アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

Olympics/World Sports

五輪の1年延期をトランプが賞賛

毎日のホワイトハウスの記者会見が今日も今行われています。会見の序盤にトランプがなにやらうれしそうに東京五輪の延期の判断を賞賛してごきげん「必ず私も行くよ」と発言。基本的にこれはコロナウィルス感染症の問題についての会見なんですけど、最初の目立つタイミングで時間を五輪の延期の話題に使いました。
ここのところトランプが一人で毎日のように楽観論を述べ、他の会見出席者・専門家がそれにやんわり釘をさすというパターンが多いんですよね。それを聞いてトランプが微妙にしぶい顔をするというところまでが最近のルーチンになってきてるような。そういう中、五輪延期の話は誰に横槍をさされることもない明るい話題で好き放題言えてうれしかったのかなあと想像したり。
自分も必ず行くよとは言ってましたがそれは再選された場合のみ大統領として行けるわけですが、全然それは問題にしてない感じでしたね。

現実的にはとても五輪が元の予定通りのスケジュールで開催できる可能性はなかったのでまあまあ落ち着くところへ落ち着いたってことですか。ワクチン開発などの時期との兼ね合いもあり1年の延期でうまくいくかどうかはわかりませんが、とりあえずアスリートも関係者も仕切り直しができるし今は各国では疫病との戦いに集中できてよしとすべきことでしょう。アメリカだけ考えても社会が手一杯で五輪どころではないでしょう。


ところで関係ない話ですが、日本のオーバーシュートという流行語(?)にはおどろかされます。英語発の用語であろうと思いますが、なぜ?とは思います。私、アメリカの国、州の首長や公衆衛生や医療の関係者の会見やインタビューはここ1ヶ月で相当に多く見ていますが、ただの一度もオーバーシュートなる言葉を使ってる人がいません。それがなぜか日本でカタカナ語で突如当たり前のように使われているのを聞くのは変な気がしますね。
日本ってときどきそういう変なカタカナ語の採用をする習慣があって、場合によっては元の意味と似て非なる用法に使っていたりもする。こういうタイミングで新語が出てくるとなんか一般大衆をケムに巻くような話か?と眉唾で聞きたくなってきます。ひねくれていてすみません。

モスクワ五輪ボイコットの端緒となったアフガニスタン侵攻から40年

今日のNBC系列のニュース番組で、東京五輪の開催が危ぶまれているという話の延長で、過去の五輪の中止例とともに、40年前にモスクワ五輪に米代表などが参加しなかったという話をやってました。NBCは米国内での五輪の独占放映権を持つ系列なので五輪関係のネタをしばしばニュース番組にも持ち出します。五輪ホストとしての日本の魅力紹介みたいなものも過去何度も見かけたことがあったのがなつかしい。その頃はのどかな話ばかりだったのに。

いわく五輪の中止・開催地変更例は過去3度でいずれも世界大戦時。それとは別に40年前にソ連のアフガニスタン侵攻を当時のカーター大統領が非難して、米国など多くの国がモスクワ五輪に不参加で片肺五輪になったケースもあったということを紹介していました。ただし当時は英国などいわゆる西側諸国も一枚岩ではなく参加した国もかなりあったんですね。不見識で知りませんでした。当時の報道ビデオをふんだんに使ってなかなか興味深いしあがりのレポートになっていました。

五輪の独占放映権を持つNBCが全国版地上波ニュースでこういう取り上げ方をするということはNBCも予定通りの時期に東京五輪が開催されることを強く疑っているということなんでしょうね。
これと続きでアメリカの水連が米五輪協会に延期を申し入れたという話題も扱ってました。但し米五輪協会USOCは延期言及には消極的であるとも。五輪理事の方々は中止を言えない、言うと大損をする事情、アスリートとはまるで別の動機で五輪開催に興味があるのでしょう。


以前からお伝えしてる通り米国内の五輪スポーツの報道は独占放映権を持つNBCに極端に偏っており、スポーツ専門番組も含め他系列は本番が行われる短い期間のみの報道となります。
これがトランプ大統領のべったり支持の広報機関とも言えるFOX系列が五輪放映権を持っていればホワイトハウスももっと本腰を入れて開催にせよ延期にせよ関与して開催国やIOCと連絡を密にするなどあったのかもしれませんが、トランプの怨敵のNBC系列の不幸ではホワイトハウスからの援護はまるで見込めないでしょう。

世界統括団体という謎組織、それに与するか否か

しばしば思うのですが、日本の世界大会好きは度を越している面がある気はされないんでしょうか。アメリカの海外勢による市場懐柔・カネの海外流出への警戒感の強さとは好対照であるように思われます。

先日のラグビーW杯でもそうですが高額チケットの売上のほぼ全ては統括団体であるWorld Rugbyに上納してしまうわけです。なぜそんなことしなきゃならないのかな、と考えないところが世界大会好きのマジックだなあと思ったりもします。事前の予想を超えて成功したからよいようなものの入りが悪かったら政府保証=国税で支払うという話だったのです。これは五輪も似たようなものでIOCに対して政府保証が与えられています。

World Baseball Classicが開催されるときに、カネが日本にまわってこない!アメリカが独り占めしている!という不平が日本ではさんざん書かれていたかと思いますが、他の大型スポーツ国際イベントでも同じようにカネは世界統括団体という得体のしれない存在が独り占めしてるのですがそれは問題視されない、という片手落ちはなぜ起こるのか、ということを考えてみてはどうなのでしょうか。

W杯でのびっくりするような額の上納金を払うのが問題視されないのはそこからキックバックで日本の偉い人や中間搾取する広告代理店に還流するお金がごっそりあるからであろうと想像できます。WBCだとそれがないのでおいしくない方が必死にネガキャンをしていたのでしょう。アメリカは連邦法で海外での賄賂供与やマネーロンダリング活動に強力な法的制限をかけており、その手のキックバックを派手に展開することができません(皆無と信じるほど私はナイーブではないですが、派手にはできない)。

Premier12のお金の流れは存じませんが統括団体の名前が大会名にかぶされているのですからきっとかなり抜かれているのではと想像します。そこに抜かれるのは批判対象にならず、MLB選手会に流れると大反対というのは、あー、という感じです。
MLB選手会にカネが流れるイベントだからMLBの選手が出場する。至極まっとうな話に私には聞こえますが、そういう理屈ではない部分で不満を持っている人たちが日本の中にあって世論誘導しているというふうに理解すれば良いのではないでしょうか。

ただ日本の場合おもしろいのは、そういうキックバックとは関係ないのに当初のネガキャン誘導に踊らされた下々の方でそのネガキャンに本気で染まっちゃってるひとがいるところではないでしょうか。お金のおこぼれも貰えないのにネガキャン継続、滑稽な感じがしますが、そういうのが長続きするのは日本では野球の人気が高く他にないほど重力が強いからなのでしょう。



別の話。
バスケでDream Teamが結成されたのはバスケ国としてのプライドが強かったからというのは事実でしょう。ただそれ以外にもNBAがまだメジャーへ浮上する境の時期だったという時代背景もあるし、バスケは米国人選手に最強選手が圧倒的に偏っていたからでもあります。また五輪がMLBシーズンにまるかぶりで経済的損害が膨大と、いろいろNBA/Dream Teamとは事情が違い、プライドだけでは解決しようがないような。

巨大な利益を生み出す夏休み時期のMLBのシーズン。かきいれどきです。そこにかぶせて開催される五輪はスポーツエンタメビジネスにおけるMLBの競合イベントであり、同時にアメスポ市場への欧州からの搾取の手であり、なぜその闖入者部外者にタダのような金額で自前のスター選手を供給して助けなくてはいけないんだ?という疑問が解消されないとなんともなりません。
この件はNHLがシーズンを中断して冬季五輪に参加していたのを平昌冬季五輪で取りやめたのとまったく同じ話で、MLBに限らずアメスポ内のベクトルは国際統括団体主催の国際大会忌避・自前の国際大会で代替の方向です。このことは過去に当ブログでも何度か論じています()。

言い方を変えると世界統括団体という体制=欧州スポーツ界支配の是非の話です。アメリカ型の認識で表現すれば、国際統括団体という得体のしれない欧州貴族の錬金術にかかるかどうかと言ってもいいでしょう。アメリカはそれを嫌い抵抗しているし、日本はそれを権威と認識して一体化しようとしているという話であって、どちらが正しいかは存じません。日本型の理解ではアメリカの行動は理解しがたい面があるのでしょうが、別の考え方があるということを認識することから始めればよいのではないでしょうか。


ひとつ言えるのはこの手の問題が起こるのはその競技が独自の市場価値を持ってる証明ということです。独自に経済的価値や人気という無形の価値を生み出せないなら、選択肢はない。五輪を頂点とする国際統括団体という枠内で動くしか他にやりようがないわけです。力がない、と言っても良いです。
逆に独自の価値基盤があればそうはならない。例えば北米の4大スポーツが独自の価値を確立しているのに自分の上に権威を求める理由がない。持ちつ持たれつの関係構築ならともかく、上納金を喜んで支払ってへつらうようなことはやる気がないというのはまっとうな思考であろうかと思われます。起業家精神を尊ぶアメリカ人気質にも合う思考法でしょう。
またそういった独自の価値というのは多くの一般のスポーツファン(つまりは私達!)の支持そのものであり、国際統括団体という仕組みとは真逆の力とも言えるでしょう。国際統括団体の枠外での独自の価値・その力とは我々自身の楽しみ・支持の具現化でもあるのです。


ところでホッケーNHLは平昌冬季五輪で選手派遣をしませんでしたが、平昌のアイスホッケー競技はスリリングなイベントとなって我々を楽しませてくれました。予想をしていなかった国も含めて事前の期待以上のものを選手たちは出してくれました。参加したすべての選手たちを称賛したいです。NHLだけがアイスホッケーのすべてではないし、世界最上の人材が参加するしないに関わらずアイスホッケーは素敵なスポーツだと再認識させてくれた絶好の機会になったかと思います。

それと同じことを他の競技でも、例えば今回の野球のPremier12にも思えば良いはずなのです。例えば自身は敗退が決定していても最後の試合まで全力を尽くした台湾代表に米代表は救われたりもしてます。そういう各国の選手の頑張りが大会をよりよいものにした。参加した選手を褒めて、良い大会だったね、で良いはずです。
これを批判する人がいたとしたら、どうも私にはちょっと良くわかりません。試合はおもしろいものが多かったようですし大会形式もムダが少ない良い大会であったろうと傍目には見えますから与えられた条件内で運営も現場もよくやったということのように思えます。

ガチンコでどの国が強いのか見たいんだという少年のような純粋な気持ちから批判を言ってる方もいらっしゃるのでしょうが、五輪に仕事を中止して経済的損失を覚悟で全員出ろ的なのはどのジャンルでも無理じゃないですかね。
例えば格闘技で所属先に関係なく全員総当りでトーナメントをやろう、世界一の戦士を決めようという提案があったとして、夢想するととても楽しいですが実現は無理だと了解できるはずです。べらぼうなカネを積まないとできないと瞬時に認識でき、そのカネは準備不可能。所属先のビジネススケジュールもある。
ところがこれが野球だと実現できないと批判してしまう、となるとたぶんそれは批判している人が現実離れしていることにならないでしょうか。

米代表の五輪出場権獲得失敗は報道されました

日本ではPremier12が盛況のうちに終わったようですね。日本代表おめでとうございました。とても良い大会になったようで。

たぶんご質問がくるかと思うので先回りしておきます。米国内でのPremier12の報道としては三位決定戦でメキシコが米国を破って来年の東京五輪への出場権を確保して野球で五輪初出場となること、米代表が逆転負けで五輪出場権を逃したこと、そして次の五輪出場権への挑戦の機会が来年3月でアリゾナであることなどが報道されています。MLB NetworkやYahoo! Sports、また五輪の米国内での独占放映権を持つNBC Sportsが比較的丁寧に報道しています。
日本の優勝に触れているものは現時点ではほとんどないようです。

アメリカの五輪予選報道っていうのはどの種目も五輪大好きの日本からすると信じられないほど全然報じられないので、今回の野球の予選(それも最終予選でもない)での敗退が報じられたのは比較的扱いは大きい方と言えます。 なんていうんでしょうか、五輪に出場できることになってやっと報道してもらえるっていう感じがほとんどの種目について言えるので。


なお今日のアメスポメニューとしては秋冬の定番NFLのレギュラーシーズンの他に、NASCARの今季最終レースにしてプレーオフ決着戦 が今進行中。ここまでがメジャーイベント。
他にもNBAやカレッジバスケが試合数少なめながら通常スケジュール。他にはサッカーでEURO2020の予選が各地で行われているのもスポーツニュースサイトでは上位に来ているようです。ずいぶん欧州の現地時間だと遅い時刻にやってる試合が多いんですね。NHLは夜に2試合のみが組まれておりNFLとかぶらないように避難モードということのようです。

クライミング on ESPNEWS

先月スピードクライミングがESPN2で放送されていた話を書きました。そのときに教えていただいた別種目のboulderingの放送を同系列ESPNEWSでやっていたのを見かけました。正確には複合種目の大会で、bouldering部分を主に放送していたんですが。ESPNEWSはESPN系列実質第4チャンネルです。元々は24時間スポーツニュースを放送する局としたスタートしてますが、昨今のスポーツニュース番組の絶滅トレンドからほぼただのサブチャンネル化してます。

単なる私個人の感想で申し訳ないのですが、前回のSpeed Climbingよりはずっとおもしろかったです。女子の方では日本選手らしき名前の方(Ashima Shiraishi)もいたので調べたところ日米の重国籍の方でした。この方は東京五輪では日本代表になるような方なんでしょうか?米国内でUSA Open Championshipsのbouldering部門で今年優勝しているみたいです。

米国内の五輪放送は長期に渡ってNBC系列が独占しているため、NBC系列は啓蒙宣伝を兼ねて多種多様な五輪競技の放映をしているのですが、そうでない他系列にとっては五輪競技だからと言って優遇するインセンティブはない。
そういう事情の中ESPN系列がまたクライミングを放送しているというのはその競技が将来に渡って視聴者にアピールすると見込んでいるのか、またはクライミング団体(およびその後援となるNBC系列?)がインフォマーシャル的にESPN系列の枠買いをしているのかどちらかということになるでしょう。後者なんですかね。

World Surf League on FS2

さしたる意味はないのですが、つい最近サーフィンをTVで見かけないと言ってしまったばかりなので一応。FOX系列のFS2でWorld Surf Leagueというのをやっているのを発見。6時間という放映予定時間で生でオーストラリアから放送しているようです。たぶん昨日も放映予定には入っていたけれどなにか他のものを放映していたと思うので、前日は天候不順かなにかだったのかもしれません。

調べてみると年間を通して世界ツアーをする同名の選手権の今季第1戦のようです。Quiksilver Pro Gold Coastという大会名になってました。9月にはアメリカにも転戦、カリフォルニア州に来るようです。五輪デビューが来年に迫る中での今季ということで放映でしょうか。

中身のない「若い世代に人気」の競技などよりもe-sportsでも五輪採用したら

この前の五輪の新競技採用の話の続きのような話になります。前回は「若い世代に人気」という実態のない殺し文句に煽られてIOCが妙な新競技をいくつも五輪種目に採用しているように見えるということを書きました。この前初めてテレビで見かけたクライミングもそうですが、これが人気視聴コンテンツになるのかなぁ、なわけないよなと呆れるところがあります。
そういえば同じく五輪の新しい種目であるサーフィンの大会の放送っていうのはかなり昔からときどきアメリカではやってました。それこそ20年以上前から。それがアメリカで大きな人気だったことは一度もありませんが、見たことはあります。多チャンネル化が進んで以降の最近では見た記憶なし。たぶん地元では人気のイベントなんでしょうが、あまりTV向きとは言い難かったように思われます。昨今はドローンやアクションカメラの進歩その他撮影方法が多彩になっているでしょうから味付け次第では昔とは比べ物にならないいい絵が撮れそうではありますが。
クライミングにせよサーフィンにせよBMXにせよ、やっている人は若い世代にいるのはわかりますが、視聴コンテンツとして世界のどこかで既に数字を出しているのかというとたぶんどこにも実績はないであろうところが共通点のように思われます。

近年の五輪の新採用スポーツで一気に人気競技になったと言えば冬季五輪のX Sports系競技でしょう。あれは五輪採用前に既にX Gamesという形でアメリカで人気イベント化していたのを五輪が取り入れたもの。有力選手もWinter X Gamesでお馴染みの選手たちでした。TVで見せるノウハウも蓄積されていた。それゆえ五輪競技化した後もあっさり人気プログラムに(少なくともアメリカでは)。プロツアーも既に成功形成されていたため4年に一度の五輪に頼る必要もなく選手たちも安心して競技に打ち込める経済環境になってました。冬季のX Sportsも「若い世代に人気」な種目ではありましたが、最近の夏季の実態のない諸々の競技とは違ってちゃんとTV番組としての実力が既にあって五輪種目になったからすぐに五輪でも人気種目になった、というように見えます。

さてそういうことを考えると昨日も触れたe-sportsの番組化視聴パッケージ化が着々と進んでいるのはe-sportsにとって良いことであろうと。そしてIOCが実態不明の「若い世代に人気」なスポーツに振り回されるぐらいならe-sportsを五輪種目化した方がよほどマシだろうなと思うのですがいかがなものでしょうか。Overwatch Leagueと、あとはSASUKE(アメリカでの番組名はNinja Warrior)類似な競技を五輪採用したら若い世代への五輪番組の浸透にはよほど良い、なんて思います。(後者はアメリカ五輪の守護神NBC系列が類似番組を制作中)

もちろんそんなことはできない、という理屈もわかります。e-sportsはスポーツじゃない、というところから始まって、その競技の性格上開発したゲーム会社一社に全権が集中するという問題がある。4年に一回の五輪というサイクルの中でゲームの陳腐化をどう考えるのかなど懸案は様々あるでしょう。ただIOCが視聴者の若返りを本当に望むのなら、わけのわからない「若い世代に人気」な競技よりはマシではなかろうか、と。

他方2028年ロス五輪へ向けて例えば北米産のラクロスの競技採用を目指す動きがある。または(アメリカン)フットボールの採用の可能性を模索する動きもあります。そういう動きはIOCが求める視聴者の若返りとはまったく別の動きなのでまた別途ということになります。ある意味逆行ですらありますね。競技種目の永年固定化よりも開催地元にあった競技を逐次採用というやり方もあるのかもしれません。

クライミング on ESPN2

今夜のサッカー男子米代表対チリ戦を観戦したすぐ後の番組でウォールクライミングを放送していたのに遭遇しました。サッカー代表戦の方はまた別途。五輪競技に採用されたというSport climbingまたはSpeed climbingと呼ばれるものです。私はこの形式での試合を初めて見ました。これ7秒とかで終わっちゃうものなんですね。

一般論としてIOCの種目採用基準というのはなんともズレてるなあとしばしば思わされます。曰く若いファン層をつかみたいので例えばブレークダンスを種目として採用したそうですけど、本気でそれで若い世代、それがなければ五輪を見ない層の五輪視聴が伸びると思っているのかその見識を強く疑いたくなります。
それ以前にもBMXとかこのスポーツクライミングとかそれ風の種目は何度も増やしてますが本当にこれらの種目で五輪の視聴が伸びる、というかそれ以前に世界の各国のTVでまともに放映されている・されると思っているんでしょうか?それもさほどスポーツに興味のない層がたまたま見てしまうような良い時間帯に?そうはならなないような気がします。結局陸上水泳体操といった五輪らしいメイン競技とサッカー、あとは各国でお家芸とする種目や期待種目が放送されて、それ以外は放映があってもサブチャンネルとか夜中とかになるのでは。アメリカのような多チャンネル化が進んだ国でもマイナー競技はそうそう目にすることはないのにTVのインフラが多くの国でそれほど充実しているとも思われず。

例えばBMXですが、私個人で以前に少し関わったことがあった(アメリカには地域草レース施設がかなりあります)のでロンドン五輪のときにわざわざ見たりはしましたが、他にBMXを五輪で見たという話を聞いたことがありません。ウォールクライミングの施設は私の住んでいた街にもあって、私も一時期メンバーシップをもっていたぐらいでやるぶんにはおもしろいのですが、それを競技としてTVで放送しているというのは今回初見。きっとすごいんだろうけど、これならSASUKEでも見た方がおもしろいかなあと思いました。

勝負は7秒でついてしまうんですけど、スタートに至るまでの時間はたぶんかなりかかってるんでしょう。TVでは編集カットされていてサクサクは見られましたが、五輪放送ではどうなるんですかね。

カレッジ女子バレー決勝

土曜日にカレッジ女子バレーボールの決勝戦がありました。場所はミネソタ州ミネアポリス。NBA Minnesota TimberwolvesのホームアリーナであるTarget Centerで19,000人の動員の盛況でした。決勝は第1シードStanfordと第7シードNebraskaの間で争われてます。Nebraska女子バレーは全米で第2位(1位はHawaii)の観客動員を誇るカレッジバレー界の牽引車的な存在。Nebraskaのキャンパスからミネアポリスは車で6時間半の距離ですが多数のNebraskaファンがTarget Centerを埋めまたも興行的には大成功の大会となってます。

試合は一進一退。第1セット第2セットを激戦で分け合うと、第3セットはStanfordが圧倒。後のないNebraskaが第4セットは一気に取り返してファイナルセットへ。両チームのエース格アタッカーに加えて下級生たちが大いに熱いプレーで盛り上げて大熱戦の末、Stanfordが史上最多8度目の優勝をしてます。結末間近の勝負どころでの場面でのビデオ判定でポイントがStanfordに与えられたのが効いてそのままStafordが逃げ切り。いや大変おもしろかったです。バレー、良いですよね。
Nebraskaは昨年優勝したのが5度目。Penn Stateの7度と併せて現在のカレッジ女子バレーの3強と言えます。


女子の決勝トーナメントは知らない人はまったく知らないのにすごく盛り上がっていて、動員も毎年好調。来年はNHL Pittsburgh PenguinsのホームPPG Paints Arenaで、2020年はNebraskaの地元(キャンパスからは少し離れますが)オマハで、2021年はオハイオ州コロンバス=NHL Columbus Bule Jacketsのホームで。いずれも18,000人クラスの大アリーナですが動員不安もなく堂々の興行が続いています。毎度のことですがアメリカのスポーツの動員力のすごさですね。マイナースポーツのバレーボールでもこれだけ集められるのです。
動員力で最強かつ遠征を厭わないNebraskaのファンを意識してのことだと思いますがNebraskaから車での遠征可能な範囲で決勝トーナメントの予定が続いています。Nebraskaバレーボールが大人気プログラムになる前まではバレーボールは西海岸のチームが強かったのでNCAAトーナメントも西海岸での開催が多かったのが、いまは中西部での開催に偏りつつあります。

人気だと言うとプロ化という話になりがちですが、なかなかそうはいかないのに、カレッジの方はずいぶんと盛り上がっている。私は個人的にはバレーボールは割と好きなので、特に共有すべき話題もないのでブログには書きませんがカレッジの秋シーズンの週中の放送など割と見ています。
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