いやあ。勝ってしまった、まさに勝ってしまったという感じ。地区大会最下位シードで64校のトーナメントに突入したFresno State Bulldogsが、しかしながら試合内容はまたも堂々たる内容でBest-of-three(=二戦先勝)の最終第三戦を制して全米制覇。

しかしまあ。気合いだけでこれほど何試合も勝てるものではありえませんが、気合いが乗り切っていたのは間違いないところ。ほぼ全員がレギュラーシーズンの成績を大きく上回る成績で勝ち切り。
特にFresnoの場合、所属が野球が強いとは言えないWAC所属。WAC内でかなり痛打されていたはずのスタッツの投手陣が、全米のエリート強豪校を相手に快投完勝出来過ぎの連続。この最終戦もエースが八回を八回裏のソロ本塁打一本きりにGeorgia打線を完全沈黙させての圧勝。

昨年、一昨年と全米連覇したOregon State Beaversも一年目は無印、二年目も不成績でギリギリ選考を通過してトーナメント進出したところから連覇、と二年に渡って意外な優勝校ではありました。
野球で名声の高い学校ではなかったものの、そこは全米有数の野球の強豪カンファレンス Pac-10所属。驚いた反面、そういうものか、という程度の驚き方ではあったわけです。

今年の驚きはそれを大きく上回る意外さ。地区最下位シード校が全米制覇。弱いカンファレンスで優勝しての自動トーナメント出場枠ゲット以外では全米トーナメント出場不可能な成績の学校が全米制覇。それはつまり、今年出場した64校のすべてにチャンスがあったというのと同義語ではないですか。
そこまで荒れるNCAAスポーツはないです。


それにしても大学スポーツの一年の最後の最後に来てESPY Award(=ESPN主催の年間スポーツ大賞みたいなもの、毎年七月開催)に誰もが予想外の殴り込みか?