女子バレーボールの国別対抗戦Nations Leagueの決勝が行われ、米女子代表が逆転勝ち3−1でブラジルを破って優勝しています。第1セットを接戦の末落としたのを追う展開。結果的に最終セットとなった第4セットではブラジルが勢いよく先行してて2−2のタイに持ち込もうという勢いを見せていたのを捉えて逆転、優勝しています。
エースアタッカーのAndrea Drewsが高い打点からブラジルをねじ伏せてます。この選手、クラブでは日本で活躍しているんですね。ということは日本での方が知名度が高そうです。アメリカ国内でのバレーボールの放映状況は皆無にほど近い。まともに放送になるのは五輪のときぐらい。今回のVNLも既存のTVチャンネルでは放映はなかったと理解しています。

いつも言ってますが五輪放送はNBC系列が長年独占で行っています。盛り上げ目的でここ1−2週間は地上波のNBCも、系列ケーブル局のNBC Sports Netも各種マイナー競技の五輪最終選考会の中継が行われています。そのあおりでNHLのプレーオフが通常の放映局であるNBCSNから追い払われて系列のUSAで放映される試合が増えていたりもします。NHLの視聴率面では不利な条件ですね。NHLが通常年のスケジュールならこの時期に重なることはなかったわけですから、パンデミックの余波、しかたないですね。
そういうわけでNBC系列を挙げてマイナースポーツ、アーチェリーであるとか飛び込みとかを放送しているんですけど、バレーボールはそれにすら混ぜてもらえず。

五輪放送局のNBC以外だと、今日の女子プロバスケWNBAの試合中継の際に、五輪出場メンバー関連の話題が何度も語られるなど露出の機会はある。バレーボールはそういうのもない。五輪守護神のNBC系列もバレーボールを推してくれず、他から推される機会もなく、今度の五輪もまた目立たないんだろうなぁと予想されます。

5年前になるリオ五輪では女子バレーボールは金メダルを期待されながら準決勝で敗退して銅メダル。その前の北京・ロンドンが銀メダルでもあったし、五輪女子チーム競技で抜群の人気を誇ったサッカー米女子代表がアップセットを食って敗退していたのもあって、バレーボールが金メダルまで行ければサッカーの代替でそれなりに放映時間も伸びたであろうタイミングで準決勝敗退。
リオ五輪の頃にも6人制バレーボールのプロ組織米国内に作ろうという毎度の機運もあって、その景気づけという意味でも金メダルが期待されたのに不発。プロリーグ構想も毎度のことながら霧散。紆余曲折を経て先日来当ブログでも紹介しているAthletes Unlimited Volleyball(AUV)という新企画がなんとか小規模ながら発足はしている状態です。

VNLで優勝して、東京五輪でもメダル候補。VNLでは有力国のいくつかがベストメンバーではなく手の内を隠したという分析もあるようなので米代表がVNLで優勝したからと言って五輪も優勝候補最右翼というわけでもないらしいのですが、期待感はあります。

AUVは短期間の興行という形態なので、もし五輪で米女子代表初の金メダルを獲得できたらその熱が冷めないうちに五輪優勝メンバーを参加させて春に続いてまた開催という手もあるのかもしれません。