NFL New Orleans SaintsのQB Drew Breesが国旗への敬意を強調する発言をしています。事実上国歌演奏時の膝つき抗議を批判したもので、即座にSaintsのチームメイトや他チームの選手やLeBron Jamesから反論が出ています。これ、4年前にColin Kaepernickの膝つき抗議のときに起こった議論の蒸し返しで、また同じ議論をやるのか進歩がないかな、という意味での問題もあるところです。
このタイミングでBreesが参戦してチームの士気には影響するのかしないのか。
黒人男性George Floydが警察に首を押さえつけられて死亡した件は全米を巻き込む抗議行動に展開しています。これがアメスポ界にも延焼するのは必至な情勢です。メジャースポーツの再開順序としてはMLBが7月上旬に先行開幕が見込まれ、その後にNBAとNHLがそれぞれプレーオフのみでシーズンの決着をつける見込みで、NFLはその後。
BreesのNFLはレギュラーシーズンは9月開幕が予定されているので自軍の選手への牽制なら今のタイミングでこの発言をする必要は薄い。それでもこのタイミングで発言したということはNFLより先行する他のジャンルで抗議活動が定着してNFL開幕時には押し止められない流れになってしまう前に発言した、と読めるように思えます。
先日来書いている通り先行開幕するMLBは過去人種問題に大きく関わることを避けてきました。しかし今回はメジャースポーツの中で単独で再開をする順番となっており、その対応が過去よりも注目されるのは確実に見えます。白人選手が多数を占めるMLBが積極的な賛同の意思を示さずにいま燃えている問題を素通りすると強い社会的反発を受ける可能性があります。
平和的な抗議行動は連邦憲法修正第1条で保証されたアメリカ国民の基本的権利とされ、その自由が保証されるだけではなく、積極的に推奨されると教わります。そういうアメリカ的な思想では問題に口を噤む行為は蔑まれる傾向は強いです。
そもそもが今回の問題は白人社会が黒人の権利に無関心だったから同じようなケースが繰り返され、また起こった事件だという認識が多い中、白人が多数を占めるMLBが素通りすること自体が、今回の問題の写し鏡だという強い批判を浴びる可能性は高いように見えます。
MLBとしては現在まで公式なコメントを出していないのですが、それはまだ開幕していないからと言い訳もつきますが、開幕時にはその言い訳は通らないと思った方が良い。こうなってしまうとNBAに先行してもらってガス抜きをしてもらった方が良いぐらいの状況とさえ言える。
MLBは労使が再開時の報酬条件で折り合いがつかずまだ開幕が危ぶまれている。実際に7月初旬の開幕ができるかどうか不明。まさか人種問題に関わり合いたくないからという理由が主たる理由でシーズン開始を遅らせるという判断があるとは思えませんが、労使交渉が進まない中でもし開幕にこぎつけても、この問題への対応もなかなかの重荷になる可能性があります。
Breesの発言は自身の主張をしたという意味で素通りよりはずっと良いと評価されるのであろうと思われますが(それぐらい責任ある立場でのダンマリは批判される)しかしながら反発も免れない。Brees発言に既に反対して声を挙げた中にはGreen Bay PackersのQB Aaron Rodgersもいます。Rodgersの立場はかなり微妙なんですが、即座に反応したなと。
Green Bay Packersの地元ウィスコンシン州は前回2016年の大統領選挙で得票率1%以下の僅差でトランプが獲って選挙全体の勝利に結びつけた重要なSwing stateのひとつ。今年の大統領選でも激しい争いとなることが確定的な州で、その上Green Bayは田舎の孤立した街で州内では保守的な傾向は都市部(Milwaukee)よりはるかに強いはずの土地です。この土地柄で、ここで早めに発言するのはなかなか勇気の要る行為に見えますがあっさりとBreesへの反論を出してます。
Breesが口火を切り、Rodgersも反応したことからスポーツマスコミが他のNFL選手たちにも意見を求める流れになるのは確実に見えます。Tom Bradyは間違いなくターゲットになり意見の表明を求められることになるんでしょう。Bradyは4年前はトランプ支持者で、当時トランプ側から支持のコメント表明を求められたこともある(丁重にお断りしたとのこと)と今年公開になったインタビュー番組でも言ってました。New England PatriotsからTampa Bay BuccaneersにFA移籍の初年度。疫禍の影響もあり全体練習ができずまだ新しいチームメイトとの友好関係も築けていないであろうこの時期にこの問題にコメントを求められるのはなかなか厳しいでしょうが、避けようもないと思われます。MLBと同じくコメントを避けること自体が問題視されそうな情勢ですし。
このタイミングでBreesが参戦してチームの士気には影響するのかしないのか。
黒人男性George Floydが警察に首を押さえつけられて死亡した件は全米を巻き込む抗議行動に展開しています。これがアメスポ界にも延焼するのは必至な情勢です。メジャースポーツの再開順序としてはMLBが7月上旬に先行開幕が見込まれ、その後にNBAとNHLがそれぞれプレーオフのみでシーズンの決着をつける見込みで、NFLはその後。
BreesのNFLはレギュラーシーズンは9月開幕が予定されているので自軍の選手への牽制なら今のタイミングでこの発言をする必要は薄い。それでもこのタイミングで発言したということはNFLより先行する他のジャンルで抗議活動が定着してNFL開幕時には押し止められない流れになってしまう前に発言した、と読めるように思えます。
先日来書いている通り先行開幕するMLBは過去人種問題に大きく関わることを避けてきました。しかし今回はメジャースポーツの中で単独で再開をする順番となっており、その対応が過去よりも注目されるのは確実に見えます。白人選手が多数を占めるMLBが積極的な賛同の意思を示さずにいま燃えている問題を素通りすると強い社会的反発を受ける可能性があります。
平和的な抗議行動は連邦憲法修正第1条で保証されたアメリカ国民の基本的権利とされ、その自由が保証されるだけではなく、積極的に推奨されると教わります。そういうアメリカ的な思想では問題に口を噤む行為は蔑まれる傾向は強いです。
そもそもが今回の問題は白人社会が黒人の権利に無関心だったから同じようなケースが繰り返され、また起こった事件だという認識が多い中、白人が多数を占めるMLBが素通りすること自体が、今回の問題の写し鏡だという強い批判を浴びる可能性は高いように見えます。
MLBとしては現在まで公式なコメントを出していないのですが、それはまだ開幕していないからと言い訳もつきますが、開幕時にはその言い訳は通らないと思った方が良い。こうなってしまうとNBAに先行してもらってガス抜きをしてもらった方が良いぐらいの状況とさえ言える。
MLBは労使が再開時の報酬条件で折り合いがつかずまだ開幕が危ぶまれている。実際に7月初旬の開幕ができるかどうか不明。まさか人種問題に関わり合いたくないからという理由が主たる理由でシーズン開始を遅らせるという判断があるとは思えませんが、労使交渉が進まない中でもし開幕にこぎつけても、この問題への対応もなかなかの重荷になる可能性があります。
Breesの発言は自身の主張をしたという意味で素通りよりはずっと良いと評価されるのであろうと思われますが(それぐらい責任ある立場でのダンマリは批判される)しかしながら反発も免れない。Brees発言に既に反対して声を挙げた中にはGreen Bay PackersのQB Aaron Rodgersもいます。Rodgersの立場はかなり微妙なんですが、即座に反応したなと。
Green Bay Packersの地元ウィスコンシン州は前回2016年の大統領選挙で得票率1%以下の僅差でトランプが獲って選挙全体の勝利に結びつけた重要なSwing stateのひとつ。今年の大統領選でも激しい争いとなることが確定的な州で、その上Green Bayは田舎の孤立した街で州内では保守的な傾向は都市部(Milwaukee)よりはるかに強いはずの土地です。この土地柄で、ここで早めに発言するのはなかなか勇気の要る行為に見えますがあっさりとBreesへの反論を出してます。
Breesが口火を切り、Rodgersも反応したことからスポーツマスコミが他のNFL選手たちにも意見を求める流れになるのは確実に見えます。Tom Bradyは間違いなくターゲットになり意見の表明を求められることになるんでしょう。Bradyは4年前はトランプ支持者で、当時トランプ側から支持のコメント表明を求められたこともある(丁重にお断りしたとのこと)と今年公開になったインタビュー番組でも言ってました。New England PatriotsからTampa Bay BuccaneersにFA移籍の初年度。疫禍の影響もあり全体練習ができずまだ新しいチームメイトとの友好関係も築けていないであろうこの時期にこの問題にコメントを求められるのはなかなか厳しいでしょうが、避けようもないと思われます。MLBと同じくコメントを避けること自体が問題視されそうな情勢ですし。
ブリーズの件、確かにタイミングは悪かったですがあそこまで四方八方から叩かれるのかと驚きました。もはや膝付きに異議を唱えれる状況ではないんですかね。こうなるといざ開幕して国歌斉唱の膝付きに同調せずいつも通り振舞う選手がいたら叩かれるのではと心配になります。
drbcs
がしました