以前からNFLやNBAのドラフトと比較してそのイベント性が劣るという問題が指摘されてきたMLBのドラフト指名会議が今日日曜日夜に開催。ESPNのMLB定時放送のSunday Night Baseballの試合前番組の時間にMLBドラフトの特番を組んでいます。MLBオールスターウィークエンドの一部に組み込んだという形になります(オールスター本番は2日後)。
以前からCollege World Seriesの時期にドラフトを実施してみたり試行錯誤で今年はMLBのオールスターに合わせるという形での開催。ESPNもまずまず力を入れているように見えます。

NFLやNBAのドラフトの上位で指名される選手たちはそれぞれ人気の高いメジャージャンルであるカレッジフットボール、カレッジバスケットボールのスター選手たちでもありドラフト以前に知名度があり、またそれぞれのジャンルでの名門校の出身者であったりと視聴者側にとってわかりやすい。それに比較するとカレッジベースボールは露出に劣るしNFLやNBAのように即戦力になるようなカレッジの選手は稀。状況は難しいながらもMLBもその放映権者であるESPNもなんとか盛り上げようという努力は続けているという状況ですね。

いろいろ紆余曲折はあったもののここ1−2年でMLBの試合放送の総枠は増えているしESPNもMLB回帰をしてる傾向があるようにも見えます。一時期はアメスポ報道の最大手ESPNが野球関連の解説者をざっくりと削減・縮小してMLBのアメスポ内での退潮を裏書きしていたわけです。
それが例えばAppleTV+がMLB定時放送を開始するであるとかPeacockで毎日曜日のいの一番の試合放送が始まるなどMLB放送の価値が再確認されているようにも見えます。
その流れからかESPNがMLBドラフトのテコ入れに付き合おうという姿勢を見せてるわけでMLB人気の長期低落傾向からなんとか踏みとどまろうかという新局面が今なのかもなあと思わせられるところがあります。


微妙に関係ありそうでないのですが、現在YouTubeで日米大学野球の試合生中継をしていることを知りました。過去にはどうしていたのかは存じませんが私は初めて見ました。ちょうどまだMLBドラフトの時刻になっても試合をやってます。米代表チームのメンバーでもMLBドラフトで指名される可能性のある選手がいるのだと想像します(MLBはドラフトされる総数も多いですし)。
日本代表の大学生選手たちも楽しそうで大変結構だなと。ユニフォームがWorld Baseball Classicで優勝したあのユニフォームそのまま。それに自分の名前が入ったのに袖を通してプレーって気持ちはとても上がるんじゃないでしょうか。

指名が始まりLSUの選手が全体1位2位と連続指名(P Paul Skenes & OF Dylan Crews)。今季のMen's College World Seriesに優勝した余勢をかってMLBドラフトでも1−2での指名に。
LSUベースボールはカレッジベースボール界では18シーズン連続で最多観客動員を誇る学校。LSUにとってはフットボールがナンバーワンスポーツなのですが、バスケよりも野球っていう学校なんですよね。そういう学校は珍しいです。

全体3位指名には高校生(Max Clark)ですがなんでも既にフォロワーをたっぷりもったYouTuber選手なんだそうです。番組で紹介されていたインタビューでの喋りもうまいし喋りなれてるのがおもしろいです。こういう選手をこういう形で紹介できてしまう。目立つ放映枠でのドラフトのショー化、良いんじゃないでしょうか。