昨年12戦全勝の好成績でシーズンを終えたカレッジフットボールの強豪The Ohio State Buckeyesの主戦RB Carlos Hydeがチームから排除されるようです。追って情報は出てくるでしょうが犯罪行為らしく、初出の段階ではOhio Stateは出場停止処分を発表、その後チームからの放逐となるようです。事件の中身はこの際いいでしょう。過去の実績から言ってOhio StateのHC Urban Meyerは自軍の選手への処罰で厳しい方ではなく、その様子は今回もとりあえず出場停止にとどめようとした最初の発表部分にもうかがわれます。

昨季の12戦全勝はポストシーズン出場不可であるのがシーズン前から決まっていた中での全勝だったため全米ランキングでも無視され、試合報道でもオマケ的に扱われてしまった影の全勝、裏番のような全勝シーズンだったわけです。Ohio Stateのファンからは「本当だったらNotre Dameとの全勝同士でのBCS優勝戦に行けたのに」「Notre Dame相手なら勝てたのに」と残念がる嘆き節が聞こえるシーズン終盤でした。本当だったら…というのは本当も嘘もなく単にバカな前任HCとその配下の選手達の行いの結果ですから同情の余地は少ないのですが、ファンにとっては悔しいのはわかります。勝っても勝ってもカレッジフットボール報道での無視されっぷりは中立の私からみても、ここまで無視されちゃうんだなあ、という感じでした。同じBig Ten所属のポストシーズン出場不可処分中だったPenn Stateの方はOhio Stateよりはなにかと報道されることが多かったように感じました。


さてそういう昨年の忸怩たる思いを乗せてポストシーズンに復帰するこの2013年シーズン、Ohio Stateファンにとっては期待のシーズンです。昨年の全勝で一皮剥けたQB Braxton Millerと昨季16 TDを決めたRB Carlos Hydeのコンビで昨年の悔しい思いを叩きつけて全米制覇へ!という矢先のHydeのこの処分。出鼻をくじかれたことになります。今季の現役RBとしては全米有数の活躍が期待されたHydeが消えることで戦力ダウンは必至。

他にもCBが別の問題で警察のお世話になったとかならないとかという話もリークしています。アメリカの場合、微罪でもガンガン逮捕してしまう傾向こそありますが、どうにも弛んだOhio Stateの統率は前任HCの時代からまだまだ改善していないようです。テキサス州オースティンと並んでカレッジフットボールのスター選手がその街の顔役のように振る舞える都市として有名なオハイオ州コロンバス。全米制覇を逃した昨年の悔しさはファンは覚えていても若い選手たちはさっぱり覚えておらず、相変わらずちやほやしてくれる取り巻きにいい気にさせられてまだまだバカをやっていそうです。