恒例のMemorial Dayのカレッジラクロス決勝戦が開催。現在カレッジ界最強となっているMarylandが前半の大量リードを保って全勝優勝。Cornellが後半に強く抵抗、追われるMarylandがガス欠気味となり最後の1分までわからない好試合となりました。最終スコアMaryland 9−7 Cornell。
昨年2021年のこの大会を見た記憶がなく、一昨年2020年はパンデミックでカレッジ春シーズン終了できずで大会キャンセル。久しぶりにカレッジラクロスをしっかりと見られる機会となりましたが、そこでこの好試合。大変楽しめました。
久しぶりに観戦して、やはり他のどのスポーツとも違う味わいがあるなとよろこばしく思いました。2日前の女子の方の決勝も少し見ていましたがそちらも最終第4Qに7点差をひっくり返す大逆転試合となり、一度流れが傾いたら点差が短時間で吹っ飛ぶ競技性は類を見ないところがあります。


ところで試合以外の部分で興味深かったのはこの放送はカレッジの決勝戦ですがハーフタイムにプロのPLLの番宣を大きく組入れ、試合中も選手のPLLドラフト指名情報など、ほぼプロPLLの話題とカレッジの決勝を混ぜた番組構成になっていたことです。カレッジスポーツの放送がこれほど明らかにプロリーグとのつながりを強調するのは珍しいです。

ESPN系列は今季から4年契約で男子プロラクロスリーグPLLの放送を開始。来週末からシーズンがスタート、放映も開始予定でカレッジラクロスとプロPLLのシーズンをシームレスにつないでいく状態になってます。現状ラクロスに興味のある人口が狭い中、カレッジの試合を使ってのプロシーズンに誘導というターゲットマーケティングは正しいのでしょう。
ただNCAAがこのような明確なプロとの融合のような放送の仕方にOKを出しているのなら新しいなと思います。それともESPN側の独断措置か。

PLLシーズンのプレーオフを含む全47試合をESPN系列で放送。ほとんどの試合はストリーミングのESPN+での放送ですが、地上波ABCで3試合(プレーオフ決勝戦含む)、メイン局であるESPNでの放送は3試合などもありある程度のラクロスになじみのないスポーツファンにも露出がはかれるようです。


プロラクロスがどれほどのコンテンツとしての実力があるのか、またここから育つのかはわかりませんが、現状アメスポ4大スポーツ、その下となるサッカーMLSがあり、その次のチームスポーツとしてラクロス、バレーボール、ラグビーが候補だという話は当ブログで何度か書いています。ラグビーはW杯開催という大仕掛けの起爆剤が2031年に仕掛けられたところ。そこに向けてピークを持っていくべく動くことになる。ラクロスは来年にSan DiegoでWorld Championshipが開催予定となってます。ラグビーのW杯とは比較にならない小規模な大会ではありますが、ラクロスの米国内の全国的な普及に向けてはラクロスが弱い西海岸での開催の大事な大会でもあります。
その2023年大会(及び今年の女子大会+男子U21大会)はESPNが全世界放映権を獲得済みだそうで、継続的に放映している男女のNCAA決勝大会に加えて、男子プロPLLの放映権契約、World Championshipの放映権獲得と今年来年とラクロスがスポーツ最大手ESPNで全方位弱プッシュされうる態勢は整ったようでもあります。

マイナー競技ではありますが4年毎のラクロスのWorld Championshipは毎大会私は楽しみに見ています。他のメジャー競技の世界大会とは異なり優勝を争う国だけでなく有機的につながった普及レベルの国もプレーする仕組みのおもしろさもある。ESPNが完全に放映権獲得ということは下位ディビジョンの試合もESPN+で放映されるんでしょうから、それをツマミ見することができるのならそれは楽しそうです。