なにやら風向きがおかしくなってきました。カレッジフットボールのプレーオフに落選したNotre DameからCFP選抜委員会との間での覚書として「Notre Dameが最終ランクで12位以内に入ったらプレーオフに進出させる」というものが存在するという話がESPNなどでも報じられてます。そんなことがありうるのかというような話で、見た場所がSNS上なら私はまったく信じなかったでしょうが、ESPNで現在その覚書のコピーを入手しようとしていますと言ってるので、少なくともNotre Dame側からそういう覚書があるという発言自体はあったようです。

それって可能なんでしょうか。現行の12校制のプレーオフは5カンファレンスの王者が出場するので非カンファレンス王者で出場できるのは7校です。12位では出場するカンファレンス王者の5校すべてがNotre Dameより上にランクされていないと12位では出場ができないという勘定になるんですが、いわゆるメジャーカンファレンスは4つしかないので、1つはマイナーカンファレンスの優勝校となる。それが11位以内に入るという想定は無理がある。
その覚書通りだとマイナーカンファレンス王者が13位以下(当該マイナー校が全勝でもなければほとんどの場合そうなるでしょう)ならNotre Dameが12位で、11位の学校を差し置いてプレーオフに出場という意味になります。それでは最終ランクの意味がそもそもない。
それとも選抜委員会内で12位相当とされた場合に、公表されるランクでは11位として発表されるという意味なんでしょうか。

そもそもそのような覚書にCFP選抜委員会の誰がサインをしているのか。そういう権限を持つ人物は存在しうるのか。最終的にはガセネタという話でありそうな気もするし、それにしてはなぜスポーツマスコミ最大手のESPNまで食いついているのか、よくわからないです。

そういう覚書が存在するにしてもしないにしても、Notre Dameの関係者の怒りが収まっていないというのはひしひしと感じるネタです。Notre Dameは独立校なので選抜委員会にNotre Dameを推してくれる委員がいないという不利はあるのでしょうし、カンファレンス優勝戦に出場もしない。その辺も含めて事前に覚書で地位保全を図ったというのは、意味合いとしてはわかります。

ACCとの毎年6試合の対戦契約というのにNotre Dame側が不満を持ってる可能性は十分です。Clemson一強の時期もACC全体としては弱かったし、Clemsonが弱くなったら全部弱いみたいな状態です。ACCのミッドメジャー化がNotre Dameにスケジュール強度で不安を持たせたのがTexas A&Mとの対戦を組んだ遠因とも言える。そしてそのTexas A&M戦に1点差負けしたのが結局は今季のプレーオフ落選につながったわけです。

なぜNotre DameがACCと対戦契約を結んでるのかというと、フットボールは独立校で儲かってるんですが、他のすべてのスポーツは独立校では事実上成立しえない。フットボールでACCに好カードを提供することで他のスポーツでACC所属で活動できるようにバーター取引をしているからです。当時他のカンファレンス(地域つながりのあるBig Ten)はその条件を飲んでくれなかった模様です。

ただACCとの対戦契約を結んだ後に移籍が相次ぎスーパーカンファレンス化して事実上SECとBig Tenの2強状態となってしまうと対ACC校6試合の義務はスケジュール強度上の不利材料・負担になった。ACC所属でNotre Dameと過去の因縁とかライバル関係的なものがあるのはMiami-FLとBoston Collegeぐらい。Boston CollegeとNotre Dameはカソリック校つながりで昔からしばしば対戦してます。FBSのカソリック校って他にないので。あと追加、Stanfordもですね。Stanfordとは古くから定期戦をやってきた仲で、Pac-12の崩壊でStanfordがACC加入、Notre Dameの定期戦をACCとの義務の試合として消化できます。

だったらACCとの契約をする以前の時代のように近隣のMichiganやらPurdueやら地域的にも近いメジャーのBig Tenと同じような契約を結び直したいと思うかもしれません。Big Tenの方は居丈高なことを言うかもしれないしどうなることか。