アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

NLCSは第3-5戦がFS1で放送

NLCSは場所をNew York Metsの本拠Citi Fieldに移して今夜第3戦。三夜連続でケーブル局のFS1での放送。第5戦までFS1なんだなあというのがこのスケジュールを知ったときの感想でした。FS1の力がかなり落ちているのではないかというのが危惧です。
第4戦での決着は少ない(今季のNLCSに関してはもうない)のでまあ良いとして決着戦となる可能性が増える第5戦もFS1なのかという。

FS1はFOX系列のスポーツ専門局でcable cuttingが進行する前はESPNの対抗局としての地位を持っていたんですが、cable cuttingで特に比較的若い家庭がケーブルTVやサテライトTVと契約しなくなった時期以降かなり露出力が落ちている。ストリーミングベースのプロバイダだとESPNはあってもFS1はないというパッケージが増えていると思います。

FS1の朝の人気スポーツトークショーだったUndisputedも解体され、共同ホストだったShannon SharpeはESPNに移籍。Undisputedは別の元選手を起用して延命を図りましたが失敗。
他でもつい最近サッカーMLSのSupporter's Shield(レギュラーシーズンチャンピオン)のトップを走る2チームInter Miami CF@Columbus Crewの直接対決試合がFS1で放送されて驚きの76,000人視聴という数字を出したばかりです。Inter MiamiはMessiも出場、Miamiが3−2で勝ったという試合なのですがまったく話題にもならず、数字も桁違いの低さの76,000。ここまで酷いかと驚かされました。

同じ試合はFOX系列のスペイン語スポーツ局である FOX Deportesでも放送されておりそちらが81,000人。そちらと併せて考えれば15,7万人。この時間帯の裏番組はMLBのLDSだったんですけどそれにしてもここまで低いかという数字になってます。 FOX Deportesを見ていた(たぶん)熱心な在米アルゼンチン出身者のお陰で英語放送の倍を全体では確保できましたが、アメスポ全体特に英語話者の間では無視されたに等しい。この試合Messiは2ゴール。ちょっと前にも書きましたがMessiがアメスポの混み合う10月に活躍しようがそれはアメスポ市場では昨年夏のように話題になることはない。MLSの首位攻防戦でも話題になることはない。そういう現実です。

ただひとつだけ擁護できる要素があるとすれば放映がFS1だったことですね。上述のようにFS1は近年チャンネル全体として露出力が大きく落ちている。FOX系列もはっきりそれは理解しているようで、例えば土曜日のカレッジフットボールの午前中のプレショーも地上波のFOXの方に移行してしまっています。MLSの素の露出力が低いところへ力の落ちたFS1での放送では一般スポーツファンには届きにくかったかと。

そういう昨今の成り行きがあったのでNLCSが第5戦までFS1での放送なのかというのは不安材料な気がします。プレーオフの放映スケジュールを組む段階では野球どころのNew York Metsと豪華打線話題豊富なLos Angeles Dodgersというベストカードになるとは想定できないわけですから地上波FOXのプライムタイムを明け渡すわけにはいかなかったということでもあるんでしょうが。

NHL開幕週の視聴率悪化はWNBAの人気伸張の被害か

NHLのシーズンがスタートしたばかりですが、開幕戦のESPNでの放送(3試合)の視聴率が前年比で39%減と出だし躓いています。裏番組となっていたMLBポストシーズンの視聴率が好調でそれに負けたのは相手が上位ジャンルだから仕方ないとしても、女子バスケのWNBAのポストシーズンの試合にも遅れを取ったというところが痛い。

NHLのESPNでの開幕戦3試合の平均は55.9万人が視聴。同夜にサブ局のESPN2で放送されていたWNBAのプレーオフ準決勝第5戦Connecticut Sun@Minnesota Lynx戦が98.4万人と大きく差を開けられています。一年前にサブ局でやってるWNBAの試合がNHL開幕戦に視聴率でダブルスコア近い快勝というのは想像できなかったのでは。

昨年から一人で女子バスケの地位向上を達成したCaitlin Clarkの所属するIndiana Feverはプレーオフ一回戦で消えておりCaitlin Clarkが見たいからというブーム的理由でこの試合を見ているわけではない人が100万人近くいたと。Caitlin Clark効果で女子バスケおよびWNBAの露出が爆上げ、その過程で女子バスケって結構おもしろいじゃないかと知った人が多くてこれだけの結果を出したというふうに考えられるように思います。

別の記事でこの春の男子サッカーのMLSの視聴率低迷の原因として当時Caitlin Clarkがカレッジで次々と個人記録を更新して、その余勢をかって女子のMarch Madnessでも試合をするごとに視聴率記録を書き換える一大ブームとなっていたのにサッカーは食われたのではないかと書きました。
それと同じことがNHLの開幕戦でも起こって、NHLもMLSに続いてCaitlin Clark効果の被害者になったという可能性があります。

もちろんアメスポ第4位のNHL開幕戦とは言えただのレギュラーシーズンの1試合であり、WNBAの方はプレーオフ準決勝シリーズ決着戦の第5戦というバリューは高めの試合ではあります。それでも過去だったらWNBAのプレーオフ動向を理解しているスポーツファンの数がそもそも低かったのではないか。露出がアップした今年だから決着戦だから見てみようかということになったのではないか。レギュラーシーズンで視聴率が今季突如3倍増という、創設後20年以上を経過しているリーグではまず起こり得ないような爆発的な人気上昇で、アメスポ中位・準メジャーの他のジャンルのファンを食ってる様子がうかがえます。

WNBAは現在Finalsが進行中ですが第1戦が114万人視聴、21年ぶりのFinalsの高視聴者数だそうです。21年前っていうとWNBAがNBAとセット販売みたいな形でNBAのスター選手と並んで盛んに露出をはかっていた時期でもあり、まだTVが視聴者を集めることができた時代の数字。それにTVの視聴率が出ない今のご時世で追いついたということです。

プレーオフ8名への足切りレース後に失格者が発生

NASCARのプレーオフが進行中。昨日のレースはドライバー12名から8名への足切りのレース@Charlotte Rovalでした。リアルタイムでプレーオフポイントがアップデートされてレギュラーシーズンチャンピオンだったMichael Jordanの23XI Racingの45番Tyler Reddickが終盤に猛チャージ。プレーオフ獲得ポイントで足切りの下9位から順位を上げて8位だった22番Joey Loganoを逆転して次ラウンドへ進出。Loganoも惜しかったんですが車速が上がらず、前との距離、後ろにロードコースに強いShane van Gisbergenらに着かれてポイントをアップする機会は乏しく残念ながらここで敗退となりました。

現在のプレーオフ形式になってからレギュラーシーズンチャンプがベスト8に進出できなかったことはなく、Tyler Reddickはその初のケースになりかけのところからのまくりで汚名を回避してます。一方レース後のLoganoはいつもどおりではありましたがやるだけやった感のあるインタビューの受け答えでした。プレーオフでの強さで知られるLoganoですが今季はいろいろ苦しかったですね。

緊張感はあって好レースで楽しめました。
でそれはそれで次週だなあと思っていたらレース後にニュースが入ってきて、ベスト8進出を決めていたAlex Bowmanの車体がレース後の検査で最低車体重量に満たなかったとNASCAR側から発表。それに伴いBowmanのベスト8進出は取り消し。よって繰り上がりでLoganoがベスト8進出とのこと。Bowman陣営は抗告ができるのでその結果が数日内に出るまでは確定ではないものの現時点ではLoganoが代わってベスト8進出、史上最多のベスト4進出の可能性を残したことになってます。

レース後の検査トラブルはしばしばあることで、今季のレギュラーシーズン終盤にはDenny Hamlin陣営がレース後に車体をNASCAR検査に送るのを「忘れた」とかいうよくわからないミスがあってHamlinのポイントが大きく引かれるという事件もありました。それまではHamlinはプレーオフにも加算されるレギュラーシーズンのポイントで上位にいたのがこの事件でのポイント剥奪でいきなり苦しいポジションに下降したりしてます。

NASCAR側のBowman失格の発表はドライバーたちは既に会場から去ったあとのことなのでLoganoのコメントは出てないですが、あの残念そうな顔して喋っていたのが急転次週もプレーオフ生き残り。次週のプラクティスの日に報道陣に囲まれてニコニコして喋るLoganoを想像するとちょっと楽しいです。

Flahertyの好投でDodgesが3試合連続相手をゼロ封

NLCSが昨夜スタート。Dodgers先発Jack Flahertyが7イニング2安打の快投でLos Angeles Dodgersが9-0で完勝。これでNLDSの第4戦第5戦と併せて3試合連続で相手をゼロ封。最後に失点したのがNLDS第3戦の2回で、以降33イニング連続無失点でMLBのポストシーズン記録に並んでいます。

大量リードであったので9回には9月27日以来の登板=ポストシーズン初登場となるBen Caspariusが登場。New York Metsの上位打線との対決になったのでここで連続無失点が途切れる可能性もあるなあと思って見ていたんですが三者凡退で締めて連続無失点の継続に成功。Caspariusも意識していたのか9-0の大勝の試合でしたがゼロで締めてマウンド上で吠えてましたね。
第1戦のナイトゲームに続く今日の第2戦は現地正午スタートのデーゲーム。Dodgersはブルペンデーで今の段階になっても先発予定投手の発表がないです。初回をゼロで抑えるとMLBのポストシーズン記録となる歴史的な投手陣の好投が記録に残ることにになります。

昨夜の放送中、まだDodgersが32イニング連続無失点時点でテロップが出てましたがポストシーズンでの32イニング連続無失点は1970年代のOakland Athleticsにタイでした。調べてないですが70年代のA'sと言えば3枚エースを擁してWorld Series3連覇をしたその当時の記録であろうと推測できます。それを超えたというのですから文句なしでの歴史的快投です。


Flahertyの好投には思うところがありました。Flahertyは今季途中でDetroit Tigersから移ってきた投手。そのFlahertyが試合冒頭打順一巡目をパーフェクトで切り抜けそのまま7回までMets打線を沈黙させて勝利。Flahertyを放出した側のTigersはFlahertyを放出した時点では今季はギブアップに近かったのが、その後ブルペン戦術を磨いてポストシーズンに進出したことは何度か書きました

結果はTigersの大エースでALのCy Young賞受賞が見込まれるTarik SkubalがALDS最終決戦第5戦で満塁被弾してTigersは敗戦。Skubalはその満塁被弾の回まで今ポストシーズン17イニング無失点と完璧だったのですから責められない。Skubalは中4日での登板。シーズン中の中4日と高テンションのポストシーズンでの熱投7イニングをしたあとの中4日の登板は違うわけです。同じ相手Cleveland Guardiansを2度までは完璧には抑えきれなかったとは言えそれはSkubalの非ではないとしたいです。Skubal以外に頼れる先発がもう一人いたら違ったのにという。
そのもう一人でありえたFlahertyが移籍先のDodgersで堂々の投球でNLCSを先勝に導いたわけで、ALDSで力尽きたTigersとガンガン投資してケガ人が嵩んでいた投手陣のテコ入れでFlahertyを獲得したDodgersとのフィールド外での差を感じないではいられないです。

Jerry Jonesオーナーの82歳の誕生日にCowboys惨敗

あまりの負けっぷりにJerry Jonesも怒れないのか普段の憮然とした表情すら通り越していたように見えました。NFL Detroit Lions@Dallas Cowboysの一戦は攻守にボロボロのCowboysが惨敗。最終スコアはLions 47-9 Cowboys。カレッジならともかくNFLだとこの点差は珍しい。

今日10月13日はJerry Jonesオーナーの82歳の誕生日だそうで。
数週間前にやはりホームでRavensを相手に惨敗モードだったときは第4Qに19点を獲って最終スコアだけは28-25と惨敗じゃなかった風にすることに成功。それを知ってるので今日も勝負の決着はついたような時間帯からCowboysが盛り返すのかなと見ていたんですけど、全然。Lionsに良いように荒らされて点差はつく一方でした。Lionsはエンドゾーンに迫りながらTDできずFGで済ませたドライブもいくつもあって47点失点も大概ですが、50失点60失点もありえた最低の試合。それをオーナーの誕生日にやってのけてしまってます。

Ravensに散々やられたときも粛清があるのかなとか書いたんですが、今日みたいな攻守で良いところない敗戦だと粛清できないですかね。Cowboysは次週がbyeなのでこの敗戦が余計にファンの間のがっかり感が長引きそうです。11月10日までホームでの試合もありません。
試合後の取材に答えてオーナーはコーチの変更は考えていないと言ってます。


Lionsの方は圧勝ですがケガで大きな損失を出してます。EdgeのAidan Hutchinsonが膝を負傷。放送していたFOXのアナウンサーが「これは見せられません。見ない方が良いです」と言って膝が行ってはいけない方向に折れ曲がったということを説明するだけでビデオは放送せず。

この試合の解説はTom Brady。今季からFOXの全国放送の試合を担当してますが、喋りが開幕頃からはずっと良くなってます。シーズン当初はBradyの喋りが気になって観戦を邪魔するぐらいに感じましたが、今日は良かった。現役当時からのディフェンス側の守りの読みをスナップ直前に指摘披露する様なんかは、ああこの人は他人に見えないことが瞬時に見える人だったんだなあと改めて感心させられます。

NFLの真裏でLCS開幕

今夜からMLB NLCSが開幕。New York Mets@Los Angeles Dodgers戦。時刻で真裏の番組となるNFLの日曜夜の試合はCincinnati Bengals(1-4)@New York Giants(2−3)という大したことがないカード、もっと有りていに言えばそれぞれの地元以外ではクソカードと呼んで差し支えないカードなのでMLBにとっては視聴者の取り合いでは好都合。
NFL側から見れば当初はCincinnatiがこの時期に既に脱落になっているとは思っていなかったはずです。

翌月曜日のNFL Monday Night FootballとALCS第1戦Cleveland Guardians@New York Yankees戦も含めてどのぐらいの視聴率結果になるか。
NFLのMNFはBuffalo Bills@New York Jets。つまり日曜夜も月曜夜もNFLはNew York市を本拠とするGiantsとJetsが登場。さらにはビジターもニューヨーク州のBillsが登場なのでMLBのスケジュールを見込んで全米でも数少ないNFLがMLBに劣るマーケットであるニューヨーク関連チームを意図的にここへ集めているという風に考えて良いのでしょう。日曜日はほぼ同時刻にMLBとNFLの試合が始まりますが、月曜夜はMLB ALCSの方が7:30PM試合開始、MNFは8:15PMキックオフ予定となってますから同時スタートの日曜日よりはMLBに若干有利。

ところでいまどきは二画面以上で見るお宅も多いのだろうと推測するのですがその場合の視聴率の数字ってどうなるんですかね。
記事検索
最新コメント
読者登録
LINE読者登録QRコード
メッセージ

名前
メール
本文