アメリカ合衆国という連邦国家は内政で大半連邦に干渉されない権限を有する州の集合体です。よって州が変われば法律が違う。各州の自治と自主権がある。合衆国連邦法の縛りはあるのであまりにもとっ外れた州法は無効化されたりするんですけど、各州の独自性は強い。

今回Shohei Ohtaniの通訳氏がカリフォルニア州で違法であるスポーツ賭博に手を染めていたという話が急浮上して、ああカリフォルニアでは今も違法だったんだというのを初認識しました。ここ数年間で急激に合法州が増えていてどこが合法でどこが違法なのかは良くわからないし良く変わるんで。

スポーツ賭博の宣伝はセレブを起用して華やかにそこら中でやっているし、スポーツマスコミでも試合報道の中に賭け率の情報を含めていることは珍しくなく国全体としてスポーツ賭博自体が違法だという認識は薄れているのはまず事実でしょう。


私は賭け事全体に興味がないのでどれほど盛り上がっているのか実感がないのですがとにかく宣伝はのべつまくなしでやってます。私個人の発想としては成功期待値と運営コストが発生している事実を考えるとただのお金と時間の無駄にしか思えないんですが、好きな人がやる分にはお好きにというスタンス。初めてアメリカでカジノホテルに泊まったときにも、あーこういうところなんだーと雰囲気は楽しめましたが、このゴージャスな内外装や夜空を照らすレーザー光線は全部このフロアのみんなが負けた分から出てるんだよねと、まあそういう発想になってしまう人間なので賭け事自体は全然。友人が賭けているのを見て自分は賭け事以外のことで数日過ごしました。
当時は全米で一部の特区でしかギャンブルは合法でなかったのでそこへ行くという旅自体が非日常だった時代です。

いまは自身のスマホアプリで賭けようと思えば1日中やっていられるわけで常習性が加速する可能性はその昔とは比較にならない。借金をしてまで賭博をしたい人というのは既に破綻しているわけです。スポーツ界だとCharles Barkleyがギャンブル好きで多額を負けた云々と近年報道があったし、もっと昔だとScottie Pippenがギャンブルで身を持ち崩して破産を経験したとかあったはずです。

じゃあ居住州がスポーツ賭博が合法の人が非合法の州を旅しているときにはアプリは位置情報またはIP情報ではじくようになってるんですかね?


Ohtani選手自身の違法ギャンブルへの関与は連邦捜査局が取り調べるんでしょうから今憶測しても仕方ないので事実関係が説明されるまで判断保留しますが、FBIが関与しているんでは下手な言い訳で取り繕うのはたぶん悪手。FBIは必要と判断されれば盗聴ネット傍受携帯電話の通話記録や位置情報も使いまくれるはずなので素直に言っちゃった方が良い可能性は高いです。

関係ない話ですがFBIの携帯電話のリアルタイムの位置情報の把握能力がすごくて誰がそのターゲットの周りにいて場合によってはその周りの人物にFBIが緊急警告電話をしてくるという経験談をもってる友人がいて、そんなことまでできるし実際にするんだと感心したことがあります。スマホってユーザー側の設定で位置情報を切っていても関係ないんですね。

なので今は麻薬組織とかはアナログに回帰してアマチュア無線機をつかっていたりするという事例もあるようです。確かにその方が追跡しづらいでしょう。