アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

サッカー米代表Nations League惨敗 時間がなくなってきました

遅れて準決勝があったことを知った男子サッカーCONCACAF Nations League。どこで放送をやっていたのか後から調べたらParamount+での放送でした。Paramount+はCBS系列の有料ストリーミングサービスです。

ここ数日地上波はチャンネルがCBSに合ったままの我が家。カレッジバスケットボールのMarch Madnessが開催中でその放映はCBSにとっては年間の最大のスポーツコンテンツ。CBSは他ではゴルフのThe Mastersの放映権も長年維持してますんでMarch MadnessからThe Mastersの流れの春がCBSのスポーツ放送としては最強の時期となります。(あとは数年に一度NFL Super Bowlの放映の順番が回ってきます)

でCBSをMarch Madness開幕後ここ4日間で20時間以上見てると思うんですが、ただの一度もCONCACAF Nations Leagueの宣伝を見ていません。
Paramount+の番組宣伝をしていないかというとそうではない。よくやってます。ではサッカーの宣伝をしてないかというとそうでもないのです。4月に始まるUEFA Champions Leagueの宣伝は何度も見かけました。UCLもParamount+の独占放送。自国の代表の出場するCONCACAF Nations Leagueは宣伝はしないけれどUCLの宣伝はする。これがアメリカサッカーのリアルというわけです。その結果CBSのスポーツ番組を延々見ているのにどこで米代表が試合をしているのか、そもそも試合をやってることすら気づきませんでした。

準決勝でのパナマ戦ではスタジアムのガラガラぶりも批判の対象になってます。Los Angeles郊外での平日開催で不利だったにしてもこれはひどいだろうと。パンデミックの頃を思い出したとか代表OBたちに言われてます。

来年夏には北米3国共催のFIFA W杯があるのになぜこうなのか。
理由はいくつか。W杯の本番は他系列FOXの独占放送なのでCBSには今サッカー米男子代表をプッシュする動機は少ないでしょうし、そもそも今プッシュしたところでCBS自身の最大のスポーツ資産であるMarch Madnessの裏番組だし、よしんばプッシュしたとしても大した数字にならない、Paramount+の普及にも貢献しないと見切られているということでしょう。

というわけで今日日曜日の三位決定戦と決勝がどこで放送するのかも自主的に探さないとわからず。三位決定戦だけでなく決勝戦もParamount+でした。あまり多くのご家庭では見られそうにありません。
過去の米代表のOBたちは現代表の選手たちのプレーを熱量が足らないと口を極めて酷評しますがその声が届く範囲も狭そうです。

結果は1−2でカナダに負けてしまったのであまり多くの人に見られなくて良かったという皮肉になってます。
米代表監督のMauricio Pochettinoはつい最近「米代表は今後5年10年で世界最強になれる」とかふかしてたんですけど、現実はパナマとカナダに連敗。こっからどうやって5年で世界最強に届くのか、発言の真意を疑わねばなりません。

20世紀末に米サッカー協会関係者が2010年までにW杯を制覇するというのをよく口に出して言っていた時期がありました。大風呂敷を広げた状態ですね。
ただそれは目標の4年前=2006年ドイツ大会グループリーグ最下位に沈んで絶対ありえないとどんな楽観的な人でも認めざるをえなくなってそのまま発言はなかったことになったという経緯がありました。人気商売なので大風呂敷も良いんですけど、寂しい顛末でした。あれ、当時は本当にできると思って言っていた人もいたように思ったんですがコソコソとそういことを言っていた人は皆消えました。

それが今2025年に復活。外国人のPochettinoが過去の米協会のお気楽優勝発言の過去を知っていたかというとたぶん知らない。知ってるにせよ知らないにせよ今の米代表が5年10年で世界最強にという発言は派手さとマスコミへの露出を目指した発言でしょうか。

しかしその発言の直後にパナマだのカナダだのそれぞれW杯ではグループ突破が目標であろう国に連敗して「ウチは次の大会の頃には世界最強レベルになるから」では通らない。ほぼギャグでサッカー人気国でだったら総叩きでしょう。タコツボ化したアメリカのサッカーマスコミが伝える代表監督のコメントは一般のスポーツファンには認識もされないので身を張った連敗ギャグでも身内しかツッコミもしてくれません。

もうW杯地元開幕まであと400日強しかない。予選が免除されているので今回のNLが終わってしまったあとは、今年夏のGold Cupしか公式戦の機会はない。但しその時期はFIFA Club W杯と時期が重なり、FIFAははっきりCWCが優先と宣言しているので米代表でCWCの出場チームに所属する選手たちはクラブに拘束されてGold Cupに参加できません。米代表の中心選手であるChristian PulisicのAC Milanや、Sergiño DestのPSV EindhovenはCWCには出場しないので米代表としては招集できる。Juventus所属のTimothy WeahとWeston McKennie、Borussia Dortmund所属のGiovanni Reynaは招集できない。

Giovanni Reynaは代表内での評価がまた低そうなのはどうなってるんですかね。準決勝で敗戦した対パナマ戦では出場なし。三位決定戦対カナダ戦でも途中出場。パナマ戦での米代表のプレーの意外性の欠如が言われて、なぜReynaを投入していないのかという批判も出ていたのですが、三位決定戦でその役目として先発起用されたのは同タイプのDiego Luna(MLS Real Salt Lake、21歳)の方でした。そしてLunaは今大会の米代表の唯一のゴールへの貢献を含め相手ゴール前で良い形で何度もボールにからめていました。

Gioは2022年カタール大会での起用法でモンペが騒いだ例の事件もありそれが尾を引いてるのか。それともそんな経緯は知らないけれど今の外国人新監督の目にも同じようにGioの態度が悪いと映ってるのかなにか、起用が限られてる。その上CWCの事情で残り少なくなった米代表の実戦機会であるGold Cupにも出場できなさそう。出てきたときは十代で欧州の一流クラブと契約、黄金世代と期待された現米代表の中心選手のはずだったGioはこのまま腐っちゃうのでしょうか。

16強出揃い Big XIIの意外な健闘 SECへの評価は未確定

March Madnessの二回戦が終了。16強が出揃いました。カンファレンス別では選抜時に史上最多の14校が選ばれたことで注目を集めたSECが7校が生き残り。可能性としてはFinal FourをSECが独占する可能性を残してます。一回戦は全勝だったBig Tenは半減4校が16強進出。この2カンファレンスで16枠の11校を占めます。

それ以外はACCからDukeが二回戦で難敵と目されたBaylorを相手に完勝で進出。事前に注目されていなかったBig XIIからは4校が勝ち残り。Big XIIの常勝チームであるKansasがあっさり一回戦で消えているのに4校の16強入りは快挙でしょう。ただし4校と言っても以前からのBig XIIのメンバー校はTexas Techだけで、あとは移籍してきたBYU、Arizona、Houstonなので以前の感覚ではBig XIIが伸ばしているという感じは受けませんが。以上。

寡占ですね。トランスファーポータルが機能しているとミッドメジャーやメジャーカンファレンスの下位校から好選手がすぐに外に流れてしまうので寡占化は当然の帰結ではあるんですがMarch Madnessはその多様性が魅力のうちだったと思うのでこの傾向が続くのは将来的にイベント自体の魅力低下に繋がらないかは気になるところです。

バスケではメジャーカンファレンスのうちであるBig Eastは二回戦で全滅。昨日No. 1シードFloridaとの大激戦を繰り広げた末に敗退したUConnはディフェンディングチャンピオンらしさを残しての敗退で残念ではありましょう。最後の競り合い勝負どころで力強いプレーの連続で勝ちきったFloridaを褒めるべきでしょうが、UConnはNo. 8というシード順で二回戦で今大会の優勝候補筆頭のFloridaに当たるシードにされたのが不運。これもSEC選抜過多だった影響とも言えなくもないのかもしれません。SEC校が強いという判断でSEC校以外の枠が減りシード順でも割を食ったという批判はあって良い。その犠牲がUConnの早すぎるNo. 1シード校との対決につながったと。


シード順で眺めてみると16強は順当ならNo. 1-4の学校が並ぶはず。No. 4とNo. 5はほとんど差がないと考えてNo. 5までは順当な勝ち上がりと考えると、AuburnとMichigan Stateと同居する山である南地区でNo. 6 Ole Missが非順当な勝ち上がり。Floridaの山でNo. 10 Arkansasが勝ち抜き。Dukeの山でNo. 6 BYUが16強進出。2桁シード校はArkansasのみ。
もしSECが14校も選ばれず12校ぐらいだったらArkansasは足切りされていた学校でしょうからSECへの評価はなかなか難しいところです。

Arkansasは別項でも書きましたがバスケの名門エリート校であるKentuckyのHCだったJohn Calipariが移籍して初年度のチーム。Calipariが移籍するのを追ってKentuckyの選手がArkansasに移籍しているので才能レベルでいうとArkansasには通常来ないようなレベルの選手が在籍してます。それでもトーナメント出場が危ぶまれるレギュラーシーズンの成績に甘んじたのは主力選手のケガなどもあったせいで、その選手たちが戻ってきている現在のArkansasはレギュラーシーズンの成績やシード順以上に充実している可能性があります。HCのトーナメントでの経験値は疑う余地もないですし。

16強Sweet 16の好カードは全体No. 1シードのAuburnが高さのNo. 6 Michiganと対戦するSEC対Big Tenの直接対決と、SEC同士の対決となるNo. 2 Tennessee x No. 3 Kentuckyでしょうか。Kentuckyは終身契約をしていたJohn Calipariを(事実上)放逐しての初年度で16強に復帰。近隣ライバルのTennesseeの方が上位とみなされながらレギュラーシーズンではKentuckyが2戦2勝。上述のように前HCのCalipariを慕ってKentuckyから離れた選手が多数出て今季のKentuckyは全員が新加入だったのに16強に残ってきました。Kentuckyが二回戦突破=Sweet 16入りするのはパンデミック前のシーズン以来。

KentuckyがCalipariを切ることになったのはKentuckyがNCAAトーナメントで4年連続二回戦を突破に失敗したからです。2019-20シーズンはMarch Madnessがパンデミックで開催されず、Sweet 16到達は2019年以来。
同地はプロのメジャースポーツチームがなく、Kentuckyが唯一の地元のプライド。そしてKentuckyはバスケでエリート校でフットボールでSECの下位常連。Kentuckyバスケットボールこそ地元のスポーツ熱の中心で、そのため地元ファンの圧力が強烈です。それがパンデミック以降の4シーズンで一回戦敗退が2度、二回戦敗退1度。2022年にNo. 15 Saint Peter's Peacocksに一回戦で金星配給をしたのに続き昨季も無名校のNo. 14 Oaklandに一回戦負けしたので地元ファンにブチギレられてCalipariの転任に至ってます。
結果はKentuckyもCalipariの転職先のArkansasも16強進出なのですからwin-winということになります。

Calipari vs Pitino、最後の決着戦か

March Madness二回戦が今日から開始。組み合わせ発表当初からの選抜委員会の狙い通りにArkansasのHC John Calipari対St. John's Rick Pitinoの殿堂入りコーチ同士のライバル対決となったこの試合、激戦で期待以上の試合となりました。No. 10シードのArkansasがNo. 2 St. John'sを最終スコア75-66で下して16強へ進んでいます。

CalipariとPitinoは過去の因縁は山のようにありますが、NCAAトーナメントでの直接対決は過去4度で2勝2敗。但しそれぞれの2勝はKentuckyを指揮していたときの勝利。カレッジバスケットボールのエリート校であるKentuckyを指揮していたからそれぞれ勝ったようなもの。両者ともに都落ちとなりその落ち先を率いて言わばKentuckyブランドではなく自身の評判とリクルートで作ったチーム同士で戦うのは初のこと。その試合をCalipariが制したことになります。Pitinoは72歳。NCAAトーナメントの舞台でこの両者が直接対決するのはこれが最後になる可能性は高く、Calipariの生涯記録3勝2敗で決着か。

試合内容は激戦で大変楽しめました。今大会私が見た範囲ではベストの試合。両軍とも3ポインターが入らず(元々両チームとも成功率は低いチーム)また主力選手の反則が嵩んで選手の出し入れに工夫が必要となるコーチの腕がものを言う試合展開だったのもこの両名コーチの決着戦にふさわしい展開だったかと思います。

最終的には9点差となりましたが終盤までどちらも点差で離される時間帯がなく、プレーも激しい。二回戦がこのカードになりそうだとなったときには選抜委員会がやりたい放題だなと書いたのですが、それにまんまと乗せられて私も楽しんでしまったというわけです。この辺もアメスポらしさなんでしょうね。日本だと完全無作為のくじ引きで甲子園の高校野球大会をやるのが正当だと感じる日本の方からしたらこの意図されたエンタメは違うという意見も出るのかもしれません。

Arkansasが勝ったことで一回戦で苦戦したSECからまず1校16強進出が決定です。二回戦が始まる前の時点でSECは出場14校が8勝4敗で8校残り。Big Tenは8校出場で全チームが一回戦を勝って8校二回戦へ進出で数でSECに追いついてます。
二回戦には全部で32校勝ち上がっているわけですからSEC8校とBig Ten8校でそのちょうど半数が占められていることでもあります。

サッカーのスケジュールの融通の利かなさ

March Madnessが一番盛り上がる一回戦の日の夜に男子サッカーCONCACAF Nations League準決勝があったようです。なぜそのアメスポカレンダーの365日のうちで最も重ねてはいけないであろうMarch Madness16試合が次々と1日中放送されるその日に代表サッカーの試合をやるのか。さすがに米サッカー協会はそれがどれだけダメなスケジュールなのかは理解しているんでしょうけど、それでも避けられないということですか。国際マッチデーはアメスポのスケジュールに配慮なんてしれくれませんもんね。

その上その試合、ロスタイムでパナマに負けたそうです。そうです、というのは知らなかったので。さすがにこの日ではスポーツニュースでもとりあげられてなかったと思います。スポーツニュースの時間取り争いではSuper Bowlの日より悪い日かも。


ところでアメリカ人一般は全然気にしてないでしょうが、実は今年になってパナマでは反米意識で国内はすごく盛り上がってるんですよね。トランプが大統領就任して「パナマ運河を取り戻す」とあっさりと発言しているのがパナマ国内で大きな反発を呼んでいるためです。他にいくらでも娯楽とスポーツのあるアメリカと異なりパナマは男子サッカーが最大の娯楽。その代表が敵地に乗り込んでロスタイムに決勝ゴールで憎きアメリカ代表を下したんですからあちらは大喜び。でも負けたアメリカは全然それどころではなくMarch Madnessで忙しいのです。

明日日曜日に米男子代表は対カナダの三位決定戦を戦う予定だというのを読んで初めて準決勝があったことやまたパナマに敗戦してたのを知りました。
パナマには昨年のCopa America米国大会でもグループリーグで敗戦したばっかり。それで大会史上初のホスト国のグループリーグ突破失敗につながってます。

来年にはホストとしてW杯開催だというのにパナマ程度に連敗(正確には親善試合でその間に一回勝ってますけど意味のある大会で)していてどうなるんでしょう。米サッカーにとっては30年に一度の国内での地位向上の機会だとか、黄金世代だとか言ってたんですけど大丈夫なんでしょうか。

その準決勝は見ていないので中身についてはなにも言うことはないですが記録を見るとGiovanni Reynaはベンチ入りしているのに出場してないんですね。パナマはかなり引いて戦っていたらしいんで創造性がある(とされる)Gioを出しておいたらもっと攻め手があった云々言う戦評がネットに上がってますがどんなもんか。昨年9月に代表監督に就任したMauricio Pochettinoにも批判の声が多いです。

明日の対カナダ戦もアメリカ人一般や選手たちは気にもしてないでしょうがカナダ国民はトランプ政権の「51番目の州になるべき」発言だとか高率の関税を対カナダでかけたことで反米感情が高まってるところ。カナダ代表はパナマ戦同様、やる気満々ってことになるんだろうと思います。アメスポ文化には三位決定戦はなくアメリカ人気質的にはどうでも良い試合。Pochettinoはマスコミに「我々のキャラクターが試される試合」だの言って対カナダ戦に向けて選手を煽ってるようですが、それに乗ってくれるものかどうか。

史上最多選出のSECの初日

NCAAトーナメント史上最多14校が選出されたSECですが、初日苦戦が続いてます。正確にはFirst Fourで既にTexasが敗退してるんで64校ラウンド=一回戦が始まる前にSEC校は13校に減っていました。

迎えた一回戦初日ですが全体No. 1シードのAuburnは勝ち進んだものの、No. 9 GeorgiaがNo. 8 Gonzagaに早い時間帯に惨敗。これがイメージが悪かった。No. 8&9の試合なんですからどっちが勝ってもおかしくないですが序盤に大差をつけられてそのままでしたから。さらに夜の試合でNo. 6 MissouriがマイナーカンファレンスのNo. 11 Drakeに最後競ることもできず逃げ切られてアップセット敗戦。

SECから出場して勝ったのは上記のNo. 1 Auburnの他No. 2 Tennessee、No. 4 Texas A&M。初日の目玉試合となっていたプライムタイムのNo. 7 Kansas x No. 10 Arkansas戦、期待に違わない好試合でArkansasが下位シードから勝ち抜き。
First Fourを含め〆て4勝3敗。ぎりぎり及第点のうちなのかもしれませんが大量選出でシードが甘めになっていてそれで4勝3敗は14校の大量選出を正当化するには弱い。

14校も選ばれたんだからFinal Fourに1校進んだぐらいでは正当化できない2校行ったら納得するファンも増えるかなという感じではあります。

明日の一回戦のカードではFirst Fourから勝ち上がってきたACC所属No. 11 North CarolinaがSECのNo. 6 Ole Missとの対戦が注目でしょう。
今季を通して「SEC最強!」と喧伝され、同時に「今季の名門カンファレンスACCは過去最弱ではないか」と言われ続けていたわけです。その評判は本当だったのか?という証明ともなろうかという試合です。SECが全体が最強だからという理屈でカンファレンス内で勝ったほぼすべての試合がQuad 1の勝利、負けても弱い学校には負けてないという理屈になってSEC校の選抜に向けての評価が底上げされた。逆にACCは弱いとみなされたためNorth CarolinaはQuad 1の勝利が1つしかないとされて落選させかけられたという経緯でした。結果はFirst Four行きでNorth Carolina史上トーナメントシードでは最低位置での当選。

カレッジバスケットボールのトーナメントの一発勝負の良いところは強いはずとか言っても逃げも隠れもできない。実際に他カンファレンスの学校に勝ち続けるしかないことです。First Fourで完勝で上がってきたNorth CarolinaをOle Missが抑えきれるのかどうかはシーズン中の評判がどれほど正しかったのかの答え合わせのような試合でしょう。

フットボールだったら「SECが強いから」というのを思い込みだと否定しきれないし他カンファレンスと勝負をする機会も限られますが、バスケで突然今年SECが最強と言われて大量選抜されてもちょっと。証明してもらわないとなぁと。
その辺のセンチメントは私の個人的な意見というよりはファンに共有されているようで私の使ってるトーナメント予想の大手サイトでもFloridaは全体で優勝に推す人が多いのですが、選抜委員会が全体No. 1だと強調しているAuburnの優勝人気はDukeやHoustonを下回りはっきりとNo. 1シードの4校では最低人気。

Floridaが人気なのはESPNの解説陣がこぞって推しまくってるのと、Gatorsが全米二連覇したときの記憶が残ってる人がまだかなりいるからでしょう。2005–06 / 2006–07のことです。SECでバスケというとKentuckyが抜けた名門でSEC内にライバルらしいライバルはずっといなかった。あのFloridaの二連覇のときはかなり鮮烈でした。あのときは同時にGatorsはフットボールでも強かった時期に重なってました。

つまりはですねSECの地元や選抜委員会がどう推そうと全国区ではSECへの信頼はまったく足りてない。AlabamaがNo. 2シードとか言われてもホントかよ‥的な。No. 1やNo. 2シードに選ばれればさすがに一回戦はリスクは低く勝ち抜いてくるでしょうが、二回戦以降本当に14校選抜の評判は過大評価ではなかったと胸を張れる成績を残せるか。

NITから辞退校が続出 なにかが変

NCAAトーナメントの68校が決まったあとに、残りの学校が32校制のNational Invitation Tournament(NIT)に出場するのもこの時期の恒例なのですが、今年は出場辞退をする学校が続出してNITの32校がマイナー校ばっかりになってしまってます。かなり異例の事態と言って良い。なにか変なことが起きている可能性があります。

NITには自動的に出場できる学校がいくつかあります。マイナーカンファレンスのレギュラーシーズン王者校がそれに当たる。救済の意味もあってそういうルールに10年ぐらい前だったかNITがNCAAに吸収合併されたときにそうなってます。それ以外にメジャーカンファレンスでNCAAトーナメントを逃した学校に出場枠があるんですが、それらの学校がことごとく辞退。その結果今年のNITの出場32校のうちにメジャーカンファレンスからはACCが3校(Stanford、SMU、Georgia Tech)とBig XII 1校(Oklahoma State)の4校のみ。他のメジャーカンファレンスは出場しない。SMUなんかはつい最近ACCにマイナー側から加わったばかりでメジャー側に勘定して良いのかどうかすら迷うぐらいの寂しいNITの出場校の顔ぶれになってます。

SECは前項で書いたように史上最多の14校出場。その残りとなったLSUとSouth Carolinaに枠はあったのですが出場辞退。Big Tenからは最後の枠争いに敗れて選出されなかったIndianaを始めNorthwestern、Rutgersが出場辞退(Rutgersはちょっとわかる。2人もNBAドラフトトップ10指名候補選手がいるのでケガをさせてもいけないので)。Ohio Stateは誘われもしなかったのか辞退報道すらない。バスケではメジャーカンファレンスとみなされるBig Eastの各校(Georgetown、Butler、Providence、Villanova)が揃って出場しない。
Villanovaは昨年までは出場していたんですが今年は出ないっていうんですからなにか事情が昨年と変わっているはず。それはなんなのか。


3年前まではNITは準決勝と決勝戦はNew York Madison Square Gardenで行われていました。世界に名だたるMSGで試合ができるというのが選手の意欲のインセンティブになっていた面はあったのですが、それがいまは変わってます。今年は昨年に続いてIndianapolisでの準決勝決勝の予定。ひょっとして学校側にとって愉快でないなにごとかが昨年の大会であったのかもしれません。なにかなければこんなに大量の辞退校が出るのは不可思議です。

IndianaはギリギリでNCAAトーナメントへの出場を逃したという事情があり、変な勘ぐりをするとNCAAがNITのチケットを売りたいのでIndianaをNITの出場の方へ誘導したと判断してIndiana側が怒ってNITへの出場を拒否したというのはどうでしょう。ありうるかどうか。
他ではButlerはIndianapolisの学校なので地元での出場になりますがこれも出場辞退。今年のNITはめちゃめちゃ地味な大会になりそうです。動員でも敗北となったりするんでしょうか。

あとあり得る可能性としてはここ1ヶ月ぐらいになって急によく言われるようになってきたNCAAトーナメントを近い将来に76校に拡大するとかなんとかいう話が影響しているのでしょうか。現在の68校制から76校にするってことはあと8校増やすってことです。今回NITを辞退した学校がざっと15校ぐらいあるようなのでもし本当に76校にすると今回のNIT辞退組の半分ぐらいはNCAAトーナメントに含まれる。そうなるとNITはもうその役目は終えたに近く、今年のようにマイナー校しか出場しない大会となりそうです。

NCAAトーナメントの拡大案は何年か前に観測気球を上げたところ世論から大バッシングを受けて早々に引っ込めた経緯があります。
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