男子プロラクロスの新リーグPremier Lacrosse Leagueのプレーオフ決勝戦が土曜日に行われました。地上波NBCがカレッジフットボールの裏番組として生放映しています。試合は前半一方的一時点で9-2だったのをRedwoodsが追い上げ終盤同点になり延長戦の末第2シードのWhipsnakes LC (Lacrosse Club)が第4シードRedwoods LCを12-11で破ってリーグ初年度の優勝チームとなっています。
今年3月にPLLについては少し紹介しました。ツアー型の新プロラクロスリーグとして、既存の野外プロラクロスリーグのMLLの選手を大量に引き抜き。シーズンもMLLと丸かぶり。創設19年目のMLLに新設PLLが挑戦したシーズンということになります。PLLとともにMLLについても以下簡単に状況説明してみたいと思います。
まず老舗のMLLですが、昨季から3チームがリーグ戦から離脱して6チームでの今季となっています。離脱したのはOhio Machine、Charlotte Hounds、Florida Lauch。いずれもMLLとしては歴史の浅い新しめのチームです。残った6チームのうち老舗は4チーム=Boston Cannons、Denver Outlaws、Chesapeake Bayhawks、New York Lizards。あとの2チームは創設4年目のAtlanta Blazeと2年目のDallas Rattlers(移転前のRochester時代を含めれば17年目)。9チームと地盤を拡張したに見えたMLLがまた以前の6チームに戻ってしまった。
PLLがMLLに挑戦してみようと思ったであろうきっかけは、MLLの将来の発展メジャー化の展望が見えないことがなにより大きかったと思います。MLLができて20年にもなろうというのにいまだマイナー。時期も遠くない時期にスタートしたサッカーMLSは準メジャーの位置までその存在感をアップしているのにMLLは遠く引き離された。MLLが新チームを各地で立ち上げて地盤を広げようと地道に努力しているのは過去にも当ブログで何度か紹介していますが、地道過ぎてマイナー臭はかなり強かった。
そこを打ち破ろうということで登場したPLLは観客のユーザーエクスペリエンスの向上のために今季のほとんどの試合をサッカーMLSの比較的新しいスタジアムで開催。開幕戦は打ち上げ花火効果ということもあるのでしょう、NFLスタジアムの大箱を使ってみたりもしています。全10週のレギュラーシーズンを毎週末3試合(土曜日2試合日曜日1試合)を6チームで行い転戦、その後4チームによる3週間のプレーオフという形をとりました。動員は週末2日間の合計で10,000から13,000人程度と発表されていますから各日は5,000-6,000人程度。主催者としてはもっと入って欲しかったところでしょう。MLSスタジアムは小ぶりとはいえ1.5-2万人前後は入る。そこにその人数だとどうしても閑散とせざるをえない。今日の決勝戦はMLS Philadelphia Unionのホームでの開催だったのですが観客を入れていたのはスタジアムの片側だけ。
MLSスタジアムの賃料は(どのぐらいか存じません)この動員数でもなんとかまかなえたかもしれませんが、開幕戦の大箱のNFLスタジアム(PatriotsのGillette Stadium)の賃料はとてもペイできていないと考えて良い。選手の引き抜きでサラリーもかなり張り込んだのもあり、興行収入だけでは今季はかなりの赤字であろうと想像できます。
PLLにとって救いは後ろ盾であるNBCからはPLLの初年度に肯定的な評価をもらっているらしいことです。このリンク先の記事が事実だとすれば来季もPLLはNBCの後見を得て放送も継続するであろうし、資金的にも命脈を保てるはずです。
ただ過去にNBCはXFLとも似たような状況になってXFLの2シーズン目の開催を目論見ながら実際は1年でXFLはその活動を停止したという事例もありますので、実際に来季が来るまで楽観視はできないですが。
命脈は保ったとして来季も同じツアー型で今季以上の動員を目指せるか。成功のためには目指さざるを得ないんですけどどうなるかは予断を許さないところです。
以前から何度か説明していますがNBC系列にとって最も高額な放映権料を払っているスポーツイベントは五輪です。高額の五輪放映権料の元をとるためには五輪競技に人気イベントをいま以上に作っていく必要があり、そのためNBC系列は非五輪年にも五輪スポーツを後援するように放送をすることが多いです。2028年のロス五輪にラクロスが競技採用される可能性がいまも残っており、その部分を念頭においてNBCはプロラクロスリーグを庇護下おいておきたいという意図があるかにも見えます。
今年3月にPLLについては少し紹介しました。ツアー型の新プロラクロスリーグとして、既存の野外プロラクロスリーグのMLLの選手を大量に引き抜き。シーズンもMLLと丸かぶり。創設19年目のMLLに新設PLLが挑戦したシーズンということになります。PLLとともにMLLについても以下簡単に状況説明してみたいと思います。
まず老舗のMLLですが、昨季から3チームがリーグ戦から離脱して6チームでの今季となっています。離脱したのはOhio Machine、Charlotte Hounds、Florida Lauch。いずれもMLLとしては歴史の浅い新しめのチームです。残った6チームのうち老舗は4チーム=Boston Cannons、Denver Outlaws、Chesapeake Bayhawks、New York Lizards。あとの2チームは創設4年目のAtlanta Blazeと2年目のDallas Rattlers(移転前のRochester時代を含めれば17年目)。9チームと地盤を拡張したに見えたMLLがまた以前の6チームに戻ってしまった。
PLLがMLLに挑戦してみようと思ったであろうきっかけは、MLLの将来の発展メジャー化の展望が見えないことがなにより大きかったと思います。MLLができて20年にもなろうというのにいまだマイナー。時期も遠くない時期にスタートしたサッカーMLSは準メジャーの位置までその存在感をアップしているのにMLLは遠く引き離された。MLLが新チームを各地で立ち上げて地盤を広げようと地道に努力しているのは過去にも当ブログで何度か紹介していますが、地道過ぎてマイナー臭はかなり強かった。
そこを打ち破ろうということで登場したPLLは観客のユーザーエクスペリエンスの向上のために今季のほとんどの試合をサッカーMLSの比較的新しいスタジアムで開催。開幕戦は打ち上げ花火効果ということもあるのでしょう、NFLスタジアムの大箱を使ってみたりもしています。全10週のレギュラーシーズンを毎週末3試合(土曜日2試合日曜日1試合)を6チームで行い転戦、その後4チームによる3週間のプレーオフという形をとりました。動員は週末2日間の合計で10,000から13,000人程度と発表されていますから各日は5,000-6,000人程度。主催者としてはもっと入って欲しかったところでしょう。MLSスタジアムは小ぶりとはいえ1.5-2万人前後は入る。そこにその人数だとどうしても閑散とせざるをえない。今日の決勝戦はMLS Philadelphia Unionのホームでの開催だったのですが観客を入れていたのはスタジアムの片側だけ。
MLSスタジアムの賃料は(どのぐらいか存じません)この動員数でもなんとかまかなえたかもしれませんが、開幕戦の大箱のNFLスタジアム(PatriotsのGillette Stadium)の賃料はとてもペイできていないと考えて良い。選手の引き抜きでサラリーもかなり張り込んだのもあり、興行収入だけでは今季はかなりの赤字であろうと想像できます。
PLLにとって救いは後ろ盾であるNBCからはPLLの初年度に肯定的な評価をもらっているらしいことです。このリンク先の記事が事実だとすれば来季もPLLはNBCの後見を得て放送も継続するであろうし、資金的にも命脈を保てるはずです。
ただ過去にNBCはXFLとも似たような状況になってXFLの2シーズン目の開催を目論見ながら実際は1年でXFLはその活動を停止したという事例もありますので、実際に来季が来るまで楽観視はできないですが。
命脈は保ったとして来季も同じツアー型で今季以上の動員を目指せるか。成功のためには目指さざるを得ないんですけどどうなるかは予断を許さないところです。
以前から何度か説明していますがNBC系列にとって最も高額な放映権料を払っているスポーツイベントは五輪です。高額の五輪放映権料の元をとるためには五輪競技に人気イベントをいま以上に作っていく必要があり、そのためNBC系列は非五輪年にも五輪スポーツを後援するように放送をすることが多いです。2028年のロス五輪にラクロスが競技採用される可能性がいまも残っており、その部分を念頭においてNBCはプロラクロスリーグを庇護下おいておきたいという意図があるかにも見えます。
PLLはNBCの意図に振り回されてプロとしての価値がイマイチ高まらない方向でやっているような気がします
フランチャイズもないし、乱闘も多い
これだとXFLというかWWEというか(汗)
USLやWorld Lacrosseと組んで主軸路線をMLLに取って代わろうとしているのに微妙に残念な感じです
ま、そうは言ってもそのおかげで日本人がMLLでプレーする機会が増えているので
このままでは昔のアメスポで繰り返された合併や吸収によるリーグ拡大にはつながらず、共倒れになりかねないのでMLLは粛々路線を貫いているのかなと
LAでの採用は2023年に決まるようなので、それまでは両方とも続くでしょうが、その後はどうなることやら、、、です
drbcs
がしました