先週末の段階で南部ジョージア州が一時閉鎖されていたビーチを再開。ビーチが長く閉鎖されたままのカリフォルニア州などとの差異が議論を呼んでいます。

個人的にはあれもダメこれもダメってやっていたら中期戦は戦えないという意味で今回のジョージア州の措置には反対ではないです。タイミング的にもSocial distancingでの6 feetの距離をとるという行動が定着してきている時期でもあるので、Social distancingが確保できるなら野外、明るい太陽・紫外線の下での散歩ぐらい良いじゃないか、というのが第一印象ですが、懸念も当然あります。Social distancing破りをする人が出てくるのは確実ですから。犬とか連れてくる人は当然出るし、犬や子供たちのような予測不能な動きをされたらSocial distancingは維持しにくいです。フリスビーや各種ボールなどの使用で知らず知らず汚染を広げる可能性もある。また解禁のタイミングが他州など社会全体におよぼす警戒の緩みを指摘する向きもあります。そういう批判的な意見も理解は可能です。


似て若干非なるものにゴルフ場の解禁問題があります。地方政府に方策が委ねられるため実態は全米でまだら模様になっているかと思いますが、ゴルフ場が各地で閉鎖されたり、ゴルフを楽しむ人を批判したりということが数週間前に話題となりました。それがここへ来てゴルフ場再開OKに舵を切る自治体が出てきているようです。
これに関しても個人的にはゴルフぐらい個人の距離を維持しやすいスポーツは他にないだろ、これがダメなら近所の散歩もできないわ、と思っていました。気をつけるのは室内となるクラブハウス周りとトイレ、レンタルカートの除染ぐらいではないのか。あとはボール洗浄機の操作部ぐらい?

私自身はゴルフをしないので個人的には損も得もないのですけれど、なんでも抑圧すれば良いというのは違うんじゃないかなあと当初から思っていたわけです。感染拡大予防が目的なのに、禁欲生活が目的かのように勘違いしてる人がいるのではないか。
もちろんこれには行政側の「不要不急の外出は控えてください」という強い要請、または同様の行為を法律で禁止するなどがあったせいでもあります。それを聞いた人からすればゴルフは不要不急だろと言いたくなるのもわかるわけです。生活習慣の変更を急速に広めるためには端的に不要不急の外出不可という言い方になった行政側の都合はわかる。
ただSocial distancingが励行できるなら散歩もゴルフも良いでしょう。というか家に篭りっきりでまったく太陽光を浴びない生活も健康に悪いでしょうし。ゴルフ場なら分別ある大人がほとんどでビーチのような予測不能な接近も比較的少ないと予想できます。


繰り返しになりますが中期戦になるのは目に見えてるのですからイラつくのはまずいです。それも早い段階から。日本ではコロナ疲れという端的な表現が既にできてるようですが、そりゃまだ早いよ、という。なにがしか楽しみを見つけてリラックスしないともちません。

月給制の日本と違って週給制隔週制になれたアメリカでは失業時のカネが枯渇するまでのタイミングがずっと早い。雇用側の解雇の裁量権も大きいため職を失った人は多く、不安とストレス、そして現実問題として明日の飯はどうなるんだ家賃も払えないという不安を抱える層は多い。長いところでは既に1ヶ月以上になる異常生活。そういう中で楽しげにゴルフをやってる姿をローカルニュースで見かけるといらつく→通報→禁止という連鎖はわからないでもないですが、それは根本的には感染防止措置とは関係のない問題でしょう。
外出禁止令発令当初はそういう混乱もあったかと思いますが、この異常な時期が日常化してくるタイミングでもあり、ゴルフ解禁、良いんじゃないでしょうか。