アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

MLS/Soccer

数字は掴んだ ハートは掴めたか

昨日のFIFA W杯米代表 x ベルギー戦の視聴者速報値が出ています。英語放送で3000万人。これは英語サッカー放送の史上最多の視聴者です。これにスペイン語放送を加えると4200万人規模だということになってます。速報値なので数字は後日若干変わる可能性がありますが素晴らしい数字だと思います。

32強戦でのボスニアヘルツェゴビナ戦が2640万人で史上最多を更新したのをさらに上回ったということになります。
それ以前のサッカー英語放送(といちいち断らないといけないところがアメリカらしさ)の最多視聴率記録になると2015年の女子W杯カナダ大会の決勝戦=米女子代表 x 日本の2232万人で、今大会で男子代表が遂に女子代表に追いついたということでもあります。アメリカサッカーにおける長い長い女子上位の歴史もやっとここで終わりになりそうです。少なくとも対等にはなった。

女子の方が今後男子の記録を抜き返す可能性があるか。今のアメリカの状況では想像しにくいかなと思います。女子側は例の右傾化したアメリカの政争に巻き込まれて、共和党トランプ支持層の批判のターゲットにされて人気の凋落が激しいのが昨今。動員力でも視聴率でも男子を圧倒していた時代は過ぎています。

ピッチ内でも欧州各国の女子の実力が向上して過去のようにアメリカが常勝ということはできなくなっている上に、アメスポ内女子スポーツという括りの中でも女子バスケにその地位を取って代わられている状況です。
今年の男子代表の盛り上がりからつなげて来年の女子W杯で人気回復を目指すことになりますがうまくいくかどうか。そこで実力で欧州各国を倒して女子代表サッカーの人気の反転上昇に乗せられたらそれはそれでおもしろい展開かもですが。

女子の話はまた来年として、男子の方はこの史上最多視聴率をW杯後にどうつなげていけるのか。放映権を持つFOXとしてもぜひ続いて欲しいでしょうが、次からのW杯は欧州や中東での開催ですからアメリカのゴールデンタイムに米代表の放映ができた今大会のようにはいかない。しばらくは昨日の視聴率記録が更新されることはほぼ期待できません。

どうつなぐかという話は昨日のFOXの試合後のトークでも触れられていましたが、Gold Cupだとか、またCopa Americaに参加または招致とかぐらいしかアイデアは出てこない。Copa Americaは2年前に米国開催してホストの米代表は惨敗した。たぶん南米協会は米国開催で儲けたので将来戻ってくることはあると思いますが、2016年にも100年記念大会を米国で開催しているんで、そうすぐ簡単に戻ってきてくれるかどうかはわからない。近年に2度もアメリカ出張開催をしたので南米内の持ち回り開催は延期にされている国もあるってことなので。

Gold Cupは毎度のことですが米代表の試合でもほぼ常に相手国のサポーターの方が多い。せめてそういう試合でもホームチームの方のサポーターが多くなるなら今大会での人気伸長の結果ってことになるんですけどどうなることか。Copa Americaでもそうだった。

単発の親善試合は放映権がFOXではなくTurner系列なのでFOXにとってはさしておいしくないですが、それでも米代表の露出継続は次のW杯までのつなぎには大事。他系列での放送でも良しとせざるをえない。ただ例えば負けた相手がベルギーってのはリベンジマッチという企画をするには地味な相手なのがなあ。
それ以前にUEFAの各国はW杯年以外も域内での大会に忙しい。その上今回トランプ介入騒動でアメリカサッカー代表が嫌われてしまった可能性があり、お願いしても対戦してもらえるかも怪しいですね。

米代表、ベルギーに完敗でホームでの躍進の夢散る

FIFA W杯16強戦 米代表 x サッカー遅参国のゲートキーパー・ベルギーの一戦は最終スコア4−1でベルギーが完勝。これで32強戦まで揃って残っていた共催3カ国が3日連続で敗退、CONCACAFも全滅となりました。
3カ国の結果はカナダと米代表が完敗での終了。メキシコのみ10人になった手負いのイングランドを30分押しまくりの激戦の末の惜敗。

今日の試合は序盤からベルギーに押されまくって10分持たずに先制。その後、MFの戦いでボールを強奪される場面が多発するなど一度もペースを握れないまま。2試合連続でMalik Tillmanのボックス外からのFKが直接決まって1-1に追いついたのに、再開61秒でベルギーにゴールを許し2-1でハーフタイム。

米代表はハーフタイムで右ウィングだったSergio Destを諦めて、Giovanni Reynaを投入。これは悪くない判断だと思いました。1ゴール差でしたが内容はそれ以上の差がある前半で、Destが外からボールを持ち込めそうになかったし、Reynaは私もFolarin Balogunが出場できない場合の先発に推していたので。期待はあったのですが実際はほとんどボールタッチ自体もなく不発という結果に終わってます。

後半早々にエースのChristian Pulisicが強振したシュートで相手ディフェンダーのかかとを蹴って負傷、その後交代。ベルギー側に自陣深いところから出したロングボールで米ディフェンスが頭を越されてGKとのボックス外での1対1となり、米GKのMatt Freeseは一度は足下にボールが来たものの蹴り出し損ね、それがエンプティネットゴールとなって3-1。

ベルギーの方は32強戦でのセネガル戦で2点差リードを追って85分から2本返して勝ち上がってきている。自身のその体験があるので2点差にあぐらをかくことなく最後まで隙は見せず。90分を過ぎてから元ワールドクラスのゴールゲッターだったRomelu Lukakuが決めて4-1、ここで終了です。

まあ負けるのは仕方ない。大会前から二回戦を突破できれば成功として認識されるだろうということは書いてきたし、ここでの敗退はほぼ実力通りというのが冷静な評価と思います。
いままで32強戦というのは存在しなかった試合。グループリーグと併せて3勝2敗で、対UEFAチームには1勝2敗。この辺もほぼ順当。
UEFA欧州勢に負けるのは恥ではない。今6枠決まった8強のうちモロッコ以外の5カ国がUEFAからなのでつまりは他の連盟はほとんど欧州勢に歯が立ってないわけなので仕方ない。一回戦のボスニアヘルツェゴビナ(欧州勢最弱ですが)に勝ったことで対UEFA国に10連敗していたのも止めたので一つ区切りはつけたとも言える。それに今日のベルギー前の時点で3勝1敗でも中身が、ハイライトで見ると強そうに見えたのも事実です。アメリカのサッカーへの偏見その1の、サッカーは点が入らないから、というのを覆して今大会での米代表はたくさんゴールを入れました。

大会が始まる前は米国内のW杯熱にはどんなもんかと懐疑的に見ていたのですが、グループリーグトップ通過、そして一回戦にも勝ったことで米国内での米代表の報道はここ最近目に見えて大きく増えていました。今日の試合はたぶん視聴率の数字は相当良いものが出てるはずです。

逆に言えば今まで見たことない人も含めて多くの人が見てくれた試合で4-1の大敗はもったいなかったです。
これ、一昔前にW杯で当時エースLandon Donovanが試合後のインタビューで元の奥さんにラブコールをしたときに、普段サッカーなんてまったく縁遠かった芸能マスコミなんかが次戦を前に食いついてくれて、あーこれ次勝つとアメリカサッカーの流れが変わるかも、っていうときにあっさり数日後に負けちゃったというのを思い出します。状況似てる。

試合後に解説のAlexi Lalasが「もう『負けたけどよくやった』は卒業したい気持ちも強い」とあと一歩の前進が掴めなかった、波をビッグウェーブに変えるもう1勝に届かなかったことを愚痴ってました。
本当にそうなんですよね。特にここ1週間ほどの盛り上がりは建国250年の記念日との相乗効果もあって「USA!USA!」と叫び、米代表の新テーマソングとなったJohn Denverのカントリーロードをのどかに歌う大観衆というのが素朴にアメリカ人気質に刺さっていたところで、もうあと一歩、ここを勝って欲しかったというLalasの気持ちはよくわかります。

ちょっと気になったといえば3-1で劣勢の時間帯で満員の観衆が黙ってしまった辺りかな。20分だかまだある時点の2点で静まってしまうのは寂しいような。
そこで出たのが途中出場したSebastian Berhalterの相手左ゴールポストをかすめるシュート。外れはしましたがそこでBerhalterが観客を煽るジェスチャーをして観客を呼び戻し、そこからいくつかチャンスを作りなんとか静かなままで終わらせなかったのは、なんというか後味として、完敗にしてももしあの静かなままで4点目を食っていたらただの敗戦より悪かったので、そこはSebastianを褒めておきたいと思います。

レッドカードをトランプ大統領の介入で消されて出場したFolarin Balogunはいくつかチャンスはありましたが決定機というところまでいかず。前半はBalogunはタッチ数で両軍最低の10タッチだった。点取り屋はタッチ数が少なくたってなんら問題はないのは昨日Erling Haalandが世界に証明してるのですけど、HaalandとBalogunでは格差がとてつもなく大きい。

Balogun、ベルギー戦へ出場へ

ノックアウトラウンドの初戦でレッドカードを貰って、16強戦の対ベルギー戦に出場できないはずだったFolarin Balogunが、レッドカードの保留(suspended)により逆転で出場ができるようになったというニュース。

そのニュースが出回った後にベルギーサッカー協会がブチギレのコメントを発表。主催国による横暴だ、将来にも禍根を残すと言ってます。
時系列的にどうなってるのか私には確認しかねますが、私が知った順番では、まずBalogunのレッドカードが保留、それからベルギー協会のブチギレコメント、そしてトランプ米大統領がこの逆転出場について口利きしたと本人がSNSで言っていたという話です。私はトランプさんの専用SNSに加入してないので普段から何を言ったかはニュースで間接的に知ることになっていて、よってタイミングがよくわからないことがあります。

それにしても忙しいと思えるトランプ大統領がわざわざサッカーに介入。彼がサッカーファンだという話は聞いたこともなく、観戦しているかどうかも疑わしいというか、そんなに暇であるはずはないと思えます。それなのにレッドカードを消すべく口利きしたというのは、そもそもの動機がよくわからない。サッカー協会なりなんなりから大統領側に影響力の行使を依頼したという風に考えた方が良いのか。

FIFAは今大会用のアメリカ本部をニューヨークの特等地にあるTrump Towerに構えていて、家賃もトランプさんに払ってますけど、それ以外にもわざわざ創設して平和賞を贈呈するなどFIFA側の媚びへつらい具合は目立つ。
そのトランプ大統領にレッドカード消せと要求され消した、という理解で良いんでしょうね。

FOXの放送のスタジオ司会によればW杯の予選段階で似たようなレッドカード保留の実例はある、ということは言っていました。それがどれほど状況が似ているのかはつまびらかではないですけど、FOXによれば過去に例がないわけではないと今回の措置を擁護した発言だった。

とは言えトランプ大統領自身が自身の影響力の強さを誇示するためかわざわざ口外してしまうんですからFIFAが折れまくりというのは明白になってしまった。

私の個人的な知った順の時系列だと、Balogun出場可となるニュース→ベルギーがブチギレコメント発表→メキシコとイングランドの死闘で堪能→トランプ大統領が介入を公言、だった。昨日のカナダ今夜のメキシコと共同主催国が16強で力尽きたところで、米代表は大統領の介入パワーで唯一の8強入りを目指すということでもあります。
これで米代表が今後好成績を残しても他国から見ればケチがついてしまうように見えるんですが、それよりも「私のおかげだよ」と言えてしまうことの方を好む方なんですね。ケチがついてしまうことを理解できないわけではないでしょうから。

ところでこの力の源泉はどこか、というと米国の警察組織がFIFAの不正に切り込んだことが10年ほど前にありました。あれのときのトラウマがFIFA側に残ってるということなんだと私は個人的には納得してます。当時当ブログでは「FIFA乗っ取り計画 第一段階開始か」という記事など数回にわたってこの話を書いてる。当時のFIFA会長は2015年にカナダで行われた女子のW杯に逮捕されかねないと恐れて来なかった。米国の最大の友好国の一つのカナダでは米国が強要すれば協力すると予想すべきでしたから。
あの頃はCONCACAFの理事たちが米国での脱税を理由に複数名が逮捕されていたし、そのフィニッシュ段階で、欧州ではグレーなことをやろうがアンタッチャブルでもアメリカではそうはいかないとイメージ的にはアメリカの方がクリーンな側だった。

上で書いたFIFA乗っ取り計画というのは実際には起こらなかったですけれど、アメリカが本気でやろうとしたらFIFAでもまったく敵わないということはわかったはず。だからと言って各国の理事やFIFAの上層部がおいしい後ろ暗いことを完全にやめているわけもないと思えるんで、今回もトランプ大統領に「こんなこともあんなこともやってるらしいな」とにこやかに恫喝されたらなんでも通すという状態なのかなと。

上でリンクを張った記事で「そして終着点はアメリカの意を受けた人物がFIFA会長になって大改革を断行するところまで行くのだろう」って書いたのですが、今になってみれば現会長のGianni Infantinoがアメリカの意を受けまくってますから当たってると言っても良いと自己称賛したい気持ちも出ますね。この11年前の予想とは全然違うタイプのアメリカの意を受けた会長ですが、ルール改革も今大会ずいぶん進みましたから。

2015年の米大統領はオバマ大統領の二期目。二期目というのはもう再選がない(普通の方法では。今トランプの三期目の可能性が憲法学者を巻き込んでその筋では議論沸騰。ものすごくおもしろいです)ので自らのレガシー作りに励むことになる。オバマ政権2期8年の7年目の話なのでまさにそのレガシー作りの時期。それで欧州の胡散臭い連中をアメリカが正すというのをレガシーのうちに含めようとしたかもなという風にも私には受け取れます。

それが巡り巡って11年後にトランプ氏個人の力の誇示のようなBalogunのレッドカード取消につながってしまうとは。

さあこんなボーナスを貰った米代表。勝ったらトランプ大統領のおかげになってしまうベルギー戦。どんな試合になるんでしょうか。



FIFA & FOXホクホクの16強の顔ぶれ

FIFA W杯初の32チームによるノックアウトラウンドが進行中。16強に勝ち進んでいるチームの顔ぶれはFIFAやアメリカでの放映権を持つFOXはホクホクの各国ではないでしょうか。

今夜が木曜日の夜で現時点で16強のうち12カ国が確定。今夜のレイトゲーム1試合と明日金曜の3試合で全ての枠が埋まります。
そしてその勢いのまま土曜日から二回戦=16強戦がスタート。

ホスト3カ国が抜け落ちずに16強に進出。米国内で最も動員力のあるサッカーチームはダントツでメキシコ代表です。米男子代表よりも米女子代表よりも大型スタジアムを米国内どこへ行っても埋められるのはメキシコ代表だけなのでFOXとしては米代表とともに8強到達期待の次週の戦いになります。FOX的にはカナダはおまけぐらい。重要度が低いのは放送枠での扱いを見ていてもわかります。

他はゴールデンブーツ賞レースを高いレベルで争う世界のストライカーの共演状態になる、それぞれの所属国が一回戦を勝ち上がってます。

6ゴールトップタイのKylian Mbappéのフランス、Lionel Messiのアルゼンチン(は明日一回戦、でもたぶん勝つ)、上の2人を1ゴール差で追うイングランドのHarry Kane、ノルウェーのErling Haalandも16強に進出成功。
ブラジルのVinícius Júniorは日本代表にうまく守られてゴール前でボールタッチができず、後半は日本がフリーでボールを触らせてあげていた左ウィングに移動して少々さびしそうな試合に。チームは勝ちましたがゴールデンブーツ狙いでは4ゴールのまま。トップに2差。4試合で4ゴールなら普通の大会ならゴールデンブーツのトップ近くでしょうが今は4人も上にいる。Messiは明日また重ねて来てゴール差が2より広がるかも。

なんのかんの玄人っぽいことを言いたがる向きもあるでしょうが、サッカーにわかがたくさん見るからこそ盛り上がるW杯では結局大事なのはゴールシーンであって、そこで名前が連呼されるスター選手こそが大事です。それに該当するゴール量産ストライカーを抱えた優勝候補で残っている。ゴール数は伸びてないですけどアメリカで数少ない顔認知の高いCristiano Ronaldoのポルトガルも一回戦突破してる。とてもニワカフレンドリーな16強の顔ぶれになったかと。

トーナメント表を改めて見るとメキシコの山 =16強が メキシコ x イングランド、ブラジル x ノルウェーでこの山が一番厳しい。ゴールデンブーツを狙うKane、Haaland、Vini Jr.のうち少なくとも2人は8強で去ることになる。メキシコが勝ち抜けたら3人とも討ち死にに。
8強で勝つとあと2試合が保証されるのがゴールデンブーツということを考えると大きな別れ目。賞レースの相手を直接はたき落とす組み合わせになります。

メキシコ代表は二回戦イングランド戦がメキシコ国内で試合ができる最後。高地の利をイングランドに押し付けて自国開催部門を勝利で飾ることができるか。

米代表 ノックアウトラウンド快勝発進

FIFA W杯ノックアウトラウンド一回戦=32強戦 米代表 x ボスニアヘルツェゴビナ戦。

前半を1-0でリードして折り返した米代表。ハーフタイムの解説デスクの1994年ホーム開催時のメンバーAlexi Lalasが祈るように「どんなきつい展開になっても後半耐えきってくれ」と喋ってるのを見て、あの当時から米代表を見てるものとしてはLalasの気持ちがよくわかるなあと思って聞いてました。カナダもメキシコも既に一回戦を突破している。その状態のこの試合で米代表が敗戦することはアメリカサッカーの歴史を止めてしまう敗戦なんで、とにかく耐えてと。

終わってみれば中身は快勝ですよね。ボスニアヘルツェゴビナはUEFAからの参加チームでFIFA世界ランク最下位の64位。イタリアにPK戦で勝って滑り込んできたチーム。他の欧州のチームと比較すると選手の質はかなり悪いです。中盤でパスも通せない、足下に収められないのが試合を通してずっとですからそういうレベルのチームなのでしょう。

後半に先制ゴールを決めたF Folarin Balogunがレッドカードを食って10人になったところが試合のターニングポイントになりうるところでした。その時点で1-0で米代表リード。人数が減ったことで米代表がこの1点を守りきって、とベタ引き気味にならざるを得ないというところ。Lalasが、それでも耐えてくれぇ、と苦悶してるのが見えるような時間帯でした。

それでボスニア側のポジションが増えたのですがしばらくそのように戦っていたら、ちょうどその辺りで給水休憩が入って米代表側が作戦指示を出して態勢を立て直せたのはまあラッキーのうち。この日は試合開始時で75°F、23℃なんで快適な気温。給水なんて要らないですがそれが今回のルールなんで。

ボスニアは率直に言って下手で人数で有利になってもまともにボールを前に持ち込めず、チャンスも作れない。それを米代表側が察知してからは米代表が積極的にボールを奪いに行く。攻撃は最大の防御なりの状態となりボスニア陣での時間が増え始める。
オフサイドで無効にはなりましたがChristian Pulisicのゴールシーンがあったのもこの時間帯。その後、82分、ボスニアの反則からのリスタートでMalik Tillmanが壁超えで直接決めて2−0。ホッケー風に言うとショートハンドでのゴールでここで米代表は大きく勝利に前進。
最終盤にかけてボスニア側の惜しいシュートが何本かゴールポストをかすめましたがそのまま2-0。これでなんとか対欧州国戦10連敗と12連続未勝利を止めました。

次戦は来週月曜日7月6日に@Seattleでベルギーと16強戦という運びになりました。アメリカの建国250年の独立記念日が7月4日。その前に敗退してなくて良かったなと思います。いや本当に。Lalasの切ない気持ちはサッカーが市民権を得た後に生まれた現役選手の世代にはわかんないだろうなあと。

ベルギーとは2014年のブラジル大会でも16強戦で対戦してます=1-2で敗戦。ベルギーの今日の試合も途中から見てました。終盤に0-2からひっくり返して延長戦で3−2で勝利。
この得点経過はベルギーが日本代表の夢を打ち砕いたロシア大会での16強戦でのあの展開を思い出させずにはいられない。ベルギーって日本とかアメリカとかのサッカー遅参国の壁の役になる運命なんでしょうか。

今日の先制点が今大会3ゴール目となったFolarin Balogunがレッドカードを貰ってしまったのでベルギー戦には出場できません。今日の先発11人はグループリーグの初戦のパラグアイ戦と同じベストメンバーだったのですが、次戦は代わりに誰を入れてベルギーとの点の取り合いに臨むか。

海外からのサッカーファンをMLBに呼び込むという奇策

W杯が始まってからMLBの全国放送の視聴率が落ちてます。5月までのMLBの全国放送のNBCでの放送の平均が228万人だったのが、FOXが全力でW杯推しに入って以降のここ2週間強のNBCのMLB放送は161万人、ABCのMLB放送が141万人と影響ははっきり出てます。

ESPNがMLB放送から撤退するというショッキングなニュースが2025年2月に出たときに撤退の理由の一部として書いたのが
地元開催のW杯は「外国での開催ではないので米国のプライムタイムに生で試合をたっぷりぶつけてくるのは確実です。移民の国アメリカではW杯サッカーは相当の強力コンテンツと考えてよくこれが1ヶ月夏場に続く。MLB放送に影響があるか。相当に被害は出そうな気がします。」という点で、これは予想通りとも言える事態ではあります。

しかしながらW杯前まではMLB放送の視聴率は近年でベストの好調だったし、W杯はいつか終わるわけで、その後元に戻ればそれはそれで良しなのかもしれません。
また各チームのローカル放送の視聴率は全国放送ほどのダメージを受けてませんし、観客動員も安定して推移しているようです。増えてるところすらある。

その顛末を聞くとアメスポ経営者は優秀だなあと感心します。今回のW杯の開催都市ではW杯のために訪れた外国人ファンにアメスポ体験をというクロスプラットフォームのプロモを前年からしていて彼らの本来の目的の試合の前日などに既に都市入りしている外国人向けプロモーションで成果を挙げている。

例えばMLBで観客動員で最下位近辺常連のMiami Marlinsが、試合観戦でマイアミ入りしていたスコットランド人サポーターを8000人も動員したなんて話があります。なるほど海外からのサポーターは自国代表のグループリーグの合間にアメリカ観光旅行であちこち行ってるんでしょうけど、試合の前日にはその都市には確実に入ってると考えて良い。なのでアメリカ名物ベースボールはいかがですかーということをやったと。Marlinsの試合なんてガラガラの試合が多いですから、8000人のスコットランドサポーターの来場はけっこうなプラスでしょう。
亜熱帯で基本沼地のマイアミ近辺のW杯の試合はHard Rock Stadium(大会中はMiami Stadium)で野外の上に後付で屋根とかいろいろ付けたから風も抜けずこの時期にサッカーとか大変だと思います。観戦も汗だく必至。しかしMarlinsのLoanDepot Parkはドーム(開閉式ですが実際はほぼ常に閉まったまま)で空調で快適です。

日本が2試合を行ったAT&T Stadium(今大会中の名称はDallas Stadium)はMLB Texas Rangersのホームの本当のお隣です。駐車場の反対側、健脚なら10分もかからずに横切れる。ここもAT&T Stadiumを目指してきた遠路いらした各国のサポーターにアメスポ観戦体験はいかがっすかーをやって入れてるそうです。Marlinsほどには普段がガラガラじゃないから目立ちませんが。
他にもTorontoやBostonもその手で一見さんの外国人スポーツファンに野球観戦体験を周到にプロモートして成果が上がってるとかって話になってます。なかなかしぶとい。そういうしぶとさと先見の明があるからメジャースポーツは強いんだなとも言えます。


談合試合なしで目出度くGL終了

FIFA W杯のグループリーグが今夜で全日程終了。まだ32強の最後の1枠を争う試合中のアルジェリアが2−2でオーストリアと熱戦中。引分ならアルジェリアがノックアウトラウンドに進出、アルジェリアが敗戦ならイランが最後の1枠に入る状況です。
オーストリアは敗戦するとこちらが勝点3得失点差-1となりイランに抜かれるので敗戦はできない。試合前の段階でオーストリアとアルジェリアが談合して0-0で引分なら両チームともノックアウトラウンド行きなので、これ談合試合になるかもなと思っていた試合です。

ところが2−2でいまロスタイムに入ったところ。まあさすがにここに及んでは両軍ともリスクはとらないかもしれませんが、よく2-2まで戦ったものだ、立派だなと思います。これで他の組も含めてたぶん談合試合は一つもないままでグループが終了することに。良かった良かったというところです。


昔話をしたいと思います。2002年日韓大会のとき。私はその日、大阪の友人と遊んでました。W杯全然関係なく美味しいものたべて旧交を温めたその足で御堂筋線に乗ってたのです。そしたら私のシャツをガン見している白人男性がいることに気づきました。
なに見てんのかなと改めて自分で見ると、それはBayer Leverkusenがアメリカツアーをしたときの試合のTシャツでした。その前年だかにLeverkusenがアメリカでMLSチームと試合をしたのを見に行って買ったもの。当時はそのMLSチームのシーズンチケットホルダーだったので勝手にそのチケットがパッケージに含まれていたのです。まだ紙のチケットの時代の話です。21世紀冒頭ってまだそんな時代だったんですよ。


いまさらにぶったまげましたがアルジェリア戦、3-3になってるじゃないですか。すごい。


で、その男性から見るとなんでドイツのLeverkusenがアメリカで試合をしていてそのシャツを着てる日本人がここにいるんだというとても不思議な状況だったのだと理解。それで私の方から話しかけました。向こうは私が英語が話せるということで安心してそこから3-4駅ぐらいいろいろ話しました。その方は英国人の記者でその日長居で行われたイングランドの試合の取材に行った帰りだと。おもしろかった?と尋ねたところ「クソ試合だった」と吐き捨てるような言い方。なにがそんなにダメだったのかというと、両軍がまったく最初から得点をする気がなく、特に後半はそれぞれ自陣でボールを回してしばらくすると相手側にロングボールを蹴って、そうすると相手がしばらく自陣で回して、というのを90分やってた。クソだったということでした。

あー。そか。サッカーではときどきあるなと。今調べるとこの偶然の会話は2002年6月12日の夜の話だと確認できます。そして私はその試合を見てないですけど、そういう理由でその試合が英国人記者評クソ試合で談合試合で、そして当然0-0だったということだけは明確に覚えてるってわけです。誰と会って何食べてそのあとどこ行ってとかも覚えてます。20年以上経っても日付がピンポイントでわかるっていうのはちょっと楽しいです。

でその記憶があって、今日のGL最後の試合のオーストリア x アルジェリア戦はもう他の組の結果が出揃っており、引分で両方進出だからこれは談合コースだな、見なくても良さそうと他事をしてました。
しかし談合をしないという選択があったんですね。立派です。

最終日まで3位で生き残りの可能性を待っていたイラン、韓国が敗退。今大会は通過する方が敗退する国より多いのに敗退しちゃうのはマズい国もあるでしょう。韓国、ウルグアイ、トルコ辺りがお国に帰って批判を浴びちゃう国ですかね。トルコは最後にアメリカに一太刀浴びせての帰国なのでちょっとは顔は立つのか。

北中米カリブ海サッカー連盟CONCACAFはホスト3国だけ通過、あとは全滅で0勝8敗1分。キュラソーの1引分だけ。ひどいもんです。キュラソーってキュラソー生まれの選手は1名だとかなんとかそういうチームでやっとの勝点1。
アジアは最後の足切りでイランと韓国が対象になって落選、3カ国通過。アフリカ8カ国と躍進、南米5カ国、欧州13カ国。次回大会が何カ国参加になるか存じませんがアジアとCONCACAFは枠配分で肩身が狭い話になりそうです。

ところで米代表 対欧州チーム10連敗継続中

昨夜の対トルコ戦に逆転負けしたため米代表は対UEFA所属チームに10連敗継続となってます。引分を含めると12戦で未勝利でもあります。最後に欧州チームに勝ったのは2021年12月の対ボスニア・ヘルツェゴビナ戦での1-0が最後。
そういわれて見れば昨年の親善試合でも欧州チームには負けまくりでした。米代表が修行で欧州遠征しても良いところがない試合が多かった記憶がある。でも2021年以来ですか。たかが親善試合ですから10連敗でも大した話じゃないと言えばそうですが、4年以上にわたってひとつも勝てないっていうのはいかがなものか。
日本はWembleyに行ってイングランドに勝ってるのに。

そして来週の米代表のノックアウトラウンド一回戦=32強戦での相手がその最後に勝った欧州の相手のボスニア・ヘルツェゴビナという巡り合わせになりました。一回戦は勝って貰わないとホーム大会としては失敗ってことになっちゃいます。


もし勝った場合の二回戦ですが、G組の1位が勝ち上がってくる可能性がある。それでレイトゲームだったのですが今夜のG組の試合を見てました。イラン x エジプトの試合を主に。イランの試合を観るのは今大会初ですが試合前の紹介のところでスタジアムからけっこうブーイングが飛ぶんですね。

大会前のG組の本命とみなされていたベルギーがニュージーランドに圧勝で逆転グループ首位になろうという展開。エジプトとイランは1-1で同点で推移。途中ニュージーランドが1点を返してその瞬間、エジプトは引分でも1位通過という場面もありましたが、すぐにベルギーが追加点を入れてまたベルギーが首位に。ほんの数分の間のこと。

米代表から見るとベルギーが首位だとまたベルギーと16強戦を戦うスケジュールになる。2014年のブラジル大会でもベルギーと米代表は16強戦で対戦、ベルギーが2−1で勝利してます。
同点でもイランは3位で通過になりそうなので韓国のファンがやきもきしてるんだろうなあと見ていたら、イランがロスタイムにセットプレーから決勝点。と思ったらVARで同点へ逆戻り。最後のイランの猛攻は1AM頃でしたが楽しかったです。

たぶんこれでイランはG組3位、勝点3得失点差0。韓国の上になることが確定してますが、明日の3組の結果次第でイランが脱落する可能性は残ってます。
イランはノックアウトラウンド進出の場合でもカナダでの試合になるようです。イランの試合はアメリカ側との安全保障の問題もあったので、次戦があるならカナダでの試合の方がアメリカにとってもイランにとってもカナダ開催は良いことでしょう。アメリカ政府のように当日会場入りしろなどの強硬なやり合いが避けられるだけでも良い。

米代表 史上初のグループ全勝に臨むも

FIFA W杯D組グループ最終戦。先発を9人変えて臨んだ米代表。第1戦から3試合連続で先発するのはWeston McKennieだけかな。

第2戦を終了した時点でD組の1位通過が決定していたし、今日の第3戦が始まる前に(日本のF組の結果で)ノックアウトラウンド一回戦の相手もB組3位のボスニア・ヘルツェゴビナに確定。昨日のA/B/C組が終わった時点で既に32強の相手はB組の3位=ボスニア・ヘルツェゴビナかI組の3位しか可能性がありませんでした。正直I組の3位(たぶんセネガル)よりボスニア・ヘルツェゴビナの方が与し易いでしょう。

今大会の米代表が成功だったかどうかの評価の分水嶺になる二回戦はアップセットがなければG組の1位=スペインが見込まれます。そこがアメリカサッカーの将来を変える戦いになることになります。今回のスペイン、あんまり迫力がないんですけど、個人のスキルの差はいかんともし難く厳しい戦いになるのでしょう。
勘違いしまくりでした、今G組ってエジプトが1位なんですね。スペインはH組でした。G組はベルギーが勝つはずの組なのが今3位。エジプト相手でアメリカサッカーの命運の分水嶺ではちと感激が薄いですがどうなるか。


で控え組で始まった試合。開始2分で先制点を奪った。これで3試合連続で序盤での先制。そこまでは良かったんですが、その後はトルコのプレスが激しくなりミッドフィールドでボールを失う場面が増えました。10分には同点ゴールも献上。それよりも痛かったのは中心選手の一人であるSebastian Berhalterが早々にイエローカードを貰ってしまう。Berhalterは先発はしなくともほぼ毎試合出場するし、コーナーキックも蹴る選手。

この試合、グループ首位が確定しているからという理由で第2戦まででイエローカード持ちの選手4名は使わないことは早くから決めていたわけです。どんな偶然でイエローカードを貰ってノックアウトラウンド一回戦に出場停止処分になるかわからないから。
その理屈で言うならBerhalterが試合の序盤でイエローを貰っちゃったのなら早めに下げるべきなのでは。Berhalterは他の次の試合に出場の可能性の低い選手とは意味が違うからです。

ノーゴールで2連敗で敗退の決まってるトルコが意地を見せて逆転2−1。その後もBerhalterが足を削られたり、やーこれはBerhalterは早く下げた方が良いよという展開の前半でした。

後半は出だしから両軍とも気合入れ直して走り回る。Berhalterが決めて2-2となってからの58分頃に最初のサブで入ったリハビリ出場のChristian Pulisicが決定機を何度か作る。やっぱりPulisicがいないと米代表は威力が全然違うかということに。
いいからBerhalterを交代させてやってくれよというのが気になる。こんな勝っても負けても良いような試合でBerhalterやらMcKennieを90分走りまくらせるつもりか。85分にMcKennieはやっと下げましたがBerhalterは完走。トルコが意地になっているので終盤になっても2-2で激しい攻め合いが続いて、試合としてはおもしろくないわけじゃないんですが、こんなことで消耗して良いのかよという気持ちもある。

入れるサブもDestとか攻撃型の主力選手で、米代表、そんなに3連勝したいんか。アメリカサッカーの振興という意味では史上初のグループ全勝突破というのは宣伝にはなるかもですが、90分の段階になっても?という感想。おまけにその時間帯に米代表側でAuston Trustyが腿を押さえて倒れる。Alejandro Zendejasが金玉直撃弾を至近距離で食う。この2人はこんな試合じゃなければ出場しない選手だからまあ良いようなものの、最後まで熱戦やってるとなにが起こるかわかんないからトルコの意地に付き合うのやめてドン引きでも良いからもう流した方が良い、と見ていて心配になる終盤。

その挙句に最後の最後にトルコの決勝ゴールが突き刺さり、トルコ 3-2 米代表。ホームW杯で全勝で通過という目論見は霧散。試合後の円陣での顔が暗い。よほど勝つぞ、歴史に刻む初の3戦全勝でのグループ通過だと事前に気合いれていたのでしょうが、そうならず。
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