Donovan Mitchellは惜しい場面ばかりの多い選手になっちゃいましたね。対してプレーオフ前に選手間投票で「最も過大評価されている選手」と評価が低かったTyrese Haliburtonが二回戦も勝ち抜いてその評価を覆したことに。
NBA東カンファレンス二回戦Indiana Pacers@Cleveland Cavaliers第5戦はIndianaが逆転勝ち、114-105で4勝1敗で勝ち抜き。東決勝でNew York KnicksとNBA Finalsへの出場を賭けて戦うことになりました。

Mitchellはこの試合でも痛めていた足首の治療らしくロッカールームに下がったりしていて、倒されるたびにハラハラする試合展開。ケガでもMitchellの闘志は衰えず痛そうな素振りは見せなかったですが、後半深くなるまで3ポインターが一本も入らないし、勝負どころのフリースローを3本全部はずしてみたり、苦しい試合でした。それでも35得点と両軍併せて試合最多得点なのですから批判されるには当たらないのですが、それでも過去のMitchellがギリギリの勝負に負けてきた場面も思い出されて冒頭の感想になってしまいます。

一番思い出すのはUtah Jazz時代のバブル開催となったプレーオフでのDenver Nuggetsとの死闘、MitchellとJamal Murrayのバチバチの決闘状態となったシリーズです。あの時の決着第7戦での最後のフロアに倒れて呆然とするMitchellが忘れられません。
それも決闘に紙一重で勝ったかに見えたMurrayの方はその後優勝にたどり着いてる。一回優勝しちゃうと全然評価が変わります。あのときMitchellとJazzとの死闘に勝ったあそこから積み重ねて数年後に優勝したと評価して良い。
対するMitchellはその後Jazzでチーム解体の憂き目に合う。Cavaliersに来て心機一転奮起して今季の東カンファレンスでトップシードを獲得したんですが、ここでPacersに敗退。まだ来季以降もあるので最終的にMitchellのキャリア評価はまだ早いですが、早々に主力選手として優勝したMurrayとの差は大きい。


Haliburtonはこのオフシーズンは女子WNBAのIndiana Feverの試合の観戦によく訪れていたのや、顔が優しい系な顔、それより何より喋り方が白人っぽいのも選手間のウケが悪いのと無関係じゃなかったんだろうなぁと想像をしていたんですが、結果的には過大評価という悪評をバネに堂々の2年連続カンファレンス決勝登場につなげました。

昨年は東決勝でBoston Celticsに4戦全敗で敗退。東決勝での惨敗以前も昨季のPacersのトップスコアラーはMyles TurnerやPascal Siakamで、HaliburtonはPacersの顔的に取り上げられてるけれど実際は大して活躍してないだろという、そういうことだったと思います。

Pacersは地方都市のIndianapolisのチーム。チーム史上最も評価が高い選手はReggie Millerでしょうが、その次というとたぶんPaul Georgeってことになるんだと思います。ただPaul Georgeって当時もPacers後も常に前評判の方が現実より高い選手な気がします。それこそ過大評価な選手だったかなと。
キャリア評価という意味ではHaliburtonはまだまだ先の長い選手ですが、今季で一気に一般のイメージを変えることになるかもという期待感はありますね。