アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

NFL/Pro Football

QB2番手でRamsがAlabama QB指名

NFLドラフト1巡目が今夜開催。概ね事前の予想通りに進行。全体1位はLas Vegas Raidersがカレッジで全米制覇を遂げたIndianaからFernando Mendozaを指名。カレッジでのあの勇敢かつ冷静なプレーぶりがNFLでどう花開いていくのか新シーズンが楽しみです。

意外だったのが全体13位指名権を使ってLos Angeles RamsがAlabamaのQB Ty Simpsonを指名したところ。今季はQB不作とされ1巡目指名のQBはMendozaだけであろうという予想も多かったところで1巡目前半でRamsが次期QBを手当にきました。
中継していたESPN/ABCの解説には元AlabamaのHC Nick Sabanがいて、このプチサプライズの指名にとても喜んでました。

RamsにはMatthew Staffordまだ現役で、昨季も優勝したSeattle Seahawksと紙一重の延長戦を逃したもののNFL全体でも最上位に近い戦力を持っていたことに異議を挟む向きは少ないはずです。そういう状況での特に前評判が高かったとは言えないTy Simpsonの指名でQB後継を決め打ち。QBの不作の年にやるべきことなのか、Staffordの余力のあるうちにチームの戦力の底上げに行くより後継QBの手当なのかというのは意外です。

これに似た動きで2020年のドラフトでGreen Bay PackersがエースQBのAaron Rodgersがまだピークアウトしたわけでない時点でJordan Loveの踏み切って、補強にならない指名でRodgersがスネまくり。チームとの信頼関係が云々となり、結局キャリア末期を老年ジャーニーマン化。あれから6年後の今から見るとJordan Loveはスーパースターには足りずともバストにはならず、Rodgersの気難しぶりが目立つ晩年と比較すると、ゴタゴタはしましたが今の時点ではLoveの指名は間違っていたとはいえないようにも見えます。RodgersはTom Bradyほど40歳を過ぎても一流というわけではない。

Ramsの場合はどうか。Stafford自身が外様で来て勝った選手でもあるのでRodgersのようにPackersはオレのチームという思い込みは低めな可能性もあります。

スタジアム厳戒とはこういうこと

メキシコが麻薬組織との武力闘争に入ってFIFA W杯の開催の不安材料となったということを書きました。こと試合会場をメキシコ国外に移すというのであればアメリカ側には多くのオフシーズンのNFLのスタジアムがありますからいくらでも引き受けられなくはない。

でもメキシコにとっては今年の機会を逃したらW杯の自国開催の機会なんて半世紀かかってもないかもしれないんで激しく抵抗するでしょう。ただFIFA側から見れば試合が直前に中止になるのは大損害なんでリスクが高まれば移動はありだろうし、少なくとも緊急避難プランは詳細に練られる段階に入ったと考えるべきでしょう。
殺害された首領の地元となるグアダラハラの試合はどうなるかわかったもんじゃないですが、メキシコとしては移動するにしても国内の移動にとどめたいはず。

ここで一つ思い出話をしますが、FIFA W杯の開幕戦の行われるEstadio Aztecaには行ったことがあります。試合が行われていたわけではないので内部は存じませんが周囲のことは実際に見てます。周辺には一般家屋がハイウェイの高架からも近く、メキシコシティの混雑したメインストリートからもすぐ。あれをどちらも交通規制することが可能かどうか。大規模な交通規制しないならテロの可能性は排除しきれないように思えます。
さらにスタジアム周辺には住宅が密集しており警備はしにくそうな立地でした。


では会場をアメリカに移せばそれで安全かというと、そう単純な話でもない。
今月行われたLevi's StadiumでのNFL Super Bowl LXの前の地元の警備は相当にものものしかったです。地元警察を大量動員して事前のパトロールを大きく強化していたのもそうでしたが、その警備の徹底ぶりをカードが決まったころ(2週間前)から延々とニュースで報道していました。警備が厳重なのと、厳重であることを最大限に広報していた。
一般市民によるドローンの飛行の禁止の告知、違反者は容赦なく検挙する旨広報していたし、警備側のヘリもドローンも飛ばす。地上部隊の24時間態勢の警備もアピールするなど。これだけ厳重なんだからテロもイタズラも不成功に終わるから諦めろ、やるなよ絶対にやるなよ、というメッセージだったかと思います。
テレビでは言ってなかったかと思いますがたぶん顔認証システムも導入されているんではないかと推測します。(顔認証は市民の反発が出やすい)

警備センターには多画面のモニタが設置されていてWar Room風の様子などもよくニュース番組で紹介されていて、考えようによってはSuper Bowlが開催されるからという名目で近隣地域の監視設備・態勢を大幅に近代化アップグレードする口実になってるのかもなとも思いました。またはW杯の行われる11会場がすべてこのレベルの設備を整えているのか。

Levi's Stadiumについて言えばすぐ敷地脇まで低速路面電車が来てる。乗った感じでは新しいのでスタジアム開発(2014年開場)をしたときに一緒に整備したものかなと推測してます。私が実際に同スタジアムを訪れたときはウキウキでセキュリティカメラの位置を確認したりはしなかったのですけど。

そういうことならW杯の開催地となっている11スタジアムでも似たようなセキュリティの再整備が事前に行われていて、急にメキシコから振替と言われても、他の空いてるNFLスタジアムじゃダメでその使用予定の11スタジアムへの追加でしか対応しづらいのかもしれません。

逆方向の話として、一時期トランプ大統領が共和党票が入らないのが確実なエリアであるこのLevi's StadiumやシアトルのLumen FieldからW杯開催権を取り上げろ、他に移転させろとか無茶振りをしていた時期がありました。その後は黙ってしまったので両会場で予定通り開催のはずです。移転させるにもセキュリティの準備があるのでもう3ヶ月となった今からでは開催予定のないNFLスタジアムではつらい、実現不可能という意味かなと思います。

チャンピオンSeahawksが売却へ Giantsも別の事情で

Super Bowl LXで完勝でチーム史上2度目の優勝を飾ったSeattle Seahawksですが売却される方向のようです。なかなかにショッキングではないでしょうか。アメスポメジャーのチームの資産価値は年々上がる一方。それがアメスポ最強NFLの、それも優勝チームが売却マーケットに出るというだけでもすごい話に思えますが、Seahawksは投資銀行と大手法律事務所を雇い売却に向けての準備を始めていると報じられてます。

絶好調のNFLの32チームのどのチームが転売市場に出ても大変な金額になるでしょうがSuper Bowlのディフェンディングチャンピオンが売りに出るとなればアメスポ史上最高額になることはほとんど疑いがないです。

NFLに限らずだいたいどのジャンルでも非コンテンダーのチームが売りに出て、買い手の新オーナーはチームの再建努力も必要で勝てるようになるまでは早くて数年、長いと一生勝てるチームにならない。しかし今回のSeahawksは来季も堂々のコンテンダーとしてシーズンに入るのは確実で、再建時代にかかるコストの大きさと不確実性をともに避けられるという美味しい買物です。ビリオネアの皆さんの競りとなってすごい額になるのでしょう。

名前の挙がってるオーナー候補にはAmazonの創始者Jeff Bezosの名前も。Amazonは本社がSeattleにありますから土地のつながりもある。個人の資産ではBezosより力のある人は数えるほどとなりますがどうなるか。複数の投資家によるグループでBezosの資力に対抗しうるか。
他にはNBAのSupersonicsのオーナーだった方も名前が出てますけど、さすがにSupersonicsをOKCに移転させちゃった元オーナーでは地元の評判が悪すぎてせっかくのSeahawksの今の地位を毀損してしまうと危惧されます。


Seahawksは現オーナーが自主的に売るという話ですが、New York Giantsの方は売却を半強制されそうな情勢となってます。Seahawksと違って大都市チームの雰囲気人気チームですが率直に言ってGiantsはほぼ常に弱い。スタジアムで同居しているNew York Jetsがさらに弱いので比較でまだマシにも見えますが。
それでも大都市を背負い、全国区の人気のDallas Cowboysのなんちゃってライバルチームなので売却市場に出ればこれも相当の額になるはず。但し強制的に売りに出されることになりそうなのは所有権の50%なので、買うビリオネアの方の思い通りのおもちゃにはならないという不自由な売却案件です。

事情はGiantsの半分を所有するSteve Tischが性犯罪疑獄に巻き込まれているため。これがNFLの行動規範違反に問われてNFLから追放が見込まれるという事情です。日本でどれほど報道があるかわかりませんが獄死したJeffrey Epsteinの未成年者を含む多数の女性を使った組織的な性犯罪にTischが関与していたのが公開された捜査資料や被害者からの告発で明らかになってきたという事情です。

この首謀者の獄死っていうのがそもそもものすごく怪しいんですけど、そこをつつく人がいないのもなかなか闇が深いなと思えます。それに関連者として名前が出てきているのに現職大統領のトランプ、元大統領のクリントン夫妻、英王室の王子、Bill Gatesと大物が多い。その辺と比較するとTischは小物ということになるんですけど、逆に関係している人脈の広がりは全米の富豪ネットワーク内でよほど広いのだろうなあと想像されるのが罪深いです。

とにかく今の時点ではTischが名指しで批判される局面となっており、オフシーズンに入ったばかりのNFLも静観しがたそうです。このEpstein疑獄はトランプ政権への攻撃の足がかりでもあるため政敵民主党だけでなく共和党内の隠れアンチトランプからもトランプ後を見越して細かく息長く攻撃が続きそうで、アメスポ最強のNFLとはいえ取り扱いを誤れない案件です。よってかなり速いペースでTisch切りは進む可能性があり、Giants側はSeahawksのように準備が整えられないままで強制売却を余儀なくされる可能性もあります。
Tisch本人は父親から相続した所有権なのでほぼ追放で売却を迫られるにせよ巨額の売却益を得るので不名誉ではあってもカネの面では大きなゲインです。

Epstein疑獄全体のタイムラインからするとたぶん、たぶんですが、Bezosのような新興富豪は関わりがないまたは関わりが浅い可能性が想像できます。今はまだ名前が出てないけど内心やばいなあと思ってる古株のオーナー氏がNFLやその他のメジャースポーツでもいそうで、今後も不規則な売却が起こるかも。
深読みすると慌てて強いチームを売却するSeahawksのオーナー氏は無関係なのかどうかも若干の不安がありますね。

ゴルフPGAがNFLを徹底的に避けるスケジュールに移行

男子ゴルフのPGAが2027年シーズンから大幅なスケジュール変更を敢行するようです。ざっとの話としてはNFL Super Bowlが終わった次の週末からシーズンをスタート、試合数も減らし、メジャーの時期も変え、NFLがシーズンを始める前にFedEx Cupも終わらせるのだとか。前も後ろもNFLにかぶらないようにという仕組みにする案となってます。案と言ってももう来年の話なのでほぼ本決まりなのでしょう。

NFLの一強化が進んでいるというのは数字としては事実なのですが、私個人としては実態はそうでもないのではないかということを折に触れて当ブログでは書いてます。確かに強い。そしてPGAのような週末型、それも決勝ラウンドが日曜日の昼間という形態ではNFLにかぶさったらスポーツファンへの露出が望めないという悲観論が出て今回のスケジュール変更案が出てきた意味はわかります。

さらにNFL側は現行の17試合18週制からさらに拡大して18試合20週(byeが各チーム2週)に変わっていく可能性が議論されており、もしそうなるとカレッジフットボールより先に8月末に開幕するような事態も想定できる。PGAから見て被害が増えるという解釈もできる。

PGAの4大メジャー大会ではMastersは4月固定。全英・全米はともかく一番よく動くのがPGA Championshipでこれは直近は5月開催が多くなってますが、過去は8月の開催も多かった。8月までメジャーをやってるとその後にプレーオフとして開催されるFedEx CupがNFLの開幕時期までに終われないということで、PGA Championshipは今後は5月固定になりそうです。逆に言うと最近5月開催が多かったのはツアースケジュール全体をずらそうという準備としてメジャーの前倒しにしていた、4月から7月まで毎月メジャーを一回開催するという凝縮された形にシーズンを変える意図だったという読みも可能なようです。

でもそこまで徹底して避けなきゃいけないほどゴルフファンとNFLファンってかぶってるんでしょうか。冠大会・スポンサー企業需要というのがPGAでは重要で、またその手の顧客は宣伝効率重視が文化として根付いたホワイトカラー企業が多く、NFLシーズンにかぶっちゃうと宣伝効率の悪さを嫌気する面が強いのかなと想像したりもします。

Super Bowlが終わるとすぐにシーズンに入るといえばNASCARがまさにそれで、Super Bowlの次の日曜日(つまり今週末)に同ツアーの看板レースであるDaytona 500でシーズン本格開幕するのが定番。NASCARのシーズンは長く、NFLが始まったあとも延々続きシーズンの決着が付くのは11月上旬。
当然NASCARもフットボールシーズンが始まれば被害は受けているでしょうけれど、固定ファンとスポンサーを掴んで独自の戦いという感じで延々やってる。

ほかではサッカーMLSが、PGAと同じ2027年シーズン改革を予定している。現在の春開幕を秋開幕へ移動して欧州のシーズンに合わせることが決定してます。MLSも週末型興行。MLSのシーズン移行はNFLシーズンを避けることに苦心しているという面はない。NFLとかぶる期間は秋開催の方が伸びる面の方が強いでしょう。それでもやる。

このようにアメスポ業界の中堅の各ジャンルがいろいろ考えてNFLを避けたり、独自の動きをしたりというわけです。
NASCARもPGAもMLSも週末型興行という形態。NASCARはプレーオフ部分がNFLに2ヶ月以上かぶってもやれてますが、PGAはやめちゃうのかというのは意外でした。そこまでして避けなきゃスポンサーが付かない・付きにくい実感があるってことでしょうか。その辺の内実は知る由もないですが、NASCARにできてPGAにはできないのかという意外さ。
PGAはLIV Golfという外敵と手打ちをして安泰かと思ったらそうでもないのか。

NASCARにはNFLにファンをとられない要素があって、PGAにはとられやすい構造があるという仮定をしてみましょうか。どこにその差があるか。NFL(に限らずプロスポーツ)は都市型で、NASCARのファンは非都市型であるとしたらどうか。なので非都市型のカレッジフットボールを土曜日に見て、NFLの日曜日にはNASCARを見てるというファン層が想定可能です。

Super Bowlの視聴者数史上最高に届かず

NFLの今季2025-26年シーズンから米国内の視聴率のカウント方法が変わったので数字が大きめに出るという要素があり、レギュラーシーズンの様子や他競技の数字を眺めているとざっとのところ10%以上は昨季比で上がってる感じがあります。

しかしながら今日出てきたSuper Bowl LXの視聴者数速報値は1億2820万人。昨年の1億3350人に届かず。数字が今季分は大きめに出るはずというところを含めて、最終の数字が確定して少し上に振れても昨年には届かなさそうです。

まあそれは仕方ないのでは。先にも書きましたが今季の両軍には一般に名の通ったスーパースターが出るわけでもなかった。長くNew England PatriotsはNFL内で常勝を誇りましたがTom BradyのいないPatriotsではチーム名でのアピールも足りなかったか。

昨季は全国区のKansas City Chiefsの三連覇がかかっていたし、Taylor Swift絡みもあったし、ハーフタイムショーも英語話者には今年のBad Bunnyよりも楽曲の知名度がずっと高かったKendrick Lamarだったし。試合は昨年はChiefsの大差での惨敗だったけれどPatrick MahomesやTravis Kelceがどんな顔をして試合を終えるかも見たいところもあって数字は残りました。


今回のSuper Bowl LXの開催地はSan Francisco 49ersのホームLevi's Stadium。
同会場に以前にSuper Bowlが来たとき=Super Bowl 50ではハーフタイムショーは女性ビヨンセ、男性ブルーノ・マース、ゲイかどうかは不明ですがレインボーカラーをあしらったドラムセットをつかっていたColdplayで性の多様性をアピールした形になったと思いました。その最後のダメ押しに上部観客席が「Believe in Love」に電飾でメッセージを出して締めた、というショーだった。こういう最後に愛は勝つ的なベタな演出になったのは会場がLove and Peaceの中心都市であったSan Franciscoベイエリアであることと無関係ではないのだろうなあと当時も思ったわけです。

そして今回Super BowlがLevi's Stadiumに帰還。でBad Bunnyで楽曲は全部スペイン語と予告されていました。Super Bowl前にグラミー賞でBad Bunnyのアルバム「DeBÍ TiRAR MáS FOToS」(訳すと「もっと写真を撮っておけばよかった」)が最優秀アルバム賞に輝いてその勢いのままSuper Bowlのハーフタイムショーというのはこのグラミー賞からSuper Bowlって連携を狙ってやってるんですかね。アルバム自体もスペイン語の楽曲だけだそうです。

グラミー賞の場ではICE批判、その勢いでSuper Bowlハーフタイムショーもスペイン語で押しまくり南北アメリカ大陸の国々の名前を挙げて「皆揃ってこそアメリカ」だと言ってたんですけど、なにせスペイン語なのでどれほど視聴者に伝わったか。途中ハーフタイムショー恒例の事前の予告無しのゲスト出演ではLady Gagaが英語の曲を歌ってなんとか少しだけは中和してました。で最後は「The only thing more powerful than hate is love」と英語でメッセージが大型ビジョンに出てました。
Super Bowl 50のときのシンプルな「Believe in Love」が10年経って、同じLoveを語るにもヘイトに言及しないといけなくなったアメリカの分断が進んだこの10年間だったかなということですね。


これは試合前のプレゲームショーでのGreen Dayの楽曲にも感じるところがありました。最初のアコギでのSuper Bowl MVP各選手を呼び込むところは別のアルバムの曲ですが、その後はアルバムAmerican Idiot(2004年)から3曲。Holiday 〜 Boulevard of Broken Dreamsは元のアルバムの通りの続きの曲。Holidayの内容は政権批判を激しくしている曲なんですがその批判歌詞の部分はこの日は歌わなかった。曲が2004年ということで当時曲の中でPresident Gas man(オイル採掘者の大統領)と呼びGreen Dayが批判していたのはGeorge W Bush(息子の方)なんですけど、その約20年後にBushと同じ共和党の大統領でもTrumpとなってみると、当時のBush大統領への評価も変わってるでしょう。

SeahawksのディフェンスにMVPをあげることはできるか

Seattle Seahawksの圧勝で終わろうかとしているSuper Bowl LX。試合を見ればSeahawksのディフェンス陣、特にフロント4が勝因そのものだと思いますが、MVPを人名で選ぶのにはユニットは向かないわけです。過去にもディフェンスのMVPはBroncosのVon Millerとか、RavensのRay Lewisとかいましたけど、Seahawksはそういうディフェンス側で個人名が挙がるような一人の選手はいないし、スタッツに残るINTやらサック数とかで際立った選手もでなかったので選びにくい。

Von MillerのときもLewisのときもディフェンス代表で選ばれた面が強かったですけど今年はなんとか工夫してフロント4にあげられないものでしょうか。


Super Bowl LX前半 Darnoldが危なっかしいのだけが

両軍のディフェンスが冴えた前半。ほぼ戦前の予想通りの試合展開で、Seattle Seahawks 9-0 New England Patriots。

倒され、追い回されてるのはPatriotsのQB Drake Mayの方ですが、より危なっかしいプレーが多いのはSeahawksのQB Sam Darnoldの方。ああいうのが危なっかしいと私が思ってしまうのがDarnoldに対する信頼感が欠如しているからそう見えるのかもですが。

Seattleのディフェンスは切れ味最高で若いMayeに襲いかかりますが、後半もこれを続けるかどうか。ブリッツが通ってしまってるのでTV画面には映ってないですがあちこちで1-on-1が起こってるはずで、通常の試合よりずっと長いハーフタイムの間に、Mayeはパスラッシュに追われている間にどこに隙を見るべきかビデオで学習できる。Seahawksの方もまったく同じことは繰り返すわけではないとしても、後半はMayeも勝負すべき場面が必ず来ますから、長いハーフタイムはPatriotsに利すると思えます。

もちろん勝負に行ったからと言って成功するとは限りませんが、それはDarnoldの方も同じでしょう。

試合前のGreen Day、American Idiot、演奏しましたね。やるかどうか難しい曲なんですけどこれをやらせたNFLはスペイン語のハーフタイムショーとともにホワイトハウスからのさらなる嫌がらせを受けること必至ではないでしょうか。

スーパースター不在でも史上最多視聴者数を突破できるか

Super Bowl XLが今日開催。例年と比較すると盛り上がりは低めにも感じる。理由ははっきりしていて、Super Bowlを中継するNBCが冬季五輪の放送に忙しくてSuper Bowl番宣に全力を注ぎ込めていないからです。このかぶりは痛い。

一時代を築いたNew England PatriotsのSuper Bowlへの新装帰還と、Seattle Seahawks側から見ればPatriotsがSeahawksを逆転勝利目前のゴールラインでのINTで下した2015年のSuper Bowl XLIXでの名場面のリベンジマッチ。Seahawksの優位と私にも世間にもそう見えるカード、Seattleのリベンジ優勝はあるか。

PatriotsはTom Brady、そしてBill Belichickと去ったあとにこんなに早くSuper Bowlに戻ってこれたのは出来過ぎぐらいの上出来。NFLには32チームがあり、万遍なく登場機会があるとすればSuper Bowl登場は16年に一度程度のはず。Patriotsが最後に優勝及びSuper Bowl登場したのが2019年なので7年ぶり。Belichickが退任したのが2023-24シーズン後なので、Belichick退任後たったの2シーズンでのSuper Bowl帰還。現HC Mike Vrabelの初年度での成功。いろいろ出来過ぎです。

先日のPatriotsオーナーRober KraftとBelichickの殿堂入り投票での落選でも見られるようにアンチPatriotsという層は存在する。アンチというかやっかみというかその層のPatriotsの憎み方はなかなか激しいようです。アンチもファンのうちという表現がありますが、それもあってその層は今夜のSuper Bowlを見ないではいられないでしょう。

Seahawksの方は相手がPatriotsになったことであの11年前のゴールライン&逆転勝利も目前にしてのプレーコールの疑問が蒸し返されてます。今更かよ、という気もしますけど、それも長いドラマの一部として考えれば蒸し返しも楽しみのうちかなとも思います。

Super Bowl XLIX最終盤、Patriots 28-24 Seahawks。試合は25秒残りでSeahawksがPatriotsゴールラインに迫る1ヤードラインでの2nd & goal。Seahawksにはまだタイムアウトが1つ残っていた。そこでスラントパスでTDを取りに行ったのをPatriotsのCB Malcolm Butlerが割り込みINTで決着。

当時パワー型RB Marshawn LynchがSeahawksのスター選手でもあったので「なぜ1ヤードなのにMarshawnのランに行かずにパスに行ったんだ」という批判が渦巻きました。今から思えばSeahawksファンだけでなくアンチのPatriotsファンの悲鳴でもあったか。しかし歴史は残酷でまたもPatriotsの優勝に終わった試合でした。

Marshawn LynchもQB Russell WilsonもSuper Bowl制覇1度は達成しているんで、まだ良いのですが、1度優勝と2度優勝は選手のレガシーという面では大きな差で、もうほんの1ヤードの差でSuper Bowlが逃げたあの場面はSuper Bowl史上に残る名場面ではあります。

NFLでは11年も経つと当時のメンバー・スタッフはすっかりいなくなってますけどファンは忘れていないはず。移籍1年目のQB Sam Darnoldと鉄壁のディフェンスで勝ち上がってきて今回こそはPatriotsにリベンジできるか。Darnoldってとこが熱心なSeahawksファン以外にとっては盛り上がらないところでしょうが。Darnoldファンというのがいるのかどうか知りませんが、長い苦難の旅の末のSuper Bowl制覇となればある種のアンダードッグストーリーってことになるのか。

Sam Darnoldもそうだし、PatriotsのDrake MayeもNFLファン以外の一般には無名に近いんでどうなのかと思っていたんですが、事前の業界の期待ではSuper Bowl史上最多視聴者数も見込めるんだとか。ハーフタイムショーのBad Bunnyも視聴者数面ではかなり貢献するとされてます。

プエルトリコ出身のBad Bunny。なんでも全曲スペイン語の楽曲が予定されているとかで、それはSuper Bowlハーフタイムショー史上初。ホワイトハウスやトランプ支持層はそれに反発して、ハーフタイムショーの同時刻に裏でKid Rockがライブをやるそうです。

もうひとつ余談。昨夜のNBA Golden State Warriors@Los Angeles Lakers戦の終わったあとのコート上のインタビューでLeBron Jamesが「明日のSuper Bowlはどっち?」と問われて「いや、どっちかを言うとあちこちから反感かうから」とにやっとして回答を回避。他局なのにインタビュワーは食い下がりもう一度問うもLeBronは回避を貫いて去ってました。LeBronさんのような人でも面倒くさいファンもどきが大量に群がってウザいぐらいなのがSuper Bowlなんだなあとちょっと感心しました。

現殿堂が破綻し、NFLが自身の新殿堂を作る可能性

前項でBill Belichickが殿堂入り投票で落選したという話を書きました。これが良い潮時なのでNFLがPro Football Hall of Fame(以下殿堂)との縁を切る可能性まで出てきてると思います。NFLに縁を切られたら殿堂は確実に破産することになるでしょう。早ければ2026年シーズンのプレシーズン開幕戦のHall of Fame GameへNFLがチームを派遣しない可能性がある。それをやられると殿堂は詰む。その可能性をちゃんと殿堂経営者や投票者たちは理解しているかどうか。
過去に何度かHall of Fame GameはNFLの意向で行われなかったことがあるので前例がないわけではないです。一度はフィールドコンデイションが劣悪という理由でキャンセルされたこともある。

私はPro Football Hall of Fameを訪れたことがあります。展示物などはあんまり感心しなかったです。こんなもんかと思いました。私は他にもNational Baseball Hall of Fame and Museum、Naismith Basketball Hall of Fameも訪れてます。Cooperstownは別格ですね。抜群に良い。Hockey Hall of Fameは残念ながら行ったことがないです。昨今はToronto・カナダを訪れる機会がすっかりなくて一生いけないかもなあとか思うとよく行っていた時期に気づいて行っておけばよかったと思うことしきりです。
Cooperstownの次に良かったのはIndyかな。

今回のBelichickを故意に落とした投票者グループがいるらしいという話が出る前から一部の引退選手や関係者から殿堂に対する不満は出ていた。それが今回の事件で一気に表面化して、もうあんな殿堂とは手を切った方が良いというところまで一気に関係者の議論が沸騰している。ということは以前から内心不信感を持っていた関係者が多かったということなのでしょう。
上述のフィールドコンデイションの不良でHall of Fame Gameをキャンセルしたのも今から思い返せば殿堂側のフィールド管理がずさんなのに不信任を突きつけたという意味だったのかもなとも思えます。

投票者グループについては不毛っぽいので今回は詳細に触れませんが、50人の投票者中11人以上で徒党を組んでいれば候補者の生殺与奪権を握れるという仕組みがまずい。

殿堂は今となっては建物の周りにウォーターパークや観覧車が立つ遊園地みたいな場所になってるそうです。その開発費用で殿堂の財務状況も悪く、IPOでカネを調達してみたが目論見通りにはカネが集まらず、今年になってその株式が暴落してその後上場廃止とかなんとかという、驚いちゃうようなレポートが出てます。
今回の事件がなくても静かに破綻していた可能性があった。

そんな組織が殿堂入りというフットボール人の名誉の顕彰を担っていたというのですから困ったものです。Hall of Fame Gameがこの夏に行われずその収入がないとすると一気に破綻して、Bill Belichickの来季の殿堂入りどころかその時期までに殿堂が消えている可能性もありというところまで踏み込んで考えるべき事案と捉え直した方がよさそうです。

そこまでひどいのかとにわかには信じられないほど組織の最終段階に最後っ屁のようにBelichick落選という混乱をぶっ放したという結末になるかもしれないんですね。NFL本体は当然それを一般人よりも先に察知していたでしょうから、今回のBelichick落選を期に一気に殿堂の腐敗ぶりや放漫経営をマスコミにリークし晒して、ファンに殿堂の挿げ替えやむなしなのだと納得させようというフェーズに今まさに入ってるのかもしれません。

アメスポ最強のNFLには財力はありますからやると決まれば自前の殿堂施設を建てることは難しいことではない。
但しNFL本部はニューヨーク市のミッドタウンであんな世界の一等地の近辺には採算性の大したことのない新殿堂施設は向かない。実際に10年ほど前にタイムズスクエアにNFL Experience Times Squareという体験型施設をオープンしたんですけど、1年も経たずに終了。NFLのような組織でもムリと即座に撤退したということです。

NFLは西海岸Los Angeles Rams/ChargersのホームSoFi Stadiumに遠くないところに第2本部をかまえていて、その近隣に新殿堂を自前で作って、自前殿堂の新Hall of Fame Gameをやるというところまで考えれば美麗スタジアムが直ぐそばにあるその立地がより良さそうです。

ニューヨークでのNFL Experienceの失敗でその手の体験型施設のノウハウは吸収したと考えてそういう要素も含めてSoFi Stadium周辺に新殿堂というのは悪いアイデアではないような。SoFi StadiumはChargers/Ramsの両軍が使うんでシーズン中の稼働率は高い。NFLファンが常に行き来する場所にあれば、早めに来たファンが寄っていくという相乗効果もあるでしょう。

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