昨日の大統領選挙の結果を受けてメディアでは様々なトランプ返り咲き勝利の要因が語られています。現政権化の4年間でインフレが進行したことや移民排斥というわかりやすいポイントはあったものの、私から見るとそれらの政策云々以前に、有権者の一般市民と同じ言語を話すトランプのコミュニケーションスキルが深い部分で共感を得ていたことが最大のポイントだと思うんですよね。政治家たちの使う特殊なもっともらしい言い回し自体が不信任を受けていると思うわけです。ところがそれを指摘する政治メディアは私が耳にした限りでは一つもない。

敗戦したハリスの演説の下手さを指摘するメディアもないのもちょっとした驚きです。候補が入れ替わった時点での勢いがその後全部消えたのは彼女の喋りがおそまつだったからだと思うんですけど。同じ民主党の大統領候補でもオバマとかビル・クリントンとかやたらディベートや聴衆を乗せる演説がうまかったものですが。ヒラリー・クリントンでもハリスよりはずっと喋りはうまかった。


どうもあまりピンとこない結果解説が続いていたんですが、その中でひとつおもしろいことを言っていたのが気になりました。ここからスポーツの話題につなげます。

ヒスパニック住民は過去は民主党支持者が多数を占めていたのが今サイクルではトランプ支持に流れているという分析結果が出てます。トランプの最初大統領選挙は8年前なので多産のヒスパニック住民の若い人(生まれながらの米国籍かつ英語教育バイリンガル)はその頃はまだ有権者年齢でなかった人も多いはず。ヒスパニックは大半はカソリックなので妊娠中絶反対に流れるという面での共和党との親和性はあるんですが、他の部分では人種マイノリティに手厚い民主党支持者が伝統的に多かったはず。それが今回はそうならずそれでトランプの快勝の一因となったという。

ではなぜそうなったかという話なんですが、米国生れで情報を取るのも英語で取ると人種がヒスパニックでも考え方は他の従来のアメリカ人とあまり変わらなくなるからだという解説がされてました。ああそれはあるかもなと。ヒスパニックは多産かつ子どもを産み始める年齢も早いので生まれながらの米国籍のヒスパニック人口って日に日に増えているはずなんですよね。約20%のヒスパニック有権者は今サイクル初めて有権者になった若者だとされ人種内構成も他の人種よりも早く変わっている。なので今回に限らず次のサイクルでも民主党はヒスパニック人口をアテにできなくなりそうだという推測にもつながります。

で。それを聞いていて、あーそれだとヒスパニック移民一世二世辺りはサッカーを見ている割合が高いのが世代が下がるとアメスポの方に取り込まれていく可能性もやっぱりありそうだなということを改めて思いました。過去にもその可能性は当ブログで書いたことがありますが、政治でもスポーツでもありそうな話。政治では今回の選挙ではっきりそれが結果として出たということになってます。
別の記事でサッカーMLSの消費者レベルでの人気が伸びないのはなぜかという話を下書きをしているんですけど、そういうのも米国生れのヒスパニックのアメスポ傾倒が理由のうちかもです。