アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

College Basketball

ThunderとSpursの長身選手ドラフト合戦

NBAドラフトが終了。Oklahoma City ThunderがAday Mara=全米制覇校Michiganの7フィート3のセンターを指名。Victor Wembanyama(7フィート4)を意識しまくり。西カンファレンス優勝シリーズでChet Holmgren(7フィート1)が1対1でWembanyama相手に惨敗したのがよほどこたえたのでしょう。高さよりも運動能力でWembanyamaとChetの差が大きいのが露呈。Thunderは昨オフに(契約上は必要がなかったのに)既にChetと長期契約をしてしまっており、ここからChetを改造してWembanyamaに対抗できる、少なくとも抵抗できる選手になってもらわないと困る。しかし見通しがあるとは言い難い。こんなことになるならChetの契約を今オフまでひっぱっておけば方向展開も可能だったのに優勝してうかれて大盤振る舞いしたツケになりかねない状況です。
とにかくそれでカレッジで無双状態だった長身センターを手当した。全体12番目の指名です。

一方WembanyamaはThunderのもう一人のフロントコートIsaiah Hartensteinには苦戦。体重のあるHartensteinとの押し合いに相当に体力を削られた様子が伺えました。
またFinalsではKarl-Anthony Townsに苦戦し、さらに控えのMitchell Robinsonもあしらいかねてペイントエリアに入れなかった。Wembanyamaの課題はこれで明らかになった。新人で入ってきたころに比べればずいぶんと肩周りなど鍛え上げているのは目に見えるのですがまだ足りない。しかしあまりのバルクアップでスピードが落ちるのも怖いし、どういう強化を目指すのかも興味のあるところです。

それとともにWembanyamaが休憩中の代わりのアップグレード目標かSpursはJayden Quaintance(6フィート10)を全体20番目で指名。さらに同じ1巡目でTarris Reed(6フィート11)も指名。C/PFをダブル指名した形になってる。この2人選手は横もサイズがあるのでWembanyamaと併用時に相手の体重のあるディフェンダーを任せる、いわばWembanyamaのボディガード的に使われる可能性があります。
今季のCのバックアップのLuke Kornetは背はありましたがジャンプ力もなく手も不器用でリバウンドを引き摺り下ろせていませんでした。Spursは1番から3番までは若く攻守で今季以上に育っていくことが期待できる選手を抱えているのでドラフトでWembanyamaのバックアップないしボディガードに全振りしたのは正しいのでしょう。

これでThunder x Spursのライバル関係はさらに(物理的に)高みにいって7フィート前後を両軍が揃えて意識しまくり。レギュラーシーズンでの双方の新しいフロントコートの戦力がどれほど有効かが見られるのが楽しみです。早ければすぐに開催されるSummer Leagueでも新人メンバーたちの戦いぶりが見られる。楽しみですね。

ところでMichigan HCからDallas MavericksのHCに栄転したDusty Mayですが、Michiganの全米制覇メンバーのPF Morez Johnson Jr.を全体9番目で指名。その時点では同じくMichiganの優勝メンバーの長身C Aday Maraは残っていたのにJohnsonの方を選んだ。西カンファレンスに所属するMavericksはThunderとSpursに拮抗できるようにならないと西の上位にいけないんですけど、現時点ではMara指名で西の長身選手の取り合いに参戦する場面ではないという判断でしょうか。
どちらの選手も身近に指導してきたMayがJohnsonの方が良いと言うのならきっとそうなのでしょう。

ただポジションでMavericksのフランチャイズ選手のCooper Flaggとかぶるような気もしますが、よくわかりません。Thunderは来季まではほぼ2025年の優勝時の主力が全部残る。Thunderのサラリーキャップでの衰退は2027-28シーズンからの見込みで、Mavericksはその辺りに代わってという感じで焦点を合わせてチーム作りをしていけば良いのでしょうから、いま慌ててThunderとSpursの覇権争いと長身選手の取り合いに割って入る必要もない。なんならその頃にFAになるHartensteinを獲得なんてのもあるかもしれません。

Mavericksの新HCに全米制覇校HCが就任

NBA Dallas MavericksがJason Kiddを解任して空席となっていたHCに、カレッジで全米制覇に成功したばかりのDusty Mayを採用してます。カレッジで全米制覇でそのまますぐにNBAのHC職に栄転というのはあまり例は多くないはず。

近年だとBilly DonovanはFlorida Gatorsで2連覇を含む3度の全米制覇をして、その後Oklahoma City ThunderのHCになってますが、優勝即ではない。Billy Donovanの場合はGatorsが2連覇を達成して本当に当日だったか翌日だったかにOrlando MagicのHCに転任するというニュースが出て、事後の話を総合すると事実だったらしいのですがDonovanが翻意してGatorsに留任したというちょっと変な事情がありました。
Donovanはプロ転任後にかなり苦戦しました。初年度は良かったのが、その後は戦術面で引き出しが足りず、あーやっぱりカレッジで優勝してもプロの複雑なシステムでフルシーズン戦うのは難しいんだなと思って見てました。引くに引けずDonovanはプロで修行を積んで今もChicago Bullsでも負け続けてますがなかなか首になりません。

Dusty MayはMichiganを率いたのは2年だけ。その前はFlorida Atlantic Owlsを6年指揮。HCとして実績はそれだけ。Michiganに栄転できたのはマイナー校であるFAUをFinal Fourまで連れて行った2022–23年シーズン(35勝4敗)が大きかった。それでNIL時代となりカネで選手を大型予算校が買える時代となって復活を目指したMichiganがその指揮に当たらせるべくスカウトしてきたのがDusty Mayだったという流れです。

そのMayをDallas Mavericksが次世代のNBAのスーパースター候補生であるCooper Flaggの育成とFlaggを中心にして優勝を目指せるチーム作りを早急に任せようというわけです。Mayは3シーズン前は群小ミッドメジャーFAUのHCだったのが3シーズン後にはNBAのHC職。サラリーも移動のたびに爆上がりでしょう。
Mavericksから見るとFAUという目立たない学校をFirst Fourへ変身させ、Michiganを2年で全米制覇校に変えたそのスピード感も魅力だったかもしれません。

Michiganでの優勝はNILのカネに物を言わせて多くの転校生をトランスファーポータルからかき集めたという事情もありますが、カネに物を言わすのと、どのタイプの選手を組み合わせると強くなるかの眼力はもうひとつ別ものです。いくらカネがあっても昨季のMichiganのように集めた選手が効果的なユニットになるかはわからない。でもMichiganはそれができた。過去の実績から言ってMichiganのADにその手の才能があったとは思えず、1オフシーズンでのトランスファーポータルでの選手獲りで急に強くなったのですから、選手の特性の見極めの眼力はMayにあったと見て良い。その能力に期待をかけてFlaggを中心のチーム作りに腕を振るってもらおうということなのでしょう。

MavericksにはベテランのKlay ThompsonやKyrie Irvingもいます。プロ転任の初年度から彼らをいきなり切りにいくかどうかはわかりませんが、Mavericksが夢見るのはFlagg中心の未来なのは確実。May自身もそれが目標でしょう。
NBAの西カンファレンスは若くて既にピークに届いたOklahoma City Thunder、一歩及ばずもポテンシャルの高さは示したSan Antonio Spursという向こう数年強そうなチームがいる。そこにMavericksが割って入る未来を築けるか。カレッジとは勝手の違うNBAバスケでカレッジコーチの手腕が通用するのか、注目です。

March Madnessが76チームに拡張

たいがいにして欲しいなあというのが最初の感想でした。CBS Sportsなどがカレッジバスケットボールの本番NCAAトーナメントを現行の68校からさらに拡張して76校にする方向で調整中、正式決定は次週だと報じてます。8校の増加。

今の仕組みは64校の対称なトーナメント表にFirst Fourと呼ばれる1段下の4試合=8チームが加えられている。First Fourは最弱カンファレンスチャンピオンの4校(No. 16シード扱い)と、非カンファレンスチャンピオンから選抜されるat-large校の下位4校(年によって変わりますがNo. 11シード近辺)が戦います。

68校にさらに8校を加えるという案です。来週に決定というのですから反対の声があっても無視してつっぱるつもりなんでしょうね。First Fourという名前が消えて、Opening Roundとして12試合を開催する。First Fourはオハイオ州Daytonで4試合を固定開催されていたのを、Daytonで6試合、別の会場で6試合という構想。
オハイオ州はアメリカの人口の重心ということを考えるとアメリカの中心に近い中都市だった。そことの開催契約は維持したまま、早ければ来年から拡張するというのですから儲かる話なら動きが早いんだなという感じです。

この夏のFIFA W杯の参加チームの拡張もどうだかと言われてますし、さらなる拡張も議論されていてファンに呆れられていると聞きますが、NCAAも似たようなもんです。

拡張することで試合数が増える、単純に放映権販売できる試合数が4試合増えるってことで儲かる。同時にFOX系列が2年前に始めたNCAAトーナメントに重ねて開催し始めていたCollege Basketball Crownという独自イベントを潰しに来たという意味でもあるんでしょう。College Basketball CrownはNCAAトーナメントに出場失敗したメジャーカンファレンスの学校を8校招待してLas Vegasで開催。
初開催の年はアリーナが数百人レベルのガラガラで選手が可哀想なぐらいでしたが今年は少し人が増えてきた。出場賞金の高さで学校を釣っていたんですけど、NCAAトーナメントが8校追加するっていうんですから、もろにCollege Basketball Crownに招待されていたであろう8校がNCAAトーナメントのOpening Roundに組み込まれるという意味になります。

商売として競争相手を叩くというのは間違った施策ではないですが、76校出場とかってレベルの低下は避けられないし、過去Bubble Watchと呼ばれて当落線上の学校がシーズン末に自校と枠を争う他校の成績を気にしていたのが、メジャーカンファレンスの中位の学校も楽々当選ってことがおこりそうでBubble Watchの魅力が下がるのは必至のようです。

Michigan、37年ぶりの全米制覇

March Madness決勝戦 Michigan x UConn。Michiganはスターター5人全員が転校生。全員転校生で決勝に達したのはMichiganが初で、優勝。現行のトランスファーポータルの仕組みが続けばこれからも全員転校生というのは何度も起こりそうです。

MichiganというとChris WebberやJalen Rose、Juwan Howardなどのスターター5人全員が1年生のFab Fiveが思い出されます。しかし時代が変わって全員1年生よりも全員転校生になっちゃったんですね。Fab Fiveのときは新鮮な感じがあった。さらに例のWebberの存在しないタイムアウトをとった(=テクニカルファール、そのまま敗戦)場面がアメスポ史上に残る名場面になったものです。時の大統領だったクリントンがWebberにねぎらいの電話をしたりと、スポーツファン以外にもあの場面は広がりました。

転校生がイケナイとは言いませんが、今の転校生はただの転校ではない。NILのカネで買った他校の生徒で勝つのがFab Fiveのときのような新鮮さや感動を生むかというと、まあ、ないでしょうね。時代が変わったのですからしかたないです。

最終スコアはMichigan 69-63 UConn。サイズで圧倒的にMichiganが勝り、特に前半はMichiganがリバウンドも取りまくってペイントエリアで得点を重ねまくり。但しMichiganの3ポインターが入らなかったのと、UConnは効果的な攻守で大きく離されず。
最終的には勝ったのは戦力で勝るMichiganですが、戦術面で勝ったのはUConnだったと言っても良いような。カレッジバスケらしいというか。UConnは準決勝でも、準々決勝の今大会の本命だったDukeを葬った試合も好試合を展開。惜しむらくは今日は笛が軽微なファールでも鳴ってサイズで劣るUConnの攻撃的な守備が各ハーフの中盤で消えてしまったことでしょう。あのファールの状況では仕方ない。それでもハイスコアで勝ち上がってきたMichiganを69点にとどめたのですから健闘です。
試合時間残り1分半ぐらいだったかな、UConnがプレッシャーディフェンスでMichiganにターンオーバーをさせて形が悪いながらもファストブレイクに持ち込んだところ(たぶん6点差をUConnが追っていたところだったか)が最後の試合のアヤだったでしょうか。UConnのぎりぎりのレイアップが外れ、返しの攻撃でMichiganの3ポインターが決まってここでほぼ勝負あり。

Big Ten校の優勝は2000年のMichigan State以来。フットボールの方でもBig Tenは現在3連覇中。さらに言うと昨夜の女子バスケの優勝もUCLA=新参ながらBig Ten所属。NIL時代になってBig Tenがカレッジスポーツを圧してるということになります。

数日前に戦争でくそ忙しい中、トランプ大統領がカレッジスポーツの転校を1度に限るという大統領令を発していました。あれはトランプ支持者の多い南部SECからNILのカネでBig Tenに太刀打ちできないからという泣き言・陳情があったからでしょうか。NIL+トランスファーポータル+転校即プレー可のコンボの環境下ではSECがカレッジフットボールで苦戦しているのは以前に書きました。長く続いたフットボールでのSEC時代がこのコンボで終わり、バスケもこれか。SECの関係者は一般ファンと違って選手の取り合いで負けている理由がそこにあるのをより強く感じてるのでしょう。

UConnが21世紀最強か

March MadnessのFinal Fourの最後の1枠を争うNo, 1 Duke x No. 2 UConnは最大19点差をつけられながら終盤に大きくまくって、最後はロゴ3が決まってUConnが逆転勝ちしています。ハーフタイムでNo. 1シード校が15点以上の差をつけていたのは過去130数回あって、これがNo. 1校が逆転負けした初めての試合だそうです。

これで全米準決勝はNo. 3 Illionis x No. 2 UConn、No. 1 Arizona x No. 1 Michiganという組み合わせと決定しました。

Dukeの失速と見るべきか、UConnのガッツを称えるべきか。NBAならともかくカレッジでの19点差は重い。それも実力上位・全米No. 1シードのDukeにそれだけ差をつけられたら並のチームでは選手がパニックになったり諦めてしまいそうなもんですがUConnはそうならず。

UConnは2日前の対Michigan State戦で序盤から大差をつけた後にMichigan Stateの追い上げに遭って追いつかれたのを再度振り切ってのElite 8進出してます。今日は逆にDukeに大差を付けられる展開。そして3ポインターがまったく入らない。苦しい試合でしたが攻守に粘り強く、徐々に点差を削った。Duke側が後半に反則が早く貯まってしまったのも地味に効きました。

Dukeの失速という見方をするならば、これは今日だけのことではないのかも。2日前のSt. John's戦で激戦を凌いで勝ち上がってきたのですが、あの試合はスタミナを称えましたが2試合連続のラスト勝負で遂にスタミナ切れになったという見方もできそうです。

Duke3点リードで残り10秒でDuke側がファール。2投ですから最初を入れて2本目を故意に外すかそれとも2本とも入れにいくかという局面。しかしUConnの1投目がハズレ。2本目を故意に外して3ポインター勝負というのはカレッジでは狙いにくい。そもそも外してもリバウンドでDuke優位。それで2本目は決めにいって入って72-70、2点差でDukeのインバウンド。これにフルコートプレスでDukeの双子のCayden Boozerがハーフコートラインを越させようとするジャンプパスをUConnの選手が2人飛び上がってブロック。記録上はSilas Demary Jrがスティールして、Alex Karabanからブロックして戻ってきたBraylon Mullinsに戻してフロアのロゴの横から超長距離3ポインターがnothing but netでズバリきまって73-72で逆転。残り時間0.4秒。Braylon Mullinsは今日3ポインターが4本打って全部ハズレていたのがこのロゴ3が運命の分かれ目、UConnの逆転勝利となりました。

本命Dukeここで力尽きて敗戦。UConnがHC Dan Hurley指揮下でこれで過去4シーズンで3度目のFinal Four進出。1999年のUConnの初優勝、6度の優勝、次週7度目の全米制覇に挑むことに。
1999年以降だとUConnの6度優勝は最多。それに次ぐのはDuke、Florida、North Carolinaの各3度。ここで7度目となると一気に21世紀最強校と言ってよいことになるかと思います。イメージはUConnは一時期かなり下に下がった時期があった。常に優勝候補であるDuke、Kentucky、North Carolina、Kansasと比較するとUConnが最強って言うのは感覚的には若干の抵抗があるのですが、7度目という数字となると否定もできなくなりそうです。

カレッジバスケットボールではBlue Bloodという表現があって、有数のエリート校を指します。先に挙げたDuke、Kentucky、North Carolina、Kansasはいずれも色合いに差はあれチームカラーは青。UConnの紺色も青のうち。Villanovaの水色も青、カレッジバスケの古豪UCLAも水色で青とものの見事に青のチームが強いんでBlue Blood。

Duke、激戦を凌ぎきって3年連続Elite 8到達

良い試合が見られて良かったです。Sweet 16戦で全米No. 1シードのDukeがSt. John's Red Stormの素晴らしい粘りがDukeのポテンシャルを引き出しての試合となりました。最終スコアDuke 80-75 St. John's。

個々の選手の素質や高さでは圧倒的にDuke。リバウンドやペイントエリアでDukeが圧倒的なのをSt. John'sは前後半ともフルコートプレスから始まり、3ポインターも冴えてハーフタイムSt. John'sが僅差ながらリード。その後もたぶん最大10点差までSt. John'sが離した。Dukeのフリースロー失敗も嵩むなど苦しい場面もありましたが、試合が勝負どころにかかった時間帯にDukeの選手たちのギアがあがってこじ開けるようなプレーを連発。ああいうのを素質だとか言ってしまうのは侮辱かなとも思いました。St. John'sの厳しいディフェンスを相手にして息切れしてる時間帯もあったかに見えたのが最後の勝負どころで次々と強引なプレーを決めきれるのはスタミナを鍛えてきたからこそ、そしてメンタルの強さがあってこそでしょう。

Dukeにとって有利だったのはハーフコートでもボールハンドラーを追いまくるSt. John'sのガードを剥がすための高い位置でのムービングスクリーンが反則を取られなかった事(特にエースのCameron Boozer)っていう部分もあったのも確かです。あれを反則をとられていたら後半はDukeが先にファールがかさんでいたのもあって厳しい展開になったはずです。
でも一回戦二回戦のいまひとつ感心できないできからははっきり良い試合で、こういう厳しい試合を切り抜けたことで選手たちも一皮むけるのではという好試合になりました。

St. John'sは惜しい試合を逃しましたが、20世紀までの有数のバスケ校の復活を全米に見せたという意味で素晴らしい試合になったかと。

シンデレラのいないSweet 16

今夜からMarch Madnessが再開、16強戦が始まります。16枠のカンファレンス別の内訳はBig Tenが6校と同カンファレンス史上最多の16強戦への進出数。以下SEC4校、Big XII3校、Big East2校、ACC1校。

ACCは先日来触れているように全体1位シードのDukeのみ生き残り。SECは4校と数は多いのですが昨年優勝のFlorida GatorsとSECの看板校であるKentucky Wildcatsが敗退済み。かつSECに新参のTexasが含まれているので4校いるのにSECぽくない。TexasはFirst Fourから勝ち上がってます。Big XIIも3校ですが新加入組のArizonaとHoustonが含まれていて常連Kansasはいない。なんかもやっとします。

いわゆるミッドメジャーからの出場はない。これは昨年も同じ。制度が変わってしまったせいでもうミッドメジャーからの上位進出は今後も発生しないかもしれません。シンデレラ校がでないメジャーカンファレンスガチガチのトーナメントで固定してしまったらMarch Madnessはその特異なアメスポ内での地位を失ってしまうのではないかと危惧します。

トランスファーポータルとNILと転校即プレーできるという現在の状況下ではミッドメジャーやマイナー校でちょっと良さそうな選手はシーズン後にすぐにメジャーカンファレンス校に吸い上げられてしまってます。
過去には地味に好選手を積み上げてチームとしてのケミストリーを高めた上級生で固めたマイナー校がスーパー高校生選手を揃えたエリート校と覇を競うという2つの異なった思想で対峙できた。またはエリート校が探しにいかないような外国の選手をリクルートして留学生として育てて独自色を出し国内ではリクルートできない高さを確保したりという方法論もあった。

でも今の制度下ではそうやってマイナー校が探してきた選手をトランスファーポータルを通してメジャー校がNILマネーで吸い上げるだけになってしまっている。そうなってはマイナー校としても選手の育てがい、海外でのリクルートのしがいもない。ちょっと目立てばカネですぐにさらわれてしまうのです。

メジャー校の方の視点では過去には高校生の試合を細かく視察し、早ければ15歳ぐらいから関係を築いてリクルートを積み上げるという努力が必要だった。それだけやっても十代の男子は背が伸びない選手も出るし実際に入学時になったら15歳16歳の時期の期待ほどじゃないってことも起きました。
それがトランスファーポータルで刈り取り放題、NILはメジャー他校との札束の叩き合いにはなるものの既にカレッジで1年以上活躍した18歳の選手を、個人的信頼感の熟成とかなんとかいう七面倒臭い過程をスキップして獲得できる。当たり外れは高校生リクルートよりもずっと少ないです。高校生リクルートを入学までの数年間維持するために使った裏金やスカウトに払うサラリーなど考えれば今のNIL+トランスファーポータルの方が効率も良い。
そしてミッドメジャーの弱体化も同時に達成できるのでメジャーカンファレンス校の寡占は進むというそういう仕組みです。

同じトランスファーポータルでもフットボールの方では効果が異なり、最上位の学校の寡占が緩んでいる面があるのですから、トランスファーポータル+NILはそれなりに評価を受けるべきなのでしょうが(反論も当然あります)、ことMarch Madnessカレッジバスケットボールでは将来に向けて意外性の欠けたイベントとなってその特殊な地位を失いかねないと危惧してます。

前年優勝校No. 1 Floridaが二回戦で敗退、Big Ten猛威

March Madness 前年優勝校No. 1 Floridaが二回戦で敗退してます。今大会はアップセットが少なかったのですが大会三日目にしてやっと地区No. 1 or No. 2からの敗退が出たことに。勝ったのはNo. 9シードのIowa。最後の競り合いで3ポインターを決めて勝利。

Iowaの所属するBig Tenが勝ちまくってます。今大会Big Tenからは9校が出場。このIowaの勝利の時点でBig Tenの戦績は13勝2敗。現在東地区No. 7 UCLAがNo. 2 UConnと接戦の最中。既に6校が16強=Sweet 16に進出を決定。次週の16強戦ではNebraska x IowaのBig Ten同士のカードも確定しているので既に8強に1校進出も確定済み。

対してボロボロなのがかつてカレッジバスケットボールの最強カンファレンスだったACC。次々を討ち死にして残ってるのは早くもDukeだけになってしまってます。Dukeに関しては昨日、内容があまり感心しないということを書いたところ。
Dukeの16強の相手は難敵No. 5 St. John's。老名将Rick Pitinoが辛酸を舐めて国内で仕事がなくなり海外で指導、その後マイナー校を経て遠く都落ちしてから戻ってきて作った今回のSt. John's。現在73歳。そこまで一度落ちてからもう一度ここまで戻ってくるその執念と能力には敬服せざるをえないです。
若いHCに切り替えたDukeを、全て経験し尽くしたRick Pitinoが次週の16強での対戦までに渾身の指導をしてくるであろう注目の一戦になります。ドラフト全体1位候補 Cameron Boozerを、Cameronより高いPatrick Ngongba IIをSt. John'sとRick Pitinoは攻略できるか。
攻略されちゃうとACC全滅になります。

March Madness今年も始まってます

既にMarch Madnessは本番2日目です。旅をしていたんで大変でした。日本で報道があるかどうかわかりませんが今、アメリカの空港はセキュリティが国家予算停止状態で半麻痺で旅をするのは大変でブログを書くのが遅れてました。

First Fourから熱い試合もありました。マイナーカンファレンスMACで31戦全勝で選出となったMiami-OHがFirst Fourに登場。上位カンファレンスの学校との対戦がまったくないままでの全勝で、過去に例のない戦績だったためその取り扱いが注目されていました。カンファレンストーナメントの初戦で今季初敗戦をしてしまったので過去の選抜基準で言うと落選もありえたのですが、ぎりぎりのNo. 11シード扱いでFirst Fourに登場。それで上位カンファレンスのACCのSMUと対戦、快勝。

ACCはもう1校First Fourに登場、NC Stateも敗戦。本番初日の全米No. 1シードのDukeがSienaに大苦戦、North Carolinaが一回戦で敗戦とACCはホントは強くないのかもという状態になってます。(UNCが初戦敗退がショックでスタジオ解説のKenny Smithが欠場)Dukeはドラフトトップ3指名が確実なCameron Boozerが1人で支えていたのにNo. 16シードのSienaに11点差をつけられてのハーフ。

Dukeの山は難敵が多い。No. 2 UConn、No. 3 Michigan State、No. 4 Kansas、No. 5 St. John'sとDuke殺しでわざとかというぐらい盛りだくさんの有力校がひしめいてます。Sienaに6点差勝利では先がおもいやられます。

つい今終わった試合では名門No. 7 KentuckyがブザービーターでNo. 10 Santa Claraをぎりぎりで延長戦に引きずり込んで逆転勝ち。名門とは言え今季のKentuckyは冴えてない。試合を見ていても高さも足りないのでマイナーカンファレンスのチームを相手にしても圧倒できない。前任のHCの時代は全米の最強の高校生を毎年獲得していたのがもう夢のよう。NILの表向きのカネでの選手の取り合いになったらKentuckyの名前だけではもううまくいかないんですね。代わってNBAチーム以上の高さを誇るのがMichigan。

今季のMarch Madnessはトーナメント以外の部分で注目点があります。今季のNBAドラフトは近年まれに見る豊作とされロッタリー指名は下の方までNBAの即戦力になる可能性が高いとされています。
但しドラフトの注目選手のチームが勝てるかは別の話。AJ DybantsaのBYUは初戦敗退。倒したのはNate AmentのTexas。

今またACCのNo. 3 VirginiaがNo. 14 Wright Stateにハーフタイムで5点リードされてます。
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