日本でも一部報じられているかと思いますが、現在アメリカではヘッジファンドと新型小口株主の攻防が大変な局面を迎えています。ヘッジファンドが持つとされるショートポジション銘柄をSNSで連帯した個人投資家が反対の行動をとることで、金融界を牛耳るとされる大型機関投資家に巨大な損害を与えようとしているという問題です。傍目に見てる分にはおもしろいのですが、ヘッジファンドでなくても個人投資家がたまたま持ってる銘柄がこの攻防に巻き込まれたら大変だろうなと思います。

政治的な背景まではとりあえず解説は避けますが、金融界での革命蜂起行為とさえ言えるかも。Robinhoodというのは小口取引を手数料無料で提供するサービスで、以前から大学生年齢の人たちがここのスマホアプリを利用してこぞって投資してるのは知ってました。以前に会話で「◯◯株を3株持ってる」ということを言われたことがあって、3株?300か3000のことかなと思って聞き返したところホントに3株とか買ってるんですよね。そういう小額取引をする層がRobinhoodのメインユーザーなんですね。そういうまさにお小遣い的な金額を投資する人たちが投資家の裾野を広げ、投資家の性質すら変えているわけです。それがSNSや掲示板などと結びついて総額としては馬鹿にならない力を既に持っているということを示した事件です。

ところでMLB New York Metsの新オーナーとなったSteve Cohen氏がこの事件で大ダメージを受けているという観測があります。Metsを購入した金額どころではない損害を食っているという。それに油を注ぐように今回の事件の焦点の一つであるGameStop株について自身のTwitterで発言、それを削除せざるをえない事態となってます。その後今後のツイート自粛も表明してます。

ダメージを受けているヘッジファンドはCohen氏に限らず、機関投資家はここから小額投資家の投機的行動を違法化しようと慌てて政治アジェンダにあげようとするでしょうが、そんなのはスピードが全然及ばないので損切を余儀なくされれ、危機的事態となるでしょう。この先も同様の事態は何度も起こりえます。しかしながらそもそもヘッジファンド自身が似たようなことは過去何度もやって儲けてきているわけなので違法化ができるのかどうかがまず不明です。いずれにせよそれは中期的課題。

という野球どころではない大問題をCohen氏を抱えたことになります。それ以前にMetsはセクハラ問題でGMをクビにしたばかり。補強の司令塔であるGMがいないうえに、オーナーは壊滅的な損失を目前にした大危機。この情況でMetsは動けるのか。尋常に考えたら野球どころではなく、さらなる補強はとても無理ではないかと想像できます。金満新オーナーとしてYankees/Dodgersを超える強化も目指してMLBに勇躍参入したばかりのタイミングでこの危機に出会ったCohen氏のタイミングの悪さは将来語り草になるかもしれないなと思えます。

とりあえずCohen氏が目立ってますが、他にもアメスポ界でこのヘッジファンド危機に巻き込まれているオーナーグループがいても不思議ではないです。