ラグビーW杯フランス大会のグループリーグの最終日。C組でフィジー対ポルトガル戦が行われポルトガルが最後に再逆転で24-22で勝利。ポルトガルのW杯での史上初勝利となっています。ライブで観戦していて見て良かったという試合になってます。

ポルトガルは世界最終予選で米代表をラストプレーで同点引分として本大会進出を決めた相手であり、今大会に出場失敗した米代表の上位国との力量の差を測るためには(他の米州代表国とともに)見ておきたいチームでした。この一つ前の試合となったジョージア対ポルトガル戦も観戦済み。その試合は接戦の末に引分で終わってますが好試合。他にもポルトガルの試合はC組をトップ通過したウェールズ戦でも見ていて、これは優勝候補国を相手に28-8と健闘追従して及第点として既に当ブログでも触れました。

試合前の状況はポルトガルはトーナメント進出の可能性はない。フィジーの方は2位通過に勝点1不足でオーストラリアを追う状況。よってフィジーは勝てば文句なし、引分=勝点2でも通過。ラグビーにはそれ以外のボーナス点がありますから僅差敗戦しての1勝点でも、4トライでの1勝点のいずれでも追加できれば勝点でフィジーとオーストラリアが同点。その場合は直接対決で勝っているフィジーが2位通過。

フィジーはオーストラリアとの試合で7点差で勝った終了間際に得たペナルティキックを決めに行き外していたという経緯がありました。あれを決めていたらオーストラリアの敗戦勝点が1点削られていてこの最終戦を待たず2位通過が決まっていたという巡り合わせになってます。あの試合はフィジーがW杯優勝経験国のオーストラリアをアップセットで破ったというアングルで語られて最後の勝点1点削りの失敗があまり語られませんでしたが、あの最後のキックが失敗したことで今日の最終戦のサスペンスが発生したことになります。

米代表の力量の観測ポイントとしてのポルトガルは今大会大健闘であったと思います。世界最終予選を経て最後にW杯に出場が決まったチーム。アップセットの起こる可能性の低い競技であるラグビーですから本大会は全敗でもしかたない立場です。

それが米代表を相手に感心しない試合内容で引分だったあのポルトガルが1勝2敗1分、首位のウェールズ戦でも好試合で大会終了。選手たちも会場に詰めかけたポルトガルファンも歓喜。もし米代表が本大会でこれぐらいやれたら恥ずかしくはない中身だと思えます。あの世界最終予選のポルトガルと今大会のポルトガルの試合の中身に大いにギャップを感じます。チームの内部事情などはまったくわかりませんが、どこでこんなに変わったんでしょうか。

他の米代表との比較ができるチリはあまり芳しくなく、同じく米州から出場したウルグアイは層の薄さは露呈してしまったもののなかなかでした。最終戦でニュージーランドに73–0で敗戦したので傍目には弱そうに見えたでしょうが試合の中身は20分過ぎまで0-0で粘って(ウルグアイ側のビデオ判定での取消トライもあり)など最終スコアよりもずっと健闘してました。
その辺を踏まえて米代表が次回大会でどこまで行けるのかなというのをいろいろ想像させるグループリーグだったかと思います。

なお今日はNFLの裏番組として地上波NBCでスコットランド対アイルランドの試合の録画放送をやってました。私はこれはストリーミングで前夜に既に見ていた試合だったんですが、ああこの試合を地上波放送するんだという感じでした。可能性としてはスコットランドが勝てば南アフリカをかわして2位通過できる可能性があり、ボーナスポイントの具合ではスコットランドとアイルランド両国通過も有り得た状況だったので急に放送したのだと想像してます。