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アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

College Basketball

CFPランク二回目発表 Cooper Flaggとセットのタイミングでお得感

先週の初回のCFPランクは大統領選挙に重なっていたので夜早い時刻の発表でしたが、今週はカレッジバスケのChampions Classicの2試合の間に発表になってます。第1試合はNo. 1 Kansas x Michigan State戦、第2試合は来季のNBAドラフト全体1位ほぼ確定と言って良いCooper FlaggのNo. 6 Duke x No. 19 Kentuckyという好カード。カレッジのシーズンがフットボールからバスケットボールへ移行するこのタイミング。NFLよりもカレッジフットボールを好む層は、カレッジバスケットボールを好む層と重なる傾向は強いんでしょうし良いCFPランク二回目の発表の場でしょう。

上位校に敗戦がありCFPランクが揺れる回で敗戦校がどこまで下がるのか、どこが上に来るのか読みにくいので見る気が湧くランク発表ですし、そのすぐあとでNBAファンも見たいCooper Flaggも対Kentuckyで見られるというカレッジスポーツファンには逃せないという一粒で二度美味しい予定。第1試合の試合終了時刻もはっきりしてないので視聴者は早めにチャンネルを合わせてしまうのでESPNにとってもおいしい。

Notre DameはNorthern Illinioisに負けた傷があっても一回戦回避まで行けるのか、1敗Miami-FLとSECの2敗校クラスターAlabama/Ole Miss/Georgiaとの上下関係辺りが個人的には注目点です。Miami-FLってぎりぎりの試合で全勝キープしてきてばっかりで遂に先週末は悪運尽きて負けたという感じなので最悪Boise Stateの下ってこともあるのか。Boise Stateから見ればこのタイミングで圧勝しておけばという先週末でした。Nevadaとは歴史的にBoise Stateは相性悪いんですよね。10-15年前ぐらいにBoise Stateが全勝で全米優勝戦争いに届きそうな年にColin KaepernickのNevadaに痛恨の1敗を食ったことがあったと思います。

来年のドラ1Cooper Flagg

パリ五輪への調整で男子バスケ代表がUSA Selectチームと対戦したビデオが出回ってます。1点差でなんとか代表が勝利。USA Selectの大半の選手はNBAの若手選手で構成されています。若手選手たちにとってはただの練習試合ではない。彼らにとっては一発食ってやろうぐらいの勢いで来るわけで最強軍団のはずの米男子代表チームでも苦戦をさせられたと。

かの1992年のDream Teamも内輪の練習試合でカレッジから選抜された若手チームに敗戦したことがあります。その敗戦の翌日のDream Teamの再試合での気合の入りっぷりは鬼気迫るものだったという伝説を残しています。
当時のカレッジ選抜チームにはGrant Hill、Anfernee Hardaway、Chris Webber、Jamal Mashburn、Allan Houstonといったその後NBAで活躍する好選手も含まれていたんですが、ウルトラ負けず嫌いのMichael Jordanを含むDream Teamはその敗戦にいたく立腹だったとか。調整試合なのでDream Team側は満遍なく出場したと想像でき、Jordanが出突っ張りで終盤猛追撃というようなことはなかったのだろうと思いますが、とにかくそういう伝説が残ってる。あの1992年Dream Teamが唯一敗戦したのがその練習試合だったというわけです。

今年の代表は負けたわけじゃないですしご立腹という話はまったく伝わっていません。1点差の最後のUSA Select側のポゼッションはGolden State WarriorsのBrandin PodziemskiのジャンプシュートをAnthony Davisが余裕のブロックで試合終了だったようです。

表題の件。今年のUSA SelectはNBAの若手選手でほとんどを占めているんですが、1名だけ17歳の高校を卒業したばかりの選手がいました。それがCooper Flagg。この秋シーズンには名門Dukeでプレーすることになっており、かつ2025年のNBAドラフトの全体1位指名候補。背はスモールフォワード程度ですが、男子の17歳はまだ背は伸びる可能性があります。Kobe Bryantなんかもプロ入りしてから背が伸びたという逸話がありますね。

現状フォワードのサイズですがボールハンドリングやアシスト眼も良くポイントフォワード。ダブルダブルマシンとなることが期待されていた選手。12月まで18歳にならない。そのFlaggがUSA Selectに選出されて好プレーを連発。プロでもディフェンスの第一人者と言えるJrue Holidayに張り付かれても堂々のプレーぶり。ついこの前NBAのオフェンスモンスターのスーパースターのLuka DoncicやKyrie IrvingがJrueに散々な目にあったのを見たばかりなのもあって、17歳でこの相手の御しかたのスムーズさはホントに高校でしかプレーしてない選手なのかという。攻めては3ポインターも決められる。プレーぶりが落ち着いている完成度が高いとUSA Selectや代表メンバーたちから絶賛されています。

昨季の男子カレッジバスケットボールは目玉になるスター選手に欠けていたせいもあって女子のCaitlin Clarkに話題をさらわれた感がありましたが、今年はこのCooper Flaggが最注目の選手として既にこの時点でバスケファンの注目を集める存在になろうということですね。

Dukeはカレッジバスケのエリート校なので放映試合も多いので今年の秋がいまから楽しみです。

Arkansasに何をしにいくのか

地味な話題です。カレッジバスケ男子の名門Kentuckyから終身契約を得ていたHCのJohn Calipariが辞任、同じSECのArkansas Razorbacksの指揮をとるのだそうです。なぜにArkansas。

Arkansasの今季の成績は16勝17敗、SEC内で6勝12敗。SEC14校中10位タイ。Arkansasがカレッジバスケで全米制覇をしたのは二昔以上前の1993–94シーズン。同州の知事だったクリントン大統領が大統領在任中のことでゴキゲンで同校を応援してる姿を報道されたりホワイトハウスに招いたりしていた。

当時のArkansasは「40分の地獄」というHC自身が名付けた超攻撃的バスケが売り物。試合の最初から勝負が付くまでフルコート&ハーフコートプレスと速攻で相手をボロボロにして勝つ印象的なチームでした。

しかしHCのNolan Richardsonが大学側と対立してプログラムは崩壊。Nolan Richardsonは黒人コーチで人種問題に歯に衣を着せぬ発言がしばしばあり。30年後のいまですらトランプ支持者の蜂起で南部では人種差別是正政策は終わりにしろという意見になってしまう、そういう土地柄の30年前の話ですから嫌がらせその他いろいろあって不思議なし。

とにかくそのように南部の目立たない学校が黒人コーチの下で全米制覇を成し遂げたものの、Richardson放逐後はまた目立たない学校に戻っていました。バスケもフットボールも目立たない。バスケはNCAAトーナメントに出場できたら成功シーズンというのが現実の時代が続いた。
それがここ数年はNCAAトーナメントで8強16強にまで進めるシーズンが増え復興気味だったのですが、それを率いていたEric MusselmanがUSCへ栄転(なんだと思います)。
Arkansas側から見ると近年の成功をさらに押し進められる大物HCの招聘ということでしょう。

Arkansasの意向はそれで理解可能ですが、CalipariにとってはArkansas就任にどんなメリットがあるのか。メリット云々よりもKentuckyでのファンやブースターからの圧力が激しくてそこから離脱する事の方に意義があったのかもしれません。
過去Kentuckyは全米制覇HCでも成績が落ち始めると早々と切ってきた歴史もあり、その歴史に沿っているといえばそうでしょう。
Arkansasなら16強まで残れば皆が幸せ、Kentuckyでは16強ぐらいでは全然ファンの期待に届かない。Arkansasならハードルが低い。ぼちぼちお歳でそういうところの方が良いと思えるようになったか。

どこかに転任するのは良いとしてSEC内の学校というのも興味が湧くところ。同カンファレンス内ですから毎年か少なくとも隔年ではKentuckyのホームへ訪れて敵軍Arkansasを指揮をすることになります。それをCalipariが望んだってことですからなにがしかの凱旋ないしは小さな復讐もCalipariの腹の中にはあるってこととも想像できます。

あの自信満々だったCoach Calでも居残れない名門Kentuckyの職。それを考えるとお歳が上がっても最後まで名門Dukeを勝たせ続けてキャリアをフィニッシュしたCoach KことMike Krzyzewskiの手腕を再評価してみたい気にもさせられます。


=追記=
続報でArkansasから貰えるサラリーはKentucky時代よりも年間$1 million以上安いと報道が出ています。安くてもKentuckyを離れたかったってことはArkansasに行きたかったのではなくKentuckyを去りたかったということだと理解して良さそうです。

女子March Madness 視聴者記録をさらに更新

通常週末にはTVの視聴率ニュースは出てこないのですが、金曜日に行われた女子March Madnessの全米準決勝のIowa x UConn戦が視聴者数でまた最多記録を更新したと報道が出てます。決勝戦は今日午後にCaitlin ClarkのIowaがラスボス全勝South Carolinaと戦います。その前煽りのために準決勝の視聴率情報をわざと早めに発表したってことなのでしょう。

Iowa x UConn戦は最後までわからない接戦となり試合平均の視聴者数が1420万人が視聴して、準々決勝のIowa x LSU戦の1230万人を更新。準決勝は一般に在宅率が悪くTV視聴者数が伸びにくい金曜夜の試合で、試合開始は東部時間で9:40PM頃から。その程度の多少の不利はものともせず史上最多を更新してます。

試合内容は前半戦にCaitlin Clarkが3ポイントを1本も決められないなど双方ロースコアリングのディフェンスバトル。それが後半には加速、終盤のUConnの追い込みも激しく深夜に及んでも見るのをやめられない好試合ではありました。

決勝戦は日曜午後。South Carolinaのラスボス感は強くクライマックス感が高い。一部では女子の決勝の方が男子決勝(月曜日プライムタイム)より数字を出す可能性が指摘されています。男子の方は本命UConn x Perdueでこちらも好カードなんですが。

アメリカのスポーツの年間の視聴率ランクというのはNFLとカレッジフットボールがそのトップ100の大半を占めてしまうんですけど、準決勝の1420万人という数字は今季のトップ50内に行きそうで、決勝戦でさらに上回れられるか。
UConnという女子バスケでの長年の信頼のプレミアブランドと、現最強のSouth Carolinaでどちらが訴求力があるかというとどうでしょう、UConnの方が普段見ない人には馴染があるか。視聴率の記録が出るときというのは普段は見てない人が見るから出るわけですから。

女子バスケ最高視聴者数更新

月曜夜にあった女子のMarch Madness準々決勝のLSU x Iowaの試合の視聴率の速報値が出てます。平均で1230万人視聴。これは昨年の決勝での同カードが記録した990万人を大幅に超えての女子バスケ(プロ含む)の新史上最多視聴者数です。すごい数字を出してきました。ピーク時には1600万人超とか。

昨年の決勝戦の再戦。LSU Angel Reese、Iowa Caitlin Clarkの因縁の再試合ではありましたが、昨年はそれは全米優勝戦であったし、当時史上最高となった990万人視聴は地上波ABCや同系列のESPNの他のチャンネルも同じ試合を放送してその合計が990万人という話です。今週月曜の1230万人はESPNでの放映で地上波のサポートもなく叩き出した数字。そしてこれは決勝戦ではなく準々決勝。それで出した数字ですから関係者にとっては大勝利という数字でしょう。
この数字より高かった今季の男子のMarch Madnessの試合は1試合だけ、Duke x NC State戦のみ。

試合内容が激戦の好試合。Clarkが9本の3ポインターを決め、Reeseが20リバウンド(うち10はオフェンスで)スター選手が期待以上に目立っていたなど途中離脱する視聴者が少なかったであろうエンタメ度の高い試合であったのは確か。それにしても1000万をあっさりこの時点で超えてくるのはすごいです。

Iowaの次戦の相手はUConn。放映権者のESPNからしたら相手はUConnよりも準々決勝でUConnに敗れたUSCの方が良かったと思っていそうです。USCには1年生で早くもNCAA全体のトップ選手に食い込んできたJuju Watkinsがいるので、今季を最後にカレッジから去るCaitlin Clarkに代わる次世代のスーパースター候補のJujuがClarkと戦うお披露目の準決勝の方が美味しい面がありました。しかしその思惑どおりにはいかず。

それでも一般にはニュースターのJujuよりもUConn女子の方がブランド力はあるのでIowa x UConnのカードもまた好視聴率が望めそうです。女子の準決勝は2日後金曜日、もうすぐです。一般的に金曜日夜は在宅率が低いので月曜夜プライムタイムだったLSU戦よりは低くなると予想できます。
全勝South Carolina x NC State戦が7PM試合開始、Iowa x UConnは9PM(実際は第1試合の終了後30分後)試合開始予定となってます。決勝戦はその2日後の日曜日の3PMに地上波ABCとESPNおよびストリーミングESPN+で放送予定です。

男女同時制覇の可能性が2通りも

March Madness男女とも8強戦が終了。次週末のFinal Fourを残すのみとなりました。この時期の月曜日の話題は賭けのトーナメント予想で全滅した人が続出して嘆くことと決まってます。今年は近年稀な本命のUConnがいたため全滅の人が例年より少ないことになってます。
よってその他の3校の予想に賭けの勝敗がかかってくるわけです。男子の全米準決勝はUConn x Alabama、NC State x Perdueとなってます。Perdueは前年までトーナメント序盤の敗退が続いていたので評価は割れていたんですが賭けている人は多めだったはずです。なので決勝戦がUConn x Perdueになると今年の賭けの勝敗は他の細かい勝敗で決着がつくことに。
個人的には私が賭けたブラケットでは今年はもう勝てないことが確定してしまっています。

UConnは女子の方もFinal Four進出に成功したので2004年以来20年ぶりでの男女同時制覇の可能性が残ってます。今年は男子が本命、女子はFinal Fourの最後の一枠をJuju WatkinsのUSCとの激戦を制して勝ち上がり。
20年前はUConn女子の全盛期でほぼ毎年のように圧倒的な優勝候補で成績もほぼ全勝に近いシーズンばかり。そこに男子がマッチして男女制覇になったんでしたが、時代は変わって今のUConn女子は昔のような最強チームではありません。しかし指揮するのは39年目の同じGeno Auriemma。御年70歳となってもちゃんと勝てるチームを作ったのは立派でしょう。Auriemmaが高齢なのもUConnのリクルート力が落ちたのと無関係ではないはずですが。

UConnは男女とも優良プログラムとして知られますが、もう一校NC Stateが男女ともFinal Fourへの進出に成功してます。男子の方はポストシーズンに行けなさそうなレギュラーシーズンの成績からACCカンファレンストーナメントで5日連続試合をして5連勝でACCチャンピオンとしてMarch Madnessに登場、そのままの勢いでFinal Four到達となりました。
女子の方のNC Stateの状況はまったく存じませんが女子のFinal Fourの4校の中では最も地味。女子の方の全米準決勝の組み合わせは無敗South Carolina x NC Stateと、Iowa x UConnとなってます。

UConnのダブル制覇はあるかもと思われて、NC Stateの方は男女とも4校中最弱とみなされてそれぞれのトーナメントの最強チームとの準決勝ってことになります。それでも可能性はあるんです。素晴らしい躍進ではないでしょうか。特に男子の方は州内のライバル校であり優勝候補だったNorth Carolinaが早く消えてしまったのの代わりにFinal Four進出で州内では普段から下に見られているNC Stateが鬱憤晴らしでトラッシュトークしまくっていそうです。

アスリートの妻の方が安心か

男子の方でも指摘しましたが女子のカレッジバスケットボールNCAAトーナメントの組み合わせでやっぱりコレも狙ってこのトーナメント表にしたんだよなと言うケースが。前夜の女子二回戦。Caitlin ClarkのIowaは苦戦しながらWest Virginiaを下して16強に進出。NCAAトーナメントになると相手チームも質が良くなるし対策も徹底しているので各地で上位チームが苦戦してます。Iowaの場合はパスレーンを徹底的に意識してディフェンスしてきたWest Virginiaの守りが奏功。試合残り2分まで同点。最後はその時間帯からWest Virginiaの主力選手が次々にファールアウトして得点力を失い、10点差での決着になりましたが試合としてはかなり苦しかった。次戦以降対戦相手がお手本にするであろうWest Virginiaにとっては好ゲームであったろうと思います。

男子より集客力に劣る女子のNCAAトーナメントは一回戦二回戦はその山のトップシードホームコートで開催。これはカレッジの他のほとんどすべての種目でそうです。どこの大会場でも満員必至の男子のMarch Madnessが特殊ということで。
よってClark入りのIowaにとってはポストシーズンをホームコートでの開催。ホームでの最後の試合。場所はホームでもただしNCAA管理の中立試合なので通常のホームでのような地元びいきの場内放送などはできない。その上チケットが高騰していて客のノリが悪い。
これはこの試合に限りませんがチケットが高騰すると客の熱量が下がる場合というのはスポーツイベントではしばしば起こります。例えば熱心なアウェイのファンが買うならチケット価格が高騰しても観客席の熱量は落ちないですが

ところでこの日はNFL San Francisco 49ers TEのGeorge Kittleが現地観戦に来ていました。Kittleの奥さんはIowaでプレーしていた元バスケ選手なんだそうで、Kittleは奥さんの旧姓の入ったIowaのユニフォームを着込んで観戦。元アスリートの奥さんとか高校からの彼女とかの方が安心するのは私の偏見でしょうか。

Iowaは勝って次戦はColoradoとの中立地での試合です。この対戦相手ですがColoradoに二回戦で敗戦したのはKansas Stateでした。Kansas Stateは今季Iowaが唯一ホームで敗戦した相手。それと三回戦=16強戦で当たるトーナメントの組み合わせにしたのはわざとだろうなあと思えます。Kansas Stateが敗戦してしまったので実現しませんでしたが。こういうファンサービスというか放映権を持つ局へのサービスをトーナメントを組むときに考慮するのはアメスポらしい。こういう配慮をする実績から放映権も高く売れるようになるってことでしょう。
またもしシード順通りに勝ち進めばその次のIowaの8強戦の相手は昨季の全米優勝戦を戦った相手であるLSUとの試合となるのも絶対狙ってるだろという。
そもそもIowaの昨夜の二回戦が月曜日開催になるスケジュールにしたのも狙ってるはず。男子は木曜日から日曜日に1&2回戦を、女子側は一日遅れで金曜日から月曜日が第1週のスケジュールを消化するので月曜日開催だと男子と重なりません。その月曜日のプライムタイムに来るように注目度で突出しているIowaの二回戦を放送したわけですね。

関係ない話ですがここでついでに書いてしまいます。Shohei Ohtaniのアスリート妻の方の身長を見たら180cmでセンターと書いてありました。日本の女性で180だとまあそうなるんでしょうが、Caitlin Clarkは公称6 feetなのでセンチだと183cmだからミセスOhtaniより高いんですよね。でポジションはガードです。

Zach Edeyのドラフト株

March Madnessの第1週明けの月曜日。全米各地の職場ではトーナメント予想が外れただどうだという話題になる日です。毎年の初春の月曜日ですね。

今年のトーナメントは一回戦でいくつかの有名校が敗退しましたが二回戦を終わってみればシード順そのままで各校が勝ち上がった形に近い。各地区の第1&第2シード計8校は無事16強に勝ち進み、他も全4地区の勝ち残った4校のうちトップ4シードではないのは1校ずつ。2桁シード校の勝ち上がりは第11シードのNC Stateのみ。

NC Stateはレギュラーシーズンの成績がふるわず、ACCのカンファレンストーナメントで5日間で5連勝する他NCAAトーナメントに進める道がなかったところからまくってのMarch Madness登場。二回戦では一回戦で第3シードのKentuckyをやぶって勝ち上がってきたOaklandに延長戦で苦戦しましたが勝ってSweet 16進出に成功です。レギュラーシーズンを4連敗で終えてもうあとがないところから7連勝。

Sweet 16に残った非トップ4シード校はこの第11シードNC Stateの他は、第5シードのSan Diego StateとGonzaga、第6シードのClemson。Gonzagaは今年はシーズン中は勝ちきれず例年よりも期待の低い状態でのポストシーズン入りでしたが地味にしぶとく16強に勝ち上がり。San Diego Stateは昨季全米準優勝校。シード順を弱覆しての16強進出ですが驚きは少ないでしょう。

対してClemsonとNC StateのACC組の16強進出は意外度が高い。今季のACCはかつてのバスケ名門カンファレンスへのリスペクトがないシーズンでACCからのMarch Madnessへの選出はたったの5校。Big XIIやSECからの8校はともかく、ミッドメジャーのMountain Westから6校が出るのにACCから5校か。
その昔は7校8校出場は当たり前、多いシーズンには2桁校が選出にふさわしいとされていた時代も知ってるだけにACCからたったの5校、これも時代の変遷かとも思われたんですが、実際にトーナメントが始まったらACC校5校全体で8勝1敗。敗戦したのはVirginiaがFirst Fourで敗戦しただけなので本戦が始まってからはACC校が全勝中。16強中4校は最多。それに次ぐのはBig Eastの3校(UConn/Marquette/Creighton)。


トップシード校は昨夜Houstonが延長線で冷や汗をかかせられましたが二回戦突破。近年毎年トーナメントでの失敗が目立ったPerdueが危なげなく勝ち上がったのが目立ちます。
PerdueのエースはセンターのZach Edey。昨季の全米最優秀選手であり今季もその最有力候補で2年連続の最優秀選手選出が見込まれています。国籍はカナダ人でカナダの代表チームにも選ばれそうでもし出場すればパリ五輪で米国外でも見られるはずの選手です。

昨季は最優秀選手であったのにNBAドラフトでの株がまったく上がらずプロ行きを断念、Perdueに残っての勝負のシーズン。プレーぶりは昨年からフットワークが格段に向上しています。体重もかなり絞ったはず。昨季はサイズのアドバンテージで他校の選手を圧倒したんですけど、NCAAトーナメントに入ったら研究されて相手に囲まれて自分で打てない場面が多発。サイズもカレッジでこそ圧倒できてもプロではそうはいかないとみなされてドラフトでの評価が低いまま。

その評価を覆すべくオフシーズンに相当に鍛え込んできたのがシーズン冒頭からはっきり見えていたんですが、NCAAトーナメントに入ってからも余裕。ここまでの2戦はフロントコートのサイズ的にも手応えがない相手だったので真価はフロントコートに得点源を持つ次戦対Gonzaga戦で問われることになります。今年のPerdueはEdeyが抑えられても勝てるサポートキャストを育ててきたと見えますからGonzagaのEdey対策がどうでるかは楽しみ。シーズン中にPerdueの試合を見ていなかったのかNBAドラフト予想サイトでもEdeyが弱上昇中です。Olajuwanみたいな径の小さいターンで正面に向いて攻めていくところなんかが難敵Gonzaga相手に出せるのかどうか。

March Madness二回戦開始

今日からMarch Madnessは二回戦が開始。選抜委員会が狙ったかに見える好カードがそこここに。Kansas x Gonzaga、North Carolina x Michigan State、Texas x Tennessee。それぞれCBS地上波で放送。特にNorth Carolina x Michigan State戦は大会前に組み合わせが発表されたときから明らかに選抜委員会は狙ってそこに置いたろというカードです。

今年の一回戦では名門Kentuckyが無名校Oaklandに敗戦初戦敗退。2年前にSt. Peters Peacocksに一回戦で葬られた記憶もまだ新しいうちにまたも無名校相手に敗戦で早期敗退。KentuckyのHC John Calipariは学校側から生涯契約を与えられているのでクビの心配はないんですがそれでも近年のKentuckyの凋落は気になるところ。2022年が初戦敗退、2023年が二回戦敗退、2024年が初戦敗退。

Kentuckyが一時点で全国の最強高校生を片っ端からリクルートしてスーパー一年生だらけで全国一のエリート校として君臨したのが2010年代。それが選手への裏金提供問題が表面化(直接の嫌疑がかかったのはKentuckyではなくArizonaでしたが)した頃から一気にリクルート力が低下。NIL時代となって裏金ではなく表のカネでリクルートができるようになってからもリクルート力は回復せず。
2022年に負けたときはトランスファーポータルから獲得した上級生を何人も加えての陣容でSt. Peters Peacocksに歴史的敗戦。今年はまた元の自前でリクルートしてきた若い選手に切り替えたんですがまたも無名校に初戦敗退。Calipari型の指導では勝てなくなってきているってことになるんでしょうか。Calipariさんの元気のないスピーチを聞くとKentuckyのようなエリートプログラムでも一旦フローから外れてしまうと若い選手を相手にするカレッジスポーツでは流れに抗しがたいのかと。


なお例年なら男子のMarch Madnessの裏で静かにやってる女子の方のNCAAトーナメント。そちらは一回戦が進行中。ESPN系列が女子の方は放送するのですが今年はCaitlin Clarkへの注目が強くて所属のIowaの一回戦だけ地上波のABCで放送します。女子のNo. 1シード校の一回戦というのは男子以上に実力差が大きくたいがいダブルスコアで試合自体は見るまでもない試合ばかりですが、今年に限ってはCatlin Clark需要が高くてこの試合のみ地上波放送という予定になってます。
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