不思議なニュースが入ってきてます。室内プロラクロスリーグの老舗National Lacrosse League (NLL)の新チームがLas Vegasにできるそうなのですが、そのオーナーが異様に豪華な面々となっています。名を連ねているのはNHLの史上最高の選手であったWayne Gretzky、PGAゴルフ昨年のMastersチャンピオンDustin Johnson、NBA Brooklyn NetsのHC Steve NashとNetsのオーナー Joe Tsai氏が共同オーナーという話です。ちょっと豪華過ぎないか、というのが一報を聞いたときの感想でした。

まずJoe Tsai氏だけにしてもNBAチームを所有できる財力があれば、マイナープロスポーツのNLLのチームのひとつやふたつ簡単に買えそうです。それどころかリーグ全体を買い上げてもNets1チームの価値以下なのは確実。Tsai氏が単独ではなく共同オーナーになるのは資金量が理由ではないのでしょう。

有名人をオーナーに並べることでの宣伝効果というのは他にも数々例があるので珍しくないですが、たかがマイナースポーツリーグのNLLのチームにこれだけスポーツ界の有名人が揃うというのも奇異です。なにかすごい目論見があるのか?と疑りたくなるほどです。
Tsai氏は台湾と香港をルーツとするカナダ国籍も持つ重国籍者。GretzkeyもNashも米国内でお馴染みの顔ではありますがいずれもカナダ人。米国籍なのはDustin Johnsonだけという意味で米国籍のJohnsonを混ぜたいという他の3人の気持ちは多少はわかるかも。保守傾向が強まった昨今のアメリカでのビジネスなので外国人オーナーだけというのは少々のリスクを感じるところなので。
Dustin JohnsonはGretzkeyの娘と事実婚状態、Gretzkeyの孫ももうけているのでほぼ親族状態でもあります。

室内ラクロス、Box Lacrosseとも言いますが、カナダでは1987年の創設以来まずまずの人気だという話はアメスポマイナープロスポーツを学ぶ上で知っていることでしたが、私の契約している範囲のTVチャンネルでは近年お目にかかった記憶がない。
調べてみると今はB/R LiveというスポーツニュースサイトだったBleacher Reportが所有するストリーミングサービスが放映権を持ってるようです。どうも見かけないわけです。

既存のスポーツTV局に加えて、Apple TVやAmazon Primeという新興大手もスポーツコンテンツ獲得に参入。Apple TVやPrimeなんかは巨大資金がバックにあるのでNFL中継など超優良コンテンツに食い込みをはかったりしているわけですが、それ以外の大小のストリーミングメディアや、黒船のDAZNなどもなんとかアメリカ市場に食い込もうと様々な手を尽くして中小アメスポ(正確にはアメスポに限らず海外モノでも)コンテンツを抱え込もうとしています。

そういう流れの中で室内ラクロスのNLLにも資金が流れ込もうとしているってことでしょうか。