Bowden Field at Doak Campbell Stadiumとなってます。よくあるし歴史も古いもものもけっこうあります。
スタジアム・アリーナ(建造物全体)とプレーフィールドの名称を分けるのは珍しくないですが、それを企業名のネーミングライツとして販売したという例はそれほど多くないはず。思いつくのはNFL Kansas City ChiefsのGEHA Field at Arrowhead Stadiumぐらいでしょう。言いにくいこともあってGEHA Fieldって表現するマスコミはほとんど聞いたこともなく、運用実態は昔ながらのArrowhead Stadiumのままのような。

Uniqloはどうなんでしょう。デカデカと一塁線三塁線脇にUniqlo Fieldと名前を書いて、他にもTVでも目立つところにロゴが立ってる。企業目論見では2027年のうちに全米で200店舗を展開するって書いてありますからその尖兵的な宣伝投資ってとこでしょうか。ジャパンマネーがDodgersの高額サラリーを支えているのがさらに目立って前面に出てきた感じですか。


今月だったと思いますがPayPayがNasdaqに上場してます。そのときの目論見ではカリフォルニア州でまず事業展開するって書いてありました。あー、と。それはDodger Stadiumで日本人客がPayPayで決済できちゃうようになるんだなと即想像。あとはディズニーとかその辺もでしょう。

いまってMLBスタジアムなどメジャースポーツの会場はたぶん全会場完全キャッシュレス化されている。私が個人的にここ数年行ったところで一部でもキャッシュを受けていたとこってないんじゃないかな。当日券を買ったときに紙のチケットを購入したところはたぶんキャッシュでも可だった(クレジットカードで払いましたが)。例外としては年少者向けなどで会場内にキャッシュで場内用カードを購入する機械があるとかぐらいのはず。

んでアメリカのキャッシュレスはNFCがほぼ全てで、QRコードベースの支払いってあまり見かけない。McDとかStarbucksである店舗もあるという話がありますが私はコーヒーを飲まないんで現認したことはないです。日本から来る方はスマホユーザーがほぼ全員と想像される(というかMLBだとMLB Ballparkアプリがないと今ってチケットの事前購入や入場もできない可能性あり)のでスマホのNFCでも困らないとは思いますが、PayPayの方が親和性もあるからそれにすることで高いスタジアムの飲食への心理的ハードルも下がるのかもなと思ってニュースを見てました。

私がたまに日本に帰ると知り合いがPayPayでさまざまな物を支払っていて、へー、という感じでした。そういえば日本以外のアジアの国だと商店どころかホームレスの物乞いもQRコードをかざしてくるぐらい普及してるってのを読んだのを思い出しました。
あれだけ普及してるとカリフォルニア旅行で日本人が行きそうなところはPayPayを受けるようになるんだろうなというのが想像しやすいです。その昔、日本人観光客が来そうな観光地はJCBカードが使えるってステッカーが店頭に貼ってあるからここは日本人観光客圏なんだってわかるってのがありましたけど、それの21世紀版ですね。

W杯向けUSMNT公式ユニフォームが発表

いよいよ地元開催のサッカーW杯も近づいてきました。アメスポカレンダー的には今やってるMarch Madnessがあって、MLB開幕があって、NBA/NHLのプレーオフの時期があってとまだ盛りだくさんなんですが、それでもW杯も気になる時期です。

先週米サッカー協会からW杯向けの公式キットが発表されてます。ホーム分が通称ストライプス・ジャージと呼ばれ派手な赤白のウォーリーをさがせ!風、アウェイ分はスターズ・ジャージ。遠目には紺色一色に見えそうですが☆がプリントではなく織り込んであるのでたぶん実物を見ると割と良いのかもしれません。TVでどう見えるかはわからないです。日差しが強いと見えるのかもだし、携帯端末で見るなら見えようもないかな。
発表ではこのキットは男子だけでなく女子もユースも共通。今年は米国建国250年の記念の年なのでベタではあってもサッカーを見ない人が見てもアメリカのジャージにしか見えないデザインの方が良いのかも。

なんでも前回2022年カタール大会時のデザインが選手たちに不評だったそうで、それを踏まえて企画デザイン段階から主力選手の意見を聴取したとかなんとか。デザインの素人の意見をいれたらそりゃストライプスみたいなのになっちゃうのはわかるような。


2月のミラノ五輪で米代表アイスホッケーチームが男女ともカナダを2−1で破って優勝。その後目立たないですがパラリンピックのホッケーもカナダに勝って優勝してトライフェクタだとこちらのスポーツマスコミでは言ってました。
五輪が終わったあとに野球のWorld Baseball Classicがあり、ホッケーに続いて野球も世界を制すのだとあやかってホッケーの代表ジャージを着込んで会場入りする選手がいたりなど連勝の機運を煽っていました。しかし日本のスポーツファンはご存知の通りでWorld Baseball Classicの米代表は打線が奮わないまま、決勝まではたどり着いたものの準優勝で終えてます。

野球のところで負けちゃったのでアレですが、もしホッケー、野球と優勝が続いていたらサッカーW杯で米サッカー代表はどうなったのかなというのはWBCが終わる前から気になってました。サッカーも続け、みたいなになったら荷が重いよな、と。スポーツには絶対はないですけど、有り体に言ってサッカーの米男子代表がW杯で優勝することはない。ベスト4だって遠い。ノックアウトラウンドの二回戦=16強戦を突破=8強なら成功と考えるのが現実的な気がします。男子代表が8強に達したのは日韓大会2002年が最後です。

サッカーは難しいスポーツ。5−6年ぐらい前には十代を含む若い米国人選手が欧州のトップクラブに何人も同時に出てきて黄金世代になるとか言われていたのが、もうすぐ地元W杯が始まるのに5年前からの期待は萎み結局代表サッカーを追ってるようなスポーツファン以外では名前が知られているのはChristian Pulisicだけになってしまいました。スポーツファンでも男子サッカーっていったらLandon Donovanしか知らないという時代が続いたのと変らないなあというままで32年ぶりのホーム開催が来てしまった。現時点で事前の米代表へのスポーツファン一般の期待感が高いとは思えず、あとはサッカーの国内での地位向上には本番で勝つ以外の方法はないです。

そのPulisicにしてもこの時期になってW杯の話題を取り上げ出した非サッカーマスコミが正しく彼の名前を発音できない、というのがサッカーファンから批判されていたりもします。それがESPNやFOXなど大手を含めけっこう頻発したらしい。
それって読めない非サッカー専門マスコミが悪いのか、サッカー代表の注目度がそれほど低いのか、それともそれをあげつらうような態度の「熱心なファン」が悪いのか。5年以上米代表のトップ選手であるPulisicですら字面としては知られていても音としては聞いたことのないスポーツジャーナリストがいるってこと。そりゃDonovanのときは読み間違えようはなかったな、と思い返して遠い目になっちゃいますね。

スポーツに限らずどのジャンルでもある話ですが、この手の熱心なファンという層は難しい層です。実際にチケットを買ってくれ、W杯以外での代表活動に注目して発信したりしてくれるのは結構なのですが、新参を嘲笑したり批判したりとかやり始めてそのジャンルを閉鎖空間にしてしまうことがある。今回のPulisicの発音問題なんてまさにそれです。新人選手でもないChristian Pulisicの名前が読めないのはそれだけサッカー米代表の知名度が低いから。地元開催のW杯で地位向上とか言ってるそばから新たにPulisicを知った人を批判ではやってることが真反対です。

こういう閉鎖的・排他的な支持者が育ってしまうのがそもそも長期的にマイナーだからであって、そのジャンルに力があって開かれていてその選手が勝っていればGiannis Antetokounmpoだって読めないスポーツマスコミは自然にいなくなっていくわけです。

マイナースポーツの露出確保としての無料ストリーミング

今日はカレッジバスケットボールのSelection Sunday。68チームがMarch Madnessへの出場を確定させ、その対戦相手が決まる日です。アメスポの春の本番イベントと言えるMarch Madness=NCAA Men's Basketball Tournamentは今週木曜日から本格開催。World Baseball Classicがそれが始まる前に全日程を終了させようという、混み合った時期です。

今夜は男子の方が夕方6PMから地上波CBSで発表。女子の方は8PMからESPNで。
女子の方ぐらいはかぶっても、World Baseball Classicの準決勝は男子のSelection Showには絶対にかぶせることはしたくない、それぐらいのアメスポの大事なイベントです。それが米代表対ドミニカ共和国の最強チーム同士の準決勝であったとしてもかぶせるなんて自殺行為です。なので日曜夜というイマイチな時間帯の開催。
カレッジバスケットボールはSelection Show直前までメジャーカンファレンスのトーナメント決勝戦も行われています。

さてそんな日ですが他のアメスポ各種も試合を挙行しています。シーズン中のNBA、NHLは試合をしていますし、サッカー男子MLSも女子NWSLもシーズン中の週末なので試合がある。
それで今日初めて気づいたのですが女子サッカーのNWSLの放映局が「VIC+」と表示されているのを発見。見慣れない局だなあと思って調べたらVictory+という新しい無料スポーツストリーミングサービスでした。今週末がNWSLにとってはVictory+に初登場の週末だそうです。

先日World Baseball Classicに関連してTubiというマイナーストリーミングアプリがWorld Baseball Classicの一部の試合を放送していたことを紹介しました。Tubiは私は個人的にほとんど使ったことはなかったですが存在は知っていた。
でもこのVictory+っていうのは存在自体が初耳。今季からNWSLを大量に流し、特に日曜の夜の分は「Sunday Night Soccer」番組名で放送する模様。どれぐらいの影響力があるかはわからないですがとにかく熱心なファンは無料で見られるチャンネルは得たということです。

他にもNHL Dallas StarsやAnaheim Ducks、MLB Texas RangersがVictory+でなにやらやるとも書いてあるんでじゃあとダウンロード。NHLの方は試合ではなく特定のチームの情報番組や短いハイライトビデオだけのように見えますがよくわかりません。
地方スポーツ局(RSN、事実上ケーブル専門局)というビジネスモデルが崩壊している現状があり、大手であるMLB、NBA、NHLなども過去の収入の柱の一つだったローカル放送が破綻、環境の変化に対応せざるを得ない昨今、それよりさらに下位のジャンルは新興ストリーミングと手を組むんだなと。

おもしろいかもと思ったのは室内女子バレーボールのLeague One Volleyball(LOVB)もここVictory+で放送をしていました。女子バレーボールはアメリカでは極マイナーで,カレッジでは秋シーズンで週中にやっていますが、プロの女子バレーボールリーグが活動していたんだな。試しに見たところ画質が割とよく、今日は見ませんが、いつか見てもいいかもと思いました。

話をサッカーに戻して、女子もアプリ行きなんだなあと。男子のMLSはMessiを輸入したタイミングでAppleTV+がMLSの放映権をほとんど確保。大半の試合はAppleTV+に加入しないと視聴ができない。激戦区であるアメスポ市場ではミッドメジャーとも言うべきMLSにとってはAppleTVのオファーしてきた資金は魅力があったんでしょうが、現実はAppleTV+の加入者が伸びずMLS放送が蛸壺化。他方女子サッカーの方は無料マイナーストリーミングという微妙な線で露出を確保ということになったようです。

イランがサッカーW杯不参加表明

3ヶ月後に迫った北米三国共催のW杯。アメリカがイランに攻撃をしかけて戦争が始まってしまったのをうけて、イラン側からW杯への不参加が表明されてます。ただまだ時間はあるし、今不参加を表明した政権がその時期まで体制を維持できない可能性もある。アメリカ側が望む新体制に入れ替わって参加という可能性はまだあるんでしょう。

アメリカの望んでいる体制というのは前国王パーレビの一族で後継をという話ですが、当時パーレビ政権が倒れたのは政権腐敗が国民に愛想尽かされたからとされていて、その一族が帰還してすぐにうまくいくのかどうかは存じません。が、それは当ブログのテーマではない。
もしアメリカ側が望む体制にスムーズに移行するならその景気づけでW杯でイランの選手団を受け入れる方向で話が進むのでしょう。

ただその場合も代表選手たちの心の中まではわからないですから実際に入国後や試合会場でなにが起こるかはわからないです。

イランはG組。試合予定は6月15日と6月21日にLos Angeles郊外SoFi Stadiumで連戦(ニュージーランド、ベルギー)。6月26日にNFL Seattle SeahawksのホームLumen Field、対エジプト戦。

今大会はグループリーグで敗退するチームより勝ち進むチームの方が多い仕組みなのでイランがノックアウトラウンドに進んだら?考えたくないのでできれば敗退して欲しいと主催者は思ってそうです。

D組のアメリカとイランが対戦する可能性はそれぞれグループを2位で通過した場合にAT&T Stadiumでノックアウトラウンド一回戦で出会うことになります。メンバーがしょぼ目のD組を米代表が1位通過できればイランに当たる可能性はない。


既に米国内では今回のイラン指導者の除去に対する反撃テロらしき銃撃事件もテキサス州で起こってますので米国内でのテロ活動も活発化する可能性は高いのでしょう。ことW杯の会場を厳戒態勢にするのはこの戦争があろうとなかろうとやるべきことだったのでそれは良いとして、他のもっと守りにくい場所の方が危ういでしょう。もう3月。World Baseball Classicがあって、March Madness、MLBの開幕も遠くない。NBA、NHL、NASCARはシーズン中。

どうでしょう、米代表チームが出場するWorld Baseball Classicは危ないのか危なくないのか。スケジュールを順調に消化できるようにWBCのほとんどの試合は屋内スタジアムなのでドローン攻撃には強いとは言えますが果たして。こんなタイミングでいきなりテロの可能性が高まっても守る方は既に準備している以上に警備をアップすることができるものか。

ゴルフPGAがNFLを徹底的に避けるスケジュールに移行

男子ゴルフのPGAが2027年シーズンから大幅なスケジュール変更を敢行するようです。ざっとの話としてはNFL Super Bowlが終わった次の週末からシーズンをスタート、試合数も減らし、メジャーの時期も変え、NFLがシーズンを始める前にFedEx Cupも終わらせるのだとか。前も後ろもNFLにかぶらないようにという仕組みにする案となってます。案と言ってももう来年の話なのでほぼ本決まりなのでしょう。

NFLの一強化が進んでいるというのは数字としては事実なのですが、私個人としては実態はそうでもないのではないかということを折に触れて当ブログでは書いてます。確かに強い。そしてPGAのような週末型、それも決勝ラウンドが日曜日の昼間という形態ではNFLにかぶさったらスポーツファンへの露出が望めないという悲観論が出て今回のスケジュール変更案が出てきた意味はわかります。

さらにNFL側は現行の17試合18週制からさらに拡大して18試合20週(byeが各チーム2週)に変わっていく可能性が議論されており、もしそうなるとカレッジフットボールより先に8月末に開幕するような事態も想定できる。PGAから見て被害が増えるという解釈もできる。

PGAの4大メジャー大会ではMastersは4月固定。全英・全米はともかく一番よく動くのがPGA Championshipでこれは直近は5月開催が多くなってますが、過去は8月の開催も多かった。8月までメジャーをやってるとその後にプレーオフとして開催されるFedEx CupがNFLの開幕時期までに終われないということで、PGA Championshipは今後は5月固定になりそうです。逆に言うと最近5月開催が多かったのはツアースケジュール全体をずらそうという準備としてメジャーの前倒しにしていた、4月から7月まで毎月メジャーを一回開催するという凝縮された形にシーズンを変える意図だったという読みも可能なようです。

でもそこまで徹底して避けなきゃいけないほどゴルフファンとNFLファンってかぶってるんでしょうか。冠大会・スポンサー企業需要というのがPGAでは重要で、またその手の顧客は宣伝効率重視が文化として根付いたホワイトカラー企業が多く、NFLシーズンにかぶっちゃうと宣伝効率の悪さを嫌気する面が強いのかなと想像したりもします。

Super Bowlが終わるとすぐにシーズンに入るといえばNASCARがまさにそれで、Super Bowlの次の日曜日(つまり今週末)に同ツアーの看板レースであるDaytona 500でシーズン本格開幕するのが定番。NASCARのシーズンは長く、NFLが始まったあとも延々続きシーズンの決着が付くのは11月上旬。
当然NASCARもフットボールシーズンが始まれば被害は受けているでしょうけれど、固定ファンとスポンサーを掴んで独自の戦いという感じで延々やってる。

ほかではサッカーMLSが、PGAと同じ2027年シーズン改革を予定している。現在の春開幕を秋開幕へ移動して欧州のシーズンに合わせることが決定してます。MLSも週末型興行。MLSのシーズン移行はNFLシーズンを避けることに苦心しているという面はない。NFLとかぶる期間は秋開催の方が伸びる面の方が強いでしょう。それでもやる。

このようにアメスポ業界の中堅の各ジャンルがいろいろ考えてNFLを避けたり、独自の動きをしたりというわけです。
NASCARもPGAもMLSも週末型興行という形態。NASCARはプレーオフ部分がNFLに2ヶ月以上かぶってもやれてますが、PGAはやめちゃうのかというのは意外でした。そこまでして避けなきゃスポンサーが付かない・付きにくい実感があるってことでしょうか。その辺の内実は知る由もないですが、NASCARにできてPGAにはできないのかという意外さ。
PGAはLIV Golfという外敵と手打ちをして安泰かと思ったらそうでもないのか。

NASCARにはNFLにファンをとられない要素があって、PGAにはとられやすい構造があるという仮定をしてみましょうか。どこにその差があるか。NFL(に限らずプロスポーツ)は都市型で、NASCARのファンは非都市型であるとしたらどうか。なので非都市型のカレッジフットボールを土曜日に見て、NFLの日曜日にはNASCARを見てるというファン層が想定可能です。

WWEが五輪とSuper Bowlに押し出されてSyFyチャンネルへ

ミラノ冬季五輪が開幕。NBC系列が独占放映権を持っている都合でプロレスWWEが被害をこうむってます。NBCはいろいろセンス悪いなあと思わせるところがあります。

NBC系列は地上波NBCをメインにストリーミングのPeacockでほとんどの競技をカバーするのかと思ったら相変わらず系列のケーブル局にもかなりの放映を回している。いまのご時世、cable cuttingが進んでケーブル契約をしている世帯が50%を切ったとされるのにまだ系列ケーブル局の延命に注力するのかと意外というか、方向違いだろ感が強い。

4年前6年前ならまだ時代がストリーミング競争に移動していなかったので系列のケーブル局で放送するというのは系列局が多いNBC系列に分がある勝負でした。しかし今は戦場はストリーミングに移っていると思えるのにPeacockに加入すれば全部見られるわけではなくて、ケーブル局、それもまだ系列内一番手局USA Network辺りならともかくビジネス・市況局CNBCとかでいまどきやって視聴者がそのためにケーブル契約をし直すとかあり得る行動なのかな。
大手系列のストリーミングでは最弱のPeacockが五輪で盛り返すつもりなのかと思ったらケーブル局で分散放映とかムリがあるような。
それに加えて明後日のSuper BowlもNBCでの放送なのでその盛り上げの番宣でも系列をフル動員中。

おかげで今夜金曜夜のプロレスWWEの定時放送のSmackdown(通常USA Networkで放映)は系列過疎チャンネルSyFy送り。SyFyは元々はサイエンスフィクションという名目のストーリーの辻褄の合わないB級ムービーを放送していたケーブル局。今もまだあったんだ?と今回WWEがそこに飛ばされたので知りました。
WWEユニバースは他のスポーツと比較して狭い層ですが熱心に継続視聴してくれるけなげな層ですが、いやーSyFyチャンネルではさすがに見ようがないのでは。

次の五輪は2年後のロス夏季五輪で放映時間も米国内の視聴者に合わせて自由自在だし、五輪新競技フラッグフットを含め野球・バスケともMLB・NBAの選手が派遣されることが期待される。アメスポ三強が出揃いそうで、独占放映権を持つNBCにとっては今世紀最大の稼ぎ時となる一大イベントにしたいはずですが、その直前の五輪放送となる今回もまだケーブル局にこだわってるんだなあ、と。五輪放送も中途半端、WWEの熱心なファンも逸らす、そりゃPeacockが他局のストリーミングサービスに遅れをとるわけだ、センスが悪いわという感じです。

A'sが商標権を却下される

Las Vegasへの移転が予定されているMLB 現Athleticsが、米国内の商標権を管理するUSPTOから「Las Vegas Athletics」という名称の商標を認めない旨の決定を出されています。現在Athleticsはカリフォルニア州Sacramentoでマイナー球団の施設を使って活動中。Las Vegasのスタジアムが完成次第Las Vegasに移転するという予定で、現時点では正式名称には都市名が入っていない状態となっています。

なぜ商標が却下されたかというとAthleticsというのが普通名詞で、例えばいわゆる陸上競技を五輪ではAthleticsと呼びます。他でもAthletics=運動というのはクラブ・ジムなどに使われうる。カレッジスポーツでも「(学校名)Athletics」という言い方で校内の運動部全体を指すことはよくあります。
過去にOakland Athleticsが商標だったことが既得権益でLas Vegasに移転しても商標登録されるとはならない、というのがUSPTOの却下の理由のようです。

こんなトラップがあるとは、とAthleticsのオーナーは激怒してそうです。移転の予算や免税措置もすったもんだの末にLas Vegas地元自治体からOKをとりつけた。球場もできる。でもこのUSPTOの判断通りなら新チームの名称Las Vegas Athleticsの名前を使った商品は第三者が作り放題となってしまいそうなのです。ロゴや字体は保護されるでしょうが、Las Vegas Athleticsの名称は保護されない。元々カラースキームは商標で保護されないルールとなっているのでAthleticsの黄色・緑色で、ロゴは使わずLas Vegas Athleticsと書かれたアパレルは自由に売って良いことになりそう。新チーム効果でマーチャンダイズで一儲けと思っていたチーム側からすれば大打撃です。

黙って引き下がることはないでしょうから多方面に働きかけてUSPTOの判断の変更を求めていくことになるでしょうが、そういうロビーイングや法廷闘争は大きなコストがかかる。予定していないコストとなってAthleticsの新しい悩みのタネになりそうです。

アメスポファンはご存知でしょうが、各リーグで新チーム名が付くときには既存の商標権とのバッティングがないことを十分調査して変えるものですが、今のAthleticsは油断していた可能性が高いです。新チーム名ではなく継続ですからね。
指摘されてみれば他のチームの名称よりもAthleticsという単語の普通名詞な性格は強い。盲点でしたね。

Athleticsのオーナーは調べてみると共和党支持者で多額の献金を共和党にしてるようですからUSPTOの却下はトランプ政権からの嫌がらせではなさそうです。

AppleTVとPeacockの弱者連合

少し前にストリーミングサービスとしてのESPNとFOX Oneがタッグを組んで両方をサブスクすることで割引になるサービスを発表したことを書きました。日々のアメスポの放映権の大半を持つESPN系列とFOX系列が系列の垣根を超えて組んだのは驚きでした。

大手の中ではFOXはストリーミングで大きく出遅れ。外部からTubiというストリーミングサービスを買収したりしましたがほとんど役に立っていない。ESPNの方はケーブル時代はアメスポ報道・放送のジャイアントの地位にあったため、ESPN+という形ではストリーミングもやってましたが、あくまでも本業はケーブル局という立ち位置もあってストリーミングに舵を切るのが遅れた。

それぞれの事情でストリーミングサービスへの本格参入が遅れたのですが、それぞれが地上波やケーブル局で放映していた各種スポーツの放映権の物量は大きい。今でもケーブル契約にとどまらざるを得ない理由のひとつはESPN(ESPN2、ESPNU、SEC Networkなどサブ局を含む)のすべての番組を見るにはケーブル契約するしか手がなかったからです。それはFOX系列のFS1でも同じで、FOX系列が持ってるコンテンツで地上波ではながれないのはFS1(およびFS2)で見るしかなかった。スポーツファンはもうケーブル契約をしていてもESPNとFS1ぐらいしか見てないのにケーブルをやめられないという不満があったと思います。

アメスポ放送で第3勢力といえるのはTNT/TBSですが、そちらは昨年ぐらいからはもうほぼ系列のストリーミングHBO MAXでもほとんどが見られるように契約が変わっている。その上TNTはNBA放送を昨季を最後に失ってしまったのでアメスポ放送での存在感を大きく損なってます。

そういう状況なのでESPNとFOXが二強共同でスポーツファンでまだケーブル契約をしている層をごっそりとりに行ったという大胆な系列を超えた協業となったわけです。

近い将来でいうとFOX系列は2026年3月のWorld Baseball Classicの放映権を持ってるし、2026年夏のFIFA World Cupの放映権も持ってる。ESPNは最大手でNFL、NBA、NHL、カレッジフットボール、カレッジバスケットボールなどメジャージャンルを網羅。それにさらにプロレスWWEのPLEもPeacockから強奪してさらにプログラムの充実を図ってる。FOX系列は上述のWBC、W杯があるしカレッジフットボール、MLBの放映権を維持してます。ESPNも例のぐだぐだの末、MLB放送に復帰する可能性もあるでしょう。

そういうわけでESPNとFOX Oneのストリーミングセットは強力なのですが、疑問もあります。系列として放映権を持っていてもそれを全部ストリーミングで見られるようにしてくれるのか、ケーブルの方も見ないと全試合見られないのか今の段階ではわからないことです。ケーブルを解約して良いなら結構なんですけど、どうなるかわからない。消費者としては舵取りが難しいです。


さて表題の件。ESPNとFOX Oneの後発タッグが発表になって一週間ぐらい後に急にNBC系列のPeacockとAppleTV(AppleTV+から改称)がやはり廉価でのセット契約を発表しました。これ、スポーツの視点でいうと弱者連合にしか見えない。お安く月額$15からなので何も考えずに加入する人もいるのかもしれませんが、見られるものが少なさそうです。
AppleTVの持つTVコンテンツは国内男子サッカーのMLSの独占にほど近い放映権です。MLS League Passといいます。それ以外だとFriday Night Baseballぐらい。MLSは今ちょうどプレーオフの時期なんですけどほぼ露出がない。
Peacockの方はNBC系列なので今季からNBCがNBA放送に復帰、Peacockでも見られるんですけど、無料の地上波NBCでやってる試合をPeacockで同時放映してわざわざPeacockで見るという行動は家にいない人しか意味のない行動に思えます。また上述の通りWWEの一軍PLEをESPNにこの夏強奪され、残ったのは二軍のNXTの選手が出場するPLEのみ。英サッカーPremier League、テニスで全仏、2年に一度夏季と冬季の五輪放送がありますが、Peacockに回ってくるのは地上波NBCで放送しない種目イベントばかりになります。それも4年に1度2週間だけ。
NBC系列は他にNASCARの放映権を持ってますがこれは地上波のNBCとケーブル局のUSAでまわしていてストリーミングのPeacockでは放送がないという契約になっており、Peacockを契約してないと見られないスポーツイベントの質も量も厳しいです。

AppleTVはカネ持ってるのでもうちょっとうまく立ち回ればNBAの今季から始まった新放映権態勢に参入できたかもしれませんが、そちらはPrime Videoが参入に成功。NASCARも今年の夏の1ヶ月だけですがPrime Videoが放映してたり、スポーツコンテンツの取り合いでAppleTVはPrime Videoに負け続け。負け続けというより方針としてスポーツコンテンツを取りに行っていないようです。
いやその割にMessiを獲得してMLSにはカネ突っ込んだのが不可解。意思決定に非アメリカ人がサッカーに偏った判断をしてしまったとかでしょうか。昔っからAppleはコンテンツビジネスをやらせると全然駄目な会社ではあります。

そういう状態のAppleTVとPeacockのセットではスポーツファンにはアピールしえないだろうなあというものになってます。

Chiefsの序盤不振報道に似たもの

前項で書いたNFL Kansas City Chiefsの2勝3敗スタートが事件かのような報道がされている件。何かに似てるなあと思っていたのですが、思いつきました。その昔、私が日本に住んでいた頃のプロ野球報道に似てるのかと。日本でもアメリカでもそうですが野球シーズンは長い。4月や5月に5連敗ぐらいしても大勢には影響がある段階でもないのに「ドロ沼」とかなんとかおどろおどろしい表現で(紙の)新聞に書かれていたのに違和感があったのに似てるんだ、と。

当時日本はプロ野球がほぼ一強ジャンル。それに今のアメリカでのNFLへの一強化が似てきているのかもしれないなと。

少し前から私は昨今のNFLへの一強化の加速が異常ではないかという感想を当ブログで書いています。ただそれは私の感覚で、現実的にはNFL放送の視聴率や関連番組・関連報道は花盛りで加速が止まる様子はない。地上波全系列に加えて大手ストリーミングも含め大手の全てがNFL試合放送や関連報道をこぞってやってるわけで、NFLのあるところ宣伝効果あり、乗らないという手はないぐらいの勢いです。そういう流れの中でChiefsの2勝3敗スタートが最大のスポーツニュースみたいな扱いになっちゃうってことかなあと。

アメスポはそのジャンルの多彩さが魅力であるとして過去当ブログでは長年紹介してきていたのが、ここへ来てNFL一強になっちゃうのは個人的にはさみしいというかもったいないというか、すっきりしないのですが、現実は現実として受け入れなくてはいけないのかも。
どこかでスポーツファン全体でのNFL疲れみたいなのが出てくる将来もあるかもしれませんが今はそうではないということです。
記事検索
最新コメント
読者登録
LINE読者登録QRコード
メッセージ

名前
メール
本文