アメリカの方はあまり国家間の遺恨は意識していないのではないかと推測しているのですが、イラン側は意識しまくりなんですね。試合前の記者会見でイランの記者から米代表側にいろいろキツい質問が飛んでました。米代表キャプテンの23歳Tyler Adamsが別の会見でイランを「アィラン」と発音したことについて「我々の国名はイランであってアィランではない」と詰問されたりしてました。あー。確かにアメリカ人でイランをアィラン、イラクをアィラクのように発音する方はいますね。それを詰問されちゃうのかーというのと、23歳だとイラン関連のニュースを頻繁に見聞きした世代ではないから耳からイランと刷り込まれていないのかもなと思いました。

若いAdamsにとってはちょっとしたとばっちりに近いのでしょうが、殊勝に「正しく発音できなかったことは謝罪します」と言ってました。これ、米代表側では無用なことでイラン側を刺激して相手の戦意を高めるのは得策ではないと事前に指導されてるんじゃないかなと思いました。
他にも人種関係の質問もうまく答えていました。記者会見の質問は事前にはわからなかったはず。23歳で今大会前に急に互選でキャプテンになったんですが、喋りもしっかりしてます。人種的には母親は白人、母親は白人男性と再婚して白人家庭で育っている肌の黒い選手ということになります。プレーぶりも若いに似ないポジション取りの良さの感じられる選手です。


前項のコメント欄の再録となるのですが、私の感覚では一般的なアメリカ人にとってはイランとの国家間の遺恨というのはかなり遠い記憶になってきているという気がします。今月初旬に行われた中間選挙のときに外交関係で敵国として言及されるのは圧倒的に中国です。これは圧倒的。右からも左からも総叩き。それに次ぐのはウクライナ戦争の敵国として意識されるロシアですが、中国とは批判の量の差は大きいです。

イランやイラクと言った過去に遺恨のあった国への警戒感はかなり低下しているというのが私の肌感覚です。調査でも私の肌感覚に近い結果が出てるようです。イランとの大使館人質事件は1980年の話で40年以上前。その後もコントラ事件やイランの核開発などで敵対関係は継続したものの小康を得ていると思えます。よって今となってはニュースにもあまり乗らない。
現在イラン国内で風紀警察とイラン国民の間での軋轢で荒れているのは可能性としては米国の諜報機関が水面下でバックアップしている可能性があるように思えます。その可能性を考えれば米国務省辺りからサッカー協会や米代表に対してイランとの刺激を煽るような言動は慎む方が良いと助言が来ている可能性はありそうに思います。軽はずみな事を言ってイラン側に激昂する人が出たりしてもアメリカには何の得もないですから。

米代表とイランは1998年のフランス大会で同組となって対戦。イランのガッツが大きく上回って2−1でイランが勝利。ただし両国ともグループで敗退してます。当時の米代表のメンバーにはClaudio Reynaがいました。現米代表の20歳Giovanni Reynaの父親ですね。

Gioは今大会で出場ができていない。開幕前には体調は問題ないとチームも本人も言っていたのに出場できてない。今日も先発しないようです。細かいけが人が多くて選手の入れ替えができていないまま今日の3戦目を迎えてしまいました。
CBコンビを変えてきたのが意外。Tim Reamは3戦連続出場ですが、コンビをWalker ZimmermanからCameron Carter-Vickersに変更です。この変更がどうでますか。