前項でぐだぐだ書いたんですが結局録画後追いで今夜のうちにMLSオールスター戦を見てしまいました。AS Roma、地を這うボールでボールを動かすことを徹底しているようでプレシーズンですがなかなかに見応えのあるプレーぶりを披露してくれました。イタリアの6位程度でもこうなんだなあと彼我の差をまた思い知るハメに。結果は3−1でRomaの勝利。後半ロスタイムに1点を返してMLSオールスターが零封を免れました。Romaは空中戦に弱みがあるのかなとも見えました。
それよりもハーフタイムのMLSコミッショナーから2020年までに現在19チーム/2015年のNYCFC参入で20チーム化まで確定しているリーグを24チームまで増やすという発表がありました。こちらがアメスポ的には大きなニュースでしょう。
これは昨年のこの機会まで20チームでリーグ拡張打ち止めと公言していたのをコロリと翻したことになります。例のBeckham拡張もありますので実質新規で3チームを受け入れるということになります。あと7年で3チーム。かなりのハイペースと言えるんじゃないでしょうか。マイアミの他にアトランタやサクラメントといった微妙なスポーツ都市を加えていくのか。(サクラメントはNBA Kingsが同地を去るので例のSeattle Soundersの成功の二番煎じ狙いとして注目の地です) 細かい候補地の比較はそのうちやるとして、20チームで打ち止めだぞと散々煽ったのに20チーム目の参入が確定したら、ころっと24チームまで増やすよ!と変わるのは打ち止め詐欺だなあと思うところはありますが、プロスポーツですからそういう手口もアリかなと思います。20チーム目が最後だと言ってさんざん煽ったお陰でMLSへの参入金は既に$100ミリオンまで高騰しており、これからの3チームを招致する都市がさらにそれに上乗せされるであろう次の参入金設定に対応しきれるのかどうか。この参入金バブルを最大限利用し、かつ勢いのあるうちにリーグ拡張を続けたいということでしょう。いまでもMLS各チームには能力の怪しい選手も少なくない中、さらにチーム数を増やしてゲームの質は大丈夫かという疑問はありますが、拡張はできるうちにした方がいいという経営判断は悪くないセンスであるとは思います。毎年いつつぶれるかと心配していたのは僅か数年前だったのに大変な変わりようです。
もう一つの懸案であるChivas USAについては「メキシコの本家Chivasとの関係を強調して在米メキシコ人ファンとつながるという戦略は失敗だった」と明言してきました。コミッショナー思い切っていい切りましたね。同時にChivasを含めてMLSの全チームの移転はまったく考えていないとも。
まあただ上記の20チームで打ち止めと言っていたのがころっと変わったこともあり「考えていない」程度の発言は信用するに足りないので、いい話があれば移転はまだあるだろうとコミッショナーの発言を無視しておくことにしたいと思います。
MLSはChivas USAのチーム内の人種差別問題での訴訟を抱えており、場合によっては多額の懲罰的賠償金を取られることも考えられます。係争中を理由にコミッショナーは発言を避けましたが、MLS自体が参入金バブルで当面のお金を持っているのが外からも見える状態になってくると、こういう法的な脇の甘さを見せていると訴訟の餌食になります。メジャースポーツなら十二分に気をつけているはずのことがMLSではできていなかったという点で反省点になるのでしょう。またMLSはリーグ全体が一個の会社なのでChivas USAだけの不手際でもMLS全体が賠償金を払うハメになるという仕組みでもあります。今後MLSがビジネスとして大きくなっていく中で各チームのオーナー(正確には疑似オーナーですが)の独立の運営の失敗がMLS全体に影響するのを避けられない仕組みをいつまで続けられるのか、経営が完全に軌道に乗ったどこかの時点で大幅な組織変更をするのかという課題も浮上してくるのかもしれません。
まえから20クラブ以上にしたいとMLSは思っていたという話も?