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アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

NBA/Basketball

Giannisがトレードの可能性 Embiidは地元ファンとモメる

今年に関してはNBAが開幕を早めていたことがあまり効果を発揮していないと言えるようです。歴史的にはNBAはMLBのシーズンが終わった時期=11月にシーズンを開始するというスケジュールであったわけです。それがNBAとMLBの力の差が昔のようにはなくなっていってNBA側が攻勢をかける形で徐々に開幕を早めて今季は10月22日に開幕済み。MLBのプレーオフの真っ最中です。

今季はMLBの方が大都市圏の人気チームがプレーオフ深くまで残ったためNBAの早めの開幕はあまり効果的だったとは言えない。NBAのシーズン序盤の話題はLeBron Jamesと息子のBronnyの同時出場ぐらいだなあと思っていたら、なにやらネガティブな話が出てきてます。

Milwaukee Bucksの優勝時のエースでありMVPであったGiannis AntetokounmpoがBucksからトレード期限で放出されるという情報が出ています。Giannis本人がトレード志願するというのがもっぱらの噂。
その話が出る前にはGiannisはほぼ一生Bucksであろうと想像していたんですが、トレード、そしてその理由も聞くとなるほどありえないわけではないかとも思えます。

昨季Jrue Holidayを放出してDamian Lillardを獲得。Lillardは彼なりに貢献はしていてトレードが悪かったとは言えませんがGiannisとのシナジー効果があったとは言えないし、交換で出ていったJureがCelticsの優勝の過程で目に見える貢献をし続けたのもあってLillard獲得が成功とは言い難くなっている。その上Giannisはその後ケガがち(なのかKawhi Leonard化)してしまっている。

もしトレードとなった場合の行き先は近隣のChicago Bullsだとか、Cleveland Cavaliers、Detroit Pistons、Miami Heatだのという話。急に出た話でもあり憶測が錯綜していて全体像が掴めないですが欲しいチームはたくさんありそうだというのが序盤の観測です。

話が出てきたばかりですしトレード期限は2月。出すにしてもBucksとしては見返りを最大化したいでしょうから早急に話が進む話ではないかのようにも思えます。どこが十分なトレード資産を持っているかから精査しなければいけないし、時間もあるわけですから3チーム以上が関わるNBAの地勢図が変わってしまうようなメガディールになる可能性もあります。


一方Philadelphia 76ersのエースJoel Embiidは地元のファンと口論をしてムカついているようです。下手をするとEmbiidも出ていくとか言い出すところまで発展するかもなあという。Philadelphiaでファンと口論というとつい数週間前にNFL Philadelphia EaglesのHCのNick Sirianniが地元のスタンドのファンになにやら叫んだのが映像で撮られたのがバズったばかり。PhiladelphiaのファンはNew YorkやBostonのようなシニカルな悪意や嫌味とはちょっとニュアンスが違うんですが口は悪い。New YorkやBostonよりもブルーカラー色の強い街なので嫌味よりももっと直接的な罵倒らしいですね。

毎年なんのかんのと補強をしても成績が伸びていかない76ers。Embiidは米国籍は獲得して夏のパリ五輪にも米代表として元気に活躍していたのに、NBAシーズンになったら出場もしていない。それをなじられたのを不快として反論しているわけです。俺はこの街のためにずっとプレーしてきた云々。反応の仕方がズレてんなあという感じはします。

Tyrese Maxeyが新しい76ersのスターとして地位を確立してきているのもあってそんなつまんないことを口外しているようではEmbiidも放出という方向になっていくかも。問題はGiannisなら欲しいというチームはいくつも想像できますが、Embiidを欲しいというチームはGiannisほど多くはないのではないかというところでしょう。

バスケと関係ない部分でEmbiidはサッカーやらNFLの試合を見に来ているときが多くてマルチスポーツファンという意味では私は無意味に好感を持っていたりもするんですが、米国籍を取ったのに英語がうまくならないし、英語以前の部分で発言が不用意なことを言ってしまうことが多くて考えが浅いところが目立ちます。マスコミに乗る部分ですらあの様子ではロッカールームでも余計なことを言ってあまりチームメイトと親密な関係を築けていない可能性もあるだろうなあとも思えます。

NBAの東の2人の大物ビッグマンがシーズン中に移動となったら戦況は大きく変わりえます。出す方も受け入れる方も調整で手間取るでしょう。そうした中メンバーが安定しているCelticsに有利になる可能性は高いです。

LeBron満願成就、息子との同時出場を果たす

NBAの新シーズンが開幕。これで4大プロスポーツが全てシーズン中に。

初日は2試合が行われ、第1試合では昨季優勝のBoston Celticsが優勝セレモニーを展開後に快勝発進。第2試合はMinnesota Timberwolves@Los Angeles Lakers戦。
試合開始早々のRui Hatchimuraの3ポインター→ポスターダンク→ブロックという流れ。カレッジからずっと長年おっとりした性格でその時々のHCやチームメイトからもっと積極的になれと言われ続けてきたHachimuraの今季スタートがこれだったのは光明になるのか。それとも1本目が入ったからこうなったのであって入ってなかったらこうはならなかったのか。

例によって遅番の試合はどうせ最後まで見られないからという個人的な理由で観戦は途中離脱してしまいましたが、LeBron Jamesが念願だった息子Bronny Jamesとの親子同時出場を果たしてます。NBA史上初。MLBだとKen Griffey Sr.とJr.の同時出場が有名ですね。

LeBronはその願望を数年前に表明。LakersがBronnyを2巡目でドラフト指名したことでLeBronの意向にLakersが阿るんだなあというところは了解していましたが、ハーフタイム前にBronnyを出場させてさっさとその課題を処理してます。新HCのJJ RedickはLeBronのYouTubeチャンネルの司会者進行役を務めてきたLeBronにとっては気心の知れた相手。YouTubeでもLeBronがRedickを雇っていたわけで、自身が雇用していた人物をHCにして、息子をドラフトさせて初戦から起用。縁故私物化という批判が出てもおかしくないところですが、Lakersは粛々とそれをこなしてみせました。

LakersっていうチームはそのレジェンドOBが外から来た割合が高いという歴史を持ちます。Kareem Abdul-JabbarにせよShaquille O'NealにせよイメージはLakersですが外から来て、ほぼその前はなかったことぐらいのイメージになってます。LeBronについても同じ形でLakersのレジェンド化は長い目で見ておいしいということなんでしょう。

Bronnyの出場はガーベージタイムがあればそこで出てくるのかなという事前予想を覆してハーフタイム前にあっさり投入して課題クリアを優先。ガーベージタイムのない試合展開になって課題クリアが先延ばしになるよりもLakersの組織としてさっさと非ガーベージタイムででもということだったのだろうと想像しておきます。

試合前の観客がMLB Dodgersの「LA」の指サインをしてるのが何度も映されていてLos AngelesのスポーツファンがDodgersのWorld Series進出で浮かれているのが見て取れます。

KATがKnicksへトレード 勝算は

ニューヨークのスポーツ事情という特殊環境を考えるとわざとこのタイミングを狙った面もあるのかなと思いますが金曜日の夜になってNBA New York KnicksがKarl-Anthony Townsを獲得、対価としてJulius RandleとDonte DiVincenzoをMinnesota Timberwolvesへ送るとか。少々バランスが取れてない気もするので正式決定時には他の選手やドラフト権も移動するかもしれません。

NBAのキャンプ開始2日前、MLBのポストシーズン関連の報道の狭間となるタイミングでという印象を受けます。Knicksとしては東カンファレンスで本命Boston Celticsに挑戦するための最後の補強ということになるんでしょう。昨季の後半ケガで貢献できなかったJulius Randleと、逆にポストシーズンで額面以上の価値を発揮したDonte DiVincenzo。特にDiVincenzoの方はもったいない気もしますがなんらかの付加価値を付けないとMinnesotaの方が納得しないので仕方ない。

Knicksは陣容は充実するもケガがちの選手が多く力が出しきれなかったがポテンシャルはあるように見えた昨季。そこへKnicks HC Tom ThibodeauがWolves時代に指導もしたTownsを獲得する。お互い知ってる同士なので合う合わないという面では初顔合わせよりは良いでしょう。またThibodeauがWolvesでHCをしていた時期からはTownsは完全に一皮むけてオールスタークラスの選手にはなっているし、昨季Wolvesで西カンファレンス決勝進出という階段を一つあがったところ。それを新たにニューヨークという大マーケットで発揮してもらおうということなんでしょう。
Townsはボール占有率は高くなくその意味でKnicksのエースのJalen Brunsonの稼働率を下げないという想像も容易です。

Minnesotaの方は長く続いた(そして成功が遠かった)Towns時代を終わらせてAnthony Edwardsの時代へ移行という意味なんでしょう。Townsの巨額契約を放出でチャラにしてEdwardsによりフィットしたチームづくりを目指す。Townsの契約を持ったままでは補強がままならなかったところからの自由の獲得という意味ではありますが、昨季のカンファレンス決勝進出からさらに上を目指すトレードかと問われたら、そうは言えないような。その辺がチーム編成の一投足がメディアに監視あげつらわれるニューヨークメディアとは違って余裕はあるとは言えそうです。今年勝てなくても昨年の躍進でとりあえず来季分のチケットはさばけた後でのTowns放出ですよね。

Anthony Edwardsについては昨季の活躍からパリ五輪でも米代表のエース格のようなすごい活躍して全国区に顔を売るんじゃないかと期待したのですが、そうならず。ガツガツしたところがもっと欲しいような。それでもそのEdwardsで行くしかないとWolvesの経営陣は腹をくくったということではあるんでしょう。

Steve Kerrのネタがまったくウケない場

現在アメリカ大統領選の民主党側の候補を正式指名するための党大会が4日間に渡って開催中です。初日にNBA Golden State WarriorsのHCであり、つい先日パリ五輪で男子代表を率いて金メダルを獲得してきたばかりのSteve Kerrが応援演説をしていたのをYouTubeで見ました。
いろいろ滑っていておもしろかったです。

Steve Kerrはいまとなっては名将みたいな立場になってしまいましたが、現役時代はChicago Bullsでの後期3連覇のときの3ポイントスペシャリストとして活躍した選手でもありました。この民主党党大会はシカゴのUnited Centerで開催されています。つまりSteve Kerrの現役時代のホームアリーナでもあるわけです。

スポーツファン的にはおおUnited Centerに帰還したのだから歓迎されるのかと思ったら全然観客がKerrを誰だかわかっていないようで反応が薄い。
確かにアメリカっていう国はそれぞれの個人の好みの守備範囲が大きく異なります。スポーツを知らないひとはとことん知らない。こういう政治集会に来てしまうような層はスポーツファンとは大きくズレているからか反応が薄いんだなと感じられます。
自分からBullsのメンバーだったことやパリ五輪の優勝監督であることを言ってもなお反応が薄くてちょっと気の毒になるぐらいです。

Kerrのチームの大エースStepen Curryが相手チームにとどめを刺したときのキメのポーズである'Night, Night'ポーズ、おやすみポーズというのがあるわけですが、それをKerrが持ち出してスピーチの最後に「選挙に勝ってトランプにnight nightを届けよう」と〆めたんですけど、全然ウケない。政治オタクの集会ではStephのあのポーズも効果なし。場違いなところでスピーチするっていうのはなかなか難しいものです。

巷の予想では明日の第3日か明後日の最終日にTaylor Swiftが登場するんじゃないか、Beyoncéも出るんじゃないかとか言われます。Taylor Swiftぐらいになると政治オタクの集会でも名が通っていて盛り上がるのではないかと想像しますが、Steve Kerrぐらいでは足りなかったようです。Beyoncéは民主党陣営の公式キャンペーンソングにFreedomという曲が採用されていますからそれの生歌唱がありそうとか言われているようです。

ちなみに先月あった共和党の方の大会には元WWE Hulk Hoganが出演して昔からのキメのTシャツ破りをして盛り上げてました。

76ersが仏代表Yabuseleを補強

パリ五輪の男子バスケで準優勝となったフランス代表のGuerschon Yabuseleが1年契約でPhiladelphia 76ersに加入と発表になっています。米代表との決勝戦でも活躍してLeBron Jamesにポスターダンクもかまして目立っていたあの選手ですね。当時の記事でもNBAのルール的にはフリーエージェントなのではないかと書いたのですが、どうもそのとおりだったようで優勝への補強に余念のない76ersが獲得。あの米代表との試合では76ersのJoel Embiidが同じコート上でプレーをしていたわけでEmbiidが惚れてチームに推薦したとかあったのかも。

その契約が1年限りの契約で$2.1 millionでベテラン最低給にほど近い金額。ということは欧州でReal Madridにいるときのサラリーはその額よりもはっきり下の額だということなんでしょうからユーロリーグとNBAの経済格差は相当にあるということなんでしょう。

Guerschon Yabuseleは28歳。過去にBoston Celticsにドラフト指名されたのち放出。遅咲き型でNBAに再度挑戦ということになります。
決勝戦だけでなく五輪での活躍ぶりからして金額的にはもっと出しても良いと考えるチームもあったかもですが、時期が既にNBAの各チームのサラリー構成がほぼ定まった時期の加入なので良い金額を提示しようにもできないチームがほとんどであったでしょう。タイミングが悪い。なので金額はこんな程度と今季はYabusele側も諦めて、1年契約でNBAでの実戦オーディションで来オフでの良い契約を狙うといったところと見る方が正しいか。

Stephマジックで金メダル

バスケ男子米代表がフランス代表を最後3分で振り切って金メダルを獲得。最終スコアは米代表 98-87 フランス。3年前の東京での試合(5点差)よりも緊迫感は高くこういう最高のメンバーが揃って覇を競う世界大会は大歓迎です。

勝ち負けはともかくとしてフランス代表のGuerschon Yabusele。前半すごかったですね。LeBron James相手のポスターダンクを五輪決勝でかましたのを含めて前半だけで15得点。キング相手のポスターダンクだけで普通の人間の一生分の果報を使い果たしていそう。
and-1でのフリースローでフランスの地元の観客は「in your face! In your face!」とキングを煽る。LeBronさんには油を注ぐような。そんな言われて黙って引き下がるようなキングではありますまい。

Yabuseleという名前は前に聞いたことはある名前だけどいまどこにいるのと調べたらとっくにNBAから去って中国リーグも経由していまはスペインReal Madridでプレーしているようです。既に一度2016年にBoston Celticsからドラフト指名を受けてプレーもしている。ということはつまりNBAのルール上はフリーエージェント?

フランス代表監督のことを存じませんがビッグネームのRudy Gobertを先発から外しプレータイムも大きく減らし、過去フランス代表で中心だったEvan Fournierも中心ローテから外すなど大会中に思い切ってチームを改造してここまで来た。ホスト国として立派な成績と中身だったのではないでしょうか。


試合そのものと関係ない話ですが、最大17点差のビハインドとなり点差が縮まらず苦しかった準決勝のセルビア戦の最中にStephen CurryやDevin Bookerがチームに対して「毎回ホームランを狙うんじゃないんだ、ヒットを積み重ねて」云々とチームを鼓舞していたというのが紹介されていました。へー野球の言葉で表現するんだというのがちょっとおもしろいなと。野球の比喩表現が通じくなってきた世代が日本でもアメリカでもいると思うんですがBooker27歳辺りではまだイケるようです。

第3Q終了時で米代表が6点リード。迎えた最終第4Q4分ほど入った頃の10点差ぐらいのときにVictor Wembanyamaが深い3ポインターを打ったときがこのStephのホームランを狙うなというアドバイスが飛ぶべきところなんだなと。その後も華麗なバックドアカットバックを狙って失敗、米代表のターンオーバーからのファストブレイクでボールを先に投げすぎてアウトバウンドとホームラン狙いが続出。差を詰めるチャンスをいくつも逃してます。

それでも3点差=1ポゼション差まで盛り返して会場を沸かせましたが、続くポゼションでStephの3が決まって6点差。もう二度と点差が近づくことはありませんでした。そこからStephの4連打。4発目とか相手に囲まれて隙も時間もなくて打った高い弧を描いたのが入ってしまう。スーパースターがゾーンに入ると大変なことが起こるわけですね。Stephが神がかりでNBAで入れまくっていたピークの頃ってもう10年近く前になるんじゃないかと思いますが、年齢を加えてもスーパースターはスーパースターなのですね。

主役はStephですがセカンドチームの短時間で出てくるAnthony Davisはとてつもなく強力で、これは強いわという試合。LeBronも試合前から「もうこの先どれだけヒリヒリする試合ができるかわからない。だからこの機会にやる」と言っていた気合もそこここに感じられる試合でした。その強い米代表を相手に好試合をしてくれたフランス代表にも感謝。

そうですよね、39歳LeBronのLos Angeles Lakersも36歳StephのWarriorsも来季は優勝コンテンダーとは言えないわけで2人とも現役最後のヒリヒリした試合をやったことになったか。黄金期から分離したきりだったKevin DurantとStephが同じチームで肩を寄せ合ってるのを見るのもノスタルジックでした。

最後に逆転、米男子バスケ決勝進出へ

ほぼ試合を通じてリードされつづけたパリ五輪男子バスケットボール準決勝対セルビア戦。第4Qに一気にまくって米代表が逆転勝利。最終スコアは米代表 95-91 セルビア。これで対セルビア戦はグループリーグ、パリ五輪前のロンドンでの親善試合を含めて3連勝ですが、今日が一番苦労させられました。

今大会ずっと当たっていなかったSetephen Curryが序盤から米代表側では一人気を吐き36得点。ここまで代表に貢献しきれていなかった分の借りをこの一試合で全部返すさすがのスーパースターぶりとなってます。

セルビア側から見れば大魚を逃した一戦に。序盤に築いたリードを保ち多くの時間帯で15点近い差をつけながらも最後にガス欠。ロンドンでの試合のときもそうでしたが層の厚い米代表との競り合いで体力を削られたってことになるのか、第4Qはセルビア15得点、対する米代表は32得点で一気に抜き去られ。

米代表の方はまたJayson Tatumが出場せず。Steve Kerrは初戦にTatum(とTyrese Haliburton)を起用しなかったところ各所から批判されまくった。それでグループリーグ第2戦にはTatumは出場させたんですが、今日の接戦ではまたTatum(とHaliburton)は起用せず。第2戦にTatumを出したのもマスコミその他から苦情が入ったから出したってことで実際のところチームのローテとしてはTatumは構想外ってことなんですね。まあ外野からの批判も入らないHaliburtonよりは良いのか。

決勝の相手は開催地元のフランス。フランスはなんだかロースコアゲームで反対側の準決勝を勝ち上がってきてます。

バスケ男子代表 対セルビア好発進

Kevin Durantが前半打ったシュートを全部入れてしまい8/8、21得点で前半終了。前半終了時のブザービーターのフェイダウェイも決めて完璧。Durantが凄すぎて霞みましたがLeBron Jamesも気合たっぷり好調で5/5の12得点。
この2人がこれだけ完璧な前半だったんですがハーフタイムのスコアは米代表 58-49 セルビア、離しきれてない。内容も互角に近い印象でセルビアのチームプレーの良さも目立ちました。
米代表の方も各自が球離れ良くダブルアシストからのイージーゴールのクリエイトも目立つなどいい感じです。

米代表の方では帰化して米代表となったJoel Embiidがボールを持つたびフランスの観客から即ブーイングを食っていた。Embiidは重国籍者でフランス代表を選んで出場することも可能でしたが米代表を選んだことから裏切り者と認識されている模様。それを気にしてるのかボールをすぐに離してしまうしプレーの積極性にも欠ける。ブーイング食いながらのフリースローを外しまくり。そんなメンタルじゃNBAの方で初制覇を目指すのでも不安があります。

米代表はここ数大会サイズのあるセンターに欠けていたのでEmbiidの帰化加入でセンター不在問題の解決と期待されていた選手。しかし今日も五輪前のエキシビションでのプレーぶりも評判が悪い。
ただし今日に関してはセルビアの大エースNicola Jokicにポストアップで好き放題にさせなかった部分でマッチアップで貢献したのは評価したいところ。Embiidの代わりにAnthony Davisが入ったときはJokicがこれは押し込むチャンスとはっきり意思が見えますし。

五輪が近づく前にはAnthony Edwards辺りが米代表のエースクラスの躍動を見せてくれるんじゃないかと期待していたんですが実際はLeBron James39歳とKevin Durant35歳(NBA来季開幕前には36歳)。ケガ明けのDurantの静かな顔で決めまくる姿、LeBronの気合溢れるプレーぶり。2人ともキャラ通りですごいですね。
試合後のDurantのインタビューも普段よりも口もなめらか、微笑もたたえてご機嫌な様子で大変けっこうなことです。

対セルビアは五輪前のエキシビションでも後半に突き放して快勝した相手。初戦は文句なしの発進。次戦は五輪前のエキシビションで接戦に持ち込まれた南スーダン戦、そして対プエルトリコ戦となります。

NBAの新放映権態勢が確定 TNTは弾き出される

NBAの2025年から11年間の新放映権契約が確定したようです。長年NBA放送を続けてきたTNT(親会社はWarner Bros. Discovery、以下WBD)はAmazon Prime Videoに競り負けして放映権を失うことに。これで来る2024-25シーズンがTNTにとっては最後のシーズンということになります。

TNTとともに現行の放映権者であるESPNは放映権を維持。それに加えて地上波NBC、及びAmazon Prime Videoが放映権を持つことになりました。NBCは久々にNBA放送に復帰することになります。Prime Videoの方は木曜日夜の枠を使ってNBA放送をするとか。Prime VideoはNFLのThursday Night Footballの放映権を獲得済みですが、NFLシーズン末にThursday Night Footballが終わるとそのままそこへNBAの試合を入れるのだそうです。他にも金曜夜にも放送など、かなり力が入っています。

TNT側には現行契約からの既得権として英語で言うところのfirst refusalという条項があり、Amazonのオファーした内容と同内容を飲めば放映権は維持が可能だったのですが、WBDの経営状態からしてAmazonの財力に抗することができず、またTNT側はケーブル局での放映にこだわったためAmazonからのオファーと同内容のカウンターオファーをしたとみなされず。過去にも触れましたがこれでTNTのスタジオ解説陣は解体。Charles Barkley(およびその制御役だったKenny Smith)は行き先がなさそう。

NBAから見ればTNTとESPNの2局態勢から3局態勢へ拡充。それもケーブル局のTNTを切って地上波のNBCとストリーミング大手のPrime Videoに移行、そして契約金額も大幅アップで向こう11年間安泰ということになりそうです。

WBDはこれで苦しくなった。NHLの放映権も持っていますがどこまで行ってもNHLはアメスポ内4番手。TNTの姉妹局のTBSがMLB放送を持っているしMLBのプレーオフも放送はしますが、NHLとMLBだけでケーブル視聴者を繋ぎ止められるのか。他だと男子および女子の米サッカー代表の試合の放映権を持ってます。W杯のCONCACAF予選なんかもそのうちなんですが、男子の方は2026年がホストなので予選自体がない。

こうなってくると間接的に利益を得るのはプロレスAEWか。AEWが放映権の更新タイミングなのに史上最少視聴者数の放送をしてしまうなど苦しい状況に陥っていたのですが、AEWを放映するTNTやTBSが最強のスポーツコンテンツであるNBAを失うことが確定してしまったため、AEWの先行きも怪しいもののWBDとしては失うわけにはいかないと考えそうで、そうなるとAEWとしてはありがたい状況ということになりそうではあります。

しかしながらTNTのような老舗大手のケーブル局でもこういう具合に苦境に陥ってしまう。ケーブル局という形態の緩慢な死がまた一歩近づいたようにも見えます。
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