アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

College Sports

NCAAラクロスはノーシードのNorth Carolina 男女ともに制覇

アメリカでは月曜日はMemorial Dayの祝日、三連休。アメスポでこの毎年の三連休というと中日の日曜日にIndy 500が行われるのが恒例。注目度は大きく劣りますがカレッジスポーツの方では男子ラクロスの全米準決勝戦二試合が土曜日に、決勝が月曜日に同じ大会場で行われるのももうひとつの恒例です。激戦が多く楽しめた今年のNCAAラクロストーナメントはノーシードから勝ち上がったACC所属のNorth Carolinaが、元ACC所属・現Big Ten所属となったNo. 1シードのMarylandを熱い延長戦の末に破って優勝。カレッジラクロスの世界では新参となるBig TenからNCAA初制覇となりそうな瞬間もあったのですがそうはならず。

North Carolinaは準々決勝から三試合連続となる試合開始直後からの連続ゴールでMarylandを攻め立てポゼッションを明け渡さないままの4−0での発進。序盤にNorth Carolinaのロングショットがズバズバ決まるのは前の二試合と同じで、前の二試合ではそのまま相手を圧倒して大差で勝利していた(それぞれ終盤に相手が点差を詰めましたが最終スコア以上の圧勝)だけに、この決勝戦もNorth Carolina一辺倒になるのかと思われたのですが、そこからMarylandが逆襲して4-4。Marylandの逆襲はラッキーな面もあったのですが(シュートのリバウンドがMarylandの選手にきれいに収まってそのままセカンドチャンスゴールが4点のうち3本)、それで息を吹き返したMaryland。それ以降は一進一退の熱い試合となり大変楽しめました。過去のNCAA決勝観戦歴の中でもトップクラスの試合となったと思います。終盤のターンオーバーや反則でポゼッションが激しく入れ替わるどんでん返しの連続もラクロスではなかなかない白熱の最終盤につながりました。レギュレーション終了間際に犯したMarylandの反則(1分間1名退場)が延長戦開始時に続いてそのまま決勝ゴール。North Carolinaは前日に女子ラクロスでもMarylandを破って全米制覇で男女同時全米王者の快挙。過去Brownも男女同時制覇したそうです。

ラクロスに詳しくない友人と準決勝ともに観戦していたのですが「なぜアメリカではラクロスは人気がないの?」という質問が出るほど楽しんでくれたようでした。ちなみに準決勝の土曜日は同時刻にUEFA Champions Leagueの決勝があって、二画面で見ていたんですが、ご存じの通りCL決勝の方はあまりおもしろいと言える試合ではなく、かつ例によって恥ずかしいニセケガで審判を騙そうというサッカー界の大一番を汚すような行為まで出てました。その裏で双方が攻めまくる熱いラクロスの試合を見ていたラクロスバージンのような人がサッカーよりも野球よりもラクロスおもしろいかもという感想を漏らしていたのは(単に私の個人的な経験とは言え)ラクロスの人気スポーツ化に光明なのかなという気もしました。以前から書いてますが20世紀の人気スポーツだったサッカー、野球、ボクシングはともに何かが起こるまでファンを待たせる面が強く、アクションが続くラクロスも提示の仕方をさらに工夫すればメジャースポーツに互していける隙はあるのかもしれません。

カレッジスポーツの方では月曜日に野球のNCAAトーナメントの組合せの発表がありました。カレッジの春スポーツの本命はまだ野球の方だと思いますが、ラクロスが急速に春スポーツのナンバー2の地位を固めつつあるのが印象的な2016年シーズンだったかと思いました。

バレーボール最多動員記録を10人更新

女子バレーボールNCAAトーナメント決勝戦があり地元Nebraskaが3-0で押し切ってTexasを下して優勝しています。なんでも準決勝の日に記録した動員をさらにこの決勝で更新したのだそうですが、公式発表でその差10人。バレーボールに限らずNCAAの準決勝・決勝を同じ会場で開催の場合、動員記録は準決勝の日に出ることが多いのです。準決勝で敗退したチームの応援団が帰ってしまってその分決勝は減るのがよくあるパターンなのですが、今回は大人気の地元Nebraskaバレー。帰ると決めた敗退組のチケットの転売がうまくいったようでそれらの人たちが持っていたであろう席もNebraskaの赤色で埋め尽くし、さらにどういう形でかプラス10人動員して新記録の17,561名となってます。準決勝の時点で本当に満員だったんでしょう。NBAやNHLのない同州ではこれ以上の大きさのアリーナの需要はないのでしょうから、この数字はしばらくは破られないのかもしれません。Nebraskaは現在のチームのローテーションのうち最上級生が1名のみとのことで、来季も優勝候補として出てくるのでしょうが、さすがに地元でないとここまでの動員はできないでしょうし。それとも余勢を駆ってバレーボールでファンが遠征観戦してくれるようになったりするんでしょうか。

敗戦したTexasは普段地元での試合の平均観客が2,600人ほど。バレーボールとしてはそれでもけっこう多い方(全米10位)なのですが、この日の17,000人超地元Nebraskaファンの「Go Big Red!」の大チャント響く中の圧倒的アウェイの試合は気の毒でもありました。普段大観衆に馴れていないスポーツであれはきついでしょう。

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Nebraska女子バレーのFinal Four 地元開催

アメリカは秋学期の終わりの季節。スポーツでは秋スポーツ各種の締めの時期でもあります。大学NCAAの秋スポーツの王者は文句なしのフットボールですが、それ以外にも女子バレー・男女サッカーなども秋スポーツの枠となります。(男子バレーは春がシーズン) その女子バレーのNCAAトーナメントの全米準決勝が開催。場所はネブラスカ州オマハ。大学スポーツでオマハと言えば野球の決勝トーナメントであるCollege World Seriesの開催がオマハで固定開催ですが、そのオマハで今年は女子バレーの準決勝・決勝が行われます。カレッジ女子バレーの世界ではNebraska Cornhuskersが本土No. 1の動員力を持つ人気チーム(Hawaiiが全米ナンバーワン)。そのNebraska州内での決勝準決勝開催の巡り合わせの年に全米第4シードだったNebraskaは見事勝ち抜いて準決勝登場です。相手はKansas。Nebraskaが移籍する以前にBig XII在籍時のには各種スポーツで対戦常連だった相手で地元ファンにはお馴染みの相手。Nebraskaは2006年に女子バレーで全米制覇したときも今回と同じ地元の会場(当時はQwest Center、現CenturyLink Center)で戦い、決勝戦は当時のアメリカでの(大学に限らず全ての)バレーボールでの動員記録となる17,209人を集めたということになっています。9年ぶりに同会場にNCAAトーナメント決勝準決勝が帰ってくるということでNebraskaファンは狂喜、今回も満員の大観衆が集まることはほぼ確定的です。準決勝二試合ともESPN2で生中継。もうひとつのカードはTexas x Minnesota。なぜか四強がすべて中部時間帯の学校になっています。Texasが接戦を押し切って3-1で決勝へ。二戦目となったNebraskaも3-1で快勝。動員もまた過去のアメリカでのバレーボールの動員を塗り替える新記録(とは言え以前と同じ会場なので数百人増ですが)となってます。これで地元Nebraskaが決勝進出。消防法のからみがあるのでこれ以上の動員になるのかどうかはわかりませんが、決勝は土曜日でもあり満員は間違いないのでしょう。バレーボール、おもしろいですよね。この日も敗れたMinnesotaやKansasの意地の頑張りもあり好試合。なぜアメリカ一般で人気がないんですかねえ。やはり女子スポーツだとみなされているからでしょうか。

昨年もそうだったのですが解説はバレーボール女子代表監督のKirch Kiraly。1980年代に米男子代表で選手として活躍。日本はバレーボールの人気が高いのでKiraly(日本ではキライと表記)の名前を覚えている方も多いのでは。たぶんアメリカ人よりも日本人の方がよく知ってる可能性があります。相変わらず解説がうまく、チームの事情もよく把握して的確な解説をしてくれるので見ていて助かります。こうやって考えるとアメリカにもバレーボールの伝統はあり、指導する人材はいるようにも思うのですがなかなか世界で勝ちきれていない。来年のリオ五輪はアメリカのバレーボールにとっては大事な勝負の大会になるかと思います。(7人制ラグビーもそう思っているでしょうが)

ラクロスから野球へ カレッジ春スポーツフィナーレへ

月曜日=Memorial Day祝日に例年通りカレッジラクロスの決勝がありDenverが初優勝。過去の優勝校はすべて大西洋岸に面した州の学校だったのですが今回初めて内陸の学校の優勝となっています。Princetonで6度の優勝を遂げたBill Tierney HCがDenver転任6年目で同校に初優勝をもたらしました。ラクロスの西への宣教師となったとも言える優勝でしょう。

さて同じ日にカレッジベースボールのNCAAトーナメントの組合せが発表になってます。64校が選ばれ覇を競います。強豪校・常連校が今年はずらりと顔を揃える中、小規模校ながらトップランキングのDallas Baptistや、数年前に旋風を起こしたStony BrookがNCAAトーナメントに帰ってくるなど地味ながら楽しみな大会になりそうです。

現在女子ソフトボールの方が先行してトーナメントが進行中。NCAAは男女多数のスポーツの管理をしている訳ですがなかなかうまいこと各ジャンルを入れ子にして重なり合わないように工夫しています。日本の高校・大学スポーツが質実剛健指向(なんですかね)で競技間のスケジュール調整をしないのに対してNCAAは手持ちの駒を最大限活かしてTVイベントになるように同じ春スポーツでも優勝戦の時期がずれるように設定している。いまの時期はもうほとんどの大学はとっくに夏休みに入っています(四月末で終わりというところも珍しくない)からいまから野球のトーナメントやるぞというと春学期とは関係ない時期になっちゃっているんですけど、夏休みだからこそ堂々遅れてもかまわんという感じですかね。

他方プロの方は先行しているはずのNHLのカンファレンスファイナルが決着付く前にNBAの方が終わっちゃうんじゃないかと思われたのは、昨夜はなんとかHoustonの踏ん張りで回避。

Big Tenの威力か

NHL/NBAのプレーオフやMLB/NASCAR/PGA/MLSのシーズンがメニューとなるこの母の日の週末ですが、私はこそこそとまた別のものを見ていたりするわけです。ラクロスのNCAAトーナメントが今週末から開始。土日で一回戦八試合を消化中なのですが、土曜日にショッキングな試合がありました。昨年のチャンピオンだったDukeがOhio Stateに惨敗しています。Dukeは昨年優勝したときのエース級を複数名維持。対するOhio Stateは今季がBig Tenカンファレンスとしてはラクロスを正式種目とする初年度。それが最終スコア16-11で快勝。途中追いすがるDukeを叩きのめす3連続ゴールなどでスコア以上の快勝だったと思います。

他にもBig Ten所属ではJohns Hopkinsが現時点で19-6とACCの強豪Virginiaを圧倒リード中。Johns HopkinsはラクロスのみがDiv-Iスポーツで、それが今回BIg Tenに参加しています。もう一校のBig Tenからのトーナメント参加校Marylandも一回戦突破。次週の八強戦に新参Big Tenから三校登場ということになります。  

Big Tenはカンファレンスとしては一年目でもJohns Hopkinsはラクロスの世界では強豪ですし、Maryland, Ohio Stateにしても別のカンファレンス所属として過去の戦歴はあるわけで創部いきなり勝っているとかそういう話ではないんですが、それにしてもDuke、Virginia(共にACC所属)というカレッジラクロスの強豪校をそれぞれ完勝で葬っての一回戦突破はカレッジラクロスの地図をいきなり大きく書き換える快挙と言えるでしょう。Ohio Stateなんかは昨年はNCAAトーナメントに進めなかったのですし、今季のNCAAトーナメントのシード順でもACC校の方が明確に優遇されていて、Johns HopkinsもOhio Stateもノーシードで今大会登場しながらシード校を破ってしまったわけでです。

なぜこうなったか。Big Tenでの正式種目化を機に有力高校生のリクルートを活発化させたことや予算増加が効いているのでしょう。元々Big Ten校にはスポーツインフラは整っているわけで、そこにBig Tenのブランド力が加わったということか。

この先どれほどBig Ten校が勝ち進むかにもよりますが、一気に有力リクルート生がBig Ten各校に行くようになるとこれまで伝統的に強かったACC校(カンファレンス再編でACCに移籍してきたSyracuseを含む)とのせめぎ合いが激しくなりそうです。  

またラクロスというスポーツにとっては人口も多いBig Ten圏でラクロスが盛んになるのは大きなメリットでもあります。

起伏満載のFrozen Four決勝

いやーめちゃめちゃおもしろかったです。カレッジホッケーの決勝Providence x Boston Universityの一戦。この試合、ちょうどNHLの方のプレーオフ争いの最後の一枠を賭けた二試合(Pittsburgh Penguins@Baffalo、Boston Bruins@Tampa Bay)と同時刻の重なり合うように進行していたんですが試合内容のおもしろさではカレッジの方が全然おもしろくて堪能しました。Providenceが第3ピリオドに逆転して4-3で初優勝を遂げています。

試合内容がおもしろいと言いましたが、そこはカレッジ、ミスはプロよりは多くそこを突いての鮮やかなゴールが決まったり、速攻が決まったりといったところがおもしろさを演出していたわけです。こういうのは他の種目でもそうでカレッジっぽさっていうんですかね。水を漏らすことがまずないプロのプレーとは違う。だからこそおもしろいとも言えるわけです。第1ピリオドから点の取り合いとなってBoston Universityが4秒で2ゴールを叩き込んで逆転したところで早くもこの試合はとんでもない試合になりそうという期待感が膨らみましたが、その期待に違わぬ再逆転が最終ピリオドに待っていたわけです。

3-2でBoston Universityがリードしていたところでの同点ゴールはたぶん今夜から明日にかけて何度となくスポーツ報道でオンエアされてしまいそうです。Providence側がシフトチェンジを意図してブルーライン辺りからすぱーんとシュートを打ったのですが、Boston Universityのゴーリーが自分のグラブにパックが収まったのかどうかわからずきょろきょろしているうちにグラブからポトリとパックが落ちてそのままゴール内へ。Providenceの選手は攻撃ゾーンに一人もいず全員がベンチへ交替に走っていたその間に勝手に同点ゴールが入ってしまったのです。そこから約2分後にBoston University陣内フェイスオフからのデザインプレーがまんまと決まって決勝ゴール。その後も6人攻撃でBoston Universtyも追いすがりますが時間切れ。試合後ゴーリー大泣き。

1点ずつ入るホッケーではこういうまだ前のゴールの余韻が冷めないうちに次のゴールが立て続けに決まって逆転が起こることはそれほど多くないわけですが、それが二度も決勝で起こるなんていうのは、良いもの見たなあという感じでした。それ以外もファインセーブあり、熱い身を挺したディフェンスありと気合いの籠もった試合ぶり。なんというのでしょうか、カレッジらしい試合で、だからこそおもしろかったと言えるような。両校のブラスバンドが盛り上げる特別なムードもよく満員のアリーナの観衆も大満足の試合だったんじゃないでしょうか。

ドラフト上位候補を見られるレアな機会

カレッジスポーツの冬シーズンのトリとなるアイスホッケー版Final Four、通称Frozen Four準決勝二試合が木曜日に開催されました。カードはProvidence x Nebraska-Omaha、Boston University x North Dakota。他のスポーツでメジャーの一角として名前を見かけるのはProvidenceのバスケぐらいですか。場所はボストンで。ProvidenceとBoston Universityが勝って地元同士(Providenceは隣州ですが距離感は地元と言って差し支えない)での決勝カードとなりました。地元同士、同カンファレンス内のライバル校同士ということで土曜日の決勝戦はFrozen Four記録になる動員になる可能性があります。

今回のFrozen FourはNHLファンからしても気になる存在がいました。Boston UniversityのJack Eichelが今季後のNHLドラフトで全体1位の可能性もあるとされていたわけです。ホッケーの場合はマイナープロ組織やユースチームが充実している(構造としては野球と同じ)せいもあってカレッジスポーツとしてのホッケーの人気はさほど高いとは言えない。大規模校もあまり登場する機会が少ない。よってFrozen Fourもそこそこの人気で、同時期に行われるバスケのMarch Madnessの喧噪を避けてやっとこの時期にフィナーレを迎えるシーズン構成です。試合のスピードもNHLとは段違いでもあります。

そういうFrozen FourなんですがNHLのドラ1候補がいるとなるとNHLにも珍しくアピールするところがあったようで事前のEichelについての報道がそこそこありました。

そしてなんとその注目の一戦でJack Eichelは見事2ゴール。ホッケーはいくらスター選手でもそう簡単に大一番で活躍できる仕組みのスポーツではないわけですが。ゴール自体は技ありとかそういう感じでもなく1本はエンプティネットですが、North Dakotaが諦めずに追いすがって4-1から4-3まで来ていたのにとどめを刺す自軍内からの一撃でした。試合としては起伏があってなかなかおもしろかったです。


同じ時間帯にやっていたNHLのLos Angeles Kings@Calgary Flamesにチャンネルを変えるとプロのスピード感に改めてすごいなと思わされます。試合の方はFlamesの快勝と言って良いのでしょう。西カンファレンスのプレーオフ争いの大事な一戦だったのですがKingsはこの敗戦で一試合を残して今季終戦となりました。NHLのプレーオフはどんな成績でよたよたしていてもプレーオフに滑り込みさえすれば仕切り直し、どこがどう勢いに乗るか判らないところが良いところ。過去にも下位シードからStanley Cup王者になったことのあるKingsには残って欲しかったんですが残念。東の方ではBoston Bruinsが痛恨の敗戦でプレーオフを逃しそう。Pittsburgh Penguinsが四月に入って4戦全敗勝ち点1のぼろぼろでのレギュラーシーズン終盤なんですがなんとか切り抜けられそうな展開になってきましたか。明日明後日の二試合で勝ち点2を挙げれば逃げ切り。もしこれでプレーオフ出場を逃したら向こう20年ぐらい言われ続けかねないシーズン末の大崩壊例となるでしょう。

どうなる嗜好品マリファナ解禁問題

今日はなぜかアクセス数が跳ね上がっている。こういう日はしばしばあって、それはどこか人通りの多いところにリンクが張られたときなのです。今日は日本で大学スポーツに特化した情報番組がスタートする、というマスコミ記事に当ブログの記事がリンクされていたようです。いわく

>プロデューサーは「米国のように大学スポーツをもっと身近な存在にしたい。
>そして、楽しんでもらいたい。『すぽると!』とともに当番組を続けていく中で、大学生や大学スポーツファンが、
>ネット上などで、大学スポーツのコミュニティを形成し、大いに盛り上がってほしいと思っています。

とのこと。私は日本に住まなくなってかなりになります。よって日本の大学スポーツに関する現状認識はズレ切っていると思いますので特にコメントできないのですが、確かにニッチ市場としてはかなり大きいのではないかと思います。取り上げ方次第でしょうから健闘を期待したいものです。アマチュアリズムを強調する日本の大学スポーツがプロ的な手法でアメリカのカレッジスポーツのようにビッグビジネスとなっていく可能性があるのかどうかはまたいつか別途論じてみたい気もします。


さて話は飛びます。大統領選と同日の住民投票で嗜好品としての大麻の解禁が問われた件ですがコロラド州とワシントン州で解禁が多数、オレゴン州では否決の結果となりました。大麻の解禁問題そのものはなかなかにおもしろい問題。賛否両論を検証する壮大な社会実験になると思っているのですが、その全体を議論しはじめると収拾が付かなくなりますので大学スポーツに限って今回の問題を議論していこうと思います。

今回、全米50州のうちの2州が嗜好品としての大麻消費が可能になる。大学名で言うとワシントン州ならWashington Huskies, Washington State Cougers(ともにPac-12所属), Gonzaga Bulldogs(バスケの強豪)などがスポーツの有名校。コロラド州ですとColorado Buffaloes(Pac-12), Colorado State Rams(Mountain West), Air Force Falcons(空軍士官学校), Denver Pioneers(WAC所属, アイスホッケーとラクロスの強豪)と言った学校が今回のマリファナ解禁の影響を受けることになります。

それぞれの州の法律が大麻解禁となっても、アメリカという国全体=連邦法では違法物質であることには変わらない。また法律違反か否かを別として大学スポーツを統括するNCAAや大学自体がその使用を禁止したままになることは(少なくとも当面は)確実なため、即座に大きな動きになることはないはずです。また飲酒と同じく21歳から合法となる模様ですから大半の大学生にはそれは関係がないはずです。

ただし運動部に所属しない一般学生たちが合法化により酒を飲むのと同じように大っぴらに自宅でぷかりとやっているのがはっきりしているのに自分らはできない運動部の子たち… 誘惑の多いなかなかに難しい状況になるはずです。入手経路の合法化・簡便化で心理的・物理的にハードルも下がるでしょう。または大麻使用の反応が出てもルームメイトが吸っていたものの副流煙です、という言い訳だって通りかねない。それをどうNCAAなり学校なりが切り分けるのか。課題は多そうです。

一般的に言って大麻の効果は運動選手にとってプラスになるものではありません。反応速度の大きな低下を招くためパフォーマンスの邪魔になるわけです。よってスポーツでの成功へのモチベーションの高い選手は使用するとは思われませんが、そういう選手ばかりではない。若い頃は誰しも好奇心旺盛なものでもあります。またシーズン制ゆえオフシーズンには学校側の選手への管理も行き届きません。その時期にどっぷり大麻使用の習慣化があった場合にどう対処するのか。まだ州法の整備詳細もNCAA側のルール改正の行方も見えない段階で深く議論はしにくいですが、当該州の学校を選ぶ優秀高校アスリートやその親御さんたちにとっては先行きが見えないだけに難しい面がありそうです。

CWS South Carolinaの三連覇ならず

College World Seriesの決勝シリーズArizona Wildcats x South Carolina GamecocksはArizonaが連勝でシリーズ勝利=CWS優勝となりました。やはりCWS型のダブルエリミネーションでは手前シリーズでの戦績が次のシリーズに大きく影響を与えてしまうなあという感想を持つと同時に、Gamecocksにはそこは無視して投手陣の特攻回転して欲しかったような。いや決勝シリーズ二試合1-5、1-4のスコア、二試合で九安打と打てなかったから投手ではなく打線の方の責任であるのはもちろんわかりますが。South Carolinaは三年連続決勝シリーズ出場ということもあって私から見てもお馴染みの選手が多くて楽しめたです。いろいろ意見はあるでしょうが、ある程度同じチームが出てくることでお馴染みの選手が登場する継続性はやはり興業上は意味があるなと感じます。(これはプロリーグのチーム数の多寡の是非とつながる話題ですが今回はそちらへは行かないです)

第二回World Baseball Classicでの制度採用で日本にも紹介された形となったダブルエリミネーション方式がCWSでも採用されています。Arizonaの方は三連勝であっさり自己のグループを勝ち抜いて休養十分で決勝シリーズに登場。対するSouth Carolinaは二戦目で星を落としたため計五試合を消化して決勝シリーズに登場。主戦の投手の消耗を嫌ったのか、決勝シリーズ第一戦に今季先発僅か四度の五番手投手(防御率4.82)を先発に起用。これが三回もたずに降板して、追いつけないまま初戦を落としたのがもったいなかったような。通常金曜〜日曜の三連戦が基本の大学野球(北部だと少し違いますが)では四番手以降の先発投手と、その前のローテーション三投手ではシーズン中の実戦経験が大幅に差がでる大学シーズンの仕組み。確かに決勝シリーズ前にGamecocksは二試合余分にこなしたわけですが、もうあとを考えなくてもいい決勝シリーズなだけに中三日でもエースのMichael Roth(防御率2.43、今月のドラフトでLos Angeles Angels指名)なり同じく中三日のJordan Montgomery(同3.62)なり投入して欲しかったところ。

結果は決勝シリーズ第二戦にRothは先発して六回2/3を投げて自責点1、1-1の同点で降板。責任は果たした形。後をうけた絶対クローザーのMatt Price(Baltimore Orioles指名)が九回に決勝点を許しての敗戦。Roth-Priceのお馴染みの二人のリレーで負けたのだからもう仕方がないとはいえます。最終回裏Gamecocksは一死満塁で最後の意地を見せましたがとにかく打てず、三連覇の夢はここに終わりとなりました。

それでもこの数年、Gamecocksが大いに楽しませてくれたことには変わりはないです。長年CWSの会場であったRosenblatt Stadiumの最終年のラストチャンピオン、そして新築の現会場である真新しいTD Ameritrade Parkでの初代チャンピオンとして、またCWS史上最高の連勝記録でその名を残すことになりました。


報道態勢ですが、CWSの放映権を持つESPN系は決勝に関しては全体のトップニュース扱いにしてくれていましたが、それ以前の部分では扱いが余り大きくなかったです。例年通りと言えば例年通り。サッカーEURO大会(こちらもESPN系が全戦放送中、CWSも全戦完全中継)の方が全体としてCWSより扱いは大きかったと思います。このCWS優勝決定日月曜はEUROが試合がなかったですし、直接的な比較としては微妙となります。アメリカにとっての準々フランチャイズと言えるイングランドが敗退しちゃったしEUROもこれから扱いがどうなるのか。

ESPN系以外の他社のスポーツニュースでもさすがにCWS優勝決定は高い位置で扱っていますね。以前は大学野球はマイナー度が高く報道に乗ることは少なく、手持ちコンテンツとして持っているESPN系だけが報道(放送に非ず)していた時期もありましたが、最近は他社でもちゃんとスポーツニュースとして扱ってくれるようです。アメスポ全体の中で大学野球のニュースバリュー、存在感が徐々にアップしているのを感じますね。大学スポーツではフットボールと男女バスケ以外ではトップニュースになることはなかったのが、そこに野球がやっと食い込んできているという状態です。

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