また大陸横断遠征の犠牲者が出たことに。先週のOregonとの全勝同士の延長戦での敗戦でNo. 7までランクが落ちていたPenn Stateが、ここまで4戦全敗だったUCLAを相手に42失点で敗戦してます。優勝候補の一角Oregonオフェンスを試合の大半の部分で抑え込んでいたPenn Stateディフェンスが全敗中のUCLA相手に崩壊。
これがカレッジフットボールのアウェイの罠なんですよね。若い選手たちがビッグマッチの前後に集中力不足・準備不足で実力差があると思われる学校に苦戦をするのはカレッジでは過去限りなくあったことですが、どれほどコーチ陣が引き締めてもこれが起こる。

これでPenn StateはBig Tenカンファレンス戦を0勝2敗でスタート。今の各カンファレンスの仕組みはチーム数が多いため総当りではなくなっているし、カンファレンス内の地区制も廃止されているので2敗スタートしてしまうとカンファレンス優勝戦に進むことは困難です。総当りかそれに近い状態だったサイズの頃は2敗しても、負けた相手校同士が星を潰し合って少なくとも1校は少し落ちてくるはずでしたが、カンファレンスの巨大化でそうはならない場合が多くなってます。

Penn Stateの視点でいうとNo. 1 Ohio StateとNo. 2 Oregonは直接対戦しないので、その両校ともが他のどこかに2敗しないともうカンファレンス優勝戦への道筋がない。Penn Stateは@Ohio State戦が残ってるのでそれに勝てば、Ohio Stateがもう1敗どこかでしてくれて3校以上が2敗タイでとかなんとか複雑なことが起こってやっとカンファレンス優勝戦にたどり着ける。Ohio Stateに負ければ完全にそれっきり。


似た状態になってるのがプレシーズンランクNo. 1だったNo. 9 Texas。この日の試合前の時点で1勝3敗だったFlorida Gatorsにアップセットを食って2敗目。シーズン開幕戦の@Ohio State戦に続いてアウェイで敗戦。
これでプレシーズンNo. 1 TexasとプレシーズンNo. 2 Penn Stateがともに3勝2敗で早くもプレーオフ出場が危ぶまれる崖っぷちに。プレシーズンのNo. 1とNo. 2が5試合目の時点で2敗なのは初だとかなんとか。プレシーズンランクなんていい加減なものですから驚きではないですが。

Texasの方はカンファレンスでは1敗目。そしてSEC内のスケジュールにしては比較的緩めの残りスケジュールで、まだ自力でSEC優勝戦にたどり着く道筋があるだけPenn Stateよりは状況は良いのですが、問題は試合の中身の方です。QB Arch Manningがまたもアウェイ敗戦。Manning家の次世代のスター候補ですが苦しい。次週は中立地でのNo. 5 Oklahomaとの定期戦Red River Rivalry。ここを勝たないと3勝3敗まで下がってしまうし、カンファレンス内2敗目でこちらもプレーオフへの望みが絶たれそうです。


先週のトラップゲームで今季初黒星を喫したFlorida Stateも2敗目で崖っぷち組となってます。No. 3 Miami-FLを迎えての一戦。第3QまではMiami-FLに押されっぱなしの展開で惨敗もありえそうなところから第4Qに粘って6点差まで盛り返したガッツは買いたいですが、現実はカンファレンス0勝2敗でのスタート。ACC内の全勝組のMiami-FLは、他のACC全勝のNo. 24 VirginiaともNo. 17 Georgia Techとも対戦予定がなく星のつぶしあいが期待できない。Miami-FLとVirginiaに敗戦してしまってるのでこの両校の少なくとも一方が3敗しないとFlorida StateのACC優勝戦進出の可能性は(ものすごくレアな3-4校以上の2敗タイとかを除けば)望めない。
昨年のプレーオフ進出校は2敗でも出場できている学校はいくらもありましたがそれはSECとBig Tenの学校の話で、ACCで2敗でというと苦しい。
開幕戦でFlorida Stateが勝ったNo. 10 Alabamaが内容もともなってその後4連勝で4勝1敗と盛り返しており、もしAlabamaがSECを制するかそれに近いことがあればそれに引っ張られてFlorida Stateがプレーオフに出場できる可能性というのは残ってます。その可能性に賭ける場合、今夜の対Miami-FL戦が惨敗にならず最後まで追いすがっての6点差敗戦まで持ち直したのは意味があることになる頑張りだったかもしれません。