金曜日のお昼時、レストランのTV画面にはサッカーEuro大会ポーランド対ギリシア戦が、別の画面には大学野球Super Regional Stony Brook@LSUの試合が流れていました。Euroの方はESPN本局が放送、Super Regionalの方はESPN2での放送。

日本では野球とサッカーが二大プロスポーツということで頻繁に比較になるようですが、アメリカにいるとサッカーと野球を正面から比較する場面は少ない。プロ興業やTV放送で比較という話も聞かない。比較的話題になるのは子どものスポーツとして同じ春スポーツとして子どもの取り合いという話題でサッカーが野球を上回ってきたという部分でですかね。その点では少年野球やソフトボール側に危機感はあるという話は聞きます。プロではまだまだ総合力で距離があるため真面目にサッカーがMLBのシマを荒らすという話題はほとんどないと言っていい。例外的にシアトルでMarinersの動員低迷がMLS Seattle Sounders FCの成功と関係するのではという意見がある程度。これもMarinersの動員低下はSoundersのMLS参加以前からのトレンドなので懐疑的な意見かとは思いますが。


そういうサッカーと野球の関係なのですが、このEuroサッカー対大学野球Super Regionalというのはどうか。それぞれの競技の二軍的な立場のイベント放送の直接対決。どういう数字がそれぞれに出るものかちょっと興味があります。Euroの予選に興味を示す一般スポーツファンはいないし、大学野球のレギュラーシーズンに興味を示すのは各校のコアなファンぐらいでしょう。それぞれ前段部分での露出がほとんどない対決でもあり、これらに夏休み序盤の若い層がどう反応するのか。Euro大会はアメリカ人には関係ないし、アメリカ国内に根を張るサッカー人気の源であるヒスパニック人口にとっても直接的な関連はない。旧宗主国・言語が同じということでスペインにそれなりの興味はあるらしいとも聞きます。ただそれを言ったらアメリカ人がイングランドの活躍に期待するか、というと大して影響があるように思えないわけで。ESPNにとってもどれほどこのEuro大会が視聴率の数字を出すのかは期待を持ちつつ見守っている感じではないでしょうか。


Euroの方はポーランドの先制ゴールが鮮やかに炸裂。その後も両チーム退場者を出すなど山あり谷ありの一戦。対する大学野球の方はSuper Regional初戦がそれに勝るとんでもない好ゲームになってしまったんですよね。カレッジベースボールの強豪であるLSUに無名校シンデレラStony Brookが臨む初戦。Stony Brookの先発投手が奮戦、エラーがらみで失った1失点のみでStony Brookが2−1リードで最終回。LSUがソロホームランで同点、延長へ。ホームの観客大熱狂。さらに10回Stony Brookがホームランで再び3-2リードするも10回裏2アウト2ストライクから再びLSUが同点ソロホームラン。11回、Stony Brookが犠牲フライをものにして4-3とリードするもなんと三イニング連続でLSUが11回裏ソロホームランで同点4-4。うわぁなんだこれはという試合展開。その挙げ句ついさっきまで晴れていたのが突如の豪雨で試合中断で今に至ります。Euroの方はもう二試合目も後半に入ってるのに野球の方は終わらない。野球の良さが出た試合。LSUの11,000人の観客も大満足の好試合。これがどう決着つくのかはわからないですが、野球のおもしろさのアピールという点ではこれ以上ないぐらいの好試合。どれぐらいの人が見ているんですかね。