NHL San Jose SharksのEvender Kaneの八百長疑惑については先日触れました。あれから10日ほど。決定的な証拠は公表はないのですが、状況証拠がいくつかあがっていて、うわこれはちょっとマズそうという雰囲気になっています。あくまで状況証拠でしかないですが。

Kaneは30歳でNHL12年目。現行の契約は7年契約の3年目が完了したところ。年平均$7 million、総額$49 millionの契約中です。NHLに入って以来で稼いだサラリーの総額は$62 million。立派な成功者と言えましょう。

しかしながら2019年にラスベガスのカジノから$500,000のギャンブルの未払金の支払いを求める訴訟を起こされていたり、今年2021年1月に$27 millionの負債を抱えて個人破産を申立てていたりと経済面で問題を抱えているのが明らかになっています。

先日書いた通り今回の八百長疑惑の発端は妻がSNSでKaneが自身のチームの敗戦に賭けてそれに沿ってプレーしたと糾弾したことから始まっています。夫婦仲は破綻しているのでしょう。個人破産したKaneから養育費なりなんなりのお金を取り立てようとする中でそれもストップして、妻側が不満から暴露に走った可能性が想像できそうです。カジノからの訴訟はKaneの稼いだカネがギャンブルに消えた可能性を示唆していますから、行き詰まったKaneにその筋から八百長の誘いがかかったという筋書きを想像しないではいられない状況証拠、というようにも見えます。
想像するのは勝手ですけど、それを証明しようとなるとよほどの情報を妻なりが握っていないと難しいかもなとも想像できます。

ギャンブルで身を持ち崩す人間というのは一定割合必ず存在するわけです。今アメリカで賭けの対象となろうとしているスポーツ選手や審判にも一定割合いるのは確実と考えるべきです。よほどの厳罰を加えてもやる人は出てしまうはずですが、それをどう影響を最小化できるものか。スポーツ賭博自体を止めることはもうできなさそうな情勢です。