WWEの第3ブランドであるNXTが来年秋から地上波のマイナー局CWに移動することになったと発表になりました。CWについてはNASCARが第2ブランドのXfinityシリーズの放送を2025年からCWに移動するという話題でこの夏に触れました。その前には例のゴルフのLIV Golfの放映権を獲得していたし、今季はカレッジフットボールのACCの試合の中継もしているなど一気にスポーツコンテンツの充実に走ってます。

WWEはRAW(毎週月曜放映 USA Network)とSmackdown(金曜 地上波FOX)の2ブランドが一軍、NXTは火曜日放送でUSA Networkで放送されていました。2番組態勢だったUSAがRAW一本に絞ったということになります。
NXTは今年になってから一軍の選手の出張参戦が増えていて特にその傾向がこの夏から加速。先月にはNXTとしては初の視聴者数ミリオン超えを狙ってJohn CenaやUndertaker、Becky Lynchなど大量に一軍メンバーを投入したりもしました。結果は92万人にとどまっていました。

推測ですが今のCW移籍の報道のタイミングからしてUSAには10月時点でNXT放映の更新の優先オプションがあったのを行使しなかったんでしょうね。ケーブル局USAでの二夜連続のプロレス放送はWWE一軍選手のテコ入れをしても100万人には届かないことからUSAはNXTの維持を諦めた感じでしょうか。USAが同じく放送するRAWはNFL Monday Night Footballの真裏となる今の時期は視聴者数130-150万人、フットボールのオフシーズンならしばしば200万人を超える優良番組です。USAとしてはRAWを手放す選択肢はないのは当然ですがNXTをセット放映権ではWWEが金額でかなりふっかけたんでしょう。

CWと4大ネットワーク(ABC/CBS/NBC/FOX)とはまだまだ大きな差はありますがスポーツコンテンツの拡充でCWにチャンネルを合わせてくれる家庭が増えれば次第に力をつけてくる可能性があり中期的に第5の英語地上波放送局としての存在感を増してきそうです。
CW移籍後にNXTにどれぐらい一軍選手を投入するのか先は見えませんが新たな顧客のCWへのサービスで来年の今頃はNXTも賑やかになっている可能性は強そうです。