アメリカスポーツ三昧

アメリカ永住コースか、または第三国に出国か!?スリルとサスペンスの人生とは別にアメスポは楽しい。

NHL/Ice Hockey

混雑10月NHL開幕日とプロレス

今日火曜日はNHLの開幕日。ESPNとESPN+で3試合が放送予定。Nashville Preditors@Tampa Bay Lightning、Chicago Blackhawks@Pittsburgh Penguins、Seattle Kraken@Vegas Golden Knightsの3試合。VGKの試合は昨季の優勝の優勝旗掲揚・優勝リング授与その他のセレモニーの放送付きとなってます。

今年もVGKは強いという前評判です。2試合目のBlackhawks@Penguinsは今年のドラフト全体1位指名になったConnor Bedardがいきなり一軍登場となるか。Bedardの憧れの選手はPenguinsのSidney Crosbyとうことで事前盛り上げでBedardとSidの対談ビデオなんかも流れてきています。NHLの次期スーパースター候補のデビュー戦。これをESPNで8PMからのプライム枠で放送して全国お披露目となります。

しかし10月のアメスポの混み合い方は激しくスポーツ放送最大手ESPNの放送のこのBedardデビュー戦がどれほどの視聴者を集められるかは見通せません。裏番組にはMLB ALDS Baltimore Orioles@Texas Rangers第3戦もあるし、NBAはプレシーズンマッチですが優勝候補同士となる昨季のチャンピオンDenver Nuggets@Phoenix Suns戦もある。さらにはプロレスの2団体がPPVクラスの好カードをこの火曜日にぶつけてきて覇を競うという事情もあってどこがどれぐらいの視聴者を確保できるのかわからない。

MLBはFOXでのプレーオフの地上波放送なのでさすがに他の放送を上回るのではないかと思いたいのですが全国区で人気があるとは思えないOriolesとRangersというカードはちょっと弱そうではあります。

プロレスの方はWWEは火曜日は第3ブランドのNXTの通常放映日。ここ1ヶ月ほどNXTは気合が入っていて一軍の人気レスラーを次々と投入していて視聴者数が2−3割も増えてます。対抗団体のAEWのメイン番組であるAEW Dynamiteは通常はTBSで水曜日の定時放送なのですが、今週の水曜日はTBSではMLBのNLDSの放送があるため放映日をずらされて前日の火曜日に放送することになり、それでNXTと時刻が丸かぶりという臨時の放映戦争となってます。

NXTは最大手WWEの第3ブランド。DynamiteはAEWの主番組。これがNXTが一軍選手でテコ入れされてここ最近NXTの視聴者数がDynamiteを上回っている。AEWにとっては負けられない正念場。

そのタイミングで両番組が真裏で対決。WWEは今回のNXTにJohn Cena、Cody Rhodes、Asukaまで投入して時間を延長して3時間番組化で迎え撃つ。AEWの方も移籍したばかりのEdge=Adam CopelandのAEWデビュー戦を含む豪華版のカードを並べてます。番組開始から30分はCMなしと宣言していて絶対にチャンネルを変えさせないぞというかNXTのCMの時間にこっちにチャンネルを変えさせたいということなんでしょう。

プロレスはニッチで特殊で閉じたジャンルなのでメインストリームのMLB/NBA/NHLと視聴者争奪にはさほど影響はないかとも思いますがそれでも同時刻にこれだけ重なるとすごいなと。AEWは通常放送の枠から移動するのでそれ自体が不利だし、同系列のTNTが上述のNBAプレシーズン放送中に裏でということになるため番宣も限られそうですがそれを跳ね返せるのか。MLBとNBAにかぶされたシーズン開幕でNHLがどれだけ数字を出せるのか。下位の健闘が期待される火曜日になります。

NHLドラフト Next Oneの正統後継者デビューへの道

NHLドラフトが開催。Chicago Blackhawksが全体1位でC Connor Bedard17歳を指名。Blackhawksの来季の初戦は@Pittsburgh Penguins戦と決まってます。ESPNで全国放送試合でもあります。この指名を見込んでのこのスケジュールと理解してます。NHL全体でSidney Crosbyの次のNHLスーパースター後継者としてConnor Bedardを全国デビューさせようという計画ですね。Bedardの少年時代からのアイドルはCrosbyだったというんですから出来過ぎのデビュー戦の舞台となります。

解説によればConnor Bedardがすごい才能だという評判は4−5年前から高かったとのこと。17歳の4−5年前っていうのはものすごい早熟な才能ってことでもあります。現在の身長は5 feet 10=178cmですがまだ17歳なのでもっと伸びるかも。体重の方は185 lbs = 84 kgとこの背この年齢にしてはある方に思えます。ついでに言えばかわいらしい顔を最初に見たときはそんなに体重があるとは思いませんでした。
カナダ代表としてIIHF World Junior Championshipでは2022年2023年と連覇。今年の大会では7試合で23ポイントとユースでは無双状態となってます。今年のWorld Juniorは見てなかったんでプレーぶりは存じませんが、上述の通りにNHLもESPNも盛り上げる気満々だっていうのですから期待が高まります。

Crosbyが現在35歳。契約はあと2年残り。契約した当初は永遠のように長いと思えた12年契約の末期になってます。契約最終年の2024−25シーズン後に引退するかはまだわかりませんがNext Oneと呼ばれたCrosbyのキャリアの終焉は間違いなく近づいてます。このタイミングでCrosbyからBedardへNHLのスーパースターのトーチを渡す儀式のような記憶に残る試合になるかどうか。Crosbyもこういう風に舞台を作られたら今から気合も入ってしっかり開幕戦に焦点を合わせてきてくれるんじゃないかと期待できます。シーズン冒頭から気合の入りまくったSidney Crosby、見てみたいもんです。

BedardがどれほどのスピードでNHLで頭角を現すのかわからないですけど、もしCrosbyを継げるようなキャリア序盤となった場合にBedardがどういうニックネームを得るのかもちょっと気になります。Wayne GretzkyがGreat One。Sidney CrosbyがNext One。何か気の利いたニックネーム候補は裏では検討済みなのでしょうね。

Stanley Cup Final決着戦は低視聴率

昨日決着したNHL Stanley Cup Finalの第5戦の視聴率速報値が出ています。1.4%、視聴者数で272万人で第5戦の視聴率では29年ぶりの最低値。優勝決定試合としては30年ぶりの最低値となってます。近年の最低値だった2020年のバブル決勝のときの279万人(Tampa Bay Lightning x Dallas Stars)も下回っています。
今季はStanley Cup Finalが全戦TNT(および同時放送で姉妹局のTBSとTruTV)での放送で全試合がケーブル局での放送となっており視聴率は苦戦が危惧されていましたが、なかなかキツイ数字になってます。

NHLの優勝決定試合がケーブル局での放送となったのは24年ぶり。
1999年のStanley Cup Finalが第6戦で決着していてこの試合がESPNでの放送だったようです。この年のStanley Cup Finalは地上波FOXとESPNがホームごとにに入れ替わって放映、第1, 2, 5戦をFOXで、第3,4, 6戦がESPNの放送という今では珍しい形での放送で、ESPNの放映担当日に決着してます。これが今季以前で最後にNHLチャンピオンの決定が非地上波放送で決まったシーズン。
ただ1999年はインターネット普及以前で時代が異なります。ESPNでのこの1999年第6戦は視聴率2.7%という数字が残っています。昨今では2.7%なんていう数字はよほどの人気番組でもないと叩き出せません。


TNTには地上波の系列局がないため、今年やったような姉妹局のTBSやTruTVでの同時放送が系列内で可能な最大出力となります。
その結果の例としてはStanley Cup Final第3戦では3局併せて1.4%の視聴率(確定)を獲得。内訳はTNTで0.8%、TBSで0.44%、TruTVで0.1%。同じ内容なんですがけっこう見てる局はバラけているんだなと意外に感じました。TNT一局だけの放送だとしたらもっと低かったのか。もしTBSで放送していないならホッケーが見たい人はTNTへチャンネルを変えるんでしょうからTBSやTruTVで見ていた人が丸々欠けるわけではないと思いますがある程度は漏れが出たのでしょうか。

以前から指摘してあった通り昨日の決着戦となった第5戦のみはTBSではStanley Cup Finalが予定されていませんでした。MLB放送を裏番組として放送。NHLの方の試合開始前に既にTBSで試合が始まっていたNew York Yankees@New York Mets戦。その視聴でTBSにとどまったスポーツファンはなにがしかの数はいたのかもなとは思います。

Stanley Cup Finalの放映はESPN/ABC陣営とTNTが隔年で担当なので次にTNT系列がStanley Cup Finalの放送を受け持つのは2025年。それまでにどう態勢を整えられるものでしょうか。
TNTもいろいろ苦しそうなんですよね。手持ちの主力スポーツコンテンツのNBAとNHLがともにシーズンが終わり、今週末からはプロレスAEWの新番組を開始する予定になってます。AEWもかなり苦しそうで視聴率は頭打ちが鮮明になっている中での新番組。NBA/NHLが帰ってくる秋冬までどれほどTNTを助けることができるか。

Vegasがスポーツタウンに進化していく

試合直前になってFlorida Panthersの最大の得点源であるMatthew Tkachuk (今プレーオフ11G13A24 P)の欠場が確定。1勝3敗と崖っぷちのPanthersは敵地でTkachuk抜きで生き残りをかけることになったStanley Cup Final第5戦。

ところでLas Vegasの地元では今週末にサッカーのCONCACAF Nations Leagueの準決勝決勝が行われることになってます。そちらの予定は2日後の6月15日木曜日に準決勝の2試合=パナマ x  カナダそして米代表 x メキシコ。6月18日日曜日に決勝と3位決定戦。ということは木曜日からメキシコ代表のファンが大挙Las Vegasに押し寄せるはずです。メキシコ代表の試合は全米どこで開催になってもほぼ常に満員。それも特に相手が米代表だと彼らは燃えます。開催場所はNFL Las Vegas Raidersの本拠地Allegiant Stadium、収容61,000人。
Vegas Golden KnightsがStanley Cup Finalまで勝ち残るかどうかはサッカーの方が予定を組んだ時点ではわからなかったわけですが今週はVegasはすっかりスポーツタウン化することになります。2017-18年シーズンにVegas Golden KnightsがNHLでプレーし始めるまではメジャープロスポーツが存在しなかった都市なんですが。

もし今日火曜日にVegas Golden Knightsが地元で優勝を決めた場合に市内で行われるビクトリーパレードの日程がちょっと気になります。過去の例だと優勝決定の2日後辺りにパレードが開催される場合が多いはず。それはもろにサッカーの米 x メキシコ戦の日になります。夜開催のサッカーは気にせずそのままやっちゃっても良いのかもしれませんがどうするんでしょうか。Las Vegasのメジャープロチームの優勝は初なのでパレードのルートなどの周知もいきわたっていないでしょうしどうなることか。
またもしStanley Cup Finalが第7戦までもつれた場合は@Vegasでの試合は月曜日に開催予定でサッカーファンはVegasを去ったあととなります。


という試合前の状況だったんですが、試合の方はVegasの一方的な試合となり第2P終盤にたたみかけて6-1と一気にリードを広げたところでもう優勝したも同然とアリーナ内外はお祭りムードになってました。創設6年目でStanley Cupゲット。NHLには何十年もカップに届いていない名門チームがいくつもある中、新参VGKが順調過ぎる過程で初優勝。
今季のある時点でVegas Golden Knightsがホッケーファンの間で嫌われているという話題を教えてもらったのですが、それってそういう何十年も苦しんでる名門チームのファンからやっかまれているってことでしょうか。それがあっても不思議じゃない順調な勝ちっぷり。

Panthersの方はここまで大差での完敗ではTkachukがいても結果は変わらなかっただろうなと諦めでしょう。Panthersは過去2シーズン州内ライバルのTampa Bay Lightningの壁に跳ね返されてきました。特に2年前のPanthers x Lightningのシリーズは一回戦だったんですけど大激戦で個人的には惹きつけられました。たぶんあの年のプレーオフで優勝したLightningから見て近年一番きついプレーオフシリーズだったかと。
そして翌年の2022年のプレーオフにはPanthersはレギュラーシーズン最多勝で勇躍乗り込むも二回戦でLightningにスイープ敗戦で初優勝の夢を断たれる結果に。
やっとLightningの東3連覇が途切れた今季はPanthersや他の東のチームにとってはチャンス。そこで今季のレギュラーシーズン王者だったBoston Bruinsが一回戦逆転敗退。Bruinsを屠ったのは昨年のレギュラーシーズン王者のPanthers。

これでNHLは今季のBoston Bruins、昨季のFlorida Panthers、3年前のTampa Bay LightningとレギュラーシーズンをNHL史上に残るような好成績で勝ち抜いてきたチームが毎シーズンプレーオフ序盤であえなく敗退というパターンを繰り返しています。
同時にその翌年にプレーオフ好成績というパターンも存在しています。Lightningは2018-19レギュラーシーズン最強→プレーオフ一回戦スイープ敗退→翌シーズン優勝。Panthersは優勝には届きませんでしたが2021-22レギュラーシーズン最強→プレーオフ二回戦スイープ敗戦→翌シーズンStanley Cup Final到達。
このパターンが生きていれば来季はBoston Bruinsの逆襲優勝狙いのシーズンになるのでしょうがどうなりますか。

最終スコアはVegas Golden Knights 9-3 Florida Panthers。Vegasが4勝1敗。
試合終了前10秒以上残ってる段階でVegasのベンチの選手が氷上に殺到。さすがに審判はToo many men on iceの反則は取らず。
これでNHLもNBAも第5戦で決着、すんなり冬スポーツ2種目がシーズンを終えています。
なお今日の試合はTNTでの放送で、TNTの姉妹局のTBSは同時刻にMLB放送をしていました。そちらがなかなかの激戦でさらに粘着物質での退場者が出たりというおもしろい試合。NHLの優勝決定試合がケーブル局で放送されるのはたぶん初、または何十年ぶりのはず。その上裏番組で削られてどんな視聴率の数字を出しているのかはちょっと気になります。

殺到するPanthersをかわしてVegas王手

Stanley Cup Final第4戦 Vegas Golden Knights@Florida Panthers。Vegasが第2Pまで3-0とリード。このまま第2Pが終わると敗色濃厚となりそうだったPanthersですが、ラッキーゴールが決まって3−1。これはたぶん長年ビデオが残る珍しいゴール。Panthersの選手はゴール付近にまったくいない状態で叩いたパックがVegasのディフェンス2名に当たって跳ね返ったパックがゴールに突き刺さりました。ダブルで跳ねてなおかつあれだけのパックの速度があってゴーリーも反応できない。ラッキーラッキー。

ラッキーでもなんでもここで2点差にしておいたのが大きかったです。第3PにはPanthersの意図の見える技ありゴールで3−2と迫りました。これは難しい体勢から折り返しのパス出ししての美しいゴール。

最終盤、4分を切ってからの攻防は激しく両軍とも選手を入れ替える機会もない長いシフトとなって死闘モードになってテンションが高いホッケーに。そこからはPanthersが6人攻撃に移行、残り20秒過ぎになってからは反則で6人対4人の戦い、時間切れ寸前までゴール前での乱戦となりましたがVegasが逃げ切って3勝1敗。初制覇に王手をかけてます。

最後のぎりぎりの戦いをビデオを見ると前戦でも終盤の同点ゴールを決めていたMatthew Tkachukが試合終了3秒前にパックをゴールに向けて叩いているんですね。それをVegasのゴーリーAdin Hillが伸ばしていた脚でセーブして逃げ切ったと。ホッケーってこういう具合でライブで見ていたら一瞬で終わってしまって良くわからない、でもあとからビデオ見るとあーこうだったのかすごいとか惜しいってことになるんですよね。

この最後の熱戦が起きたのは第2Pのラッキーゴールのおかげではあります。


Vegasの3戦3勝の目前までいきながら

NHL Stanley Cup Finalの第3戦。Vegas Golden Knightsが地元で2連勝して臨む@Florida Panthersの第3戦。この試合はPanthersが苦しい展開の試合でした。第3ピリオドまで2−1でVegasがリード。点差は開いていないものの中身が苦しかった。最終第3PもPanthersはパワープレーの機会ですらSOGがたった1本、第3Pの最終盤になるまでPanthersほシュートわずか4本。このままではVegasの3連勝王手になる流れ。

残り時間3分を切ってPanthersがゴーリーを引き上げて6人攻撃となってエースのMatthew Tkachukが決めて最終盤で同点。延長戦では5分過ぎにニュートラルゾーンでのターンオーバーから攻め込んだPanthersがブルーラインからの見えにくいロングシュートを決めて逆転勝利。今プレーオフ、延長戦で負けなしのPanthersがまた延長戦で勝ってシリーズをPanthersの1勝2敗として生き延びています。

Tkachukは第1Pに負傷したと思われますが出場し続けて最後の同点ゴール。試合後には「自分が経験した最もgutsyな勝利」と表現してました。気合で勝った、気持ちで勝ったというぐらいの訳が良いでしょうか。
さらにケガをしたのではないですかという問いには答えず。てことはケガはしたけどそんなことは言いたくないってことですね。その自身の痛むそぶりも見せず戦い続けたこともgutsyな勝利のうちなのでしょう。傷つきながらも戦い続けて結果も出す。勇士はこうでなくては。スポーツスターが賢明なビジネスマンであるよりも勇士であって欲しいという勝手な見る側の願望からすればTkachukのあの質問の返事を避けたところにぐっとくるわけです。

局の制作能力の差

NHLのStanley Cup Finalが始まりVegas Golden Knightsが5−2。終盤に畳み掛けて快勝風の最終スコアになってますがFlorida Panthersも試合の大半の部分で互角、第2戦以降に期待ができそうです。

前項で書いた通りTurner系列(現在はWarner Bro傘下)の大昔からの姉妹局TNTとTBSでStanley Cup Finalは同時生放送がされていたのですが内容が完全に同じものだったかと思います。これにはちょっと驚きました。
というのも同系列での同じ試合の多チャンネル放送というとESPN系列でも大きな試合でしばしばやりますが、その場合別のアングルのカメラからの画像を提供とか、例えばMonday Night FootballだとサブのESPN2ではManning兄弟の与太話まったり観戦番組になっていたりとか別チャンネル側で見る動機付がされています。TNTとTBSとでまったく同じものを流していたらそういう付加価値はない。

TNTがNHLの放映権を獲得したのが昨季から。同じく放映権を持つESPN系列が昨季はStanley Cup Finalの放送を担当したのでTNTにとっては初のStanley Cup Finalの放送で系列の総力をあげての同時放送と理解していたつもりでしたが、制作能力が追いつかないのか別内容を準備できてなかったようです。放映権獲得から2年以上あったのですから時間的には準備の余裕があったはずなのに。

今季のNHLプレーオフの視聴率はケーブル配信としては好調を記録しておりNHLプレーオフ一回戦のケーブル配信の視聴者数では過去最多だったとか。TNTに移籍するまではNBCSN(廃局)がNHLプレーオフを放送していたのと比較すると配信家庭数で大きく上回るTNTに移籍したことがプラスに作用していそうです。
その流れに乗ってStanley Cup Finalでもさらに良い数字を出したいところですがFinalに出てきたチームはホッケー人気の高くない都市のチーム、都市圏人口も少なめのチームとなっており不安感はあります。

Stanley Cup Final第5戦だけはTBSは放送なし

今夜からStanley Cup Finalが開幕。Florida Panthers@Vegas Golden Knights。創設6シーズンで2度目、準決勝4度と新設スポーツチームとしてはこれ以上ないドリームスタートで再びStanley Cup Finalに到達したVegasの初優勝か、東で健闘すれども過去数年同州内ライバルのTampa Bay Lightningに砕かれ後塵を拝してきたPanthersのこちらも初優勝か。

放映はTNTを主として同系列のTBSやTruTVも同時に同試合を放送する系列をあげての渾身の放送予定となってます。ただし地上波放送は1試合もありません。地上波放送があると興味のないひともたまたま見ちゃう、ああやってるんだなという告知効果があるので露出面では有利ですが今季はそれがありません。

地上波放送がない分という意味なのか系列総力投入で力を込める今季のStanley Cup Finalですが、但し第5戦だけはTBSの放送がないと書かれていました。TNTとTBSは多くの場合パッケージで視聴できる形になっているかと思うので見たければTNTで見れば良い。視聴者にはさしたる不便もないとは思いますが、なぜ第5戦に限ってTBSの放映がないのか気になってしまい、TBSの公式サイトでいったいその日にTBSは何を放送するのか確認してしまいました。

第5戦の日に当たる6月13日はMLBのNew York Yankees@New York Mets戦がTBSでは放送予定です。ははあ。MLBの人気では全米でも屈指の高さであるニューヨーク市圏。そのサブウェイシリーズを全国放送することがNHL Stanley Cup Final、それも優勝決定の可能性のある第5戦に優先するってことですか。

繰り返しますが優先と表現しましたがTNTでのStanley Cup Finalの放送はあるので大半のご家庭ではStanley Cup Finalは見られます。TNTとTBSが同じ番組を放映することがそもそも異例の対応なのですからそれぞれ別の試合を流すこと自体は不思議じゃないです。ただMLBファンとNHLファンがどれほど重なっているのかはよくわかりませんが、お互いに少々視聴者の取り合いで削り合いにはなるんでしょうか。

NHLがNBAに試合日をかぶせてきた件

たぶん今季の新機軸だと思うのですがNBAとNHLのカンファレンス決勝の試合日が重なっていました。試合日が重なってるだけでなく時刻まで重なっていました。NBAでは西カンファレンス決勝シリーズが、NHLでは東カンファレンス決勝シリーズがスイープで決着。残ったのはNBAの東カンファレンス Boston Celtics x Miami Heat、NHLの西のVegas Golden Knights x Dallas Starsのシリーズ。過去であればNBAの試合日とNHLの試合日は入れ子で別の日に放送していたと思います。週末であれば同日があっても時刻をずらしていたのではなかったか。
ところが今季はNBA Celtics x HeatとNHL VGK x  Dallasが同日同時刻(NHLが試合開始が30分早い)で開催。明らかにNHLの方が意図して重ねてきているようでした。VGK x Dallasは@Dallasで東部時間から1時間ずれる中部時間帯。@Vegasは3時間差の太平洋時間帯。でも東部時間で開催されているNBA側にかぶせてきていました。

これ、つまりNHLの新しい思考では重ねた方が視聴率獲得で有利と考えたってことです。大手であるNBAの方は下位ジャンルのNHLの都合など考えずにNBAにとって一番都合の良い日と時刻で放送している。そこにピタリつけてきたがのがNHL。望んで重ねてきている。

何をどう考えてこうしてきたかは憶測でしかありませんが、北米全体が季節が良く在宅率の低くなるこの時期。NBAプレーオフは独自に視聴者を家に縛り付ける力はあるけれど、NHLは独自にはそれはないのではないのか。となるとNBAの試合の日には家にいて、試合のない日に外出の用事は済ますというスポーツファンの行動パターンがあったと想定すると、アメスポのニッチ産業であるNHLはNBAと同日同時刻開催にしてTVの前にいるスポーツファンの多い時刻に放送した方が得と判断したってことなんでしょうね。

以上のことはカンファレンス決勝シリーズまでの話でNBA FinalsとStanley Cup Finalは別の日の放送予定になっています。
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