見てる分にはおもしろかったのです。サッカー男子米代表がGold Cupの準決勝の対カナダ戦にPK戦で勝利して準決勝へ進んでいます。

88分まで0-0。米代表が遂にゴールを割ってやれやれこれでなんとか大会史上初の準決勝進出失敗にはならずに済んだなと思ったところからがエンタメの始まり。
直後の後半のロスタイムにビデオ判定で米代表のボックス内でのハンドが認定されてカナダPK。これを決めて同点。延長戦では110分にカナダが華麗なゴールを決めて2-1、会場を静まり返らせてました。この時点で現地（Cincinnati）は11時をとうに回っていた。日曜日の深夜まで付き合ってくれる25,000人満席の熱心なファンを静まり返らせちゃったなぁあーあという状況。
そこから米代表が必死の攻勢。最後は相手GKが跳ね返したボールがカナダ選手の背中に当たってゴールへ。記録上はオウンゴールですが攻勢からボールをそこへ叩き込めた米代表の圧力が産んだゴール。
88分の先制ゴールはサブで終盤に投入された開催地地元のFC Cincinnati所属のBrandon Vázquezが決めており、それ以外のプレーでもVazquezは奮戦して地元のファンには試合展開も含めてエンタメ度は高かった試合ではありました。

結果はGold Cup準々決勝敗退とならずに済んでやれやれ。もうじき女子のW杯が始まるのでそちらの番宣が大量にTVで流されている時期。ただでさえサッカーコミュニティ外からは米代表サッカーは女子は強いけど男子は弱いと固定観念で見られているアメリカの事情がある。今回のGold Cupには海外勢主力がほとんど招集されていないというような細かな事情は一般スポーツファンには伝わりませんからもし負けていたらそれらの人たちの耳に入るとしたら準々決勝敗退という事実だけになる。やっぱり弱いのかと思われるのは避けられて良かったというところです。

ちょうどこの日は昼間に女子代表はW杯出場前の壮行試合をTNTで放送していました。ポゼッションで圧倒するもしかしW杯に出場しないウェールズ相手になかなかゴールを割れず。
後半にエースのAlex Morganに代えて入ったTrinity Rodmanが鮮やかな2ゴールを決めて2−0で勝利してます。あの元NBAのDennis Rodmanの娘さんです。親の名前だけではないという名刺代わりみたいな試合になってます。Rodmanの名前があるからサッカーに興味のない一般スポーツファンにも一発で名前を覚えてもらえるでしょう。試合はSan Joseで動員16,000人となってます。このまま女子代表チームは西海岸からW杯の舞台ニュージーランドへ飛んでます。