アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

NHL/Ice Hockey

Seattleの新チーム名が発表

NHLのSeattleの新チームの名称およびチームカラー・ロゴがこのタイミングで発表になってます。Seattle Krakenという名称になりました。Krakenというのは伝説上の大蛸です。このチーム名選びについては以前にも当ブログで触れてます。当時からKrakenが一番オリジナル性があって良いかなと思っていたのでまあ良かったのではないでしょうか。水産物の水揚げ都市でもあるSeattleとの関連性もあるし。チームカラーも微妙な色合いの水色と紺色。いろいろ独自な路線で良いかなと個人的には思います。

タイミングは若干意外か。この時期にしたということは来週から再開するNHLのシーズンのTV放送でNHLファンに知らせておこうということなのでしょうね。


Seattle KrakenのホームアリーナとなるClimate Pledge Arenaについても先日書きました。Seattleの地元企業であるAmazonがネーミングライツを得て命名した新アリーナです。その発表当時に記事を書いた際には地味かなと感想を書いたわけです。
が、その後Amazonが派手にClimate PledgeのキャンペーンTV宣伝を打っているのを何度か目撃して、実は地味じゃないことになっていくのか?と思い直しつつあります。そのCMで言っていたのは2030年まで(だったかな)にAmazon全社トータルでCO2排出をプラマイゼロ化するというものでした。これはかなり意欲的な話でしょう。

Amazon全社というのは巨大な組織です。通販最大手のAmazonのスマイルマークの大小のトラックを見かけない日はないぐらい走ってます。Climate Pledge Arenaも同じ方向性でアリーナの運営をCO2排出ゼロで運営するという新機軸の施設で、それだけだったらかなり地味な話だったはずですが、Amazon全社も同じ方向を目指していく、その先行看板施設として同アリーナがあるとしたらこれは意外と大きな話なのかなというふうに思い直したわけです。

アメリカは巨大な自動車産業の裾野を持つことから既存のガソリンエンジンからの脱却への動きが鈍い。これは日本も似たようなものかと思われるので日本の方にも感じは理解いただけるかと思います。またアメリカは自身が産油国でもある。欧州やインドなどはさっさと化石燃料自動車の廃止目標年限を宣言してしまっているのとかなりの温度差があります。
そういうアメリカで2030年までのAmazon全社のCO2ゼロ化というのは大変に意欲的、突出した取り組みと言えるでしょう。CO2はガソリンエンジンだけの話じゃあないですが、Amazonのビジネス形態からしてその部分も当然猛烈に大きいはずです。

そんな目標はどの部分を計算に入れるのか次第で数字のマジックはかけられるものとは言え、大上段に振りかぶって見せたわけですからこれからClimate Pledgeを合言葉にAmazonが様々なキャンペーンを打ってくるのは確実と考えて良い。どんな大掛かりなイノベーションを導入してくるのか楽しみとは言えます。その流れを考えるとその先兵となるのであろうClimate Pledge Arenaの稼働状況についても報道が増えたり、NHLの放送内でも情報が流れたりといろんなことが起こるのかもしれません。

NHLの新チーム、いろいろと毛色の違う、21世紀にふさわしいスポーツチームのモデルになっていくのかもしれません。

NHLがカナダで再開へ

NHLのプレーオフがカナダの2都市での開催と決まったようです。西はEdmonton、東はTorontoで。FinalはEdmontonでの開催。
開催都市の絞り込みが進んだ時点で東はToronto以外候補地がなかったのでTorontoに関しては順当ということになるのかもしれませんが、西がEdmontonというのはアップセットっぽいような。1ヶ月以上前の怪情報としてNHLプレーオフの西の会場はLas Vegasで決まりだというのがあったのですが、結果はそうならず。2都市ともにカナダとなったのは普段のNHLの米加の力関係からすれば意外ともいえます。コロナ疫禍の抑え込みで大きく明暗を分けている米加の差がこういう最終決定を呼んだということか。
とにかく米国内はマスクもしない人が闊歩していて米国都市での開催では危険と判断されたのだと想像できます。米国側の候補地だったLos Angelesなどは現在再度の都市封鎖でもめて大ピンチで選手会もとても行く気は起きないはず。Las VegasもミニLAみたいなもんですからね。こうなってしまうと本命だったはずのLas Vegasの落選も含め米国都市の落選は急ぎすぎた米国内の防疫措置の解除が影響したというふうに解釈すべきなのでしょうね。
政治の季節である米国で10月にFinalを開催する場合の不測のリスクというのも考慮された可能性があります。


日本ではカナダの状況はほとんど報道されないと思いますが、感染者数は明らかに低減しています。米国内とは比較にならない落ち着きぶりです。カナダの中でも人口の集中するTorontoを含むオンタリオ州は比較的感染者数は多いのですが、いままだ増加傾向が止まらない米国内と比較すれば明確に落ち着いていると言えます。
孤立した地方都市のEdmontonは選手を隔離したまま興行を実施するにはたぶん最適ではあるのでしょう。7月中に現地集合でチーム練習開始、8月開幕、10月初旬にStanley Cup Finalを終える見込みです。選手関係者は集団隔離(バブルと呼んでいます。こんなイメージ)され、選手の家族はFinal前までは帯同不可。つまりFinalの期間は家族帯同可。Finalの時期になったら最悪誰かが病気を持ち込んで感染しても強引にでもシリーズは完遂できるから、ということでしょう。

欧州がアメリカ人の入国を拒否しているのもそうですが、経済活動の再開を焦るあまりに結果的には米国経済の足をひっぱったことになりそうです。慌てる(放送禁止用語)は貰いが少ないという表現がその昔の日本にはあったんですけど、そんな古い言葉を思い出すような状況とも言えます。

Amazonがエコなネーミグライツを獲得

2021−22シーズンからNHLに参入するSeattleのNHL新チームの本拠地アリーナの名前が決まってます。Climate Pledge Arenaというそうです。これは新しい。チーム名はまだ未定。決まってるのかもしれませんが未公表。今年はあまりにも大事件が多すぎて大変な年になっているのでチーム名の発表をして盛り上げるのは参入する2021年にずれ込む可能性が高そうですね。

さてClimate Pledge Arena。通販最大手Amazonがネーミグライツを購入して命名したもの。Amazonの本社はSeattle市内にありますから地元。スポーツ会場のネーミグライツというと企業名がほとんど、商品名が少数派かと思いますが、そのどちらでもない名前にしてきました。いまさらAmazonの名前を知らないアメリカ人は貧困層でもない限りいないわけで企業名を売り込む必要がないのはわかりますが。

Climate Pledgeを訳すと「気候の誓い」でしょうか。日本語として語呂が悪くてすみません。つまり企業イメージの向上にこのネーミグライツを使おうということですね。地球環境に優しい、継続可能な社会、といったイメージをAmazonの企業イメージに付け加えたいということなんでしょう。
確かに考えてみればGAFAの4社の中でAmazonが一番ユーザーに向けた社会的なメッセージ性が薄い気がします。

NHLの地方アリーナの名前をエコな名前にしただけではないらしいところが手が込んでます。なんでもこの新アリーナの設計は世界で初のnet zero carbon certifiedなアリーナだそう。二酸化炭素発生を抑えイベント開催しても二酸化炭素の出入りをプラマイゼロにして環境へのインパクトを抑えた形で運営されるのが認証されているとのこと、らしいです。また製氷に使う水は水道水ではなく現地の雨水を使うエコ仕様なのだとか。

西海岸のNHLアリーナのこのような試みをサポートしても当面さほど目立つことはないと想像できます。いつも言ってますが西海岸のスポーツイベントはアメリカの人口の半分以上が住む東部時間帯からではなかなか見づらい。現地午後7時の試合開始が東部では午後10時からの試合開始。NBAならともかく、かなりファン数で劣るNHLの、それも馴染みのない新チームの試合を多くの人が見ることはあまり期待しにくい。アリーナのエコな取り組みは新しい動きをリードする意味はあっても多くの人の注目は集めにくそう。特にAmazonという知名度抜群の企業の取り組みとしては地味にはなりそうです。

NBAならともかく、と書きましたが、この新アリーナ、将来的にはNBAも誘致する可能性も見てネーミグライツを買ってるのかも。NBAとNHLの両用ならNHL単独の倍以上の露出は見込めるようになるのでしょう。

NHLの集中開催都市が絞られてきた‥のか

NHLからシーズン再開時の集中開催地の候補が6箇所に絞られたという情報が流れてきてます。Las Vegas、Los Angeles、Vancouver、Edmonton、Chicago、Torontoの6箇所。ここから2箇所が選ばれるとされます。しかしなにやら違和感が。

まず当ブログでも既報ですがもう数週間前に西はLas Vegasでキマリだという怪情報が流れたことがありました。当時はまだ候補都市が10箇所以上あった時期だったのにです。Las Vegasは全米有数の観光依存の都市であり、疫禍で経済が止まって以来地元カジノやホテル産業が早い時期から経済活動に向けて動いてきた都市です。今月からやっとカジノが再開して活気をとりもどそうとしているところです。その景気づけに地元の人気チームのVegas Golden KnightsをホストにしてNHLプレーオフを強力に誘致というのは十分ありうる話かなと当時思ったものです。

既にLas Vegasに内々で決まってるのに表面上はまだ誘致合戦をしているかのように振る舞っているということでしょうか?ありうるのかも。数日内に正式発表があるのでしょうからそれで、あーやっぱり、ということになるかどうか。

さて西がLas Vegasでキマリの出来レースだとすると、東はどこか。というとこれ、Torontoしかありません。他の4都市は全部西カンファレンスチームの本拠です。つまり西がLas Vegasでキマリでなくても、東はTorontoしかないのです。なんとも東西バランスの悪い最終候補地が残ってるんですよね。

無観客で開催されるはずなので東カンファレンスがプレーオフを西のどこかでやっても別にダメってわけではないですが。東の地元のファンが見やすい時刻に試合を行えば良いだけ、とは言えます。東部時間7PMに試合開始するために西海岸で4PMにフェイスオフとかそんな感じですか。
社会の流れによっては少数の観客も入れるということを想定すると東のチームは東でやった方がいいのかもですが、室内競技のNHLではその可能性は低いか。

カナダの都市が3都市も最終候補地に残ってるのがさすがNHLぽいなというところでもあります。なんでもカナダの都市が選ばれた場合にはカナダ政府は特例で外国人NHL選手が入国することを条件付きで許可すると表明済み。その条件とは選手関係者はその全体を隔離状態にして、一般社会と切り離した形なら、ということらしいです。

NHL24チームでのプレーオフで再開に労使合意

NHLが24チームによるプレーオフでのシーズン再開となるようです。レギュラーシーズンはこのまま打ち切りということでもあります。
全31チーム中24チーム。東西各カンファレンスの上位4チームが一回戦回避。呼び名は例年は16チームで戦うラウンドを一回戦と呼んでいますから今年追加されるラウンドを一回戦と呼ぶかはわかりませんが、今回の記事ではそう呼んでおきます。

新一回戦は3戦先勝制。シードされたチームとの対戦相手は一回戦終了後に再シードになる可能性が高そうですがこの部分に関しては現時点では未定です。
NHLのプレーオフの近年の仕組みではDivision内の対戦を基調にすることになっていましたが今年に関してはその縛りは外して行く方向の模様。

現時点で明らかになったプレーオフ形式だとプレーオフ進出の足切りは東西それぞれの12位と13位のところ。東だと12位のMontreal Canadiensが当選、13位のBuffalo Sabresはシーズン終了。この差は3勝点差。西は12位に沈んでいたChicago Blackhawksがプレーオフ出場できることになります。西の13位Anaheimとの差は5勝点あるので文句は出にくそう。
今回のプレーオフ拡張で救済される9位−12位の中には人気の高いNew York Rangers、New York Islandersも含まれます。

プレーオフ方式がこのままだとすれば一番割を喰ったのは西の5位となって新一回戦に回されたDallas Starsでしょう。4位なら一回戦回避のところ、4位のEdmonton Oilersとの差はわずか勝点1で5位扱いで一回戦を戦うことに。そしてStarsは消化試合数がOilersよりも2試合も少なかったのですから、もしあと2試合やっていればOilersを抜いて4位浮上は十分に可能でした。
まだプレーオフ形式は最終決定・発表になっていないので詳細の部分では変わってくる可能性がありますが、混乱を避けるためにはDallasが文句を言っても通らないかな。勝点を試合数で割るという計算方式にするとOilersとStarsの順位は入れ替わるという計算も成立して、ESPNの記事だとStarsが一回戦回避、Oilersが新一回戦に出場するという話にもなってます。正式発表を待たないとこの順位は確定的に言えないのか。

口は災いのもと

いまどき珍しい疫禍になんの関係もない小ネタを書いてみたいと思います。
NHL Washington CapitalのBrendan Leipsicがクビになってます。理由はLeipsicがチームメイトの陰口を言ったり、およびチームメイトの配偶者を「豚だ」と言ったから。子供か?‥という内容ですが、そういう発言をしたグループチャットの相手方誰かがハッキングされ(というのが本人の言い分)、当該の会話のスクリーンキャプチャーがSNSに流出。散々メディアで叩かれて2日後にクビ。

正直この選手のことは私は知りませんでしたがこれで名を残したことに。25歳のカナダ人選手。1年契約が今季終了と同時に終わる予定だったところ。NHLは現在活動停止中でこの時点での解雇はチームにとっては実害はほとんどないようなものですが、こういう理由で切られて彼は来季のNHLでの再就職が可能なのかな、やれやれという感じです。

グループチャットをやっていた相手にはBrendan Leipsicの弟も含まれていて、その弟も所属していたカナダManitoba大のホッケー部から追放になったとか。あーあー。弟がプロになってホッケーでお金を稼げるチャンスも減らしたってことですか。口は災いですね。


実は私がこの件を知ったのはスポーツと関係のないラジオ番組で。司会の男性が「プライベートで言ったことなんてどうでもいいじゃないか。女を豚と呼ぶぐらい誰でも言ってるだろ?」という具合で、スタジオ内の他のスタッフひとりづつに「お前は太った女のこと豚って呼んだことある?」と回答を迫るという具合。一人が否定したのを除いて全員口ごもりながら「あります」と返事してました。ラジオって旧メディアだからSNSより安全なんだなという感じでした。それとも来週にはこの司会の方がもうラジオに出てない可能性とかあるのかな。


話に落ちがなくて申し訳ないんですが、カナダでもあまりアメリカと変わらないなあ、という。

NHLは地方都市集中開催案を否定

NHLのコミッショナーが様々な問題についてTVインタビューに答えて、その中で一時期話題となった地方都市での集中開催案を明確に否定、もし集中開催型をとるならNHLの既存のアリーナで開催すると発言しています。

地方開催が適さないと判断した理由としては、会場内に大型のロッカールームの数をかなり多く確保できないと機動的に複数の試合を同じ会場でプレーするのは不可能になる、これが実現できるのは施設の整ったNHLのアリーナが一番だという結論に達して、地方開催はもうないとのこと。別のチームが入れ替わりで入るたびに全室消毒という措置は時間的に無理であると。なるほど、であります。

レギュラーシーズンを再開する場合の様々なケースの検討や、レギュラーシーズンを諦める場合には全31チームによるプレーオフの可能性も想定。さらにレギュラーシーズンの打ち切りなど変則でシーズンの順位を決める場合、一部のドラフト順をくじ引きにして僅少差での損得を救済する可能性など、多岐にわたる検討をしていることを明かしてくれています。この辺の透明性が良いですね。

開催地の数は様々なケースを想定して検討中で、例として4都市または2都市の場合を考えているとも。4都市だとするとNHLは31チームですから、1箇所に8チームを配置してシーズン再開、またはプレーオフ開始ということになります。
開催地がNHLアリーナだと確定すれば、ほぼ全アリーナは大都市の中心部に位置する立地。無観客ではあってもファンが集まってきたりするとSocial Distancingを破ることになり議論がおきることになります。現在アメリカでは南部州・トランプ支持州を中心に外出禁止令の撤廃が急速に進展しようとしています。開催都市で禁止令が解けているとアリーナ周りにファンが集結する事態を法律上止めにくくなる可能性があります。

NHLは氷上のスポーツという性格上アメリカ南部にはチームが少ない。先日来早期のロックダウン解除州として名前を挙げているテキサス州にはDallas Starsがありますが、いま全米で一番規制解除に前のめりになっているジョージア州からはNHLチームは撤退済み。現在モメまくっている大胆解除を宣言したLas VegasのGolden Knightsも開催となれば周辺の人の流れが止めにくいかも。
逆に言えばStarsやGolden Knightsはホスト市にしない方がNHLにとっては無難かもで、政治からの距離も置けます。ただテキサス州は先日来見てきている通りMLB・ゴルフと同州内でのスポーツ再開誘致に強い興味を示してると見えるだけに、NHLに対しても強く誘致を行なう可能性も否定できません。Vegasも危険を冒して解除に走るのですから宣伝の意味も込めて強力にVegas開催をNHLにアピールするかも。そうなったときのコミッショナーの判断がどうなるか。
あとは南部というとCarolina Hurricanesも南部のうちです。政治風土的にはサウスカロライナ州はdeep southの一部、ノースカロライナ州はもう少し中立寄りです。Carolinaと名乗って両州を本拠地にしている風を装ってますがホームアリーナ自体はノースカロライナ州にあります。


2都市開催だとして放映時間帯の配慮もあり東西に開催地が分かれるのは確実。その場合は1つは太平洋時間帯の西海岸のどこかになりそうですがカリフォルニア州は全体に危険度が高いのでどこでやれるものか。それともPhoenixか。もしPhoenixだとMLBの集中開催と都市が重なることになります。その兼ね合いも問題になりうるかも。
4都市制以上だとカナダの開催地が一つは含まれるか。米加の国境は今も閉じられていますが、ことがカナダのNo. 1メジャースポーツであるNHLならカナダ側も特例協力するのではないか。それともアメリカ側がそれに難色を示すのか。

またBettmanの指摘によれば、現在氷上での練習をまるでできていない選手もままいるそうで、活動再開となったときにある程度の助走期間は必要ということでした。同じ時期にシーズンがかぶるNBAだと大半の選手は自宅にハーフコートを備えていて自宅でも練習ができているのとかなり事情が違うようです。


全体としてはGray Bettmanコミッショナーが何度か言及していたのは「我々は100年も存在してきたリーグ。必ず戻ってくる。」と余裕にすら見える態度だったこと。おお、メジャースポーツのトップらしいなあと感心。お金に関しては既に今季のレギュラーシーズンの放映権料は全額NHLは受け取っているので当座の問題はない模様。
なんでもBettmanの奥さんの職業は心理セラピストだったそうで、彼女の意見を含め医療・公衆衛生・メンタルヘルスの専門家と密に連絡をとりながら舵取りをしているとのこと。全体として透明性も高く広く目配りした安定感のある情報公開がすばらしいなと思いました。

テキサスが人柱になってくれる

一週間前にNHLがプレーオフの集中開催をするならすぐにやった方が良いのでは、ということを書きました。やったもん勝ちだからです。最悪感染を広げる結果となっても感染が明らかに広がったとわかるまでの1ヶ月強での試合消化でTV放映権料も入ってくるしStanley Cup優勝チームも決められるなら地元の消費効果もでることでしょう。他のアメスポが動いていないだけに例年以上の宣伝効果も見込めます。

と思っていたのですが、どうもNHLより先にやったもん勝ちを狙ったところが出てきてしまいました。テキサス州です。
全米2位の人口と全米2位のGDPを誇る、誇り高きカウボーイ州南部テキサス州の知事が全米で最初に外出禁止令を解除すると発表しています。テキサス州の政治家の好きな言い回しで言うと世界第10位の経済圏テキサスでもあります(州のGDPが世界10位カナダ以上、9位イタリアとほぼ同規模なので)。4月27日以降に解除だそうです。
狙いを考えるとこれはやったもん勝ちというより一発逆転の勝負手という感じでしょうか。解除しても感染が許容範囲にとどまれば、そして経済がうまく回るならば、テキサス州およびトランプ大統領の勝ち、感染が広がり再度外出禁止令を発令し直さなくてはいけなくなれば負けです。
この時点で勝負手を出さなくてはならないという認識なんだなあ、と。

テキサス州の外出禁止令の解除はNHLのプレーオフ集中開催などとは比較にならない大きな感染の増加を招く可能性のあるリスキーな賭けです。既に蔓延しているニューヨーク・ニュージャージー州などなら症状なしの感染者も含めて集団免疫が一部で形成されつつある可能性もありますが、テキサスはまだ本格的な感染が広がっていない州に私には見えます。これからまずくなるその前に規制解除はかなり危険な一手のはずです。
が、知事とその支持者が人柱になりたいっていうんだから、じゃやってみて、という感じです。冷たいみたいですが、私の住んでるところから遠いですから他人事です。東部からテキサスって、それこそ日本と北京ぐらい離れてますからまさに他人事。近隣の州だったらマジやめて、ですけど。

予定通りに今月末から解除するなら感染者や入院者の数が増えてくるなら5月中旬から下旬ということでしょう。そのときになってこれはマズいということになったらNHLやMLBの集中開催への影響も避けられないような。いえいえ我々の集中開催は細心の注意を払って全員を隔離してテキサスの例とは違う云々と開催地元を説得しなくてはいけなくなります。実際に全然意味合いが違うのですけれど、テキサスに失敗されると他州の住民の警戒感は間違いなく上がりますから。

WWEの生放送継続に州がお墨付き

WWEの番組製作が外出禁止令下のフロリダ州から合法にビジネス継続可のお墨付きを貰っていたことが明らかになっています。WWEの放送製作はフロリダ州の経済にとってEssentialであるという苦しい言い訳をつけて、無観客であれば活動可としています。先週のWWEの放送が伏線張りまくりだったのもこのメモ(日本語風に言うと通達ですか。4月3日付だったとの報道)があったのでできたことだったようです。

しかしまあ、ちょっと待てという感じではあります。WWEが稼ぐカネが州の経済にとって大事だというのを理由にWWEがessential businessであるならば他にもじゃあウチだってと言いたい産業は州内にいくつもあるはずで、今回WWEの継続可を確認したメモが知れ渡ったことでフロリダ州内で営業を停止させられている他業種からの不満が湧き上がったり、外出禁止令を無視して営業を再開する事業者が出たりなどの混乱が起こる可能性がありそうです。

スポーツビジネスで言うとWWEがお墨付きを貰ったのと同じ条件なら他ジャンルでもやれるのか?という疑問が当然出るところで、UFCが開催して良いのか?と言う質問をした記者があったようです。それへの州側の返事は、当該のお墨付きのメモはWWE個別に限ったものではない、とのことで、UFCであろうと、NHLであろうと開催可ということになるようです。これが呼び水でFight IslandNHL変則集中プレーオフもフロリダにやってくることになるのか。


全米的に展開されているSocial distancingが効いてきて新規感染者の数が鈍化してきたところではありますが、全米規模の外出禁止令をどのタイミングでやめるのかはまだ大きくモメている最中。トランプ大統領は焦り狂っているようで4月末で緊急事態はやめる、各地の知事権限での外出禁止令を大統領令でひっくり返してでも経済優先とすると発言、それに慎重な発言を繰り返す公衆衛生のトップをクビにするとツイートで脅すなど今日も荒れてます。

州知事の権限と大統領権限のどちらが優先するのかは憲法上の大きな問題となってトランプの言うようにすんなりことが進むとは思えません。もし解除が時期尚早であればあったでまた死者が増えて二度目のピークに臨むことになるのでしょうが、同時に早い解除で米経済は反転攻勢に向かえるのでしょうし、その辺はもう好みの問題です。
フロリダ州の知事は共和党の方で、外出禁止令の発令も遅かったし、今回のWWE活動継続支持のメモを出したことからなし崩し的に経済活動の再開も容認、その後トランプの言うのに近いタイミングでの規制解除にも同調する可能性があると読むべきなのかも。

早めの経済活動再開に乗り出してそれでフロリダ州の感染者や死者が一気に増えたとしても政治の責任。UFCやNHLが試合を強行するにはそれぐらいはっきりしてくれている方が好環境であるとは言えそうです。知事が腹をくくってやっても良いと言ってるんですからUFCのDana White社長やNHLのGary Bettmanコミッショナーにとっては決断はしやすいでしょうね。
とは言えフロリダ州がそう言ったのが今回明らかになったのですから先行してNHLプレーオフを誘致している他州も同様のお墨付きをだして誘致合戦に勝とうとするという綱引きも起こりそうですが。

尚、フロリダ州にも孤立した地区に先住民族の特区はいくつも存在します。そういうところにアイスリンクを伴った施設があるかどうかはわかりません。
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