Copa Americaの準々決勝でカナダがベネズエラをPK戦で破って準決勝進出に成功しています。準決勝はグループリーグで開幕戦を戦ったアルゼンチンとの再戦です。その試合はアルゼンチンが2−0で快勝してます。

試合が終わったあとのFOXのスタジオ解説陣の反応が鈍くて元気が全然なくて笑ってしまいます。米代表が敗退したあとにCONCACAFではずっと下の方だったはずのカナダが米代表の今大会の目標であった準決勝進出を決めたので拗ねてるのかなんか。

準決勝進出というと快挙は快挙なんでしょうが、カナダにしても大したことをしたわけではない。グループリーグでは南米で最弱の部類のペルーに勝ったのが唯一の勝利。準々決勝まで含めて4試合で2ゴールのみ。準々決勝はPK戦で勝ったのでナシにされてますがベネズエラに追いつかれた同点ゴールはGKの大ミスですし、なにやらうまいこと準決勝まで来たと。準決勝で優勝候補のアルゼンチンに完敗しても良くやったという評価になるし、まだ3位決定戦もあるので来週末まで戦い続けられます。

もうひとつ米国放送のスタジオ解説陣の元気をなくさせているのはカナダ代表の監督が米国人で旧知の人物だからですね。Jesse Marsch50歳。選手としてはMLSでしかプレーしていないし、現役時代米代表にもほとんど呼ばれていない目立たない選手だった方です。
それがBob Bradleyが米代表監督だった時代に代表のアシスタントで頭角を現して当時新チームだったMontreal Impactの監督、その後はRed BullつながりでMLSのNew York Red Bulls、Red Bull Salzburg(オーストリア)、RB Leipzig(ドイツ)で監督・アシスタント業を継続。英国Leeds Unitedを経て今年になってカナダ代表監督に就任してそのまま今回のCopa Americaでの躍進ということになってます。

スタジオ解説の面々は米代表で活躍した方ばかりなので、あのMarschが名将?みたいな反応になってる。
カナダはCONCACAFでは大きな国ですが歴史的にサッカーは弱く、W杯のCONCACAF最終予選に残れるようになってきたのすらつい最近の話。そういう履歴のカナダを米国人指導者が指揮してCopa Americaで躍進。米国目線ではウチも米国人監督だけど期待を下回る結果で代表監督の入れ替えで騒動になりそうなのに、そのタイミングで隣国カナダはこんなか、差が、という口はカナダの話をしているけど頭は米代表のことを考えてるような状態での放送となってました。