西海岸、それも温暖で知られる南カリフォルニア州が吹雪にみまわれています。西海岸を縦断する高速道路 I-5は雪で寸断され、強風も重なり停電も各地で発生。同地では何十年ぶりの異常気象となってます。
その影響を受けたのがこの週末にシーズン開幕のサッカーMLS。特に開幕週の目玉試合として予定されていた大会場Rose BowlでLos Angeles市内の2チーム=Los Angeles GalaxyとLos Angeles FCのダービー戦、通称El Traficoが中止となってます。先日も書いた通りこの週末はアメスポの薄い週末なのでそこで目立ちたいとMLSが意気込んで組んだビッグマッチだったんですが暴風雪には勝てずに無念の試合キャンセルに。
無念さが滲んだのはキャンセル発表のタイミイングでした。天候が悪くなる吹雪というのは週の前半から予報が出ていました。それを受けて他の試合の中止が先に発表される中、El Trafico戦の方はキャンセル発表をほぼ1日待ちました。できうればこの特別試合はシーズン冒頭の打ち上げ花火として挙行したいというMLS運営側の気持ちがその発表の遅れに出ていたように思いました。この試合は新規に放映権契約を結んだAppleTV+での初めてのMLS放映試合のはずでもありました。
しかし地元の状況は改善せず試合は延期扱いとなり、同じRose Bowlで独立記念日の7月4日に移動と発表になってます。
このRose BowlでのEl Trafico戦は前売りで7万席以上が販売済みで、可能性としてはMLS単独の試合での最多動員記録(74,479人)を更新できる可能性があるとされていました。Rose Bowlは全米有数の大箱スタジアムで収容は92,542人(過去最多動員は10万人超)ですから7万人規模の観客を集めてもまだ空き席はできてしまうんですがそれでもサッカー国内リーグ戦でもカード次第・イベント感を盛り上げればこんな大箱スタジアムでも恥ずかしくない動員ができる実力がついてきているということを示せる機会ではありました。
不可抗力で無念の延期となりましたが、新日程を独立記念日に持ってきたことでさらに動員を増やせる機会も得たと良い方に考えた方がいいのかもしれません。
尚、上でわざわざMLS単独の試合での最多動員記録とことわったのは、記録上はMLSには9万人以上を入れたことになっている試合が過去に複数あるからです。
まだMLSの動員実力がない零細の時代に見かけの数字を底上げするために米代表対メキシコ代表の試合と同日同会場でダブルヘッダーでMLSの公式戦を行って代表戦を見に来た大観衆(大多数はメキシコ移民ファン)をMLSの試合への動員だとほぼ偽って最多動員記録としていた黒歴史があるからです。公式上はいまもその試合や、同じ手口でBarcelona FCが北米遠征試合を行った同日同会場でMLSの公式戦を行いBarcelonaを見に来た9万人をMLSでの動員と称してみたり、米女子代表がブラジル女子代表の女子W杯で対戦した試合とMLSの試合をカプリングして女子代表戦を見に来た7万数千人をMLSの試合への動員として計上してみたりといった数字がいまもMLSの公式の最多動員試合の上位の記録として残ってます。
その頃ってMLSの1試合の動員は1万人ちょっと。それに届かない試合も多く、またシーズンも短くチーム数も少なく総試合数も少なかったのでそういう9万人だ7万人だという極端に大きい数字を混ぜると年間の試合平均の動員の数字が数千人も底上げされてしまっていました。他にも大花火大会を試合後にやるという企画で5万人動員とかでの上げ底も毎年恒例。それぐらい涙ぐましい努力で苦労して動員数を完全な嘘でない範囲で粉飾してでも投資家やスポンサーを引き止めるためには数字が欲しかった時代だったということです。
私は創設シーズンからMLSは見ていたわけです。MLS所在都市在住でシーズンチケットも購入していた時期もありました。その当時の上述のような細かいセコい、でもそこまでしないとなんとも苦しい時代をつぶさに見てきたわけで、今の粉飾なしで大会場での試合が挙行できるようになったMLSの成長には感じるところがあります。
その昔リーグ創設当時はMLSのシーズンは4月中旬、ざっとの話春のメジャースポーツであるMLBが4月初旬に開幕して全チームが地元開幕をした後にニッチを狙うMLSが開幕するような形でした。MLBの4月初旬または3月末の開幕っていうのは気候的には絶妙のタイミングでアメリカの人口の多い都市部が暖かくなってきて球春という言葉がぴったりの季節感で開幕。さすがに過去にアメスポの主役だった時期もあるMLBは野外スポーツとしては最良の時期をずっと開幕時期に当てているわけです。
1996年創設の後発プロスポーツのMLSは当時はとてもMLBの開幕にぶつけるなんてありえず、当初はMLB開幕後に開幕。その後興行実力が付き始めてからは思い切って3月中の開幕とMLB開幕より前に開幕を移動。いずれにしてもMLBの開幕にぶつけるなんていうのは無謀と考えられていたと思います。野球よりはサッカーの方が寒冷でも試合への影響は少ないというのは確かにそうなのでしょうから結果的にはシーズン開幕前倒しは良い判断だったのでしょう。その後徐々に前倒しが進行して近年は2月末開幕。
さすがに2月となるとホームがまだ極寒のチームも多い。それだけにそういう都市での天候不順は折込済みで予定は組んでいたはずで、今週の開幕戦の試合は比較的温暖な都市の試合が多く組まれていました。それがまさかの温暖なLos AngelesでのEl Traficoが雪で中止というオチになってます。
その影響を受けたのがこの週末にシーズン開幕のサッカーMLS。特に開幕週の目玉試合として予定されていた大会場Rose BowlでLos Angeles市内の2チーム=Los Angeles GalaxyとLos Angeles FCのダービー戦、通称El Traficoが中止となってます。先日も書いた通りこの週末はアメスポの薄い週末なのでそこで目立ちたいとMLSが意気込んで組んだビッグマッチだったんですが暴風雪には勝てずに無念の試合キャンセルに。
無念さが滲んだのはキャンセル発表のタイミイングでした。天候が悪くなる吹雪というのは週の前半から予報が出ていました。それを受けて他の試合の中止が先に発表される中、El Trafico戦の方はキャンセル発表をほぼ1日待ちました。できうればこの特別試合はシーズン冒頭の打ち上げ花火として挙行したいというMLS運営側の気持ちがその発表の遅れに出ていたように思いました。この試合は新規に放映権契約を結んだAppleTV+での初めてのMLS放映試合のはずでもありました。
しかし地元の状況は改善せず試合は延期扱いとなり、同じRose Bowlで独立記念日の7月4日に移動と発表になってます。
このRose BowlでのEl Trafico戦は前売りで7万席以上が販売済みで、可能性としてはMLS単独の試合での最多動員記録(74,479人)を更新できる可能性があるとされていました。Rose Bowlは全米有数の大箱スタジアムで収容は92,542人(過去最多動員は10万人超)ですから7万人規模の観客を集めてもまだ空き席はできてしまうんですがそれでもサッカー国内リーグ戦でもカード次第・イベント感を盛り上げればこんな大箱スタジアムでも恥ずかしくない動員ができる実力がついてきているということを示せる機会ではありました。
不可抗力で無念の延期となりましたが、新日程を独立記念日に持ってきたことでさらに動員を増やせる機会も得たと良い方に考えた方がいいのかもしれません。
尚、上でわざわざMLS単独の試合での最多動員記録とことわったのは、記録上はMLSには9万人以上を入れたことになっている試合が過去に複数あるからです。
まだMLSの動員実力がない零細の時代に見かけの数字を底上げするために米代表対メキシコ代表の試合と同日同会場でダブルヘッダーでMLSの公式戦を行って代表戦を見に来た大観衆(大多数はメキシコ移民ファン)をMLSの試合への動員だとほぼ偽って最多動員記録としていた黒歴史があるからです。公式上はいまもその試合や、同じ手口でBarcelona FCが北米遠征試合を行った同日同会場でMLSの公式戦を行いBarcelonaを見に来た9万人をMLSでの動員と称してみたり、米女子代表がブラジル女子代表の女子W杯で対戦した試合とMLSの試合をカプリングして女子代表戦を見に来た7万数千人をMLSの試合への動員として計上してみたりといった数字がいまもMLSの公式の最多動員試合の上位の記録として残ってます。
その頃ってMLSの1試合の動員は1万人ちょっと。それに届かない試合も多く、またシーズンも短くチーム数も少なく総試合数も少なかったのでそういう9万人だ7万人だという極端に大きい数字を混ぜると年間の試合平均の動員の数字が数千人も底上げされてしまっていました。他にも大花火大会を試合後にやるという企画で5万人動員とかでの上げ底も毎年恒例。それぐらい涙ぐましい努力で苦労して動員数を完全な嘘でない範囲で粉飾してでも投資家やスポンサーを引き止めるためには数字が欲しかった時代だったということです。
私は創設シーズンからMLSは見ていたわけです。MLS所在都市在住でシーズンチケットも購入していた時期もありました。その当時の上述のような細かいセコい、でもそこまでしないとなんとも苦しい時代をつぶさに見てきたわけで、今の粉飾なしで大会場での試合が挙行できるようになったMLSの成長には感じるところがあります。
その昔リーグ創設当時はMLSのシーズンは4月中旬、ざっとの話春のメジャースポーツであるMLBが4月初旬に開幕して全チームが地元開幕をした後にニッチを狙うMLSが開幕するような形でした。MLBの4月初旬または3月末の開幕っていうのは気候的には絶妙のタイミングでアメリカの人口の多い都市部が暖かくなってきて球春という言葉がぴったりの季節感で開幕。さすがに過去にアメスポの主役だった時期もあるMLBは野外スポーツとしては最良の時期をずっと開幕時期に当てているわけです。
1996年創設の後発プロスポーツのMLSは当時はとてもMLBの開幕にぶつけるなんてありえず、当初はMLB開幕後に開幕。その後興行実力が付き始めてからは思い切って3月中の開幕とMLB開幕より前に開幕を移動。いずれにしてもMLBの開幕にぶつけるなんていうのは無謀と考えられていたと思います。野球よりはサッカーの方が寒冷でも試合への影響は少ないというのは確かにそうなのでしょうから結果的にはシーズン開幕前倒しは良い判断だったのでしょう。その後徐々に前倒しが進行して近年は2月末開幕。
さすがに2月となるとホームがまだ極寒のチームも多い。それだけにそういう都市での天候不順は折込済みで予定は組んでいたはずで、今週の開幕戦の試合は比較的温暖な都市の試合が多く組まれていました。それがまさかの温暖なLos AngelesでのEl Traficoが雪で中止というオチになってます。
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