アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

吹雪のPhiladelphiaでEagles逃げ切り

Saquon Barkleyの独走ロングTDで2TD差になったところがクライマックス=Philadelphia Eaglesの快勝でキマリかと思ったのがPAT失敗で13点差。Los Angeles RamsがあっさりTDドライブを決めて6点差となって2ミニッツオフェンスで逆転勝利に向かう白熱のフィニッシュになりました。

試合前の時点でRams QB Matthew Staffordプロになって以来降雪降雨の試合では1勝9敗という情報を得ていました。試合開始時点ではさほどではなかったのが雪は激しくなる。Staffordのファンブルロストもその事前情報もあって、あーこうなるのか、と思ったんですが、最後には意地の追い上げとなりました。

そもそもStaffordはプロ16シーズンのベテランなのに降雨降雪の試合経験が10試合しかないというところからして異常な数字と言えます。Lions当時はドームがホーム。Ramsに来てからも屋根付き。Lions当時は同地区には豪雪で知られるGreen Bay Packersがありますが、同時にMinnesota Vikingsもインドアですから毎シーズン9試合はインドアでの試合が保証されていた。NFC西地区でもCardinalsがインドアですから9試合の屋根付きが保証。
ついでに言えばカレッジも南部Georgia、南部を地盤とするSEC所属だったので降雪の試合経験はカレッジプロを通じてほとんどないはず。

その過去の実績とフィールドがどんどん雪で真っ白に変わっていく様子を見ていたので、より多くミスをした方が負けかなぐらいの気分で見てたんですけど、最後はおもしろくなるというのはNFLの強さでしょうか。

試合中にEaglesのQB Jalen Hurtsが膝を負傷。ニーブレースを着用して出場し続けました。試合後のフィールド上のインタビューで状態を問われ「最後までプレーしたろ」と良いとも悪いとも言わず。つまり良くはないってことなんでしょう。試合中も普段のEaglesなら考えるまでもなく絶対に必殺tush pushで押し込むであろう場面で他のプレーを選択。Hurtsの膝の状態を考えてのことのはず。ただインタビューでの口数は多く悲壮感はなかったです。

昨夜NFCのトップシードLionsが敗戦してるため次週のNFCカンファレンス優勝戦は@Philadelphiaで。
現時点での予報では次週末のPhiladelphiaは寒いけど降雪の可能性は低いようです。

最後のセーフティで悶死者続出

AFC Divisional のHouston Texans@Kansas City Chiefs戦の最終段階でのChiefsのプレー選択でスポーツ賭博で敗者が大量発生したようです。残り15秒をChiefsのポゼションは自軍18ヤードライン。4th & 15で11点リード。ほぼ勝ちは確定してましたが、ここでChiefs側はパンターがボールを受けるとそのままエンドゾーンに走り込んだ上でフィールド外へ出てセーフティで2点献上。9点差に。

ライブで見ていたときはパントは蹴らない方が良いよなと思って見ていて、実際にそのプレーになったので満足したんですけど、実は大問題が他所で発生していたようです。多くのスポーツ賭博サイトでこの日にスプレッドがChiefsの-9.5で設定されていたのだそうです。パントして11点差のままならChiefs側に賭けた人たち(大多数)が勝ちだったのですが、この意図的なセーフティ2点献上でHoustonに賭けていた人たちの勝ちへ振れたということでその界隈では阿鼻叫喚だったらしい。

プレーの選択としては正しい。パントでブロックされる可能性はゼロではなく、セーフティを献上してもまだ2ポゼッション差。現行ルールではセーフティの後はキックオフなのでブロックされる可能性はゼロ。安全万全に勝つためには正しいプレー選択なのでその部分では文句は出ようがないですが、スポーツ賭博の点差は事前に公表されているのでChiefs側が知っていたら‥と賭けに負けた人たちの嘆きがネット上で響いてました。

こういう事態はスポーツ賭博というビジネスが発生したときから、さらには近年各州でスポーツ賭博が合法化されている状態では懸念はされていた事態。今回はプレー選択はベストだったと確実に擁護できるコールだったのでNFLも動くことはないでしょうが、スポーツ賭博は無用な問題を起こすものだなという話です。

Chiefsはさすがの試合で史上初の三連覇に向けて初戦突破

今、もうひとつのトップシードであるNFCのDetroit Lionsが苦戦中なのを眺めながら書いているんですけど、これと比較すると今日の昼間に行われたHouston Texans@Kansas City Chiefsの攻守にわたる充実ぶりはさすがだったなと改めて思えます。

レギュラーシーズンを15勝2敗、最終週は消化試合になったためレギュラーをごっそり休ませたため敗戦しましたが現実は15勝1敗のハイレベルなシーズン。そして一時期とは異なり毎試合28-14ぐらいの試合を丸一シーズン続けての安定した内容。30得点の試合が2度あったのが最多得点で、Mahomesがアメスポ最強のスーパースターになっていく過程であったような変則プレーで周りをあっと言わせるような圧勝の試合はもうずっとない。
今日のプレーオフ初戦も23−14ですが、中身は完勝にほぼ近い。攻守で自己のプレーを続けて試合の流れのコントロールに成功して3連覇に向けて好発進となってます。

ChiefsディフェンスにHouston QB C. J. Stroudが潰された形となってます。脚をやったようでしたがStroudは最後まで出場を続けて意地は見せましたが8サック。試合の流れはChiefsでも、8点差で終盤まで来ていたのでStroudとしても粘って出場を続け、かつケガの悪化を恐れず戦った姿勢は評価できる面もありますが、実際は8点差以上の差があるかのような試合ぶり。レギュラーシーズン中とまったく同じ、圧勝はしないけれどやっぱりChiefsが勝っているという試合。
ChiefsがNFLの歴史上でも稀に見るレベルの安定感を発揮している状態と言えます。成熟したという表現がより近いか。

これでChiefsは7年連続AFCカンファレンス決勝に到達。これはNew England Patriotsの8年連続に次ぐ長さ。次週の相手は今季唯一敗戦したBuffalo Bills(消化試合除く)か、Baltimore Ravensか。

Ohio Stateの圧勝の全米優勝戦になるのでは

12校制のプレーオフ初年度となって例年よりシーズンが伸びたカレッジフットボールシーズンも全米優勝戦を残すのみ。@AtlantaでのNo. 8 Ohio State(13勝2敗、プレーオフ含) x No. 7 Notre Dame(14勝1敗、同)の決勝戦が月曜日夜に開催予定。表題でぶっちゃけていますがOhio Stateの圧勝で終わるのではと思っていて、個人的には期待感が薄いです。

準決勝の段階では全米優勝戦でOhio StateとPenn Stateの再戦は見たくないなあと思っていたので若干Notre Dame側に肩入れして見ていました。が勝ったNotre Dameの様子を見てもあまりOhio Stateに勝てそうな気がしない。Notre DameがOhio Stateに勝っている点が少ない。

ランク外Michiganに敗戦してレギュラーシーズンを終えたのにOhio Stateが全米優勝かというのはいかがなものかとも思いますが、これがプレーオフ制というものですから仕方ない。Michiganに敗戦したことでBig Ten優勝戦にいかずに済んで休養十分で臨んだプレーオフ一回戦の対No. 7 Tennessee戦で快勝するとそのままNo. 1 Oregon、No. 3 Texasにいずれも快勝。プレーオフが始まってからはケチのつけようもない。このまま優勝かあという。

思い出すのはBCSが廃止になって4校にプレーオフが拡張された初年度に最後の4枠目に最終選考段階で滑り込んだUrban Meyer率いるOhio Stateが最下位から全米優勝したシーズンです。4校制に拡張された初年度に滑り込んで優勝。12校制に拡張されたことでMichiganに4連敗しても余裕でプレーオフに登場してそのまま優勝となれば、またか、的な思いがあります。

Ohio Stateの今季の2敗は1敗はその対Michigan戦で結果的にはあの敗戦でBig Ten優勝戦で消耗しないで済んだ。もう1つの敗戦は遠く西海岸に遠征して@Oregonでのタイムマネジメント失敗での惜敗なので負けの質としてはOhio Stateの評価を大きく下げるような負けではなかった。
Michiganに敗戦していなければBig Ten優勝戦でOregonとの再戦もあり得たのですけれどそれも結果的には避けてプレーオフの本番でOregonを圧勝で蹴散らしているんですから文句は出ない。

このカンファレンス優勝戦を避けて1週休みがあるっていうことのメリットはどうなんでしょうね。Big Tenのケースで言えば優勝戦に進出した全勝Oregonも当時1敗Penn StateもBig Ten優勝戦に勝とうが負けようが12校制のプレーオフから漏れることはなさそうでした。優勝戦進出を逃したOhio Stateもプレーオフを逃す可能性はなかった。OregonはBig Ten優勝戦を勝ってプレーオフ一回戦を回避したから、1試合増えた1試合回避。Ohio StateはBig Ten優勝戦を(意図したわけじゃないでしょうが)回避して1週間休み、プレーオフは一回戦から登場で1試合多いので試合数は同じですがホームゲームでした。割を食ったのはPenn Stateということになる。Big Ten優勝戦も戦った上でプレーオフも一回戦から。成績優秀なBig TenやSECの3番手校の方が下手にカンファレンス優勝戦に出場するよりルートが楽になる可能性が垣間見えたシーズンになったかもなあとも思っています。

NFLワイルドカード開幕

大雑把ですみません。現時点でNFLプレーオフ ワイルドカードラウンドは6試合中5試合が終了。スケジュールがAFC側の3試合が土曜日に2試合、日曜日の一番早い枠で1試合を完了。NFC側のワイルドカードラウンドが始まらない前にAFCの次週のカードが確定してます。
TV局のカードの取り合いでそうなったんですが、一回戦を回避したKansas City Chiefsを除くとAFC側には全国区の人気チームが少ない、熱心なファンのチームが足りないというのがこのスケジュールを招いたかに思われます。

土曜日の早番(東部時間4:30PM、開催現地3:30PM)にはHouston Texansが登場。なんでもTexansは昨季から3試合連続土曜日の早番枠をあてがわれているそうです。しかたないですね。C. J. Stroud時代になって急激に実力が上がったとしても弱い時期が長かったし不人気チームですから。
地味ながら今年もワイルドカードラウンドで快勝、二回戦に駒を進めています。序盤は相手のLos Angeles Chargersも粘っていたんですが結果は大差に。次戦はトップシードの@Kansas City Chiefs戦なので土曜日の早番枠からは脱出か。

第2シードBuffalo Billsも第3シードBaltimore Ravensも快勝で二回戦に進み、AFCは4地区の優勝チームが二回戦に出揃ってます。Billsの圧勝ぶりはAFC優勝戦でChiefsとの激突が期待される内容であったと思います。

NFC側は第6シードのWashington CommandersがサヨナラFGをポストに当てながらねじ込んで勝ち上がり。ルーキーQB Jayden Danielsの落ち着いたプレーぶりが目立ちます。終盤にトリックプレーでJayden Danielsをワイドアウトの位置、QBにはバックアップのMarcus Mariotaを入れるというフォーメーションを見せていました。これ、今日は実際にはプレーせずだったんですが両名とも運動能力に優れたQBなのでこのフォーメーションをこの先に実際に使う局面も出てくるかもしれません。2人ともカレッジではHeisman賞を獲得してますからHeisman Trophy持ちQB2人を使う豪華トリックプレー。使わないにしても相手チームはその可能性を検討せざるを得ないところがこういう見せプレーの面白いところ。
二回戦はトップシードの@Detroit Lions戦と確定してます。

NFC第2シードのPhiladelphia Eaglesも快勝。最後は独走TDになりそうなところをRB Saquon Barkleyが自主スライドしてフィニッシュ。余裕です。二回戦のホーム開催を確保。今日月曜日のMinnesota Vikings x Los Angeles Rams@Phoenix戦の勝者を迎えることに。
この試合、もともとはRamsがホームでの開催予定だったのをLA地区の火災が収まらずフットボールをやってる場合じゃないと判断されてArizonaに移動しての開催です。スポーツ関連でもセレブでもかなりの被災者が出ていて大変な事態です。

NFLは開催を避けましたが元旦のカレッジフットボールプレーオフ2回戦のRose Bowlは予定通り開催済み。延焼が激しくなる前だったという面もありますが、カレッジとNFLで明暗を分けてます。マリブ地区から火が出たという話が出たのはかなり早い時期。あれから延々と燃え続けているわけですよね。マリブの辺りは私も遊びに行ったことがありますがあの山手が燃え始めたら消火の手立ては少なさそうというのはわかりますね。高級居住地も多く良くわからない人が来ないように道も作られていて大規模消火活動には不向きそうです。


NFLレギュラーシーズン終了 Vikingsは毒に当たっていた

NFLのレギュラーシーズンが終了。今季は前週までにプレーオフのポジションが決まっていたチームが多くあまり多くのドラマはないフィナーレになってます。MVP最有力のBuffalo BillsのQB Josh Allenは消化試合でしたが連続試合先発記録の維持のためだけに試合開始の1スナップだけ登場してみたりなど緊張感がない。

他には個人記録でTampa Bay BuccaneersのMike Evansが今季最後のプレーで今季のパスヤード1000ヤード超えを達成。Bucsオフェンス陣の方は完全に意識していたようでそのプレーが決まると全員がEvansの周りで祝福、そのまま試合終了となってます。相手のNew Orleansディフェンスがそれに気づいていたらEvansにマークがきつくなってチャンスはなかったかも。
この1000ヤード到達でEvansは11シーズン連続1000ヤード超えを達成。これはJerry Riceに並ぶNFL最長記録。Evansは1010ヤード以下のぎりぎり到達のシーズンが今季を含めて3シーズンもありますがそれでもGOAT Jerry Riceに並ぶのは大きな勲章です。Tom Brady時代の前のBucsの成績が伸びない時代も含めてコンスタントにプレーし大きなケガをしなかったこその記録でもありましょう。

今週末の大一番はSunday Nighit Football枠でのMinnesota Vikings@Detroit Lions戦。ともに14勝2敗での対戦。勝った方がNFC北地区を制覇かつNFCのナンバーワンシードで一回戦回避。放送で言ってましたがNFLの長い歴史上14勝チーム同士の対戦はこれが初だそうです。リーグの初期はシーズンが短かったわけですからそれほど不思議ではないですがとにかく大一番感を盛り上げる試合。プレーオフがもう始まっているかのようなムードでの試合となりました。敗戦した方は次週@Los Angeles Ramsでワイルドカードラウンドの試合。引分だとLionsが1位。

その雰囲気にアテられたのがVikingsということになるんじゃないでしょうか。序盤にLionsが7-0でリードの場面。Vikingsが相手陣深く3ヤードで4thダウン。その時点で3ドライブで1TDは献上していましたがその直前はLionsオフェンスを3&outで退けていたしまだ第1Q、焦る場面でもなかったのにFGにいかず勝負して失敗。7-0のまま。
そしてまたハーフタイム後の最初のドライブでDetroit陣2ヤードでの4thダウンでまた勝負に行って失敗。この時点で10-6でLionsがリード。戦前の予想に反してVikingsディフェンスが大健闘してLionsのハイスコアリングオフェンスを10点にとどめていたのに勝負に行く意義があったのか。

この2度とも判断がおかしくなっていたんじゃないでしょうか。Lionsは4thダウンでガンガン勝負に行くチームなのはずっとそうですが、それにアテられてVikingsの判断がおかしくなっていたかに私には見えました。冷静に考えればFGで良い場面かつ時間帯だったはずです。
その後もVikingsは長めのFGを大外れしてみたりで得点をあげられず、そうこうしているうちに終盤にかかってLionsオフェンスが火を吹き終わってみれば31-9という大勝で決着とはなっています。

最終的に30点前後の勝負になるという想定だとしたら確かにFGでチマチマやっていたら離されるという大局観は絶対に間違いだとは言いませんが、少なくともライブで試合を見ていた限りLionsオフェンスが押しているという流れではなかったのに。

試合中の判断は疑問でしたがLions、Vikingsともディフェンスが鋭いところを見せた好試合ではありました。ハードにプレーしているせいでケガ人がかさんだのが勝ったLionsにとっても痛い試合となってます。
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