まずはこれを見ていただきましょう。来春にスタートする予定の女子サッカーの新プロリーグのリーグロゴです。
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正直、一目見て暗澹たる気持ちになりました。 一体いまは何年なのだ、と。青赤白と星条旗カラーで白抜きの選手のシルエットというのはMLBやNBA、さらには女子バスケのWNBAや各種マイナースポーツでも使われているアメスポでは標準的なものではありますが、2013年にスタートするリーグでこれか、という。その上シルエットの選手の足が短い身体のバランスも悪い躍動感もないとあまり褒めるべきところがないように思います。

同時に発表された新リーグ名のNWSL (National Women's Soccer League)という名称もマーケティング的な目新しさも訴求力もゼロ、かつ覚えにくい。さらに略称の語感が極端に悪く言いにくいことこの上ない(これはアメリカ人ファンもさかんにSNSで言ってます)。本当にこれでこれから何年も続けるつもりのリーグなのか?他の状況も発表が五月雨式と開幕まで三ヶ月となったリーグ準備に遅れが目立っているように見えるだけに時間不足でやっつけ仕事でやってないか?という疑いがあります。ロゴもリーグ名の語感も昨年で活動停止したWPSの方が(その点に限れば)数段良かったような。


同時に参加8チームのうち7チームのチーム名とロゴも発表になっていますね。Seattleのチームのみチーム名もロゴも後日発表。7チーム中4チーム(Boston Breakers, Western New York Flash, Chicago Red Stars, Sky Blue FC)はWPSからの生き残りでチーム名・ロゴも基本継承。Sky BlueとFlashはチャンピオンシップ獲得の小さな☆を加えた変更あり。この変更はけっこういいと思います。サッカーらしいですし、これだけのことでちょっとした話題の提供にもなるし女子サッカーが歴史を重ねた印でもあります。Sky Blueの方はWPSでの初年度2009年の優勝の☆ひとつ。Flashの方は☆三つで、これはWPS最終年2011年(Flashにとってはリーグ初参加年)の優勝分と、今年2012年にWPSL Eliteでの優勝、そしてWPS参加前年の2010年にUSL W-League優勝の分でしめて三つということでしょう。リーグ形態は違えどFlashはアメリカ女子サッカー三連覇中ということになります。ちなみにWPSが存在した三年間のもう一つの優勝チームは2010年のFC Gold Pride(西海岸ベイエリア東岸が本拠)で優勝後解散しています。そのさらに前身となるWUSA時代の三年間の優勝チームはどれも消滅、今回新リーグには参加していません。


新チームのチーム名にもWPSの遺産が感じられます。Washington DCを本拠とする新チームはWashington Spiritと命名されました。DCには初の女子プロリーグだったWUSA(2001年開始)の頃からWPS時代まで息長く存続し続けたWashington Freedomがあったのですが、この名称は用いられず。これはWPS当時に例のmagicJackに数少ない名門Freedom(WUSA優勝履歴あり)をたたき売ってしまった負の遺産でしょう。カネに困ったWPSがFreedomの権利を売却して資金調達したものの一年後にそのままWPSは解散。Freedomの権利を抱え込んだままの元のmagicJackのオーナー氏は今回の新リーグには参加しないorできないままですので、よって新リーグはチームをDCに復活させたもののFreedomの名称やロゴは使えない。よって新チーム名と新ロゴでスタート。ここのロゴと、もうひとつの新チームFC Kansas CityのロゴはSNSで見てるとかなり評判悪いですね。同意せざるをえないような。Kansas Cityのロゴに使われている黒白のサッカーボールっていまでも存在するんですかね?相当年齢が上の人たちの記憶のなかにあるだけ、または記号的に存在しているだけでほぼ実在していないのでは。その上KCはポニーテールの女の子シルエット。小学生の作品並かと思います。DCの方もこれが少女をメインターゲットとした商品のロゴかとがっかりします。

それと比較するとPortland Thornsは名称ロゴともに少なくとも意欲的なのは評価できるような。なぜThorn=トゲでこのロゴかというとPortland市はRose Cityというニックネームで、それつながりで薔薇の棘ということなんでしょう。使用色もスポーツチームとしては異色です。SNSでは賛否は割れていますが努力と意欲の跡は確かにあると言ってよいでしょう。新リーグ参加見込みの選手では米代表のMF Megan Rapinoeとカナダの大エースFW Christine SinclairがPortland大出身者なので少なくともこのどちらかがここに所属するのではないかと想像します。

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まあロゴ談義はいいとして、より重要なのが試合会場。Boston BreakersとWNY FlashとSky Blue FCはWPS時代からのホームを新リーグでも継続使用を発表していますが、存続組でもChicago Red Starsは都落ちで小規模大学のスタジアムを間借りすることを発表。同市のMLSチームChcago Fireのホームであるサッカー専用スタジアムToyota Parkには以前に少し観察したように同じく来春スタートする女子アメフトLFLがサブテナントとして入るのに、女子サッカーの方はWPS時代試合開催していた同所に戻れず地味な場所での再スタートになります。いわゆるサッカー専用スタジアム(SSS)をホームとするのはPortland ThornsとWNY Flashのみ。また8チーム中2チームがいまになってもホームスタジアム未定となっています。いろいろ準備が後手に回ってる感じですね。