昨夜、Indiana Hoosiersの初優勝となったことでカレッジフットボールはBig Tenの三連覇となったことになってます。そう言われるまで気づかなかったです。個人的にはMichiganの2年前の優勝が私の頭の中で半分消えかかっていたからでもあります。Michiganは優勝後サイン盗みだHCの勝ち逃げだなどあってあまり名誉の高い優勝ではなかったという印象もあり、Big Ten三連覇だと言われて、ああ確かに、という感じでした。

さらに優勝校がBig Tenから出ただけではなく、これで直近の全米優勝戦の相手=準優勝校はWashington(当時Pac-12、翌年からBig Tenに移籍)、Notre Dame(独立校)、Miami-FL(ACC)となっていて、つまりは長くカレッジフットボール界を最強と言われて牛耳ってきたSECは優勝戦に進出に3年連続で失敗したことになる。BCS時代のSEC校の七連覇という実績もあり、4校制のプレーオフ制に移行後も当初Alabama、それにGeorgiaが加わりSECの一強化は突出していたと言って差し障りない。

それが急ブレーキがかかってBig Tenの三連覇の時代となったわけです。現行の12校制に移行以来の2シーズンのSECの戦績もはっきり下がっている。マイナー校相手の試合とSEC校同士の試合を除くと、SECの過去2シーズンの戦績は今季が3戦全敗、昨季が2勝3敗。2勝は新規加入のTexasが挙げたもの。よって12校制時代のSECのPower 4を相手の対戦成績は2勝6敗。大きく負け越しです。そうやって数えて数で出されないとなかなかSEC最強幻想は抜けない。それぐらい過去20年ほどのカレッジフットボール界はSECを中心に回ってきました。

4校制のときはSEC校が強いのだという前提で4校を選んでいたので1校は考えるまでもなく当然で、2校目出場のシーズンもあったわけですが、いわば予選付きで4強を決める現行の12校制になってからは昨季今季と各1校が進出となってます。今季がOle Miss、昨季がTexas。SECがBCS七連覇を含めカレッジフットボール界を制圧していた時期のSECのトップチームではない2校です。

その一つ前の4校制での最後のシーズンとなった2023-24シーズンはAlabamaがSEC代表として選出。そのシーズンを最後にSECに移籍になるTexasも選出されましたが、AlabamaもTexasも準決勝で敗退してます。

というわけで目立たないままでSEC校がプレーオフで大いに苦戦、それに代わってBig Tenの三連覇です。時代の潮目か、というわけです。


さて戦いが終わったばかりのカレッジフットボールシーズンですが、早ければ今年2026年シーズンからプレーオフを16校制に拡張しようという議論がCFPで行われています。現時点ではSECとBig Tenの意見が合わないという理由で来季の16校制はまだ決定に至っていません。

但し意見の合わない理由はどちらかが16校制に反対しているからではないそうです。二強Big Ten・SECとも16校制には反対ではなく、CFP全体でも16校制に反対する勢力は少ないとかで、まだたった2シーズンを行っただけの12校制は短命に終わる可能性がある。

ではどこでSECとBig Tenの意見が食い違っているかというと、SECは16校制化の数年後に24校制にしたい意向で、それにBig Tenが同意できないというところ。その相違があるためBig Tenが即座の16校制には現時点で賛成しないというそういう話です。

16校制は今の12校制の一回戦回避組がその特典を失い、一回戦でランク下位またはマイナーカンファレンスの優勝校と戦うという意味なんでしょう。先日も指摘した通り過去2年の12校制で一回戦回避組の戦績は1勝7敗と、一回戦回避しても全然得になっていなさそう。試合間隔が開きすぎて云々という想像もされてますが、それもそうだし、上位校がもう1試合ホームで試合をすれば儲かるんだからという単純なお金の問題もあるでしょう。NILで選手へのサラリーは高騰の一途なので単純にもっとカネが欲しいというそういう話です。
一方マイナーカンファレンス側から見れば毎年2校進出が保証、3校もありうるならそれはそれで良いのかもしれません。そんなこんなで16校制に絶対反対という勢力はいないらしい。

しかし24校制となるとまた意味合いが異なる。一回戦回避組が復活するのはまあ良いとして、ランク24位のチームのプレーオフの試合なんて見たいですか?という話ですよね。今季のプレーオフ直前のランクで言うと9勝3敗のHoustonとかGeorgia Tech辺りが入ってきて、さらにはカンファレンス優勝校枠も広がって8勝5敗のACC優勝校のDukeも出場。それ見たいですか?ということなんですよね。

Big Tenの場合、上位校とその下との力量の差が大きくプレーオフ枠が拡張してもあまりBig Tenからの出場校は増えない、SECはがっつり増えそうという、それが元々の意見の相違の元であろうかなと想像ができる。
但しBig Ten三連覇という急浮上したトレンドからするとSECの最強のイメージが崩れそうで、いままでSECは強いという思い込みもあってランキングの上位をSECが占めていたのがここから変わっていくかもしれない、なかなか難しい瀬戸際ではあります。

あと24校制にすると今よりも一回戦を戦うチームが全米優勝戦にたどり着くまでの試合数が増える。昨季のOhio StateとNotre Dame、今季のMiami-FLはそれぞれ3勝を挙げて全米優勝戦にたどり着いていたのが4つ勝たないと届かない、全米優勝するには5勝が必要という、そこまで行くともうプレーオフというよりは完全に別の第2シーズンって感じになってしまいます。
選手に高給を払うのだから働けるだけ働かさないとというぐらいの勢いですが、フットボールのように大きなケガの確率の高いのにそんなの大丈夫なのかなということにもなります。

早ければ来季にも16校制という話なので結論も早々に出さないといけないんですが、今の情勢だと新三連覇・新王朝期が突如来たBig Tenの意向は強く全体の合意に影響しそうです。なんでも現行の12校制に移行するときに全カンファレンスの合意・覚書で、SECとBig Tenは拒否権に該当する権利を持っているそうなのでBig Tenがただ1つだけ反対してもプレーオフ制度の変更はできないという話もあります。