アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

まさかのAlex Caruso

NBAプレーオフ、最後に残った二回戦の試合はまさかのAlex Carusoによる相手エースのNikola Jokic遮断で第7戦の勝負が決してます。第4Q序盤で30点差がついてDenver Nuggets側がギブアップ、先発選手を引っ込めて勝負が確定。4勝3敗でOklahoma City Thunderの西カンファレンス決勝進出が決定。
西カンファレンスは中1日でMinnesota Timberwolves@Oklahoma City Thunderで開幕します。

Nuggetsが敗退したことでこの時点で今季のチャンピオンはNew York Knicks、Indiana Pacers、Oklahoma City Thunder、Minnesota Timberwolvesの4チームからと確定。よってNBAチャンピオンが7年間毎年異なるチームになることも確定してます。これはNBA史上初だとか。

それにしてもまさか、あのCarusoが3度MVPのJokicキラーとなって決着とは。背の差は明らかながら短身のCarusoが張り付いたことでJokicがろくにドリブルできず、ターンオーバーを狙われ完全にリズムを崩す。Carusoの方はオフェンスでもファストブレイクで得点を重ねて、+/-は+40。すごい数字になってます。サイズで劣ってもJokicにまったく押し込ませなかった強靭さも素晴らしい。
Thunderはチームの平均年齢でNBAで一番若いチームですが、今季Caruso31歳(チーム最年長)を加えていたのがここで効いてます。

Carusoは2020年のバブルでのLos Angeles Lakersの優勝チームで活躍した選手でありNBAファンにはおなじみの顔ですが、地味な(と言っておきます)容貌でも損をして華美なLakersには残れず。いますよね、容貌で損してる選手って。それが回り回ってThunderで初の栄冠へ向かう助けとなってます。

Knicksが25年ぶりの東カンファレンス決勝到達

前半終了時点でNew York Knicks 64-37 Boston Celtics、Celticsの3ポインター成功率が21%。Jayson Tatum抜きで27点差をひっくり返せるとも思えず、ここまで。地元での第5戦をTatum抜きで勝って意地も示せたし、Tatumがいようといまいと3ポインターが当たってない日は負けるのがCelticsというチーム。
対するKnicksも前半の3ポインターは30%で当たってないのにそれでもここまで点差がついてしまうものかというぐらいの大差です。

これでKnicksは1999-2000シーズン以来のカンファレンス決勝到達。2000年のカンファレンス決勝の相手も今年もIndiana Pacersということに。またKnicksかPacersのいずれかがNBA Finalsに登場することも確定。20世紀の古豪のKnicks/Pacersに対して、西はOklahoma City ThunderかDenver NuggetsかMinnesota Timberwolves。DenverはNBA制覇してるし、ThunderはDurant時代にNBA Finalsには進出してますが、東の2チームと比較すると新興チームというイメージになりそうです。

名誉回復翌日にPete Rose Day

MLB Cincinnati Redsが1970年代の黄金期のメンバーでもあったPete Roseが球界追放が解除された翌日の試合を「Pete Rose Day」として祝っています。動きが早いのか内々にMLBからは知らされていたのかはわかりません。Pete Roseは地元では有名人でしょうからRedsからしたら用意周到にその日を設定して開催した方が儲かる。今季も現在負け越し中ですからペナントレース脱落した後に本格的なPete Rose絡みのイベントデーを設けた方が利益にはなるはずです。

RoseはReds球団の殿堂入りしています。しかしMLBから追放されていたので試合日(=MLB主催)にはPete Roseの名は一切使えなかった。MLBの試合が行われる球場内にRoseの名前を掲示することも不可だった。よって球団殿堂入りも試合日ではなく、球団主催のファン感謝デー(MLBの主催ではない)で試合でないときに祝っていた。
それが今回球界追放が解除されたことでMLB主催の試合日にPete Roseの名前を出してよくなったわけで、それを即実行したってことです。


追放が解除になったことで話題としてはRoseのNational Baseball Hall of Fame入りの可能性が話題に上がってます。時期が過ぎてしまっていることで通常の選手としての投票にはRoseは加われない。よって Classic Baseball Era Committeeというレガシー審査を経て殿堂入りがなるかどうか、ということになります。通常の投票では選ばれなかった方が、時代を経て審査基準も変わり世相も変わり、その辺も鑑みて再評価される可能性を残しているということです。
なので例えば他の件、Roger ClemensとかSammy Sosa、Barry Bondsなどステロイド期に違反選手と認定されて記者投票で殿堂入りできなかった名選手たちもレガシー審査で将来殿堂入りできる可能性は残ります。

Roseの場合は野球賭博が追放の理由で、当時とは異なり多数の州でスポーツ賭博が合法化された現在。状況は異なるので現在の目で見直しの機会はあっても良いのかもしれませんが、合法化後でも当然ながらMLBの選手や関係者はスポーツ賭博に関われば永久追放を含む大きなペナルティを負うのは変わりません。Roseは野球賭博に関わったことは自身で認めているので苦しいんじゃないかなとも思います。

Classic Baseball Era Committeeのメンバーも野球報道のベテランで構成されていますが、現行のメンバーにはRoseのBig Red Machine時代のチームメイトのTony Perezも含まれているんだそうで、きっとPerezさんはPete Roseの擁護をしまくるんだろうなあと想像されます。
通常選出と異なり毎年選考が行われるのではなく、次回の審査会議は2027年の12月に予定されています。Perezさんは83歳。そのお歳だと2年半後に存命か、出席できるほど健康かはわかりません。Perezご本人は2000年に殿堂入りを果たしています。

2027年の12月というタイミングはなかなかに微妙ですね。今回のPete Roseの復権はトランプ大統領の強力な後押しがあってのこと。2027年12月というとトランプ大統領の任期があと1年で切れる時期であり、次期大統領選まで11ヶ月の時点。レイムダックにはまだなっていないのできっとまたホワイトハウスから Classic Baseball Era Committeeに対しても口撃・圧力がかかることが予想できますが、古株の野球記者で構成されるその会議のメンバーがトランプの圧力をどう感じるのかはわからないです。いまから想像しても楽しそうです。

過大評価じゃないと示したHaliburton

Donovan Mitchellは惜しい場面ばかりの多い選手になっちゃいましたね。対してプレーオフ前に選手間投票で「最も過大評価されている選手」と評価が低かったTyrese Haliburtonが二回戦も勝ち抜いてその評価を覆したことに。
NBA東カンファレンス二回戦Indiana Pacers@Cleveland Cavaliers第5戦はIndianaが逆転勝ち、114-105で4勝1敗で勝ち抜き。東決勝でNew York KnicksとNBA Finalsへの出場を賭けて戦うことになりました。

Mitchellはこの試合でも痛めていた足首の治療らしくロッカールームに下がったりしていて、倒されるたびにハラハラする試合展開。ケガでもMitchellの闘志は衰えず痛そうな素振りは見せなかったですが、後半深くなるまで3ポインターが一本も入らないし、勝負どころのフリースローを3本全部はずしてみたり、苦しい試合でした。それでも35得点と両軍併せて試合最多得点なのですから批判されるには当たらないのですが、それでも過去のMitchellがギリギリの勝負に負けてきた場面も思い出されて冒頭の感想になってしまいます。

一番思い出すのはUtah Jazz時代のバブル開催となったプレーオフでのDenver Nuggetsとの死闘、MitchellとJamal Murrayのバチバチの決闘状態となったシリーズです。あの時の決着第7戦での最後のフロアに倒れて呆然とするMitchellが忘れられません。
それも決闘に紙一重で勝ったかに見えたMurrayの方はその後優勝にたどり着いてる。一回優勝しちゃうと全然評価が変わります。あのときMitchellとJazzとの死闘に勝ったあそこから積み重ねて数年後に優勝したと評価して良い。
対するMitchellはその後Jazzでチーム解体の憂き目に合う。Cavaliersに来て心機一転奮起して今季の東カンファレンスでトップシードを獲得したんですが、ここでPacersに敗退。まだ来季以降もあるので最終的にMitchellのキャリア評価はまだ早いですが、早々に主力選手として優勝したMurrayとの差は大きい。


Haliburtonはこのオフシーズンは女子WNBAのIndiana Feverの試合の観戦によく訪れていたのや、顔が優しい系な顔、それより何より喋り方が白人っぽいのも選手間のウケが悪いのと無関係じゃなかったんだろうなぁと想像をしていたんですが、結果的には過大評価という悪評をバネに堂々の2年連続カンファレンス決勝登場につなげました。

昨年は東決勝でBoston Celticsに4戦全敗で敗退。東決勝での惨敗以前も昨季のPacersのトップスコアラーはMyles TurnerやPascal Siakamで、HaliburtonはPacersの顔的に取り上げられてるけれど実際は大して活躍してないだろという、そういうことだったと思います。

Pacersは地方都市のIndianapolisのチーム。チーム史上最も評価が高い選手はReggie Millerでしょうが、その次というとたぶんPaul Georgeってことになるんだと思います。ただPaul Georgeって当時もPacers後も常に前評判の方が現実より高い選手な気がします。それこそ過大評価な選手だったかなと。
キャリア評価という意味ではHaliburtonはまだまだ先の長い選手ですが、今季で一気に一般のイメージを変えることになるかもという期待感はありますね。

Rose永久追放解除

スポーツ賭博に関連したとされMLBから永久追放になっていたPete Roseの名誉回復が発表されてます。Pete RoseだけでなくBlack Sox事件で同じく永久追放になっていたShoeless Joe Jacksonなど故人となっている永久追放対象者が追放解除となってます。これでPete Roseは殿堂入りの可能性が復活。

発表された今日はPete Roseがキャリアの大半を過ごしたCincinnati RedsがShoeless Joe Jacksonが所属したChicago White Soxと対戦するカードで、明らかに話題性を狙って今日の発表にしたのでしょう。賭博というかShoeless Joe Jacksonは八百長事件で本人が告白している事件なので故人だからという理由で追放解除はおかしな話なようにも思えます。Roseの場合はRedsの監督時代の話で、本人もMLBもRedsが負けることに賭けているとは認めていないはずなのでShoeless Joe Jacksonよりは事情は許されうるってことになるのでしょう。

MLBコミッショナーRob Manfredの声明によれば「故人となっているのでもはや球界への脅威にならない」という意味不明なことを言ってます。なんというかなんとかしてRoseの永久追放を解除するためにより悪質なShoeless Joe Jacksonを一緒に担ぎ出してみてる気がします。

なぜそんなに無理をしているのかというとホワイトハウスからの圧力が凄いんだろうなという感じがします。Pete Roseはご本人がおしゃべりの仕方からしてアンチ品性なところのある方でトランプ大統領の支持層に完全にフィット、実際にも熱心な支持者でもありました。そしてトランプ大統領から公の発言としてPete Roseを恩赦し永久追放解除への圧力も出てましたから、MLBはその対応に苦慮した挙げ句にShoeless Joe Jacksonまで持ち出してきたってところなんでしょう。

アメスポ界はトランプ第二次政権にびびってる感じはMLBだと昨季の優勝チームLos Angeles Dodgersのホワイトハウスハウス訪問があっさり決まった辺りから感じられました。第一次政権のときはホワイトハウス訪問拒否が各種目でさんざん取り沙汰された経緯がありましたが、今年はスポーツ界とホワイトハウスの関係正常化の意識もあってなのでしょうその問題を早々に避けていました。トランプの方もDodgers訪問ににこやかに応じていて、当時はあまり表に見せませんでしたけれど第一次政権のときのホワイトハウス訪問拒否の連発を食っていたのを気にしてたんだなというようにも見えますね。

MLB以外でもNFLだと再来年のドラフト会議をホワイトハウスのお膝元のWashington D.C.で行うことを先日発表したのもトランプ忖度っぽいというのは私も思いましたし、ネット上でもそういう物言いは見かけます。タイミングからしてWashingtonのホストとなるCommandersを優遇すべき事情はほとんどないからです。

そもそも政権との政治的な見方の違いでホワイトハウスに訪問したりしなかったりするのが続くのは異常なので、それにはこだわらずに訪問するのは大人だしその方がアメスポ全体にとって良いとは思うんでそれは良いと思いますが、就任早々あまり他の忖度が多いとどうなるものか。

Tatum アキレス腱やったか Knicksが王手

主力選手のケガはどのスポーツでも見て気持ちの良いものではないですが、プレーオフの真最中のこれはつらいです。NBAプレーオフ二回戦Boston Celtics@New York Kincks第4戦の終盤にJayson Tatumが右足首を押さえて悶絶。足首の後ろ側を押さえてましたからアキレス腱でしょうか。

プレーを見ると接触で痛めたのではなくルースボールを獲りにダッシュしようとしたときに痛めたようですからそれっぽい。大昔の話ですが、Gerald WilkinsとDominique Wilkinsの兄弟が2人ともアキレス腱を切ったことがありました。たまたま2人が対戦した試合のときに2人目がやったんですけど、アキレス腱の経験者にはすぐわかったそうです。他の選手の話では周りの人に切れる音が聞こえたという話があります。

Knicksが逃げ切って3勝1敗として王手。次戦は2日後なのであの様子ではとてもTatumは出場できそうになく、Knicksの東カンファレンス決勝への登場が有力となりました。
東はもう一つの二回戦がIndiana Pacersが3勝1敗でリード、追うトップシードのCleveland Cavaliersがケガ人多数なのでこちらも苦しい。Pacers x Knicksの東決勝となれば予想した人は少ないカードとなります。

古いファンだとPacers x Knicksと言えばReggie Millerの時代のライバル関係を思い出すカードってことになります。Knicksは一回戦でDetroit Pistonsと対戦したときも、PistonsとKnicksのプレーオフでの対戦はPistonsが2連覇した前後のライバル関係をいろいろ語られていました。
そう思い出すとPistonsが強かった時期と、Pacersが伸ばしてきた時期っていうのは入れ替わりだったのでPacers x Pistonsでは盛り上がらない。Knicks絡みの方がライバル感は強い。

Knicksってそうやって考えるとMichael Jordanの特に前期3連覇当時はKnicksが最強の斬られ役だったし、Michael Jordan後の時代にもMiami Heatとライバル関係だったりと、ライバル関係製造機みたいなところがありますね。
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