UFCが使用禁止薬物についての運用を今年始めに遡って変更、マリファナの主成分であるTHCについて条件付きで取り締まりをやめると発表したようです。条件としてはTHCを運動能力向上に使用した場合は処罰対象のままですが、少量の喫煙摂取などは禁止からはずすということです。

2020年12月時点でNBAがマリファナ検査の廃止を宣言。そのときの記事でも説明したのですが、アメリカ連邦法上のマリファナの合法化の可能性が高まっています。記事を書いた時点ではジョージア州の上院戦2議席の再投票前で、マリファナ合法化支持の民主党候補が2議席とも勝つかは不透明だったのですが結果は僅差ながら民主党候補が2議席とも確保したため連邦議会がマリファナ合法化を可決できる情況となりました。

ジョージアの2議席が確定後の連邦上院は与野党50議席同士。誰か一人でも欠けると事情が変わるという緊張感のある情況となりました。また大統領の弾劾訴追も現在俎上に上がっている局面でもあります。平穏な時期ならともかく、いまは過激派が上院議員を狙って暗殺を企てる可能性を排除できませんし、そうでなくてもコロナ疫禍で年配の議員が突然欠ける可能性も否定できない。実際つい先日連邦下院議員でコロナ感染で死亡した方も出てます。その方の場合は41歳と若いのに11月の選挙で当選して、年を越す前に死亡してしまってます。なにが起こるかわからない。

そういう緊張感のある中、マリファナ合法化のような不要不急の案件の優先度はかなり低いので早急に審議されるとは想像できず、その順番を待ってるうちに民主党上院議員が数名暗殺されたらマリファナ合法化が霧散する可能性は十分なのですが、それはともかくもし何事もなければ1−2年のうちに連邦レベルでは合法化される可能性は高まったわけです。各州の州法はまた別ですが。

NBAは連邦上院の先が見通せない時点での検査廃止でしたが、今回のUFCはNBAよりは政治的なアジェンダの見通しが良くなった今の時点での禁止物質からの削除ということになってます。今後これに続くスポーツ団体は増えていきそうだなと推測できます。
マリファナの効用として鎮痛効果が謳われているため格闘技のUFCとは比較的相性が良いのか。そうだとすると他のコンタクトスポーツであるフットボールやホッケーでもOKになっていく可能性はありそうです。既にカナダでは娯楽使用が合法化となっており、カナダ人選手の比率、在カナダのチームの比率の高いホッケーNHLが次に続く可能性が高いかなと想像したりもします。