New York Yankees Alex RodriguezへのMLBが課した出場処分の異議申し立ての仲裁結果が発表になっています。出場停止試合数は従前の211試合から162試合に短縮という内容。A-Rodは即座に連邦裁判所で争う旨のコメントを発表していますが、実際に提訴するかどうかは若干懐疑的です。顧問団弁護士に乗せられている可能性を感じます。2014年シーズンは諦めて2015年シーズンに復活を賭ける、でいいんじゃないのかなと思うんですがどうでしょうか。細かいことを言うと今回の処罰はPEDの使用そのもの以外の部分、捜査妨害で罰せられている面が強いのでA-Rodが実際にPEDを使ったかどうかはあんまり関係ない話になってきているんですが、マスコミでさらっと触れるファンにとっては違反薬物摂取ととられてしまうのでその点にA-Rodが拘っているのかなという気がします。MLB選手会側はMLBの手続き瑕疵や証拠への異議は唱えておらず連邦裁判所に持ち込んでもこりゃ見込みないんじゃないのかな?という感触です。
それはともかく。MLB Networkでこの件の詳細な特集番組をやっていたのですが、その中でおもしろいことを言っていました。Bob Costas氏が持ち出してきたのでどれほどそれが真実か裏は取っていないんですが曰く「2014年のMLBの出場停止は日本リーグその他も尊重するので、一年間だけ海外リーグでプレーするというのもできない。ありうるとしたら米国内の独立リーグだろう」というコメントがありました。え?という感じです。NPBはMLBの出場停止処分を尊重する?そんな話が過去にあったんでしたっけ?NPBの事情を私は知らないのでそうなのかもしれません。どうなんでしょうね?
私が意外だと思ったのはこういう過去事例があるからです。NFLの話ですが、RB Ricky Williamsが薬物違反(PEDではなく大麻。Rickyは大麻愛好家でオフシーズンはオランダで大麻三昧)で1シーズン出場停止処分となったときにCFLでプレーした事がありました。NFLとCFLは独立の組織ですが、相互不可侵条約を結んでいるであろう(そういう公表された事実はありません)CFLがRickyを受け入れていたのはOK。それがMLBとNPBだと不可?本当に?と思ったわけです。一年だけまだ賞味期限の切れていないA-Rodが日本でプレーするなんてNPBにはいい宣伝機会で良いんじゃないかと思っていたので、単なる紳士協定とかなら無視してNPBは取っちゃえばいいのにと思うんですがどうでしょうか。
ただNPBは例のポスティング契約のあまりのダメさにコメントする気も失せたほどの無○集団(失礼)ですから、MLBになんか言われるとそのまま受け入れちゃいそうではあります。本当はそれをバーゲニングパワーに使ってなんらか他の部分でMLBから譲歩を引き出すぐらいの手管があるといいんですが。
宣伝効果は薄いと思いますよ