今年のMLB Allstar戦の出場選手が確定。なんでも34人もAllstar初出場の選手が選出されたとか。MLBは他のアメスポリーグと違って全球団から最低1名出場という縛りがついているのでよく知らない選手が選ばれてAllstar戦の終盤には知らない選手ばっかりというのは実に良くある光景です。それでも34人はすごいかなと。前日ぐらいだか32人と言っていたのがさらに増えた模様。

Paul Skenes（Pittsburgh Pirates）も34人のうちの一人。地方球団・弱小のPiratesにとっては久々に全国区に名前が売れる選手が登場したことになります。22歳、LSUから入団して今年5月にメジャーデビュー。現在の成績が5勝0敗、防御率2.12、59イニング1/3で奪三振78。規定投球回数に達していないのでスタッツはランキングから外れてますが今季のMLBでは話題の新人と言って良い。

それでNL側の先発投手としてSkenesが指名されるかどうかが議論になってます。注目度ではSkenes、しかし数字面では現時点でMLB最強Philadelphia Philliesのエース格Ranger Suarez（10勝3敗、2.58）であるとか、Atlanta BravesのChris Sale（11勝3敗、2.71）の方が上であるという理由でSkenesのAllstar戦での先発に異議がついてます。

なんでそこでもめるかなという気がするのは私のMLB視聴の熱意が足りないからでしょうか。そもそもアメスポ名物のAllstar戦というイベント形態自体が既に時代遅れになりつつある上に、MLBのAllstar戦は昔ながらのAmerican League対National Leagueの形式のままです。それも9イニングそのまま試合をする。

他のリーグはAllstar戦の廃止までは踏み込んでませんがマンネリを避けるための努力をしています。NFLもNBAもカンファレンス対抗という形式を崩したりなんとか新規性をオールスター戦に持ち込もうとしている。NHLになると3人対3人（通常は5人対5人）でというルールを採用してフィジカルな接触に制約のつくオールスター戦にスピード感を導入しています。サッカーMLSだとMLSオールスターチームが外敵有名クラブチームなどを迎えて試合をする形式にしてもう長い。MLSの面々が世界の強豪を相手にどれぐらいやれるのかという興味から意外な熱戦になったりします。大昔からのAL対NLという形式をそのまま続けているのはMLBだけです。

歴史を重んずるのはMLBの特色でもあるのでそれ自体がいけないとまでは言いませんが、一度引っ込んだ先発選手はもう出てこないという野球のルールもあるので上述のように試合の終盤は良く知らない選手同士が試合をすることになって見ていても楽しいものとは思えない。そういうモノだと諦めるべきなのかどうか。

で同じ形式で続けるのだというならそれでも良いですが、じゃあ冒頭の部分だけでも楽しくしようよという意味で話題のSkenesを先発にしたら良いのにと私などは思うのですがピュアな野球ファンほどそれに反発するようです。
たかがAllstar戦です。とどのつまりはエキシビションです。しかしながら普段見ない人も見る機会ではあります。Pittsburgh Piratesの試合なんてめったに全国放送なんてないし、よしんばあっても1/5の確率でしかSkenesの先発試合に当たらないんですからよほどマニアでないとSkenesが投げるところを生で見る機会はないんだから、せっかくの機会なんだから先発させて、Aaron Judgeとの対決を見させてくれたら良いのに。その程度のエンタメを提供することすら拒否するピュアな野球ファンってなんなの？という気がします。人気YouTuberを先発させろと言ってるわけじゃない、ちゃんと好成績の選手の話です。なぜそこで抵抗する、と。そんなだからMLBは（以下略）みたいなことを言いたくなってしまいます。