アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

Female Sport/女子スポーツ

贅沢になった女子スポーツ

女子プロサッカーのNWSLで大型トレードが発表されています。Western New York FlashのAbby WambachとSeattle ReignのSydney Lerouxの1対1の交換。米女子代表のフォワード同士の交換というのが表面上の話です。

が、です。実際にはこれはトレードでもなんでもありません。Abby Wambachが既に今季NWSLではプレーしないと宣言しています。Wambachは現在34歳、この夏の女子W杯の頃には35歳に。今季NWSLでプレーしないと言うもののひょっとしたらもう二度とNWSLではプレーしない事だってあり得る状況です。ですのでトレードだと考えれば24歳ここから脂の乗ってくるLerouxの放出はSeattle側の丸損であります。なのになぜこれをやるかというとNWSLの創設当時の選手初期配置の問題に遡ります。

NWSL創設当時に運営側がかなり恣意的に選手の配分を行いました。Wambachを出身地間近であるWestern New Yorkに配分したのと、Alex Morgan始め好選手をPortland Thornsに集中。この2チームのみが大型スタジアムを持つためここに資源を集中投入して動員の数を持ち上げようという意図がありました。創設当時はまだWambachがダントツの女子サッカーの顔でそれも地元ということで優遇されてWestern New Yorkに来た。その恩恵の裏返しでFlashだけは米女子代表のメンバーは2名配置、あとのチームは3人を得たのです。

そういう経緯があったのですがWambachがプレーしないと言い出した。これではFlashに残る米代表の主力はCarly Lloydだけになってしまう。これじゃNWSLの動員政策に大いに狂いが出る。Wambachの地元動員パワーの補充には無理でもたぶんこの夏女子W杯でスターになるであろうLerouxを入れてテコ入れしようという意図と受け取りました。


で表題の件なんです。その昔、女子サッカーがプロリーグを始めた頃にはそれは女子アスリートとしては夢だったはずです。Mia Hammたちの頃は皆がプロリーグができることに感激してなんでもやるという姿勢で臨んでいたものです。WUSA, WPSと二度の女子プロリーグの崩壊を経て三度目のいまのNWSL。それにWambachは出ないとそっけなく拒否してしまうようになってしまったんですねえ。NWSLは米サッカー協会などからの資金提供もあって自分がヒーコラW杯年までプレーしまくらなくても潰れないと見越したのか、自分の地元のチームから離脱してしまう。なんか違うんじゃないかなあと思うんですが。

Wambachの離脱はW杯への準備や自分のコンディションの調整が難しくなってきたこと以外にも、Flashの同僚であるLloydとの確執(前任代表監督がWambachを代表の主力から外そうとしたときにLloydはそれを支持したとされます。その後Wambachは監督をクーデター追い落とし)もあるんでしょうし、Wambachの私的パートナー(同性婚妻)のSarah Huffmanが2013年はFlashのチームメイトだったのが2014年シーズンはPortland所属になって離ればなれになっていたのも影響したのかしなかったのか。いずれにせよ極々私的な理由しか今回の離脱にはないのです。同僚が嫌い、嫁さんと別居が嫌、疲れるから代表だけにするわ。その昔、女子リーグを成立させるためならなんでもするといった初期の選手達とは心の在りようが随分変わっちゃったんだなあと思わせられます。そういう贅沢が言えるだけの女子スポーツの状況になったことを喜ぶべきか、それとも女子サッカーで数少ないお金も知名度も得たWambachの自分勝手と取るか。W杯での米代表チーム内の微妙なひび割れにならないと良いですけど。

Rondaを挑発して大腰を喰らって肋骨を折られる男

けっこうおもしろいです。UFC女子バンタム級王者Ronda RouseyをとあるWeb放送のホストが「男にはかなわないだろ?」とか挑発して投げられ本当に肋骨を折ったらしいです。バカですね。おもしろいけど。

YouTubeにそのビデオはアップロードされていますので見られるとわかりますが、たぶんRondaは顔は笑っていても若干は本当にムカついていたんだと思います。受け身も知らないであろう素人相手に頭からはいかないように丁寧に相手の体の位置を空中で調整しつつ最後は体重かけてバーンといってますね。なかなか配慮とダメージの配分も冴えていて良かったんじゃないでしょうか。さすが柔道五輪メダリスト。それだけでなく前後の対応ぶりもかわいらしく好感度は高いかと。ちょっと日本のお笑い芸人を使ったバラエティ風です。

Rondaのスター化作戦は順調に進行中というところですか。

Rondaは21世紀のMia Hammになれるか

先日からの話の続きとなりますが、格闘技ファンと女子選手というのが馴染むかどうかはなかなかに微妙な点もあります。Ronda Rouseyの場合、試合での圧倒的な強さプラス話もまあまあ。強面も良いがそれなりに愛嬌もある。アメスポ内の女子スター枠ともいうべき地位が空位だったという事情もあって現在スポーツマスコミなどから推されているという面があるとも言えましょう。

アメスポ女子枠というのは以前から人材が足りないわけです。好きな女子スポーツ選手は?という問いに引退後も長年Mia Hammが上位に君臨したのもサッカーがどうこうではなく他にマーケティング力のある女子選手がいなかったからでしょう。
当ブログだと8年前2007年にこんな記事を書いています。「女子スポーツ選手人気度ランク

テニスのWilliams姉妹はいまも知名度は十分ありますがさすがに飽きられている。五輪スポーツの選手ではMarion Jones以来突出できる選手がいない。これはドーピングを排除してアメリカ人アスリートが勝てなくなってしまってますから仕方ない。8年前には人気選手ランクに2名も入っていたゴルフはアジア人選手天国でもう名前の知られたスターなどいない。フィギュアスケートはすっかりTVで見なくなってしまいました。ほぼ五輪の時だけに。バスケもWNBAの枠から外にアピールできるようなスーパースターは作れていない。あとはサッカーとなりますが、Abby WambachはMiaの域に達せられないまま(同性愛者というのがマイナスに影響した面も否定できない)今年のW杯でAlex Morganに代替わり。そのMorganは顔は良いけれど話がおもしろくない声が良くないなどでTVコマーシャルには何種類も出ているのに喋る役が回ってこない。
そんな具合でどうも他がイマイチなためここ五年ぐらいで考えると女子スポーツ選手の看板娘はNASCAR/IndyのDanica Patrickだったわけです。ただDanicaもNASCAR移籍後苦戦続き。最初の1~2年は馴れが必要とか言い訳も立ちましたがいまもって上に上がってきそうな様子がない。その上最近はなぜか頬がこけてしまってビジュアルも下降。
「現役で白人でアメリカ人」というキーワードをリンクした2007年の記事で挙げていたわけですが、それを当て嵌めるといま残っている中ではMorgan, Danica, Ronda, Wambachがこれに該当。Wambachが同性愛者じゃなかったらもっと押し出せたのかもしれませんが、敬虔なクリスチャンが絶対否定しますから最大公約数的な場面ではWambachは起用しにくかったのでしょう。Alex Moganにはこの夏にもう一度スーパースターになるチャンスが巡ってきます。それを掴めるか。それともRondaが新ジャンルでの圧倒的な地位をバックにアメスポ女子スター枠をがっちり固められるか。Rondaにとっては大チャンスと言えましょう。

記録的秒殺後も報道衰えず

意外な成り行きになってます。週末のUFC184で14秒の記録タイムでの勝利を挙げたRonda Rousey関連の報道が続いています。これは珍しいです。Rondaがというだけでなく、UFCの試合後にスポーツ報道各社がUFCの選手の次戦に向けての報道をそのまま加速させるというのがかなり珍しいわけです。内容は各社ともに次戦の相手としてCris Cyborg Justinoの名を挙げて煽る内容となってます。アメスポ最大の情報発信源であるSports Centerでも盛んにやってます。

UFC側はもし対戦があるならばRondaの現在のタイトル重量であるバンタム級=135 lb (61.2 kg)での対戦を譲れないとしています。Justinoの現在のウェイトは144.5 lb (65.5 kg)。4kg強の差ですからさほどのムリなく実現可能な体重差。所属はInvictaとなっていて同社との契約にはRondaとの対戦に関する条項も入っているとのことでやる気は所属先・選手ともに確かにある模様。現在の知名度ではRondaが圧倒的であり、これからCyborgという印象的なリングネームを武器にJustinoの方が知名度を上げていく、そして対戦への機運を盛り上げていくステージかと思われます。

盛り上げていこうという興行元のUFCやInvictaの思惑はわかりますが、それにESPNを含め多数のスポーツマスコミがノリノリで乗っかっているのが今回の珍しいところです。UFC184とInvicta11で先週末に二人とも1ラウンド決着をつけたその直後に、スポーツマスコミが揃って煽るということはこの戦前からこの対戦についての根回しがあったということなのでしょうね。

アメスポ全体で言うと春先はカレッジバスケ→MLB開幕→NBA/NHLプレーオフというところまではネタが続きますが、その後は毎年アメスポの夏枯れがやってくる。その時期に今年はボクシングのスーパーファイトPacqiao x Mayweatherがありますが、その後となるとネタは乏しい。いまから盛り上げてその時期に期待の女子版のスーパーファイトを持ってくるというのはあり得ないことはない手順のようには見えますね。


15倍の給料のロシア女子バスケリーグ

明日はカレッジフットボールのNational Signing Day。そちらも気になりますし、NFL Cleveland BrownsのQB Johnny Manzielが生活改善のためにリハビリ入りするというのもけっこう笑えてちょっとあげつらってみたい気もしたのですが、別の話を入れてみようと思います。

女子バスケWNBAのPhoenix Marcuryのスター選手であるDiana Taurasiが来るWNBAのこの春秋シーズンに出場しないと宣言しています。理由はWNBAのオフシーズンに行っていたロシアのチームとの契約でWNBAではありえない巨額のサラリーを貰えることになり、そのチームの要請に沿ってWNBAには出場しないというのです。Taurasiはカレッジ時代、女子バスケの絶対最強ブランド校であるUConnで三連覇。その後プロ入り。その後も順調なプロ生活を送ってきた選手ですが、なんでもWNBAから貰えるサラリーは昨シーズンで$107,000。対するロシアリーグの提供するサラリーは$1.5 million。実に15倍です。WNBAに15年間所属して貰える金額と考えても良いでしょう。現在33歳。女子バスケ選手の選手寿命はいろいろ微妙な点もあり、現役を退いた後はさらに金銭的には普通の人化が見込まれる中、キャリアの最終段階に向けてお金の方をとったということでしょう。経済合理性はある話なのでそれ自体はなんら問題はありません。

たぶんこれが問題になるのはTaurasiのようなトップ選手でもWNBAではその程度しかもらえないんだね、ということを知らしめた点でしょうか。じゃあ他のもろもろの一般選手は幾ら貰ってるのさ?という。対してロシアリーグは誰がそんなにお金出しているの?とかそんなに払ってもペイするほどロシアリーグは金回りがいいの?というのも不思議な感じです。

WNBAはその成立時からサラリーは抑制的な政策を維持しています。WNBAが設立された頃は先行して興業していたABLという女子プロリーグがありました。WNBAは女子プロバスケリーグとしては後発で、しかしながらサラリーはABLよりずっと低額で進出してきたのです。ところが男子NBAチームやスター選手とのコラボを通じたセレブ待遇や、ヘアメイクさんをチーム側が提供する、NBAチームの施設をオフシーズンに利用できるから施設が美麗など女心に忍び入るうまいやり方で好サラリーを提供していたABLを駆逐してしまったという歴史があります。ABLが潰れてしまってからはもうWNBAがサラリーで選手を厚遇する理由は消滅しましたし、実際WNBA自体が儲かっているというわけでもないので選手会側も強硬なサラリー交渉などできず今に至っているというわけです。

WNBAはサラリーは低いですがシーズンはNBAのオフシーズンに短期間行われるため拘束期間は短い。シーズンがいわゆるバスケシーズン=冬から外れているので、好選手はWNBAのオフに海外のリーグに参加して稼いだり、国内でもカレッジチームにアシスタントとして参加したりというような副業を持てる状態ではありましたからWNBAでのサラリーだけが収入というわけではありませんでしたが、WNBA自体は決して女子選手にとってのドリームジョブというわけではなかったわけです。Taurasiを始め米代表級の選手達は海外リーグから引く手あまたでオフシーズンは海外で活動するのが当たり前でした。

その流れでロシアリーグがTaurasiに好待遇を与えたという話なわけです。ロシアの方の事情がイマイチ掴めないのでどれほどその待遇が安定的に与えられるのかはわかりませんが、Taurasi個人としてはとにかくWNBAの15倍のサラリーなんですから、一年間だけロシアリーグがもってくれればそれで良いわけです。ロシアリーグがWNBAの競合リーグとなってWNBAのスターを次々とさらっていくようなことになればWNBAもサラリー政策を改めないといけないと考えるようになるのかどうか。ただ前述の通りWNBA自体が儲かっているわけでもないのでWNBAとしても大きなサラリーアップに踏み切るとは思えないわけですが、外野や選手達からの待遇改善圧力は高まってしまうのかも。

女子プロスポーツという分野は難しいです。アメスポの中では女子スポーツというとサッカーとバスケが現在プロリーグがあるわけですが、そこの選手になりたいという供給はたっぷりあるのに見る側=お金を払う側の需要はそれをまかなうほどはない。経済原則に則れば選手のサラリーが低くなるのは当然の環境です。それに文句を言っても始まらないのですが、男女格差を是正するために大学では女子選手を大量に生産しています。

やっと「次」候補が浮上したアメリカテニス


延々と続いたアメリカ女子テニスのWilliams姉妹時代。その姉妹の首を諸共刈ろうかという選手がやっと出てきました。姉Venus Williamsをフルセットで下して全豪オープンの準決勝に進出した19歳Madison Keysです。準決勝ではSerena Williamsと対戦。Williams姉妹を連覇となれば一気に注目度アップでしょう。先走ると決勝にもしMaria Sharapovaが出てきて、それを下すようなことがあると過去アメリカ女子テニス界で君臨してきた三人を連破したティーンということで一気にスターダムへということさえあり得ます。

さすがにいつまでもVenusだSerenaだではなないだろうはずが、いつまでも二人の時代が続いていたわけです。Venusがグランドスラム大会シングルで初優勝したのが2000年・当時20歳。妹のSerenaは同1999年、18歳になったかならないかの頃。そこから二人が33歳34歳となるこれまで女子テニス界のトッププレーヤーとして活躍。よくそんなに長く保ったもんだという気がします。もっと早くに燃え尽きた選手はいくらでもいるのに。アメリカのテニス界に限ると男子の方のトップ選手が消えてしまい、Williams姉妹以外に顔となる選手がいないままの状態が続いてきていたので、企業側としても彼女たちを看板にせざるを得なかったのがやっと代替の選択肢が出てきたかもというわけです。

正直なところKeysについては私はよく知りません。見たところ地味な感じの選手ですが、これから磨けばテレビ映えして光るようになるんでしょうか。コーチとして付いているLindsay Davenportなら良く知ってますが。

Davenportもそうですし、日本の錦織選手のコーチについているMichael Chang、他にもBoris BeckerがDjokovicを指導しているなど一気に昔のスター選手の名前が聞こえるようになってきたトレンドはなかなかおもしろいように思います。日本だとNPBが過去の名選手を監督に起用するという形で常にオールドファンの興味を惹いてきたという歴史がありますが、アメスポでは基本的にスター選手をそのまま指導者に戴くという歴史が乏しい。僅かにNBAで少しありますが、それもタイプを選ぶ感じでスターから指導者へ直行というのは少ない。選手としての能力と指導力は別物という認識が強かった。それがテニスで元の名選手の指導が昨今うまく結果を出してきたことで一気に旧スターの再活躍の場が広がった感があります。

アメリカのテニス人気は底堅いものの漸減。いまの上位の選手よりも二昔前の名選手の方がいまでも知名度は格段に高いはず。それを反映してシニアツアーのような企画興業もやっていてオールドファンを楽しませていたわけです。但しシニアツアーはおちゃらけた部分もあって真剣勝負として成立していたわけでもない。それよりはいま真剣勝負の舞台であるATP/WTPツアーにかつてのスター選手がコーチとして帯同しているのはテニスが人気があった時代の普通のスポーツファンの関心を呼び戻すには一石二鳥でなかなか良いのだろうなと思えます。昨日のMaysが接戦の末Venusを破った一戦ではTVは緊張した客席のDavenportの様子を何度もアップにしていておもしろかったです。

ハイズマンも見ずにバレーボール

毎年のことですがカレッジフットボールシーズンが終わった最初の土曜日はうつろな気分になります。Army x NavyとかFCSのプレーオフ(けっこうおもしろかったです)はあるにはあるんですが、やっぱり違うんですよねえ。カレッジフットボールの怒濤の一日40~50試合開催の勢いは独特のものがあります。

でレギュラーシーズンが終わったこの週末はHeisman賞発表の日でもありますが、今年はもうOregon QB Marcus Mariota以外はあり得ない。昨年までの数年の受賞者であったRGIII, Johnny Football, Winstonあたりだと何を言い出すかわからない意外性も期待されましたが、真面目人間で物静かなMariotaではそういう楽しみも少なめなのが予想され見ていませんでした(受賞後のスピーチがとても良かったとか)。

では何を見ていたかというとNHLホッケーとカレッジ女子バレーの準々決勝です。NHLの方はたまたまその時間帯にやっていた試合が大変盛り上がった好試合(Pittsburgh Penguins@Columbus Blue Jacket)。ケンカあり華麗なショットありペナルティショットあり追いつ追われつの試合展開終了間際の同点ゴールあり延長戦でのパワープレー合戦ありと盛りだくさんで、しばしカレッジフットボールのない土曜日の鬱を忘れさせてくれました。

バレーボールの方は準々決勝四試合のうち三試合はその地区の上位シードが顔を揃えていて順当なカードだったのですが、一試合が共にアップセットで準々決勝に残ってきた試合でした。No. 19シードNebraska x ノーシードのBYUというカード。Nebraskaの女子バレーボールについては当ブログでは何度か紹介しています。カレッジバレーボールで全米二番目に観衆を集めるのがこのNebraska。平均動員で4,200人ほど、多い試合だとアリーナ超満員の8,500人も動員するという、バレーボールがマイナースポーツであるこの国としては異例の人気を誇ります。ちなみに全米一動員を集めるのはHawaii大の一試合平均6,700人。動員面から注目して今季もNebraskaの試合は何試合か見ていたのでなんとなくNebraskaを応援しているような気分で見ていたんですが、結果はBYUの完勝3-0。ノーシードからシンデレラ驀進でFinal Four到達です。

でおもしろかったのがこのBYUチームに女子プロバスケWNBAの選手がいること。Jennifer Hamsonという選手なんですが、昨年はBYUのバスケチームで活躍して同校にとって史上初16強まで進出。シーズン後WNBAドラフトでLos Angeles Sparksが指名。Hamson本人はバレーボールもやりたいということで学校に残りレッドシャツシニアとしてバレーボールの今季に臨んだとか。BYUはノーシードですからレギュラーシーズンの成績はそこそこだったはずですがなぜかトーナメントに入ってからチームは咬み合ってアップセットの連続で同校に昨季のバスケ以上の成績をもたらすことになりました。この選手、とにかく大きいです。背高いのではなく全体が大きい。そのサイズに似合わない俊敏さでアタックを打ちまくって勝利に貢献。バスケの方でどういうプレーをしているか知りませんがこの俊敏さとスタミナぶりでこのサイズならWNBAでも活躍できるのか。複数スポーツのアスリートの話は私はとても好きです。

その他でおもしろかったのは準々決勝のある試合で解説者が女子米代表監督のKarch Kiralyだったこと。現役選手時代は米男子の五輪優勝チームの主力だった選手で、まだ日本で男子バレーボールが人気があった時代に米代表のスター選手だったので日本のスポーツファンでも覚えている方がいるかもしれません。このKiralyさん、解説がうまくて端的で、また声の質がなかなか色っぽい色男風でとても良かったです。現在は米女子代表監督ですからカレッジ女子のトップチームの試合を見て将来の代表候補をじっくり観察できて、現場で有力選手に声をかけてコネ作りもできる。そして解説でもお金も貰えるという一石二鳥の仕事です。

バレーボール女子代表は今年Kiralyの下で初めて三大大会に優勝したばかり。2016年のリオ五輪での優勝を目指します。観戦スポーツとしてはマイナースポーツであるアメリカのバレーボールを一つ上のレベルに引き上げようという努力がなされている中でKiralyは最大のキーマンと言えるかもしれません。

バレーボール女子 世界選手権初戴冠

あまり強そうには見えなかったんですがバレーボール女子米代表がイタリアで行われていた世界選手権に優勝しています。女子側は米国は常に世界ランキング上位にありながら三大大会(五輪・W杯・世界選手権)で優勝が一度もないという状態だったのが今回その壁を破ったことになります。この大会、五輪種目を専門で放送するUniversal Sports(NBC系)で三次リーグから放送されていました。

放映初戦となった対地元イタリア戦で0-3の惨敗を喫して三次リーグで脱落も大いにあり得たのです。同組の最終戦のロシア x イタリア戦を前にイタリアは準決勝進出が決定済みだったため主力を休めてロシアが勝つ=米国敗退の危機。実際イタリアは第1セット終了後は主力を下げてしまっていました。それでも地元の応援に後押しされて控えメンバーが活躍してロシアに勝ったので米国はここでの敗退を免れて準決勝へ。ひやひやの勝ちぬけ。

迎えた準決勝対ブラジル戦はなぜか絶好調で3-0で勝利。決勝はイタリアを破って出てきた中国との対戦となり、中国の追い上げをなんとかかわして3-1で悲願のメジャー大会初制覇となっています。ボロボロにやられたイタリアと二度目の対戦をせずに済んだのがラッキーでした。三次リーグ敗退も現実的だったのにその危機も脱して、決勝も今大会相性最悪イタリアを避けられたという幸運を味方にしての優勝。試合内容も強いなあというキメのパターンも乏しく、勝ったけど強そうじゃない、という感想になりました。

えーとそれで先月の男子の大会のときは決勝の報道が一切なかったということを指摘したのですけれど、今回はESPN.comでも一応報道ありました。AP電のあっさり記事ではありますが少なくともESPN.com内に載ってるだけは載ってます。トップページには一切関連報道はなく辿れませんが。来年はネブラスカ州オマハで女子のWorld Grand Prix Final大会が開かれることになっています。基本的にアメリカは世界大会を積極的に誘致していないのですが、来年は珍しくそれをやる予定のところ、今回の優勝でWorld Championsとして地元に登場することができることになりました。Nebraska大発信のFacebookエントリーによれば今回の代表メンバーには同大出身選手が三名含まれていたということです。Nebraska大のあるLicolnからOmahaまでは車で1時間強。時期が6月下旬から。Omahaで6月といえばCollege World Seriesの時期。CWSの終了後にバレーの方は始まることになるようです。

Nebraskaで女子バレーが盛り上がる

全然アメスポ時流に関係のない話をメモ。ちょうどNLDSでClayton KershawがSt. Louis Cardinalsが滅多打ちに遭ってKOされた頃、裏番組でやっていたカレッジ女子バレーボールの話です。Big Ten NetworkでやっていたPenn State@Nebraskaの試合が大観衆でものすごく盛り上がっていて驚きました。Nebraskaが女子バレーの世界ではHawai'iに次ぐ観客を集めることは少し前に調べて知っていたのですがこの日は全米ランク3位のPenn Stateを迎え撃つ好カードということで同チームの史上最高動員で8,500人強を記録したようです。この試合で八試合連続でソールドアウトとか。実際会場もぎっしり、応援の熱気もすごい。バレーボールなどマイナースポーツだとフロアが他のスポーツと共用でバスケの線が入っていたりなんかすることが多いのですが、ここNebraskaでは女子バレーは人気ということでバレー専用のフロアなのもムードを高めます。

MLS創設当時など、サッカーをフットボールの線が引かれたピッチでやるのを見るとなんとも間借り感が強くてマイナー臭が凄くしたものです。MLSはいまはもうほとんどのチームがサッカー専用スタジアムをホームとしていてそういう場面は減りましたが、女子サッカーだとまだそういうことはあります。またさらにマイナーなプロ競技であるラクロスなんかも同じくフットボールスタジアムで他の競技のラインが入り交じったところでやってます。単に見た目の事とはいえNebraskaの美麗なバレーボール専用のフロアを見るとこういう細かいやっぱり道具立てもないと気分が盛り上がらないかなと。スポーツの会場に行くというのはその競技を観戦するのが好きという理由以外に高揚感が楽しいから行くわけですよね。その高揚感の演出のためにはこのNebraskaのバレーボールフロアやMLSのサッカー専用スタジアムの建設はマイナーから抜け出していくためには大事な投資なんだなということを感じます。

試合の方は第1セットをPenn Stateが楽勝で勝ったあとは地元Nebraskaが3セット連取でアップセット逆転勝利。大観衆も満足という試合となりました。すごいなあ、と。これでこの日入った8,500人の多くはまた来てみようと思うわけですよ。ちなみにNebraskaはほぼ全員が白人選手、たぶん一名のみリベロの選手がハワイかどこかそんな感じの選手という構成でした。観客も私が見た限りでは全員白人。Nebraskaフットボールの全米制覇HCであったTom Osborneも観戦に来ていました。かなりお歳がいってしまった感じで、こんなところにいるより家で静かにされていた方がいいのでは…というぐらいの印象でした。77歳。

バレーボールの話に戻すと8,500人という集客は世界でもこんなに集めているバレーボールチームはめったにないはず。バレーボールはプロが成立しない歴史の繰り返しなのですがなぜかアメリカ大陸ど真ん中Nebraskaの地と、太平洋のど真ん中Hawai'iでは動員が好調というこの不思議な盛り上がり。こういう局地的に盛り上がるのっていうのはなぜなのかうまく説明がつかないところが多くておもしろいです。

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