アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

LeBron満願成就、息子との同時出場を果たす

NBAの新シーズンが開幕。これで4大プロスポーツが全てシーズン中に。

初日は2試合が行われ、第1試合では昨季優勝のBoston Celticsが優勝セレモニーを展開後に快勝発進。第2試合はMinnesota Timberwolves@Los Angeles Lakers戦。
試合開始早々のRui Hatchimuraの3ポインター→ポスターダンク→ブロックという流れ。カレッジからずっと長年おっとりした性格でその時々のHCやチームメイトからもっと積極的になれと言われ続けてきたHachimuraの今季スタートがこれだったのは光明になるのか。それとも1本目が入ったからこうなったのであって入ってなかったらこうはならなかったのか。

例によって遅番の試合はどうせ最後まで見られないからという個人的な理由で観戦は途中離脱してしまいましたが、LeBron Jamesが念願だった息子Bronny Jamesとの親子同時出場を果たしてます。NBA史上初。MLBだとKen Griffey Sr.とJr.の同時出場が有名ですね。

LeBronはその願望を数年前に表明。LakersがBronnyを2巡目でドラフト指名したことでLeBronの意向にLakersが阿るんだなあというところは了解していましたが、ハーフタイム前にBronnyを出場させてさっさとその課題を処理してます。新HCのJJ RedickはLeBronのYouTubeチャンネルの司会者進行役を務めてきたLeBronにとっては気心の知れた相手。YouTubeでもLeBronがRedickを雇っていたわけで、自身が雇用していた人物をHCにして、息子をドラフトさせて初戦から起用。縁故私物化という批判が出てもおかしくないところですが、Lakersは粛々とそれをこなしてみせました。

LakersっていうチームはそのレジェンドOBが外から来た割合が高いという歴史を持ちます。Kareem Abdul-JabbarにせよShaquille O'NealにせよイメージはLakersですが外から来て、ほぼその前はなかったことぐらいのイメージになってます。LeBronについても同じ形でLakersのレジェンド化は長い目で見ておいしいということなんでしょう。

Bronnyの出場はガーベージタイムがあればそこで出てくるのかなという事前予想を覆してハーフタイム前にあっさり投入して課題クリアを優先。ガーベージタイムのない試合展開になって課題クリアが先延ばしになるよりもLakersの組織としてさっさと非ガーベージタイムででもということだったのだろうと想像しておきます。

試合前の観客がMLB Dodgersの「LA」の指サインをしてるのが何度も映されていてLos AngelesのスポーツファンがDodgersのWorld Series進出で浮かれているのが見て取れます。

1981年のYankees x DodgersのWorld Series

MLB World Seriesのカードが決定。1981年以来42年ぶりのNew York Yankees x Los Angeles Dodgersの東西の大都市の人気チーム同士の激突となります。
42年前はさすがに私も見てないはずですが、wikipediaで当時のメンバーなど読むとDodgersの選手はほとんど知らない。怪童と呼ばれたFernando Valenzuelaが在籍しています。あとは名前で知っていたかもというとSteve Garveyぐらい。一方Yankeesの方はおなじみの名前が並んでます。Ron Guidry、Dave Righetti、Reggie Jackson、Dave Winfield。

おもしろいところではRich GossageがこのときYankeesに在籍。当時は日本でMLBの試合が見られたかどうかまったく記憶はありませんが、ただGossageが日本に来てプレーするとなったときにとてもびっくりしたのは覚えてるんですよね。Gossageが日本に来てプレーしたのを調べると1990年のことです。1990年以前に私はRich Gossageの名前を知っていたし驚いたということは大物だとも知っていたってことですよね。当時日本でMLBの情報がどれほどあったかどういう経路で知っていたのか全然記憶がないですが。


レギュラーシーズン中は地元ファンにもブーイングを食いまくっていたGiancarlo Stantonがポストシーズンで爆発中。Juan Soto、Aaron Judgeとともに3人を相手に被弾しまくりながらALCSはCleveland Guardiansは健闘しましたが最後はYankeesの火力に耐えきれず敗退。

NLCSの方もNew York Metsも抵抗しましたが同じくMVPトリオ(Freemanは足首負傷で本来の力は出てませんが)を中心に打線の火力は高く勝った4試合は8点以上得点と大量点で決着という経過となりました。Max MancyやKike Hernandezのようなポストシーズンにやたら強い下位打線もいる。そういう打線なのにNLCS MVPにはTommy Edmanという意外な選手が当選というところも野球らしい話だなとも思います。

World Seriesの開始は来週の金曜日。両軍ともに休養十分で投手のローテーションもベストの順に並べられるわけで有利不利なし。全試合地上波FOXでの放送となります。ピッチクロック採用後に視聴率が明らかに回復中のMLBで、この人気チーム同士・スターパワーでこれ以上ないWorld Seriesになります。50本以上のホームランを打った選手が双方にいるWorld Seriesは史上初でもあるそうです。

先週敗退したはずのLoganoがChampionship 4一番乗り

NASCARのベスト8が開始。先週のレースが終了時点での順位で9位となり足切り対象となったはずだったJoey Loganoがレース後の失格者の発生で繰り上がりベスト8入り。先週のLoganoの車体は終盤のスピードが乗らずじりじり順位を下げて敗退になったはずが、レース後数時間で逆転ベスト8進出へ。失格したAlex Bowman側が自陣営のミスを認めてNASCARの下した処分が確定。

一度は諦めたはずのベスト8ラウンドの初戦でその繰り上がりのLoganoが終盤の最後の給油ピットを取らずに勝負。その戦術が奏功して、給油したチームのうちの最上位最速だったChristpher Bellが迫るのを抑えきってLoganoの勝利。シーズン最終戦のChampionship 4への進出一番乗りとなってます。一週間前のこの時刻にはベスト8進出失敗で残念モードだったのが、今は唯一のChampionship 4出場確定ドライバーというどんでん返し。

Bellの車体はこの日最速なのは明らかで最終給油ピットまでもトップを維持。全車がピットインすればBellの楽勝だった可能性の高いレース展開でしたが、LoganoとDenny Hamlinのプレーオフメンバー2人を含む4台がピット回避・を選択して燃料セービングモードで上位を目指すことを決意。その4台を追うBell。毎周回辺りざっと1秒のスピードの差を縮められればラス前ラップ辺りでトップに立てる計算で残り20周強。ただしこの日は周回遅れの車が多く微妙にあちこちで細かくBellのスピードが削がれ、計算通りに追いつけず、Bellは2位でフィニッシュ。
LoganoにせよHamlinにせよおとなしくピットインしていたら10位以内確保も危なかったので勝負に行ったのは勝ったLoganoはもちろんHamlinも好判断ということに。Hamlinの車はレース序盤から車速が出ずステージポイントも一切加点できない苦しいレースだったのをなんとか8位フィニッシュできたのは陣営のファインプレーでしょう。現時点ではHamlinはChampionship 4を目指すポイント争いでは27ポイント足切りの下ですが。


ちなみにレース後の失格でプレーオフから排除されたBowmanは失格当日自宅で失意。しかし容赦ない次々とかかってくる電話(マスコミ取材その他)にいらついて自分の携帯を自宅プールに叩き付けたとか。それが今の携帯ってある一定以上の衝撃があると自動車事故・転落事故その他を想定、自動的に911(日本の110・119番に相当)に電話をかける仕組みになっていますよね。で警察消防がBowman宅にやってきてしまいイライラもおちおちできないという失格の顛末だったようです。

No. 1 Texas、敗戦後に成績を見直してみると

No. 5 GeorgiaがNo. 1 Texasの本拠に乗り込み快勝、30−15。最終スコアはこれですが、ハーフタイム時点で一方的にGeorgiaで23-0。Texasは先発QBのQuinn Ewersを前半にバックアップQBのArch Manningに差し替える場面もあるオタオタぶりでの完敗です。

Texasが敗戦したことでGeorgiaとともにSEC内1敗。1敗校は5校。SEC無敗はNo. 8 LSUとNo. 14 Texas A&Mの2校のみ。昨日はNo. 7 AlabamaがSEC2敗目も喫しており大きく後退。SEC優勝戦でどこが進めるのかまったくわからなくなってきています。

Texasはシーズン序盤の@Michiganでの圧勝が理由でNo. 1にいたわけですが、その後Michiganは弱いのが露呈。昨日はNo. 22 Illinoisにも完敗(21-7)で連敗3敗目。残り試合のスケジュールを眺めるとOregon、Ohio State、全勝Indianaの試合も残っており今季6敗以上も見込める。
また先週Texasが圧勝したOklahomaは今週はホームでSouth Carolinaに35−9の惨敗。Texasが強いという評価の源だったMichiganもOklahomaも実は弱いんじゃね?という話になります。そのタイミングでGeorgiaにホームで完敗。Texasの実力については再評価の必要性が出てきたように思います。

内容も先週の当ブログでも指摘したQuinn Ewersの不出来は明らか。先週はOklahomaがぼろぼろだったのでEwersで押し通したしスタッツだけ見れば先週はEwersの不出来は見えないスタッツになっていたんですけどボールが全然良いところへ行っていなかった。
今週も左右のスクリーンパスで安全運転を志向するも緩いボールしか投げられずスピードのあるGeorgiaディフェンスの間を突くことはできず。その上Ewersは走れないし、ディフェンスと接触後の倒れ方も一流アスリートとは思えない無様な倒れ方ばかりで、これで本当に来年NFLのドラフトにかかるような選手なのかという内容です。Ewersはケガから先週復帰しているのでひょっとすると回復途中でこの先またプレーの質が向上していく可能性も否定できませんが。Manningは少なくともEwersより足がある分Georgiaディフェンスをナーバスにしていた面もありましたが、ハーフタイムを挟んで後半はTexasはEwersを再起用。ゼロ封を免れたし点差も大きくは開きませんでしたからEwers再起用が悪手とは言いませんが、EwersでもManningでもTexasの完敗は否定できず。

GeorgiaがAlabamaに敗戦したときはNo. 1からあまり順位が落ちませんでしたが、今度のTexasの1敗は上述の対Michigan、対Oklahoma戦の再評価も込みでかなり落とすべきなんじゃないですかね。


SECの争いは無敗同士のTexas A&MとLSUが次週直接対決。勝った方が単独首位かつ相手との直接対決勝利でのタイブレーカーもゲットするのでSEC優勝戦進出へ好位置を確保することになります。但しA&Mはその後に@South Carolina、最終戦にTexasとの復活ライバル戦を残します。South Carolinaは今週はOklahomaに圧勝、その前週はアウェイでAlabamaを僅差で追い詰めたり、現在SEC全勝のLSUとも接戦の末敗戦などよく見てみれば難敵。LSU@Texas A&M、Texas A&M@South Carolinaというカードが注目カードになってしまうぐらいSECの厚みが感じられる状況とも言えます。

LSUはA&Mとの直接対決の2週間後に伝統の対抗戦でAlabamaとの試合がある。Alabamaも新HC下、11月が来る前に2敗(前任Nick Sabanの初年度以来)と苦しんでおりLSUも対A&M戦に勝ってしまえばSEC優勝戦進出への展望が開けます。

政治の季節故の問題が女子バレーボールで発生

カレッジ女子バレーでトランプ大統領候補の発言を期に試合のボイコットが起こっているようです。報道はそうとは明確に言ってませんがSan Jose Stateの女子バレーボール部に性転換した元男性の選手がいるようで、その選手が対San Diego State戦で打ったボールがSan Diego Stateの選手に顔に当たった。これはトランプ候補が主張するところによれば危険行為で敵対する民主党の極左政策のせいで女子バレーボール選手たちが危険にさらされているということを最近の遊説で言ったようです。

性転換元男子の女子スポーツへの参加問題は党派を問わず否定的な意見が圧倒的に多いことが世論調査で明らかになっているので共和党から見ると民主党の支持者の切り崩しには使える札ということで、接戦の大統領選挙戦の最終盤で再び持ち出したということなのでしょう。
San Jose Stateからは「当たったのは顔ではなく肩」「当該選手はその後も1プレーも退場せずプレーし続けて重大なケガがあった危険な状態にさらされたというのは事実ではない」という、弱々しい反論コメントが出てます。

それを受けてBoise State、Utah State、Southern Utah、Wyomingの4校が「選手主導で」San Jose Stateとの対戦を拒否。Boise State、Utah State、Wyomingは今季はMountain West所属の学校でルール上対戦拒否は試合放棄でリーグ戦での敗戦扱いとなります。San Jose Stateはその名の通りカリフォルニア州San Joseにある学校でトランプ支持者からは悪の巣窟のように言われるリベラル色の強いSan Francisco Bay Area内の学校です。対戦拒否を表明した4校の地元アイダホ州ユタ州ワイオミング州は共和党の鉄板州ばかり。

ああ政治の季節だからなぁという感じですが、こういう局地戦をMountain Westを舞台にして展開するのは戦略的な感じもします。例えばもしBig Tenでこんなことをやったら問題が大きくなりますがマイナーカンファレンスのMountain Westならまあいいや的な。

Mountain Westは今季後にはメンバー校が大量にPac-12(今季2校のみ所属)に移籍の模様で半壊となる予定です。現時点ではBoise State、Fresno State、Colorado State、Utah State、San Diego StateはPac-12行きの方向。この5校を加えてもPac-12は7校、FBSカンファレンスとしての地位を維持できないためさらにMemphis、Southern Florida, Texas San Antonio、Tulaneをフットボールのみのメンバーとして加えるべく動いているとか。超遠隔地となるSouthern FloridaにPac-12に加入するメリットなんてあるんでしょうか。

Pac-12-Mountain Westの間でごたごたしているのは知っていましたがどこを加えてもいまさらPac-12がFBSの上位の地位を維持することはほぼ困難であろうと思えたため細かくどこが移籍予定か気にしていなかったのですが、いまこうやって見直すと今回対戦拒否に遭ったSan Jose StateはPac-12移籍の予定がないんですね。なのでBoise State辺りから見ると別離直前、リベラルの巣窟の学校をこの問題でバッシングするのに気兼ねがいらないタイミングだったとも言えそうです。
そういう政治的に意図された炎上状態なのでよしんば現在対戦を拒否している学校が試合を受け入れてもアウェイだとSan Jose Stateは罵声その他大変な混乱の中で試合をせざるを得ない可能性があります。警備も厳重にすることになる。よってここまで炎上したなら対戦拒否は受け入れて選手の安全を確保、それらの学校の地元へは乗り込まない方が良いだろうなあと思えます。対戦拒否が続くならMountain Westのカンファレンストーナメント(6校出場)でも不戦敗が発生するかも。

Mountain West側から見ると現時点で今季のメンバー校で来季もMountain Westに残るのはSan Jose State、Wyomingという今回の騒動の当事者校以外にはAir Force、UNLV、New Mexico、Nevadaの6校。これにHawaiiとUTEPが加入予定で計8校というのが現時点での見込みです。


性転換元男子の女子スポーツへの参加問題は五輪でもモメていたりしましたしその是非はここでは問いません。例えば競泳や陸上といった種目で元男子選手が上回ってしまうのは記録の問題で参加女子選手に大きな被害は及ばない。事後的にも記録除外で済む部分もある。
それがコンタクトスポーツとなると話が大きく異なる。危険だと考える人が多く慎重な対応がとられているのだと理解しています。で今回は大統領選挙のタイミングを考えて現在シーズンが進行中のカレッジの秋スポーツである女子バレーボールをコンタクトスポーツだと再定義して炎上化させたというそういう話であろうということですね。

新代表監督の下での@メキシコ親善試合で米男子代表完敗

Mauricio Pochettinoが代表監督として正式に任命されてから初めてのサッカー米男子代表による国際マッチデー。週末にパナマを相手に2−0で勝利。火曜夜は@メキシコで良いようにやられて0-2で敗戦。昨今の強くもないメキシコ代表相手にやられるのは久しぶりに見たような。

米代表の方は主力選手が第1戦のパナマ戦後に代表を離脱して早めにクラブに戻っていてベストメンバーではないし、メキシコの方は功労者の代表引退・送別試合なので米代表よりは気合が入っていたという事情はあるにせよ90分見て良いところをほとんど探せない酷い試合になってます。

新代表監督のPochettinoカラーが出ているのかと言われると、特筆すべきことがない。一つ前のマッチデーのときに暫定監督で前監督のGregg Berhalter時代の残滓の最終ラインまでボールを下げてそこからビルドアップするという戦術にこだわって(うまくいかず)カナダに惨敗したのも記憶に新しい。あれはBerhalter時代のスタッフだった人が暫定監督だった試合だからもう忘れようとナイことにした試合。

ではメキシコ戦はどうだったかというと、相変わらず底のTim Reamまで何度も戻して時間をとってます。Reamって37歳なんですよ。誕生日を迎えたばかりなんで2026年のW杯開幕時には38歳なんですけど、本当に本番もReamで行くつもりなんですかね。今日の2点目もボックス内でボールを奪われて失点したのが見栄えが悪かったです。それよりもReamの戻してからの展開がなにもなかったことの方がより問題に思えます。

前述した通りメキシコ戦での米代表は二軍とでも一軍半でも呼び方は自由ですがベストメンバーではないのはその通りですが、新監督を迎えて相変わらずのこの試合というのはいかがなものか。古い世代のOB=解説者たちは「なぜ地域最大ライバルのメキシコ相手にもっと熱が入らないんだ」などと嘆いていますが、でもほぼこれが近年の男子米代表の標準になってしまっているような。カナダに負けても悔しくないし、メキシコに負けても悔しくない。2026年のW杯がアメリカサッカーがメジャーに這い上がれる半世紀に一度来るか来ないかの機会だとか言って力んでるのも古い世代=苦労した世代だけで、今の欧州クラブで良いお金を貰ってる現役世代はもっと冷めているかもなという世代ギャップも感じます。

Pochettinoに関しては英Premier Leagueで指揮してきた人なので英語はうまいのかと思ったらインタビューなどたどたどしくってアレこんななのという意味で拍子抜け。熱量が足りない今の米代表に喝を入れるようなペップトークができるのかには不安を感じます。

しかしながらもう残り時間もないんですからPochettino指揮下であまり冴えない試合が続いても2026年までこの態勢で行くしかないわけです。
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