女子バスケWNBAと男子サッカーMLSのアメスポチーム競技第5位争いのことを書きました。MLS側に辛めの内容であとから自分で読んでみて少しMLS側のメリットについて書き足したほうが良いかと思いこの項を書きます。
MLSのリーグ拡張の歴史で最大のメリットとなっていたのはサッカー専用スタジアムの建設を参入の条件にしたことです。リーグ創設時にはNFLやカレッジフットボールのスタジアムを間借りしてガラガラで開催していたのを変えたのがColumbus Crewという全国的には地味な都市でオープンしたサッカー専用スタジアムでした。
これが当たってColumbus CrewはMLSで初めてチーム単体・単年で黒字化したとされます。公式の財務公表はなかったのですが少なくとも地元で好評で動員で大きく伸ばしたし、2万人以下の収容の小型スタジアムで多くの試合で席が埋まり雰囲気の向上に貢献しました。
これが雛形となりその後MLS各チームのサッカー専用スタジアムの建設が続き、新規参入チームはサッカー専用スタジアムの建設が基本的に義務化されています。
この施策がうまく行ったのはアメリカの大都市はほぼ漏れなく都心部の荒廃が進んでいたためその再開発プロジェクトとセットでフットプリントの大きいスタジアム建設が好感されたことが大きい。特に初期はコストを抑えた構造で維持費も低い形態での建設だったので地元自治体の協力も得やすかった。雇用創出というキャッチフレーズは地元民の承認も得やすかった
これを比較対象の女子バスケWNBAと比較するとWNBAは既存のアリーナ利用なので都市再開発とはほとんど関係ないです。アリーナの稼働日数が安定的に増えるので地元経済へのプラスはありますが、MLSのような大きな財政出動とは比較にならない微々たるものです。
初期のWNBAのアイデアでは男子NBAと同じ会場を使って姉妹チームとしてというのがあったんですが、現実は厳しく、NBAアリーナでは観客席も埋まらず会場使用料も満足に捻出できずに多くのチームがNBAとは別の小会場を使用することに。NBAのアリーナならおおむね観客のユーザーエクスペリエンスは高いですが、小会場利用(現実的には古い会場でもある)ではユーザーエクスペリエンスは低くなっていてマイナー感が溢れる状態になってるはずです。
対するMLSはそのほとんどが21世紀に建てられたサッカー専用スタジアムで清潔感の高い良好なユーザーエクスペリエンスとなっている。NFLスタジアムを利用しているチームもありますがそちらも施設は美麗です。
なので発足当時はWNBAの方がNBAと同じアリーナで美麗会場、MLSは間借りでマイナー感が高かったのが途中で逆転して新しいスタジアムをメインテナントとして持つMLSの方はユーザーエクスペリエンスが向上、WNBAの方は停滞か後退となっていたわけです。
いまのビッグウェーブでWNBA各チームはNBAと同居のアリーナに再移転して顧客満足度を上げることも想像できますからMLSとの差は縮められるかもですが。
サッカー専用スタジアムという施策が成功できたのはアメリカ国内に収容2万人前後のサッカー&フットボールを開催できる施設がなかったから。フットボールがプロ・カレッジとも人気が高過ぎて大都市のスタジアムが5万人6万人収容、ところによっては9万人10万人というカレッジスタジアムもまれではない。よって2万人の小スタジアムはニッチとして空いていたことがMLSの勝機・商機になったということです。
細かいことを言うとサッカー専用スタジアムと称してますがほぼすべてがどちらか一方のゴール側は可動式の観客席になっていてサッカーよりもフィールドの全長が長いフットボールのフィールドが入るように設計されてます。なので地元の高校のフットボールのプレーオフの会場にもってこいの大きさ。また後発となった春夏シーズンのマイナープロフットボールUFL/XFLでもMLSのスタジアムが使われており、MLS以外の部分で稼働率が上がるということも起こってます。他にも女子サッカーもここを使えて過去の女子リーグよりもずっと優良なユーザーエクスペリエンスを提供できてます。
これは逆も言えて、女子サッカーやUFLが市場参入してみようと思ったのはこういう収容も適当で環境も良好なスタジアムがあったからということでもあります。
ではMLS側における制限はなにか。2万人前後のサッカー専用スタジアムの収容がそのまま制限となります。NFLスタジアムをホームにしているMLSチームは良いのですが、そうでないところは自前のサッカー専用スタジアムの収容を超えて動員することは基本的にはできない。後発のNashvilleなんかだとサッカー専用スタジアムでも大型で3万人収容なんですが、この辺がサッカー専用スタジアムの上限に近いかもしれない。これ以上の大きさになるとNFLスタジアムと競合することになる。5万人近くをコンスタントに動員できるだけの実力がMLSにあれば良いのですがそういう展望は現時点ではないし、現存の2万人クラスのスタジアムのリース契約も残ってるので早急に動員を増やすオプションは乏しいです。
シーズンは伸ばせるだけ伸ばしたあとなので試合数の増加も望みが薄いとすると、売上を伸ばすにはあとはチケット単価のアップになる。MLSのチケットは四大スポーツと比較するとまだ安く、値上げ余地はあるとは言えますがどうか。
なにが、どうか、かというと当ブログでも何度か書いてますがサッカーファンは割と値段にシビアなのです。男子代表チームが特にそうですが大会場で良いお値段で試合をやったりするとはっきりと動員が落ちてTVで見ていても寒々しい入りの試合が多くある。昨年のCopa America北米大会も大風呂敷を広げてNFLの大スタジアムで強気の価格設定にしたら全然売れなくて試合数日前から地元でタダ券を配ってそれでもスタジアム半分というひどい試合をやっていた。
いまの段階って2026年のW杯本番があり、そちらもきっと強気の価格設定になると思えるので毎年散財したくないと考えると買い控えしちゃうのかな、とも思いますが、サッカーファンの財布の紐は堅いという風に考えたほうが現実に近いように思います。またはそれほどサッカーにいくらでも散財するぞという気合の人の数は足りていないという表現でも良いでしょう。
あと今進行中のFIFA Club World Cupでもそうですが、その価格にシビアな層は前売りを買わずに現地で値段が下がってから買うという行動をしてる可能性もあるよなあとも思います。見てると試合開始30分ごろから観客が増えるからです。
そんな現実を見てると今の2万人規模のサッカー専用スタジアムという環境はとても適切だと思う反面、これ以上キャパを増やすのはかなりの冒険なのかもしれないとも思いますし、チケット価格のアップで売上アップというのはなかなか難しく、大幅な売上アップは可能なのだろうかというのは思います。
MLSのリーグ拡張の歴史で最大のメリットとなっていたのはサッカー専用スタジアムの建設を参入の条件にしたことです。リーグ創設時にはNFLやカレッジフットボールのスタジアムを間借りしてガラガラで開催していたのを変えたのがColumbus Crewという全国的には地味な都市でオープンしたサッカー専用スタジアムでした。
これが当たってColumbus CrewはMLSで初めてチーム単体・単年で黒字化したとされます。公式の財務公表はなかったのですが少なくとも地元で好評で動員で大きく伸ばしたし、2万人以下の収容の小型スタジアムで多くの試合で席が埋まり雰囲気の向上に貢献しました。
これが雛形となりその後MLS各チームのサッカー専用スタジアムの建設が続き、新規参入チームはサッカー専用スタジアムの建設が基本的に義務化されています。
この施策がうまく行ったのはアメリカの大都市はほぼ漏れなく都心部の荒廃が進んでいたためその再開発プロジェクトとセットでフットプリントの大きいスタジアム建設が好感されたことが大きい。特に初期はコストを抑えた構造で維持費も低い形態での建設だったので地元自治体の協力も得やすかった。雇用創出というキャッチフレーズは地元民の承認も得やすかった
これを比較対象の女子バスケWNBAと比較するとWNBAは既存のアリーナ利用なので都市再開発とはほとんど関係ないです。アリーナの稼働日数が安定的に増えるので地元経済へのプラスはありますが、MLSのような大きな財政出動とは比較にならない微々たるものです。
初期のWNBAのアイデアでは男子NBAと同じ会場を使って姉妹チームとしてというのがあったんですが、現実は厳しく、NBAアリーナでは観客席も埋まらず会場使用料も満足に捻出できずに多くのチームがNBAとは別の小会場を使用することに。NBAのアリーナならおおむね観客のユーザーエクスペリエンスは高いですが、小会場利用(現実的には古い会場でもある)ではユーザーエクスペリエンスは低くなっていてマイナー感が溢れる状態になってるはずです。
対するMLSはそのほとんどが21世紀に建てられたサッカー専用スタジアムで清潔感の高い良好なユーザーエクスペリエンスとなっている。NFLスタジアムを利用しているチームもありますがそちらも施設は美麗です。
なので発足当時はWNBAの方がNBAと同じアリーナで美麗会場、MLSは間借りでマイナー感が高かったのが途中で逆転して新しいスタジアムをメインテナントとして持つMLSの方はユーザーエクスペリエンスが向上、WNBAの方は停滞か後退となっていたわけです。
いまのビッグウェーブでWNBA各チームはNBAと同居のアリーナに再移転して顧客満足度を上げることも想像できますからMLSとの差は縮められるかもですが。
サッカー専用スタジアムという施策が成功できたのはアメリカ国内に収容2万人前後のサッカー&フットボールを開催できる施設がなかったから。フットボールがプロ・カレッジとも人気が高過ぎて大都市のスタジアムが5万人6万人収容、ところによっては9万人10万人というカレッジスタジアムもまれではない。よって2万人の小スタジアムはニッチとして空いていたことがMLSの勝機・商機になったということです。
細かいことを言うとサッカー専用スタジアムと称してますがほぼすべてがどちらか一方のゴール側は可動式の観客席になっていてサッカーよりもフィールドの全長が長いフットボールのフィールドが入るように設計されてます。なので地元の高校のフットボールのプレーオフの会場にもってこいの大きさ。また後発となった春夏シーズンのマイナープロフットボールUFL/XFLでもMLSのスタジアムが使われており、MLS以外の部分で稼働率が上がるということも起こってます。他にも女子サッカーもここを使えて過去の女子リーグよりもずっと優良なユーザーエクスペリエンスを提供できてます。
これは逆も言えて、女子サッカーやUFLが市場参入してみようと思ったのはこういう収容も適当で環境も良好なスタジアムがあったからということでもあります。
ではMLS側における制限はなにか。2万人前後のサッカー専用スタジアムの収容がそのまま制限となります。NFLスタジアムをホームにしているMLSチームは良いのですが、そうでないところは自前のサッカー専用スタジアムの収容を超えて動員することは基本的にはできない。後発のNashvilleなんかだとサッカー専用スタジアムでも大型で3万人収容なんですが、この辺がサッカー専用スタジアムの上限に近いかもしれない。これ以上の大きさになるとNFLスタジアムと競合することになる。5万人近くをコンスタントに動員できるだけの実力がMLSにあれば良いのですがそういう展望は現時点ではないし、現存の2万人クラスのスタジアムのリース契約も残ってるので早急に動員を増やすオプションは乏しいです。
シーズンは伸ばせるだけ伸ばしたあとなので試合数の増加も望みが薄いとすると、売上を伸ばすにはあとはチケット単価のアップになる。MLSのチケットは四大スポーツと比較するとまだ安く、値上げ余地はあるとは言えますがどうか。
なにが、どうか、かというと当ブログでも何度か書いてますがサッカーファンは割と値段にシビアなのです。男子代表チームが特にそうですが大会場で良いお値段で試合をやったりするとはっきりと動員が落ちてTVで見ていても寒々しい入りの試合が多くある。昨年のCopa America北米大会も大風呂敷を広げてNFLの大スタジアムで強気の価格設定にしたら全然売れなくて試合数日前から地元でタダ券を配ってそれでもスタジアム半分というひどい試合をやっていた。
いまの段階って2026年のW杯本番があり、そちらもきっと強気の価格設定になると思えるので毎年散財したくないと考えると買い控えしちゃうのかな、とも思いますが、サッカーファンの財布の紐は堅いという風に考えたほうが現実に近いように思います。またはそれほどサッカーにいくらでも散財するぞという気合の人の数は足りていないという表現でも良いでしょう。
あと今進行中のFIFA Club World Cupでもそうですが、その価格にシビアな層は前売りを買わずに現地で値段が下がってから買うという行動をしてる可能性もあるよなあとも思います。見てると試合開始30分ごろから観客が増えるからです。
そんな現実を見てると今の2万人規模のサッカー専用スタジアムという環境はとても適切だと思う反面、これ以上キャパを増やすのはかなりの冒険なのかもしれないとも思いますし、チケット価格のアップで売上アップというのはなかなか難しく、大幅な売上アップは可能なのだろうかというのは思います。