NFL New York Jetsがあと二試合を残したこの時期まで散々引っ張った挙げ句やっと先発QB Mark Sanchezを先発役から降ろすことを決定。現在Jetsは6勝8敗とプレーオフ進出は既に大変苦しいないようです。残り二週で全てJetsに都合良く勝ち負けが進んだ時のみ8勝8敗でPittsburghとCincinnatiに並べるという状態で、蜘蛛の糸一本の状態ですがタイブレーカーの都合で既にダメなようです。地区内でのタイブレーカーではDolphinsより上なんですが、Northの相手ではDolphinsはまだぎりぎり逆転の可能性があるけれどJetsはない。
それにしてもこんなになるまでよくSanchezで引っ張りまくったものだというシーズンでした。昨年今年を通じてSanchezの下で50与ターンオーバー。プレシーズンから内容もぼろぼろでもありました。そして終戦になったこの時点になってやっとSanchez降格となったのですが、その後任がなんとびっくりのGreg McElroyだというのです。二番手の筈のTim Tebowをすっ飛ばしてMcElroy?なぜ?
McElroyは強豪AlabamaのQBとして二年間先発を張り、2009年シーズンは全米制覇も経験。カレッジフットボールファンにはお馴染みの選手ですがプロの実績はほぼゼロ。今季のJetsでの成績だけならSanchezの起用にこだわったJetsではTebowもMcElroyもほとんど出番がなかったのでどちらもほとんど成績らしいものはないですが、Tebowの方はちょうど昨年今頃、全米スポーツシーンの注目を一手に集めてTebow Magicを連発しプロとしての実績は十分です。昨年出だしから成績不振に陥ったDenver Broncosが早々に捨てシーズンになるはずのシーズンを任せたTebowが綱渡り試合を次々にものにしてプレーオフまで突き進んだ、あの季節からまだ僅か一年。あれがたった一年前なのですね。なにかもう遠い昔のような気すらしてしまいます。
あの奇跡の連続、ケチのつけようのない好青年ぶり、Tebowingという言葉と祈りポーズの一大ブームまで生み出したあれからわずか一年。しかしDenverに(というよりJohn Elwayに)嫌われて放出。Broncosはその後釜に名QB Peyton Manningを迎え、期待に違わぬ成績で地元ファンはもう一年前のTebow Magicを懐かしむ機会もないほど今季の新チームの躍進に心躍らせています。Manningの復活劇自体がそれだけで大きな話題でもありますし。
一方のご本人TebowはオフシーズンにNew York Jetsに「バックアップだぞ」とさんざん念押しされて加入。シーズンが始まるとJetsは冴えないSanchezになぜかこだわり続ける。チーム成績はプレーオフラインを下回った辺りを低空飛行。ファンからTebowを望む声はあっても出番がこない。Tebow本人は機会が与えられないことに愚痴をこぼすこともなく「選手はいつでも試合に出たいもの。自分も出たい。だから常に万全の準備をするだけ。」とにこやかに完璧マスコミ対応を続けてきたわけです。
そしてほぼプレーオフ進出が消えたこの時点になってやっと先発QB交代が現実になったのですが、その代役には実績ゼロのMcElroy起用。Tebowはさんざん待たされた挙げ句に頭越しにまたも先発の機会を逸したことになります。
これ、Tebowは表だっては文句は言わないはずです。たぶん言わないでしょう。ここまで我慢し続けてきたわけですから。少なくともシーズンが終わるまでは絶対言わないでしょう。しかしいくら好青年でもさすがに心中を穏やかではないはずです。
McElroyが今季Jetsでの練習でどういうプレーぶりをしているかは知りませんが、2011年ドラフト最終巡=七巡目全体208番目の指名の選手として入ってきたQBです。次のエースというような期待をされて入ってきた選手ではありません。スカウトの目で見て突出した才能があるとも評価されなかったし、大学で全米制覇こそしましたがAlabamaがランオフェンスのチームであることは誰が見ても明らかでした。当時の主戦RB Mark Ingram(現New Orleans Saints)は同ドラフトで一巡目指名、翌年の一巡目全体3位指名となったTrent Richardson(現Cleveland Browns)も当時のAlabama在籍メンバー。そういうMcElroyにすら頭越しされる。
昨年からTebowはQBとしてダメなんだとNFLエキスパート解説陣が口を揃えて攻撃する中勝ち続けたTebow。Tebowにある才能は勝つことであって、 メカニクスではないわけです。カレッジでも勝ち続けた。NFLに入ってからもボロカスに言われながらもとにかく勝った。なぜか勝負どころにやたらと強い。説明できないが勝ってしまう。勝つことが最も大事なはずなのに勝ち続けたことが評価されないというのはおかしなものではあります。投球フォームがどうとかは手段であって目的ではないのですから。
Tebowが活躍してしまうと翌年のQBの起用でチームが自由裁量の余地がなくなる、というのを恐れているのでしょうか。その懸念はありうることとは思います。とにかく特殊な人気を持った選手ですから。またTebowのルーキー契約(残り二年)が大きな出場昇給条項(翌シーズン分のサラリーキャップに響く)を含むため出場機会を抑えたいというビジネス側の要求がある可能性もあります。
ですがもしそれが嫌ならそもそもなぜTebowを獲得したんだろう?という疑問が沸いてくるわけですよね。Jetsは話題作りだけのために人気のTebowを獲って最初から使うつもりはなかった、ということでしょうか。その可能性もあるとは思いますが、でももしTebowは飾りだとJetsが密かに思っていたとするならば三人目のQB(実質二番手)にさらに若いMcElroyを持つでしょうか。どうもなにもかもが支離滅裂な感じがします。
と書いてから思いつきました。そうだこれはJetsなんだ、と。支離滅裂という言葉はJetsにお似合いの言葉なのだと。Jetsが整然と補強したことなんてかつてないじゃないかと。
いやいやTebowくんも大変なチームに来てしまったものです。この調子では来年もJetsのQB陣はごたごたしたメンバー構成になりそうです。
それにしてもこんなになるまでよくSanchezで引っ張りまくったものだというシーズンでした。昨年今年を通じてSanchezの下で50与ターンオーバー。プレシーズンから内容もぼろぼろでもありました。そして終戦になったこの時点になってやっとSanchez降格となったのですが、その後任がなんとびっくりのGreg McElroyだというのです。二番手の筈のTim Tebowをすっ飛ばしてMcElroy?なぜ?
McElroyは強豪AlabamaのQBとして二年間先発を張り、2009年シーズンは全米制覇も経験。カレッジフットボールファンにはお馴染みの選手ですがプロの実績はほぼゼロ。今季のJetsでの成績だけならSanchezの起用にこだわったJetsではTebowもMcElroyもほとんど出番がなかったのでどちらもほとんど成績らしいものはないですが、Tebowの方はちょうど昨年今頃、全米スポーツシーンの注目を一手に集めてTebow Magicを連発しプロとしての実績は十分です。昨年出だしから成績不振に陥ったDenver Broncosが早々に捨てシーズンになるはずのシーズンを任せたTebowが綱渡り試合を次々にものにしてプレーオフまで突き進んだ、あの季節からまだ僅か一年。あれがたった一年前なのですね。なにかもう遠い昔のような気すらしてしまいます。
あの奇跡の連続、ケチのつけようのない好青年ぶり、Tebowingという言葉と祈りポーズの一大ブームまで生み出したあれからわずか一年。しかしDenverに(というよりJohn Elwayに)嫌われて放出。Broncosはその後釜に名QB Peyton Manningを迎え、期待に違わぬ成績で地元ファンはもう一年前のTebow Magicを懐かしむ機会もないほど今季の新チームの躍進に心躍らせています。Manningの復活劇自体がそれだけで大きな話題でもありますし。
一方のご本人TebowはオフシーズンにNew York Jetsに「バックアップだぞ」とさんざん念押しされて加入。シーズンが始まるとJetsは冴えないSanchezになぜかこだわり続ける。チーム成績はプレーオフラインを下回った辺りを低空飛行。ファンからTebowを望む声はあっても出番がこない。Tebow本人は機会が与えられないことに愚痴をこぼすこともなく「選手はいつでも試合に出たいもの。自分も出たい。だから常に万全の準備をするだけ。」とにこやかに完璧マスコミ対応を続けてきたわけです。
そしてほぼプレーオフ進出が消えたこの時点になってやっと先発QB交代が現実になったのですが、その代役には実績ゼロのMcElroy起用。Tebowはさんざん待たされた挙げ句に頭越しにまたも先発の機会を逸したことになります。
これ、Tebowは表だっては文句は言わないはずです。たぶん言わないでしょう。ここまで我慢し続けてきたわけですから。少なくともシーズンが終わるまでは絶対言わないでしょう。しかしいくら好青年でもさすがに心中を穏やかではないはずです。
McElroyが今季Jetsでの練習でどういうプレーぶりをしているかは知りませんが、2011年ドラフト最終巡=七巡目全体208番目の指名の選手として入ってきたQBです。次のエースというような期待をされて入ってきた選手ではありません。スカウトの目で見て突出した才能があるとも評価されなかったし、大学で全米制覇こそしましたがAlabamaがランオフェンスのチームであることは誰が見ても明らかでした。当時の主戦RB Mark Ingram(現New Orleans Saints)は同ドラフトで一巡目指名、翌年の一巡目全体3位指名となったTrent Richardson(現Cleveland Browns)も当時のAlabama在籍メンバー。そういうMcElroyにすら頭越しされる。
昨年からTebowはQBとしてダメなんだとNFLエキスパート解説陣が口を揃えて攻撃する中勝ち続けたTebow。Tebowにある才能は勝つことであって、 メカニクスではないわけです。カレッジでも勝ち続けた。NFLに入ってからもボロカスに言われながらもとにかく勝った。なぜか勝負どころにやたらと強い。説明できないが勝ってしまう。勝つことが最も大事なはずなのに勝ち続けたことが評価されないというのはおかしなものではあります。投球フォームがどうとかは手段であって目的ではないのですから。
Tebowが活躍してしまうと翌年のQBの起用でチームが自由裁量の余地がなくなる、というのを恐れているのでしょうか。その懸念はありうることとは思います。とにかく特殊な人気を持った選手ですから。またTebowのルーキー契約(残り二年)が大きな出場昇給条項(翌シーズン分のサラリーキャップに響く)を含むため出場機会を抑えたいというビジネス側の要求がある可能性もあります。
ですがもしそれが嫌ならそもそもなぜTebowを獲得したんだろう?という疑問が沸いてくるわけですよね。Jetsは話題作りだけのために人気のTebowを獲って最初から使うつもりはなかった、ということでしょうか。その可能性もあるとは思いますが、でももしTebowは飾りだとJetsが密かに思っていたとするならば三人目のQB(実質二番手)にさらに若いMcElroyを持つでしょうか。どうもなにもかもが支離滅裂な感じがします。
と書いてから思いつきました。そうだこれはJetsなんだ、と。支離滅裂という言葉はJetsにお似合いの言葉なのだと。Jetsが整然と補強したことなんてかつてないじゃないかと。
いやいやTebowくんも大変なチームに来てしまったものです。この調子では来年もJetsのQB陣はごたごたしたメンバー構成になりそうです。
私はただTebow人気に乗じて応援してたにわかでしたが、そういうライト層はいくら選手がcoolでも、試合が負ければ離れていきます。だってつまらないですもん。でもTebowは負けなかった。常にハラハラさせる試合をみせてくれていました(良いか悪いかは別ですがw)。
たしかにTebowのスパイラルは汚いですし、安定感あるとはいえませんが…とにかく『魅せて』くれました!!プロスポーツにおける大事な要素を彼は持っていました。
>TebowはQBとしてダメ、Tebowにある才能は勝つことであって、 メカニクスではない
この箇所をみて、ある種セイバーメトリクスにおける「投手の勝利」の位置づけと似ていると感じました。xFIP、BABIPなど運がいい(とされる)P(ex.Hellickson、.Vogelsong)をけなす傾向とも似ているな~と。私はセイバーメトリクス好きですが、スポーツにおいてすべてが数字通りにいくのはおもしろくないし、「持ってる」人間がいるって事実は決して変わらない。だからこそおもしろい。
Tebowはなにをするかわからない最高の「スポーツマン」だと思っています!!だからこそ、今年Jetsがした仕打ちは私個人としては非常に腹が立ったし、揚句にはtwitterのトレンドに「#QBs more than Sanchez」みたいなのがずと出てしまうんですよ。なんかむちゃくちゃに書いて申し訳ありませんm(__)m