男子ゴルフのPGAが2027年シーズンから大幅なスケジュール変更を敢行するようです。ざっとの話としてはNFL Super Bowlが終わった次の週末からシーズンをスタート、試合数も減らし、メジャーの時期も変え、NFLがシーズンを始める前にFedEx Cupも終わらせるのだとか。前も後ろもNFLにかぶらないようにという仕組みにする案となってます。案と言ってももう来年の話なのでほぼ本決まりなのでしょう。

NFLの一強化が進んでいるというのは数字としては事実なのですが、私個人としては実態はそうでもないのではないかということを折に触れて当ブログでは書いてます。確かに強い。そしてPGAのような週末型、それも決勝ラウンドが日曜日の昼間という形態ではNFLにかぶさったらスポーツファンへの露出が望めないという悲観論が出て今回のスケジュール変更案が出てきた意味はわかります。

さらにNFL側は現行の17試合18週制からさらに拡大して18試合20週(byeが各チーム2週)に変わっていく可能性が議論されており、もしそうなるとカレッジフットボールより先に8月末に開幕するような事態も想定できる。PGAから見て被害が増えるという解釈もできる。

PGAの4大メジャー大会ではMastersは4月固定。全英・全米はともかく一番よく動くのがPGA Championshipでこれは直近は5月開催が多くなってますが、過去は8月の開催も多かった。8月までメジャーをやってるとその後にプレーオフとして開催されるFedEx CupがNFLの開幕時期までに終われないということで、PGA Championshipは今後は5月固定になりそうです。逆に言うと最近5月開催が多かったのはツアースケジュール全体をずらそうという準備としてメジャーの前倒しにしていた、4月から7月まで毎月メジャーを一回開催するという凝縮された形にシーズンを変える意図だったという読みも可能なようです。

でもそこまで徹底して避けなきゃいけないほどゴルフファンとNFLファンってかぶってるんでしょうか。冠大会・スポンサー企業需要というのがPGAでは重要で、またその手の顧客は宣伝効率重視が文化として根付いたホワイトカラー企業が多く、NFLシーズンにかぶっちゃうと宣伝効率の悪さを嫌気する面が強いのかなと想像したりもします。

Super Bowlが終わるとすぐにシーズンに入るといえばNASCARがまさにそれで、Super Bowlの次の日曜日(つまり今週末)に同ツアーの看板レースであるDaytona 500でシーズン本格開幕するのが定番。NASCARのシーズンは長く、NFLが始まったあとも延々続きシーズンの決着が付くのは11月上旬。
当然NASCARもフットボールシーズンが始まれば被害は受けているでしょうけれど、固定ファンとスポンサーを掴んで独自の戦いという感じで延々やってる。

ほかではサッカーMLSが、PGAと同じ2027年シーズン改革を予定している。現在の春開幕を秋開幕へ移動して欧州のシーズンに合わせることが決定してます。MLSも週末型興行。MLSのシーズン移行はNFLシーズンを避けることに苦心しているという面はない。NFLとかぶる期間は秋開催の方が伸びる面の方が強いでしょう。それでもやる。

このようにアメスポ業界の中堅の各ジャンルがいろいろ考えてNFLを避けたり、独自の動きをしたりというわけです。
NASCARもPGAもMLSも週末型興行という形態。NASCARはプレーオフ部分がNFLに2ヶ月以上かぶってもやれてますが、PGAはやめちゃうのかというのは意外でした。そこまでして避けなきゃスポンサーが付かない・付きにくい実感があるってことでしょうか。その辺の内実は知る由もないですが、NASCARにできてPGAにはできないのかという意外さ。
PGAはLIV Golfという外敵と手打ちをして安泰かと思ったらそうでもないのか。

NASCARにはNFLにファンをとられない要素があって、PGAにはとられやすい構造があるという仮定をしてみましょうか。どこにその差があるか。NFL(に限らずプロスポーツ)は都市型で、NASCARのファンは非都市型であるとしたらどうか。なので非都市型のカレッジフットボールを土曜日に見て、NFLの日曜日にはNASCARを見てるというファン層が想定可能です。