今夜からMarch Madnessが再開、16強戦が始まります。16枠のカンファレンス別の内訳はBig Tenが6校と同カンファレンス史上最多の16強戦への進出数。以下SEC4校、Big XII3校、Big East2校、ACC1校。

ACCは先日来触れているように全体1位シードのDukeのみ生き残り。SECは4校と数は多いのですが昨年優勝のFlorida GatorsとSECの看板校であるKentucky Wildcatsが敗退済み。かつSECに新参のTexasが含まれているので4校いるのにSECぽくない。TexasはFirst Fourから勝ち上がってます。Big XIIも3校ですが新加入組のArizonaとHoustonが含まれていて常連Kansasはいない。なんかもやっとします。

いわゆるミッドメジャーからの出場はない。これは昨年も同じ。制度が変わってしまったせいでもうミッドメジャーからの上位進出は今後も発生しないかもしれません。シンデレラ校がでないメジャーカンファレンスガチガチのトーナメントで固定してしまったらMarch Madnessはその特異なアメスポ内での地位を失ってしまうのではないかと危惧します。

トランスファーポータルとNILと転校即プレーできるという現在の状況下ではミッドメジャーやマイナー校でちょっと良さそうな選手はシーズン後にすぐにメジャーカンファレンス校に吸い上げられてしまってます。
過去には地味に好選手を積み上げてチームとしてのケミストリーを高めた上級生で固めたマイナー校がスーパー高校生選手を揃えたエリート校と覇を競うという2つの異なった思想で対峙できた。またはエリート校が探しにいかないような外国の選手をリクルートして留学生として育てて独自色を出し国内ではリクルートできない高さを確保したりという方法論もあった。

でも今の制度下ではそうやってマイナー校が探してきた選手をトランスファーポータルを通してメジャー校がNILマネーで吸い上げるだけになってしまっている。そうなってはマイナー校としても選手の育てがい、海外でのリクルートのしがいもない。ちょっと目立てばカネですぐにさらわれてしまうのです。

メジャー校の方の視点では過去には高校生の試合を細かく視察し、早ければ15歳ぐらいから関係を築いてリクルートを積み上げるという努力が必要だった。それだけやっても十代の男子は背が伸びない選手も出るし実際に入学時になったら15歳16歳の時期の期待ほどじゃないってことも起きました。
それがトランスファーポータルで刈り取り放題、NILはメジャー他校との札束の叩き合いにはなるものの既にカレッジで1年以上活躍した18歳の選手を、個人的信頼感の熟成とかなんとかいう七面倒臭い過程をスキップして獲得できる。当たり外れは高校生リクルートよりもずっと少ないです。高校生リクルートを入学までの数年間維持するために使った裏金やスカウトに払うサラリーなど考えれば今のNIL+トランスファーポータルの方が効率も良い。
そしてミッドメジャーの弱体化も同時に達成できるのでメジャーカンファレンス校の寡占は進むというそういう仕組みです。

同じトランスファーポータルでもフットボールの方では効果が異なり、最上位の学校の寡占が緩んでいる面があるのですから、トランスファーポータル+NILはそれなりに評価を受けるべきなのでしょうが(反論も当然あります)、ことMarch Madnessカレッジバスケットボールでは将来に向けて意外性の欠けたイベントとなってその特殊な地位を失いかねないと危惧してます。