March Madnessの第1週明けの月曜日。全米各地の職場ではトーナメント予想が外れただどうだという話題になる日です。毎年の初春の月曜日ですね。

今年のトーナメントは一回戦でいくつかの有名校が敗退しましたが二回戦を終わってみればシード順そのままで各校が勝ち上がった形に近い。各地区の第1&第2シード計8校は無事16強に勝ち進み、他も全4地区の勝ち残った4校のうちトップ4シードではないのは1校ずつ。2桁シード校の勝ち上がりは第11シードのNC Stateのみ。

NC Stateはレギュラーシーズンの成績がふるわず、ACCのカンファレンストーナメントで5日間で5連勝する他NCAAトーナメントに進める道がなかったところからまくってのMarch Madness登場。二回戦では一回戦で第3シードのKentuckyをやぶって勝ち上がってきたOaklandに延長戦で苦戦しましたが勝ってSweet 16進出に成功です。レギュラーシーズンを4連敗で終えてもうあとがないところから7連勝。

Sweet 16に残った非トップ4シード校はこの第11シードNC Stateの他は、第5シードのSan Diego StateとGonzaga、第6シードのClemson。Gonzagaは今年はシーズン中は勝ちきれず例年よりも期待の低い状態でのポストシーズン入りでしたが地味にしぶとく16強に勝ち上がり。San Diego Stateは昨季全米準優勝校。シード順を弱覆しての16強進出ですが驚きは少ないでしょう。

対してClemsonとNC StateのACC組の16強進出は意外度が高い。今季のACCはかつてのバスケ名門カンファレンスへのリスペクトがないシーズンでACCからのMarch Madnessへの選出はたったの5校。Big XIIやSECからの8校はともかく、ミッドメジャーのMountain Westから6校が出るのにACCから5校か。
その昔は7校8校出場は当たり前、多いシーズンには2桁校が選出にふさわしいとされていた時代も知ってるだけにACCからたったの5校、これも時代の変遷かとも思われたんですが、実際にトーナメントが始まったらACC校5校全体で8勝1敗。敗戦したのはVirginiaがFirst Fourで敗戦しただけなので本戦が始まってからはACC校が全勝中。16強中4校は最多。それに次ぐのはBig Eastの3校(UConn/Marquette/Creighton)。


トップシード校は昨夜Houstonが延長線で冷や汗をかかせられましたが二回戦突破。近年毎年トーナメントでの失敗が目立ったPerdueが危なげなく勝ち上がったのが目立ちます。
PerdueのエースはセンターのZach Edey。昨季の全米最優秀選手であり今季もその最有力候補で2年連続の最優秀選手選出が見込まれています。国籍はカナダ人でカナダの代表チームにも選ばれそうでもし出場すればパリ五輪で米国外でも見られるはずの選手です。

昨季は最優秀選手であったのにNBAドラフトでの株がまったく上がらずプロ行きを断念、Perdueに残っての勝負のシーズン。プレーぶりは昨年からフットワークが格段に向上しています。体重もかなり絞ったはず。昨季はサイズのアドバンテージで他校の選手を圧倒したんですけど、NCAAトーナメントに入ったら研究されて相手に囲まれて自分で打てない場面が多発。サイズもカレッジでこそ圧倒できてもプロではそうはいかないとみなされてドラフトでの評価が低いまま。

その評価を覆すべくオフシーズンに相当に鍛え込んできたのがシーズン冒頭からはっきり見えていたんですが、NCAAトーナメントに入ってからも余裕。ここまでの2戦はフロントコートのサイズ的にも手応えがない相手だったので真価はフロントコートに得点源を持つ次戦対Gonzaga戦で問われることになります。今年のPerdueはEdeyが抑えられても勝てるサポートキャストを育ててきたと見えますからGonzagaのEdey対策がどうでるかは楽しみ。シーズン中にPerdueの試合を見ていなかったのかNBAドラフト予想サイトでもEdeyが弱上昇中です。Olajuwanみたいな径の小さいターンで正面に向いて攻めていくところなんかが難敵Gonzaga相手に出せるのかどうか。