トランプ大統領はYankee Stadiumでの始球式は取りやめるようです。2日前のツイートでRed Sox@Yankees戦で始球式をすると発表していたのを急にやめると。理由はコロナ対策に集中するから。8月15日という何週間も先の予定をコロナ対策で回避というのは理由がおかしいので、他の理由なのでしょう。
民主党の強固な地盤であるニューヨーク市の観客による激しいブーイングに迎えられるのがイヤ(だと思うんですが)でこれまで実現していなかったのを、無観客のこの機会にやってしまいたかったのでしょうが、結局撤回ということに。
歴代大統領が皆やってきた始球式なのでトランプ大統領もやっておきたかったはず。球団やMLBには事前に根回しはして計画・発表したはずですから、発表後に撤回というドタバタとなったということは発表後に知った陣営から問題が発生したと考えるべきで、選手から強い反対が出たと推測すべきなのでしょうね。
民主党の強固な地盤であるニューヨーク市の観客による激しいブーイングに迎えられるのがイヤ(だと思うんですが)でこれまで実現していなかったのを、無観客のこの機会にやってしまいたかったのでしょうが、結局撤回ということに。
歴代大統領が皆やってきた始球式なのでトランプ大統領もやっておきたかったはず。球団やMLBには事前に根回しはして計画・発表したはずですから、発表後に撤回というドタバタとなったということは発表後に知った陣営から問題が発生したと考えるべきで、選手から強い反対が出たと推測すべきなのでしょうね。
既報の通りMLBではシーズン開幕してから試合前の国歌演奏の前に全選手による膝つき行動と連帯を示す長い黒布を足元に置き、国歌演奏時の起立というスタイルでうまくバランスをとった行動をしてます。これは各地で同じスタイルとなっているので事前に選手会とMLBが合意していた行動であるはず。
その対応についてトランプ大統領はご満足だったようで、賛意をツイートしていました。その流れでYankee Stadium行きもツイートしていたわけです。
つまり状況から判断して、MLBと選手会の間、MLBとホワイトハウスの間はそれぞれ根回しがしっかりできていたと考えて良い。しかしトランプ大統領のYankee Stadium登場は選手会側には通っていなかったと。表には出てないですが、選手側からそんな話は聞いていない、トランプが来るなら国歌での起立もしないとかいう反対論が出たのであろうと想像できそうです。
せっかくうまい落とし所での統一行動がとれていたところで、大統領訪問で選手の国歌での膝つき行動が出たりして荒れるのはマズい、というかもったいない。選手側からの異論が激しいと判断したMLB側がお断り申し上げたという感じかなと想像します。
さてMLBとは比較にならない小規模プロ興行ですが、女子バスケのWNBAやプロ野外ラクロスのPLLも今週末からシーズンを開幕しています。抗議行動についてはまたそれぞれの対応となってます。
PLLはユタ州での集中開催。こちらでは試合前は国歌なしで、Black Lives Matterとは言わず「全ての人種へ社会正義を」と場内アナウンスがあり、各チームが円陣を組むというスタイルという試合前になっていました。円陣の際は起立のままの円陣のチームと膝をついて円陣を組むチームなど対応はまちまち。ラクロスは選手の構成は白人が大半。
PLLの放送では開幕初日にはラクロス好きでお馴染みBill Belichickさんが登場。2日目の放送にはNFL New Orleans Saints QB Drew Breesも応援出演。息子がラクロスをやってるそうです。子どもたちは昨年のPLLオールスター戦にも観戦に行っていたそう。Drew本人はテキサス育ちで子供の頃はまったくラクロスには触れたことはなかったのだけれど、3年前に子供がやりはじめてすっかり好きになったとリップサービスして楽しそうに話してくれました。
BreesはBlack Lives Matterの問題発生時に国歌での起立を主張してその後謝罪した方。Belichickさんは前回2016年の選挙時からの隠れもないトランプ支持者。そしてPLLの試合ではBlack Lives Matterとはどこにも出てこないところからするとPLLはトランプ支持者に強めの配慮したスタンスをとったと判断できそうです。BelichickさんもBreesも政治的な発言をしたわけではないので明示的ではないですが。
屋外ラクロスではPLLとは別に老舗のMLLもあり、そちらは国歌は全員起立ですんなりやっていたようでした。PLLではやっていた社会正義への取り組みアピールもなし。2020年のアメスポの試合には見えないほど以前通りでした。
同じくこの週末にシーズンがスタートとなった女子バスケWNBAではコート上に「Black Lives Matter」と描かれ、全員着用のウォームアップウェアの背中にも同じフレーズが書かれているのとは差が出てます。またWNBAでは国歌演奏の前に全選手が会場から立ち去り、空のコート上に国歌が響くという状態になってます。バスケは黒人選手比率はとても高い。
来週からはWNBAと同じ経営主体による男子NBAも始まります。NBAはコート上にはBlack Lives Matterとは描かれないというニュースは先週流ていたと思うので、その点でWNBAはNBAとも対応に差があるってことになります。
PLLとかWNBAとか、MLBを始めとするメジャースポーツの露出力とはまったく比較にならない小規模スポーツビジネスですからそれがどういう対応をとっても社会的影響は極低いですが、それでもそれぞれの色が出ているのは興味深いとは言えるのでしょう。後続となるNBA、NHLのそれぞれの対応も気になるところです。