今週がシーズンラス前のレース。次週最終戦の@Phoenixでのレースで年間チャンピオンが決定します。今週のレースで最終戦に進む4名のドライバーが確定する。既報のJoey Loganoが2週間前にどんでん返しで12強段階での敗退からChampionship 4一番乗りを果たし、先週は最終ラップにプレーオフドライバー3名が入れ替わり1位に立つ激戦を制してTyler Reddickが勝利してこちらもChampionship 4入り。よって今週残っている枠は2つのみ。それを6名のドライバーが争う戦いになります。

しかしながらその6名の前日のタイムが伸びていない。6人のうちポイント最下位で今週の優勝しかChampionship 4進出の目のないChase Elliotは2位、Ryan Blaneyは3位に付けてますが、他の4人のスピードが怪しい。この段階での車体の不調はレース前からの大きな不安材料となります。

ところで表題はChampionship 4に2番乗りをしたTyler ReddickがMichael Jordanが共同オーナーを務める23XI Racingの所属だからです。先週の終盤の激戦を制してReddickがChampionship 4進出を決めて会場に来ていたJordanはご満悦。Reddickは3週間前の12名から8名への足切りレースでぎりぎりのポイント争いをしのいで8強進出を果たしたんですが、8強シリーズの第2戦で勝利してChampionship 4進出。Michael Jordanにとっての初のNASCAR制覇が1/4の確率で手の届くところまで来てます。

Jordanは次週の決着戦が@Phoenixであることにもごきげん。JordanがChicago Bullsでの前期3連覇をしたときに@Phoenix Sunsの敵地で優勝を決めた故事(1993年)を持ち出してゲンが良いなどとうそぶいてます。

それ以外にももしTyler Reddickが優勝してしまうと来季のNASCARがディフェンディングチャンピオンなしで来季をスタートさせる可能性が出てくるところも見ものです。NASCARが強要したとされる来季の出走権を巡る合意書に23XIは署名をしておらず、来季の出走権が確定していないためです。その後法廷闘争に突入している。まだNASCAR側からの反論は出ていない段階で、また23XI(とFront Row Motorsports)が裁判所に求めている係争中の暫定的な出走権の確保についても裁判所の判断は出ていないため、もしReddickが次週勝ってNASCAR Cupシリーズチャンピオンとなっても来季出場ができるかどうかわからない。
こういう混乱は傍目には楽しいので来週のChampionship 4はReddickを応援して放送中にも何度も顔が抜かれるであろうJordanの姿でも楽しもうかと思っています。